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第18話

「着いたぁ♪」


自分の荷物をもって空港から外に出て、最初に奈緒が元気よく発した言葉がコレだった


確かに着いたねぇ・・・・

福岡県に


昨日あの後、俺の部屋にもう1度全員集合させて話し合った結果・・・・俺が代表で再度、薫ねぇに電話することになった

っで電話してみると、1日だけ椎名家にお世話になり、後日に沖縄に行くというような予定だとわかり今日は福岡に訪れた


「兄貴〜。迎えの車ってまたアレ?」



「そうだろな」


「螢さん!迎えの車がきましたよ」


紫織ちゃんが言わなくても俺は気づいていた

なぜなら、その迎えの車は明らかに浮いていたから


「なげぇ・・・」


優がそう呟くと同時にに車・・・・いや白のリムジンが俺達の前に止まった

そして運転手が降りてきてお辞儀をしてきたため、慌ててお辞儀を仕返す


「お荷物はもう1台がお運びいたします。ですので、その場に置いたままで結構です。では、お乗りください」


とドアを開き、俺達が乗るのを待つ


何度もコレには乗ったことあんのに、この人達の態度には慣れないなぁ


「失礼します」


と誰もいない車内部に言って乗る

全員が乗るとドアは閉められ、運転手が乗って動き始めた


「なぁここから・・・はや」


お前等寝るの早すぎだ

乗って間もないぞ?


「この2人寝るの早いですよね」寝てない紫織ちゃんは苦笑しながら2人を交互に指さす


「まぁ朝早かったから仕方ないかな?」


「まぁそうですね。螢さんは眠らなくてもいいんですか?」


「俺は」


大丈夫だよと言おうとして中断した

自分の肩を見ると奈緒の頭があった

なんか良い香りが・・・・

はっ!

なにをしてるだ俺は!?

邪念よ消えされーーー!!


「螢さん・・・」


ゾクッ!とした

紫織ちゃんの俺を呼ぶ声がいつもと違い、冷たく感じたから

てゆうか、むしろ殺気?

少し怯えながら紫織ちゃんに焦点を・・・・


「すいません。迷惑な姉で」


「イヤイヤ全然大丈夫デスヨ!?」


敬語で早口、かつ片言になってしまった

それは紫織ちゃんが奈緒を見る眼が恐ろしかったから

なんて言うか・・・・殺意に満ちた感じ


いかん何か話題を出さねば!

でないとこの空気から脱出できない


初めて紫織ちゃんに恐怖する俺は頭の回路がウマく作動せず、むしろショートしかけていた


「兄貴、あとどのくらいかかりそう?」


マイ・ブラザーよ・・・・

お袋の攻撃から守ってくれた時並みに兄は嬉しいぞ!

起きて俺に話しかけてきた優にホントに感謝です


「ああと1時間くらいじゃないかな!?ね、紫織ちゃん?」


「え?はい、多分それくらいだと思います」


急に話をふられて、驚きの表情を見せたが直ぐに返事をしてくれる

眼はいつものように戻っていた


「あ、そうだ。紫織、宿題でさぁ――――」


優は持っていたハンドバックから宿題を取り出し、紫織ちゃんに質問をし始めた


「ふぅ・・・」


なんとか危機を脱した

まぁ9割以上は優のおかげだけど

しかし理由はわからないにせよ、紫織ちゃんがあんな眼をするとは驚いた

そしてビビったぁ

冷や汗かきまくりだよ?


「う〜ん・・・」


頭をおく肩の場所が気に入らなかったのか不機嫌そうな声を出しながら、眠っているにも関わらず奈緒は少し体全体を動かし頭を俺の首あたりに近づけてきた

正直ドキッとしました


そぉ〜と起こさない程度に首を動かし寝顔を覗き込む


それは『天使』という言葉が似合っていた

俺はついつい笑顔になる

が!それもつかの間で、また殺気を感じとった

恐る恐る首を90度曲げ・・・

あぁ冷や汗が止まらないよ

紫織ちゃんは奈緒を(例の眼で)見ていたので目が合わなかったが、代わりに優と眼があった


『せっかく助け船だしてやったのに何やってんだよ?』


『は?俺何かしたか?てゆうかお前初めから起きてたのかよ!?』


『いや殺気を感じて起きた』


『あぁ・・・なるほど。っで俺は何かしたか?』


『自分で考えろバカ兄貴。俺はもう寝る』


以上アイコンタクトでの会話でした

ってマジで寝るな!!

この状況を俺にどうしろと?

神様、俺何かしましたか?

教えてください

いや訂正します

助けてください!!


だがそんな都合よく神様が助けてくれるはずはなかった

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