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第2話

「憂くんと紫織。迎えに来たわよ」


現在1ーCのドア付近から奈緒が我が弟と奈緒の妹を呼んでいる


なんか外野がウルサいけど……

「「はぁい」」


うむ

いい返事だな


弟の名前は(ゆう)

文字通り優しい性格なのだがガラが悪い

髪なんて金だし……

耳にはピアスが3つほど……



っで奈緒の妹の名前は紫織(しおり)

奈緒に引けを取らないくらいの可愛い系


「なぁ兄貴…」


「なんだ弟よ?」



その不機嫌そうな顔はいったい何事?


「…何でもない」


顔を逸らし早歩きで奈緒達のもとへ行く

何だよ?

今のは







現在中庭

ここには満開の桜が数本あり結構人気のある学園スポットの1つだ


「ほ〜た〜る!こっちこっち!」


1本の桜の木の下にブルーシートをひき座っている隼人と美帆を発見


「いい場所じゃん」


「だろ?」



笑顔でハイタッチを交わす

チロリン♪

螢と隼人の友情値がアップした


「螢。はい」


「サーンキュ」

奈緒から弁当をうけとる

平日は毎日奈緒の母上様が俺の分のお弁当を作ってくれるのですよ

主婦の鏡ですよ


隣に目をやると優が紫織ちゃんから同じく弁当を受け取っていた


「ほんじゃ…」


「「「「「「いただきます」」」」」」


蓋を開けまず目にとまった唐揚げくんをパクリ


「うまい」


「ほんと?」

瞬間的に笑顔になる奈緒

なぜか奈緒は俺が弁当を褒めると喜ぶ


「マジマジ。てゆうか花見してるみたいだよな」


「私もそれ思った」



奇遇だな……



「はいはいイチャツかないの」


「「「イチャツいてない!」」」


あの〜紫織ちゃん…

なぜ貴女も否定してるのかな?


「マッズ!何コレ!?」


「「「「「え?」」」」」


振り返ると優が苦しんでいた

箸には唐揚げが……

って同じ弁当だぞ?!

なぜそんな反応になるよ?


「はい…お茶」


紫織ちゃんからお茶を受け取り一気飲み

試しに優の唐揚げをパクリ


!!


「奈緒!」


「はい」


不覚にも弟と同じ道を歩んでしまった

おいコラ……

そこのカップル笑うんじゃねぇ!


優と目を合わせる


『なんだコレは?』


『わからん…兄貴のよこせ』


『ざけんな!俺にはあと百年の余命があるんだよ!!』




『はあ?余命?って弟が苦しむ姿がそんなに見たいか?!』


『ふ…世の中そんなにあまくないんだよ……』


「薄情もの!」


以上アイコンタクトでの会話でした

時間にしてみれば約2秒

結局優は苦しみながらも完食


《キーンコーン》


「「「「「「あ」」」」」」


昼休み終了のチャイムが鳴った







《キュッキュッ》


シューズの音と


《ダムダム》

ボールが床に当たる音がする

ここは体育館


「螢!うて」


「あいよ!」


俺の放ったボールはリングをすり抜ける


「よし!」


「ナイスシュー」


隼人に向かってグッドサインをだす

隼人も同様にしてくる


って何をしているかって?

バスケ部の練習だ

みんな息を乱しながらも必死にボールにくらいついていく


キャプテンが笛を鳴らした



「よし今日はここまで!」



キャプテンの声により練習は終わりになった


「2人ともお疲れ♪」


「美帆こそ」はい2人の世界へ行っちゃいました

2人の顔はだんだん近くなっていき……


「アホくさ……」


2人に背を向け歩き出すのであった

着替えて校門まで行くといつものように奈緒が待っていた


「お疲れ様」


「どうも」


奈緒は部活に入っていないが図書室で本を読んでいるらしい

そのため同じ時間に毎日一緒に帰るのだ


「今度の公式戦勝てそう?」


「勝ちたいけど……」


ぶっちゃけ弱い

先輩方がね

俺と隼人は選抜メンバーとして招集されるほどの実力だが先輩達は弱すぎるのだ


「まあ頑張りなよ?応援するからさ」


「あぁ……」


左手首に視線を送る

赤のリストバンド

憧れの人から貰った大切なもの

「あ〜あ!いつになったらコレを身につけるだけの価値がある人になれるんだろ?」


「もう十分にあるじゃん」


少々ムカッとしたのは此処だけの話


「まだまだなんだよ」


つい声が怒り混じりになった

それには奈緒も気づいたようだ

「そう……」



沈黙







いくら何でも気まずい……


「また明日」


「え?」




「え?って…もう家だよ?」


横に目をやると我が家があった

「もう…」


と言うワリには微笑んでいますね


「また明日な」


「うん♪」


奈緒と笑顔で別れるとなぜかいつも気分が良い







この時2人は影から見られていたことに後々気づくハメに……

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