プラスチックのストローを廃止する動きがあるけれども
ファストフード店でプラスチックのストローを廃止する動きが世界的に広がっていますね。
プラスチックが海洋に不法投棄され、マイクロ・プラスチック、つまり微細なプラスチック片となって海を漂い、海洋生物が摂取して害となったり、食物連鎖で人間に返って来るなど問題となっているから、みたいです。
ですからプラスチックのストローを廃止し、紙製のストローに替えているとか。
ケチをつけたい訳ではありませんが、何と言うか意味が薄いんじゃないですかね?
だって問題なのは海洋への不法投棄であって、きちんと回収して燃やすなりして処理すれば何の問題にもならないのでは?
勿論、モラルの向上を目指すのと併せ、たとえ捨てられても自然に分解する素材にした方が確実ではあるでしょう。
でも、コストが増大しますよね。
コストの増大は商品価格に影響してしまいます。
また、紙を作るにはパルプを使います。
パルプの原料は木材が多いですから、紙の使用量の増大は森林の破壊に繋がりかねません。
植林がきちんと為されているのなら良いですが、世界的な需要の増大はビジネスチャンスですから、儲け第一主義の人が多いと安易な木の伐採になるだけかもしれない。
デンプンを素材とする技術もありますが、デンプンの主原料はジャガイモやトウモロコシであったりして、それは元々は食料です。
それはつまり農地がストローを作る為に使用されるという事です。
飢餓に苦しむ人がある中、ストローを作る為に畑が使われて良いのか?
プラスチックの原料は石油ですから、プラスチックのストローを作る為に農地が使われる必要はありません。
最近のプラスチックの袋は燃やしてもダイオキシンは発生しない様になっていますから、遠慮する事なく燃やせばよいのです。
ゴミの回収をせっかりとやれば解決する問題に、自然を破壊する可能性のある紙製のストローにしたり、デンプンを使った素材を利用する意味があるのか?
私には良く分かりません・・・
と、これは日本や欧米諸国に関してであって、プラスチックの不法廃棄が多い国においては違います。
私はフィリピンに滞在していた事がありまして、フィリピンの川について知っていますが、酷いです。
無茶苦茶です。
プラスチックのゴミだらけです。
ですが目立つのは買い物用の袋であって、ストローは少なかったと思います。
高温で焼却出来る最新の炉だとダイオキシンの発生は抑えられますから、川に捨てられたゴミを集めてどんどん燃やせば良い。
紙製のストローにして余計なコストをかけるくらいなら、川に捨てられたゴミ集めに謝礼でも出した方が良いのでは?
川沿いの住人を掃除人に指定し、綺麗に保てたら給料を出すとか。
そうした方が安上がりな上に職業も作れる気がします。
それにストローの使用量なんて、世界で考えても微々たるモノではありませんかね?
プラスチックのゴミの大部分は包装用の袋だと思います。
労多くして益が少ない道にコストをかけるよりは、回収がきちんと為される方法にこそ、コストを優先的にかけた方が良いと思うのです。
漏れる事無く回収出来さえすれば、海洋にマイクロ・プラスチックが拡散する事も起こらないのですから。
まあ、両方やるのが一番良い事に変わりはありませんけども。
参考としてネパールのゴミ事情です。
https://www.youtube.com/watch?v=XnkkCu_sNwg