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第52話

更新遅れてすいませんm(_ _)m

あれは俺がまだ僕と呼んでいた頃だ。

俺は・・・俺達は兄貴達同様にいっつも一緒にいた。

登下校は俺がバスケの練習がない限り、いつも一緒だった。

もちろん仲は良かった。

だけど・・・1つだけムカついていることがあった。

それは日に日に蓄積されていき、あの日に爆発した。

そして、その爆発の火の粉はアイツにまで降り注いでしまった・・・。

全てはあの日に──。










「優君帰ろ?」


毎日の恒例である紫織からの帰りのお誘いに当時の俺はコクンと頷く。


「じゃ帰ろっか?」


「うん。」


靴を履き替え、外に出ると少しだけ肌寒かった。

季節は秋。

だが気温は冬に近いものに感じた。


「あ!見て見ろよ!」


後ろから声がしたので2人同時に振り向く。

すると見るからに生意気そうな男の子が3人いた。

その中でも一番体格のいい男の子が一歩前に出る。


「相変わらずラブラブだな??熱くて僕近づけなぁい。」


瞬間。

俺の眉間に皺が寄った。

コレが当時の俺が蓄積していた苛立ちの元だ。

通称『からかい』と呼ばれるその行為。


「火野は下田が大好きなんだってさぁー!!」


度が過ぎていた。

大声で叫び男の子達にもちろん腹が立った。


「──行こう。」


紫織の手を握り、走って家まで帰った。

『あんな馬鹿野郎は無視すればいい。放置していればその内やめる。』そう思っていた。







次の日も無視をしてその場をしのいだ。

そして次の日も・・また次の日もそうやってやり過ごしてきた。

だが・・行為は収まるどころか徐々にエスカレートしていった。

そして徐々に俺の中で生まれた苛立ちも蓄積されていった。










日曜日。

もちろんの事ながら学校は休みである。

この日、俺と紫織はあまり訪れない隣町の外れにあるデパートに着ていた。


「ドコにあるんだろう?」


必死になってCDが置いてある棚を見つめる紫織。


「ほらココだよ。」


俺の手には昔流行った1枚のCDが持たれている。

それを見た紫織はパァッと明るい笑顔になった。

レジに持って行き、商品を置くと同時に


「「プレゼント用に包んでください」」


ハモったのだった・・・。


「畏まりました。」


ニコニコ笑顔の店員は手際よくCDを包装紙で包み込んだ。

それを受け取り帰ろうと歩き出した。


「お姉ちゃんの誕生日が楽しみだね?」


「うん、そうだね。」


奈緒さんの誕生日プレゼントを手に持っている紫織は仕事を達成したような満足げな顔をしている。

デパートから外に出て駅に向かって近道の裏道を歩く。

その途中だった。



「ラブラブカップルがまた居る〜。」


あの3人だ。

俺は無視をして帰ろうとした。

だけど・・・


「デートとはお熱いですねぇ?何を買いに行ったのかなぁ??」


限界を超えた。


ガツッ!


「痛!!」


俺の拳は一番体格の良い男の子の顔にめり込み、吹き飛ばした。

倒れた彼の腹を足で思いっきり蹴飛ばす。


「ゲホッ!?うぅ・・。」


「・・・まだ・・終わりじゃないよ?」


「ひっ!?」


一気に顔が青白くなった少年は残りの2人に目で助けを求めた。


「こ、この!」


「やぁ!」


ハッとなり2人が殴りかかってきた。









所詮小学生の喧嘩だ。

2対1・・・途中から3対1となり俺はボコボコに殴られている。


「バーカ!バーカ!」


キッと睨み付け威嚇するも優位に立った彼は臆することなく俺の腹に蹴りを入れた。


「痛・・。」


避けたくても2人に抑えられているため身動きがとれないのだ。


「最後の一発!」


「やめて!」


紫織の泣く一歩手前の声が木霊するが・・・さっきの仕返しと言う意味だろう。顔を思いっきり殴られた。


「ではさようなら。雑魚の火野くん。あはは!」


憎たらしい笑い声をだしながら彼らはその場を去っていった。


悔しかった。

あんな奴らに負けたのが悔しくて悔しくて・・・涙が出そうだった。


「大丈夫!?」


「うるさい・・!」


元はと言えばコイツが・・紫織が居るからこんな目に遭うんだ。

紫織が居るからイヤな思いをしなくちゃいけないんだ。

当時の幼かった俺はそう思ってしまった。

その結果──


「ゆ、優君?」


「うるさいって言っている!もう──」


絶対言ってはならない言葉を口にしてしまった。


「僕に近づくな!!」

かなり遅れての更新・・本当に申し訳ありません。理由は言い訳になるので言いません。ですが更新したくてもできない状況であったのです。今日からは早め早めに更新していきます。できることならば、最後までお付き合いください。

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