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第12話

「整列してくださぁい!」


審判に言われるがままにする

てゆうか元気な審判だな…


「では始めます。礼!」


軽く頭を下げ移動する

しばらくして審判がセンターサークルでボールを上に投げて―――試合開始!


味方が弾いたボールを隼人がキャッチすると同時に俺がリングに向かって全力で走る

すぐに気づいた隼人は俺の進行方向やや上に向かって投げ、俺はそれをジャンプして軽く払いそのままリングに通す


開始わずか4秒

いっきに味方の歓声がわく


「ほーたーるー!いいーぞー!」


体育館2階から声がする

頭を上げると回りに結構人がいたのにワリとすぐに見つけられた


恋の力ってヤツかな?

なんちって


一応ガッツポーズをしてみせて守りに戻る


「よし。隼人…勝とうぜ?」


隼人に呼びかける


「あいよキャプテン」


隼人がニッと笑い応えながら他の部員にも呼びかける


「キャプテンが勝つ気満々だとよ!」


「おいおい…」


そんな大声で言わなくても…

アレ?

皆さん目つきが変わっちゃったよ?


「螢!俺も勝ちてぇぞ!」


「僕も!」


「自分も勝ちたいです!先輩!!」


なるほど…

新チームでの初めての試合という緊張がなくなったわけね…


「よっと!」


隼人が相手からボールを奪う

そしてすぐさま俺に渡す

ドリブルをしながら皆に問いかける


「よっしゃあ!勝つぜ!?」


もちろん応えは


「「「「おう!」」」」




勢いづいた俺達は結局86対31と圧勝だった


体育館を出て隼人と美帆(マネージャー)と部室を目指していると


「ストップ!」


大きなバッグを持った奈緒が現れた

いったい中身は何だ?


「奈緒――!きてたの?!」


美帆が奈緒に抱きつく

隼人……

奈緒に嫉妬するな!

てゆうよりそんな目で俺を見るな!!


前方では奈緒と美帆が会話を続けている


「うん!応援にきたよ」


ここで悪戯な笑みを浮かべ俺を見ながら奈緒に問いかける


「だ・れ・の応援?」


「俺だよ。誘ったの俺だし。なぁ?」


「え?うん…」


なぜ頬を赤める?

意味分からんわ…

そしてそこの2人!

驚きすぎだ


「誘ったの?」


「螢が?」


なんだその目は?

何が言いたい?


「はぁ…誘ったって言ってんじゃんよ」


「へぇ……まぁ上出来ね」


上出来?

なにが??


「だから気合い入ってたのか。納得」


なかなか良いとこツくな隼人


「奈緒…そのバックの中には何が入ってんだ?」


ひとまず話を逸らしましょう

でないと身がもたん


「それは中庭へ行ってからのお楽しみ♪」


と奈緒が言うので今中庭で円になって座ってます

右に奈緒で左に隼人、正面に美帆ってな感じだ


「じゃ出すねぇ♪」


バックから出てきたのはなんと重箱だった


「これ作ってきたんだ♪」


奈緒が蓋を開ける


「すご……」


同意見だぜ隼人


「奈緒が作ったの?」


「そうだよ?」


中身は俺の好物ばかりだった

唐揚げにエビフライに卵焼きetc.

まさか俺のために作ってくれた?

……まさかね


わり箸を皆に配って


「「「「いただきます」」」」


どれを食べようか悩んだが結局箸は唐揚げにいった

パクリと……

うん


「旨い」


約束通りに感想を述べる


「ホントに?」


途端に奈緒は可愛い笑顔になる

「ホントだよ」


「よかった♪」


「はい2人の世界に入らないの」


ちっ!

またよけなコトを…

話逸らすしかないな


「ところで奈緒さん。紫織ちゃんの風邪の具合はどうですかね?」


「重症みたい。ベッドから動けないほどのね」


「それはまた…悪いコトしたな」


100%俺の風邪がウツったとしか思えない

ホントごめんね…


俺は心の中で紫織ちゃんに詫びるのであった


「はい、あ〜ん」


「あ〜…どは!?」


踵落としが見事に隼人の頭に決まった


「目の前でイチャツくな!」


「てんめぇ…もう手助けしねぇぜ?」


へぇ……

そんなこと言う?

言っちゃう?


「なんだよその顔は?」


隼人に近づき耳元で囁く


「そんなコトしたら無限地獄を味わうことになるぜ?」


離れると隼人は涙目で俺にこう言ってきた



「俺等親友だよね?」

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