小茂根家の事情
それは、いままでの人生で一番すがすがしい朝だった。豪華なベッドで眠り、豪華な食事も食べた。だが、すごく居心地が悪かった。そう、僕は今、丸の内のビル街にどかんとたたずむ、小茂根建設の本社ビルの前にいた。
「僕を殺そうとした奴に会うのはやっぱりいやなんですけど。」
「大丈夫ですよ、すぐわかってくれますわ。」
「そうですよ、祐さま。」
リリスと早宮さんがいってくるが、まったく大丈夫な気がしない。話していると遂に、小茂根建設ビル50階にあるという、小茂根陸斗の部屋についた。扉には、やけにしゃれた時で、小茂根陸斗常務と書いてあった。まだ子供のくせに常務とは、いいご身分だ。
「春日家長女のリリスでございます。」
「ど、どうぞお入りください。」
ん?妙に緊張した声だな。指示どおり中に入ると、
「「も、申し訳ありませんでした!」」
「「「!?」」」
中に入ると少年と、年季の男性が土下座をしていた。
「先日は誠に申し訳ありませんでした。息子の陸斗がお嬢様の事情も知らず大変失礼なことを・・・」
「え、え?」
先日自分を狙っていた人に謝られ、戸惑っていると、
「ほら、大丈夫だったでしょう?」
「だ、大丈夫でしたけど、何故僕たちを殺そうとしたんですか?やっぱりあなたたちも、、、」
「ち、違うんです!!」
今度は、陸斗が言った
「あの時は、リリスお嬢様と裕様の関係を知らず、裕様がお嬢様の刺客の一人なのかと勘違いしてしまいまして、、、」
「あ、そうだったんですか。」
「随分と落ち着いていますね、裕様。」
「あ、うん。なんか、リリスを殺すような人たちじゃないと思ったら、なんだか気が抜けちゃって。僕の悪い癖なんだけどね。それで、普段はあなたたちはどのような仕事をしているんですか?」
「は、はい。それは私から。我々小茂根建設は、ご存じのように、今では大手建設企業です。しかし、ここまで来るまでは、どこにでもある中小建設、警備会社でした。数十年前、我々は、春日ホテル、今の春日総合の社長様の警備にあたっておりました。そのとき、社長様が狙われえた大きなテロが発生し、そのテロから社長様を救ったのが我々だったのです。その縁で、我々は、春日総合専属の警備会社となり、様々な支援を受けさせていただいて今のような大手企業に成長することができたのです。なので、我々は普段お嬢様に、何かと敵の多いお嬢様を、外出中、24時間警備させていただいております。」
「はぁ、そうだったんですか。」
「ですが、先日の不祥事、誠に申し訳ありませんでした。」
「もういいんです。傷はこれだけですみましたし。」
「ですが、、、普段からお世話になっている身故、我々に何かできること、、、」
「んん、では、私、後日裕様との婚約パーティを開こうと思っているの。そのときに、裕様が恥をかかないように、教育してもらえるかしら?」
「はい!よろこんで」
「きょ、教育?」
「いいわよね、裕様?」
「は、はい」
あんなかわいい顔で微笑まれ流れ頼まれると、断ることもできず、パーティーの心得をも名ぶことになるのだった。
更新遅れてすみません。練馬将軍です。そして、サブタイ勝手に変えました。やっと学年末試験が終わり、勉強から解放されました!!
残るは答案返却のみ、、、orz
やっと、メインで登場してくるような人物の紹介が終わりました!
さて、次回は、裕が特訓される話なんですが、著者自身中流家庭なので、パーティーの心得なんぞわかりません。そしてあとがきに書くこともあまりありません。なのでここで示させていただきます。ではまた次回。