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掌編小説集8 (351話~400話)

庭先で

作者: 蹴沢缶九郎

出先から戻り、家に入ろうとした所で、庭に何やら細く長い紐があるのに気付いた。


「何だこれは?」


紐を手に取り、しげしげと見つめる。誰が置いたのか、いつからあったのかは謎だが、いずれにしても、ここは私の敷地で、このまま置いておくわけにはいかない。

紐を片付ける為に手繰り寄せていくが、紐は思いの外長く、簡単にはいきそうになかった。


その時、私の中に沸々と怒りが芽生えた。大体、私が何故このような事をしなければいけないのだ。普通であれば、この紐の主が片付けるのが筋であり、そもそも、ここは私の土地で、そこに置かれた物をどうしようと私の勝手のはずだ。


「燃やしてしまえ」


片付けるのもアホらしくなった私は、怒りに身を任せ、ポケットから取り出したライターで紐の先端に火を着けた。

すると紐は、「チリチリ」と音を立てて勢いよく燃えだし、もう一方の、地面に埋まった部分までを全て燃やし尽くした後、地球は…。


導火線だったのだ。

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