レベル
すこし短いです。
セシルにこっぴどく叱られたあと、俺とセシルは、ローウルフを探して狩りまくった。
数十匹ほど狩ったあと、俺とセシルのステータスを確認した。
名前:レイ
レベル7→レベル24
HP:1000/1000→1850/1850
魔力:1500/1500→3120/3120
攻撃力:780→1290
防御力:620→960
素早さ:1250→2270
幸運:53→61
『スキル』
【剣術Lv73→Lv74】
【魔法適正】
【アイテム生成】
俺のステータスは、こんな感じ。
そして、セシルのステータスがこれ。
名前:セシル
レベル3→レベル16
HP:150/150→540/540
魔力:400/400→1050/1050
攻撃力:200→480
防御力:150→370
素早さ:190→410
幸運:100→109
『スキル』
【魔法適正】
俺もセシルもこの短時間でステータスが倍近くにまで上がっている。
「ちょ、ちょっと狩りすぎじゃありませんか?」
「そうか?じゃあ、この辺でやめとくか。あ、セシル自分のステータス見てみろよ」
「ステータスですか?わ、わかりました」
そう言って、セシルはカードを取り出し、自分のステータスを確認した。
「え!?え!?レベルが13も上がってる!?ステータスも今までの2倍になってるじゃないですか!」
いつも通りセシルが驚いていた。
「わ、私たち一体どれくらい狩ったんですか?」
「72匹」
「ななじゅっ!?はぁー……もう私、驚きません…」
セシルが呆れきって、ため息をついていた。
「そんなことよりさっさとローウルフの牙取って、報告しに行こうぜ!」
「それはいいですけど…これだけの量は、もう袋に入りきりませんよ?」
「あぁ、それは大丈夫」
「え?」
俺は、セシルにそう言い、意識を集中させる。すると、またポンッと音がして、目の前に布地の袋が現れる。その袋に先程取ったローウルフの牙を見た目からして、絶対入りきらない量を袋の中に入れた。
(よし!また成功だ。消費魔力は、どのくらいかな………うわ、3000近く減ってやがる)
「え?ちょっと、レイさん今、その袋の中に明らかに異常な量が入りませんでしたか?」
「ああ、これ、袋の中が異次元に繋がっていて、なんでも限度なく入るんだよ」
「は?」
セシルにしては、珍しくマヌケな声が出た。
「そ、それって無限に入るってことですか!?」
「お、おう」
セシルに気圧されながら、答えた。
「よし…これで全部だな。セシルー全部入れたから帰ろうぜ」
「はーい、わかりました」
そうして、俺とセシルは、ローウルフを狩りはじめてから4時間ほどで森を出た。
30分くらいかけて俺とセシルは、ギルドに戻って来ていた。
「すいません。この依頼を達成したので、報告しに来ました」
そう言って、受付嬢の前に小山が出来るほどのローウルフの牙を例の袋から出した。
「!?は、はい、ローウルフ討伐の依頼ですね。ご確認いたします………な、七十二匹ですね。こちらが報酬の銀貨7枚と銅貨20枚です」
報酬を受け取り、半分をセシルに差し出した。
「これ、セシルの分な」
「い、いえ、受け取れないですよ。私ほとんど何もしていませんし、それにレイさん今お金が無いはずです。今回の分は、もらっておいてください」
セシルにそこまで言われたので、仕方なくもらっておくことにした。
「じゃあ、ありがたく使わせてもらうよ」
「はい!そうしてくれると助かります」
「ところで、ここら辺にいい宿屋はないか?」
「そ、それなら、私が泊まっている《光月亭》は、どうですか?部屋も綺麗だし、ご飯だって美味しいですよ!」
セシルが息を荒くしながら、言ってきた。
「じゃ、じゃあ、そこにしようかな」
「よし!じゃあ、行きましょう!さぁ、行きましょう!早く、行きましょう!」
「お、おい!分かったってお、押すな!」
しばらく歩いたところで、青い屋根の建物に着いた。
「ここが《光月亭》です。夫婦とその子供が働いている宿屋なんです」
説明を受け、宿の中に入った。
「お、今日は、彼氏連れかい?セシルちゃん?」
「そ、そんなんじゃないですよ!もう!リースさん!からかうのはやめて下さい!」
セシルが何故か顔を真っ赤にしながら、否定した。
「ははは、ごめんごめん。それで、彼は客かい?」
「はい、そうです。丁度、宿屋を探していたみたいなので、ここをオススメしたんです」
「お、それは、ありがたいねぇ。それで何泊するんだい?前払いで一泊食事付きで銅貨20枚、食事抜きで銅貨15枚だよ」
「それじゃあ、10日分お願いします」
「あいよ、丁度銀貨2枚だよ」
俺は、言われた通りリースさんに銀貨2枚を渡した。
「まいどあり!部屋は、2階のセシルちゃんの隣の部屋だよ。はい、これ鍵」
「ありがとうございます」
「……セシルちゃん、がんばるんだよ………」
「なっ!何を言ってるんですか!?」
セシルがリースさんに何か言われて、顔を真っ赤にして、怒鳴っていた。
「じゃあ、セシル、また明日」
「はい、おやすみなさい」
「ああ、おやすみ」
俺は、セシルとの挨拶を済ませ、自室に入った。
ベッドに腰掛けて、ごろーんと寝そべった。
「あーあ、疲れたーー」
よっぽど疲れていたのか、すぐに意識を手放してしまった。
間違いなど遠慮なく指摘して下さい。