ステータス
文章書くのが難しい……
受ける依頼を決めるため、俺はセシルと一緒に掲示板の前に来ていた。
「討伐系といっても色々あるな.....」
そういって依頼に目をやる。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ランクF
種類:討伐
対象:ゴブリン
報酬:ゴブリン1匹につき銅貨3枚
討伐証明部位:ゴブリンの耳
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ランクE
種類:討伐
対象:ローウルフ
報酬:ローウルフ1匹につき銅貨10枚
討伐証明部位:ローウルフの牙
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
この世界の硬貨の価値がわからなかった俺は、セシルに聞いてみることにした。
「なぁ、セシル。この世界の硬貨ってどうなってるんだ?」
「低い順に銅貨、銀貨、金貨、白金貨という順になっています」
銅貨100枚=銀貨1枚
銀貨100枚=金貨1枚
金貨100枚=白金貨1枚
というようになっているということだった。
月に金貨1枚あれば、十分に生活出来るらしい。
「セシル、1日にどのくらい稼げればいいんだ?」
「そうですね、大体銅貨50枚くらいでしょうか」
「そうか、ありがとう。うーん……この依頼でいいか?」
そう言って、セシルに依頼書の見せた。
「はい、私は構いませんよ」
セシルの了承を得たので、受付嬢に依頼書を持って行った。
「この依頼を受けたいんだが……」
「はい、ローウルフの討伐ですね。この依頼は、常設依頼ですので、いつでも受けることが出来ます」
受付嬢の確認を取った俺は、セシルと共にギルドを後にした。
「そういや、ローウルフってどこにいるんだ?」
「町を出て東にしばらく行ったところにあるノールの森と呼ばれているところですね。ちなみにレイさんと私が出会ったところは、南の方にあるタケントの森というところです」
ローウルフを討伐するために俺たちは、ノールの森に行くことにした。
「そういや、セシルのステータスってどうなってるんだ?」
「私のですか?見ますか?」
「ああ、頼む」
「はい、どうぞ」
そう言って、カードを渡してきた。
名前:セシル
レベル3
HP:150/150
魔力:400/400
攻撃力:200
防御力:150
素早さ:190
幸運:100
『スキル』
【魔法適正】
(あれ、俺と比べると随分と低いな…俺よりレベル高いのに…)
「こう言っちゃなんだが、セシルのステータス低くないか?」
「え?私、魔力と幸運は平均より高くて、他の値は平均ぐらいですよ?私が低いんだったら、レイさんのステータスは一体いくつなんですか?」
「見るか?」
「是非お願いします!」
セシルが見たがったので、俺はセシルにステータスを見せた。
名前:レイ
レベル1
HP:700/700
魔力:1000/1000
攻撃力:600
防御力:500
素早さ:900
幸運:50
『スキル』
【剣術Lv73】
【魔法適正】
【アイテム生成】
「………………」
「あれ?セシル?どうしたんだ?」
「はぁぁぁぁぁぁぁ!?なんですか!このステータスは!またですか!またなんですか!!またこんなに規格外なんですか!」
「い、いや、そう言われてもな、どうしようもないし…」
セシルの驚きように俺は、気圧されてしまった。
「だいたいなんでレベル1で私の3倍くらいのステータスなんですか?Cランク冒険者並みのステータスですよ!レベル1にして……」
「ま、そんなこと気にせず、ちゃっちゃ討伐しに行こうぜ」
「そんなことって………」
そうこうしてるうちに俺とセシルは、ノールの森に着いた。森に入り少し歩いたところで狼のような魔物が2匹現れた。
「お、早速お出ましか。ちょっと試したいからセシルは、手を出さないでくれ」
「わかりました。でも、無茶しないで下さいよ?」
「はいはーい」
そう言って俺は、とある機能が付いたメガネを想像し、魔力を集中させた。すると、ポンッと音が鳴り、メガネが具現化した。
「おお!できた!よし、このメガネを掛けると……あ、見えた見えた!成功だな」
俺が【アイテム生成】によって作ったメガネでローウルフを見てみると、ローウルフのステータスを鑑定する事が出来た。
種族:ローウルフ
レベル2
HP:130/130
魔力:50/50
攻撃力:200
防御力:110
素早さ:290
幸運:30
『スキル』
【顎力強化Lv2】
•顎の力を強化する。
効果は、レベルに依存する。
種族:ローウルフ
レベル5
HP:200
魔力:70
攻撃力:280
防御力:170
素早さ:350
幸運:40
『スキル』
【顎力強化Lv3】
•顎の力を強化する。
効果は、レベルに依存する。
俺がステータスを見ている間にローウルフ達は、完全に戦闘モードに入っていた。
「ガルルルル………」
「グゥ……」
「よっしゃ!いっちょ、やりますか」
俺も同じく戦闘モードに入り、腰に下げていた長剣を抜いた。
(顎力強化っていうスキルがあるから、噛み付かれないようにしないとな…)
2匹のローウルフが左右から挟み撃ちで接近してくる。先に飛びかかって来た方を剣で受け流しつつ、そのまま切り倒した。残り1匹は、その場に止まり、こちらの様子を伺っている。しばらく睨み合いが続いたあと、先にローウルフが動いた。俺の左足目がけて、噛み付こうとした。俺は、それをかわしたところで、首を跳ね飛ばした。
「ふぅ〜、少し緊張したが、そこまで大した事なかったな」
(なんか妙に体が軽いな…なんでだ?……お!レベルが上がってやがる!しかもステータスの詳細がより詳しくなってる!?)
名前:レイ
レベル1→レベル7
•その人の強さ。数字が大きいほど強い。
HP:700/700→1000/1000
•その人の生命力。0になると死ぬ。
魔力:1000/1000→1500/1500
•魔法や特定のスキルを発動させる時に使用する力。
攻撃力:600→780
•その人の物理攻撃力、魔法攻撃力を合わせた値。
防御力:500→620
•その人の物理防御力、魔法防御力を合わせた値。
素早さ:900→1250
•その人の速さ。
幸運:50→53
•その人の運の良さ。
『スキル』
【剣術Lv73】
•剣の扱いが良くなる。効果は、レベルに依存する。
【魔法適正】
•魔法が使えるようになる。
【アイテム生成】
•魔力を使用して自分のイメージするアイテムを生成することができる。生成するアイテムによって消費する魔力が変わる。
「す、すげ〜、自分で作っといてなんだけど、ヤバイなこれ…」
自分で作ったアイテムに感動していると、セシルがこっちに近づいてきていた。
「レイさーん、大丈夫でしたか?」
「ああ、問題ない」
「ところで、なんですか?そのメガネ」
「【アイテム生成】で作ったアイテムだ。これを掛けて相手を見ると、相手のステータスが見えるんだ」
「はぁー……またとんでもないの作りましたね……。本来、自分のステータスは、他人に見せてはいけないものなんですからね?このメガネのことも他言しないでください」
「げ…またか?」
「またです。いい加減自重してください!!」
結局俺は、森の中で正座されられ、こっぴどくセシルに叱られてしまった。
やっぱり戦闘シーンが苦手………