第一回〜新しいクラス
私、阿部澄風と、友達の新谷桃は大の仲良し。
同じ学年で、小学校1年のころに出会ってから、仲良くなっていった。
4月、新学期がやって来ました。
私達は、この春中2になった。
貼り出されているクラス表を見ると、去年に続いて今年も桃と同じクラスだった。
やった!!桃と同じクラスだ!! と思いながら、新しい教室へと向かった。
私は1つ、心配なことがあった。クラスの半分以上が知らない人ばかりということ。
初めての人とは会話するのが苦手だから、上手くやっていけるかな……。
でも、桃がいるからなんとかなるよね?
えっと、私のクラスは・・・2年7組だから・・・あった!
今日からこの教室でやっていくんだ。
ガラッ
「おはよう……。」
緊張しながら挨拶をした。
すると、次々に新しいクラスの皆がおはよう、返してくれた。
ガラッ
「おはよう。」
私が挨拶をすると次々に新しいクラスのみんなが、おはよう、と返してくれた。
なんか、このクラスだと、上手くやっていけるかも!!
そして、出席番号と同じ席に着いた。
桃はまだ来ていないみたい。
もうすぐ予鈴がなる。その時、
「うっわ〜!遅刻ギリギリセーフだぁ〜。」
桃が1番最後に入って来た。
すると、
「今年最初のターゲットってあいつ?」
「ブスじゃん。」
と、教室がざわめく。
?
なんだろう・・・。
休み時間になると、クラスの半分ぐらいの人が桃の周りに集まっている。
気になって、会話を聞いてみる。
「今日、あんたが教室入るの一番遅かったでしょ?
あんたは知らないと思うけど、このあたし、城下崎風華がいるクラスは、
月の最初、一番教室に遅かった人が、クラス中の人からいじめられるの。
だから、今年最初にいじめられるのはあんたってわけ。理解しておいて。
あ、それと、この学校は、あたしの家の寄付金で成り立ってんの。
だれも、あたしに逆らえないから、いじめをやめることもないからね〜。
明日から、楽しみにしておいて?」
え・・・?いじめ?
なに?桃がいじめられる?今日一番来るのが遅かったから・・・。
そんな理由で?城下崎さんは明日からって言ってた。
桃は下を向いている。
私達、こんなとんでもないクラスに当たっちゃったってこと・・・!?