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第35話

今日までに10000人の方が【光】にアクセスしていただきありがとうございます。これからも頑張って更新していきたいと思いますので応援よろしくお願いします!!

「・・・・行ってきます。」


自分以外誰もいない。

でも毎日言ってしまう。

俺は認めたくないだけだろうか?

玄関に飾っている写真を一目見て家を出た。







和樹が俺達のもとへ戻ってきてから早くも1週間が経った。

鏡山和樹(かがみやまかずき)は中学で知り合い、わけあって仲良くなった。

てゆうより皆はあの出来事があって仲良くなったもんだ。


「は〜や〜と!」


「おっと!」


後ろから飛びついてきた美帆に驚きつつ、嬉しくなる。

時々ヒドい目に遭うがそれは俺が原因らしい。


「はやく昼食とろ?」


「おう。螢、はやく飯食いに行こうぜ?」


少し離れた席にいる親友は俺を睨んできた。

まさに鬼の形相で。

俺何もしてないぜ?


「おい。」


「ギャース!」


アンタ瞬間移動でもできるのか!?


「人が楽しくお喋りしてるのに話しかけるとは良い度胸だな?おい。」


怖い!

素で怖いって!


「隼人、奈緒に何かした?」


近寄ってくるなりそんな事を言ってくる和樹。


「何もしてない。」


てゆうより、それどころではない。


「おかしいな・・・・なら何で奈緒は隼人を睨んでるんだろうね?」


「え?・・・ひっ!?」


たまらず悲鳴をあげてしまった。

何で??

何で殺意のこもった目で俺を見てくるの?


「シ・カ・ト・か?コラ!」


「アンタ等怖いって!美帆助けて!」


ずっと後ろから抱きついている美帆に助けを求める。


「私は奈緒の味方。」


彼氏より親友を優先ですか!?


「隼人、安心して。」


「和樹・・・・。」


やはり俺の味方はお前しかいないみたいだ。


「螢の一撃なら苦しまずに逝くことができるから。」


どこにですか!?

どこに逝くんですか?!

いや、それより味方はいないんですか!?

ニコリと笑うその顔がブラックに見えたのは気のせいですか??


ガシッと螢に肩を掴まれる。


「ひっ!」


あぁ螢君。

君のその微笑みが世界一怖いです。


「奈緒と楽しく明日の予定を話しているときに声かけたらダメじゃないか?」


理不尽?!


「ごめボハァ!?」


川が見えた。










「ん・・・うん?」


意識が戻ってまず見えたのが楽しく食事をしている火野兄弟と下田姉妹+和樹。

ここ保健室だよな?


「おはよう、隼人。」


「おはよう、美帆。」


今気がついた。

それは美帆に膝枕してもらっているということに。

うん、心地いい・・・・。


「・・・・起きないの?」


「もう少しだけ。」


「もう・・・・。」


口を尖らせながらも頭を撫でててくれる。

ホントに心地いい。

ん?

談笑が消えた気が・・・・。

あ、


「起きたのなら飯食え。」


まだ根に持ってんのかよ?


「美帆はお前が寝てたせいで飯食ってないんだぞ?」


俺のせいじゃなくて君のせいではないのかな?

って


「美帆まだ食ってないの?」


「そりゃそうでしょ?隼人が可哀想だし。」


「ありがとう。」


素直に嬉しい。

美帆はホントに優しい。

だから好きだ。


「はい、あ〜ん。」


あ、卵焼きだ♪


「あ〜ガバ?!」


またしても螢によってラブラブモードは強制終了させられた。鬼!!


《バタバタ!》


10数人の走ってくる音がする。

螢と目を合わせて、ため息を吐く。

そして扉が開かれると同時に窓から逃走した。


《螢様と隼人様!お待ちになってください!》


結論。


「「無理!むしろヤダ!」」


俺と螢を追っかけてくる、自称『螢・隼人ファンクラブ』の人達。

ハッキリ言って迷惑です!


「「なに!?」」


そんな・・・・。

前からも後ろからもファンクラブの連中が・・・・・。

挟み撃ちとは卑劣な。



辺りを見回し悟った。

逃げ道がない=終わった。


迫り来る女子達。

隼人LOVEと書かれた鉢巻きが見えた。

残り5メートル・・・・終わった。


《ピッピー!》


この笛の音はまさか!?


「コラーまたアンタ達か!いい加減にしないと処分対象として扱うぞ!?」


出た救世主!


「邪魔しないでくれる?竹内さん。」


竹内と呼ばた救世主の額には青筋が見える。

・・・・キレてるのかな?


「アンタ等、停学に・・・・いや退学にするぞ?」


アナタハ何者デスカ?


「くっ!皆、今日の所はひくわよ!!」


リーダーらしき人は他の連中をまとめ去っていった。


「た、助かった〜・・・・。」


「生き延びたな親友。」


「あぁ。」


互いの軽く握った拳にコツンと当てる。


「ありがとうございます。前もそうでしたけど助かりました。」


あ、俺も言わなくては。


「ありがとうです。」


振り向いた救世主の額にはまだ青筋がある。

どうしてかな?(汗)


「君達・・・私の仕事増やさないでくれないかな?」


ぬあ!?

奈緒の睨み並にこの微笑みは恐ろしい。


「すすい・・ません。」


「だいたいね自分」

《ピッピッピー!》

「そこ!グラウンドで昼食をとるな!」


「行ったな・・・・。」


うん。


「行っちゃったね・・・・。」


「帰るか?」


「そうだな。」


もう鬼ごっこは懲り懲りです。






部活が終わり美帆と手を繋いで帰る。

これは変わらない今の俺の日常。

また明日と言う意味をもったキスをしてから別れるのも今の日常。

そして家に帰りただいまを言う。

返事のない日常。






そんな日常の中、3日後、俺が再び意識不明になると誰に予想できただろう?

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