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鍛冶屋の息子の英雄譚  作者: ぢばぢば
プロローグ
1/3

プロローグ~酒場にて

長い年代記のはじまりです。

ゆっくりと光に代わり、闇が世界を染めていく。

闇の訪れが仕事の終わりを告げる。


街を守る衛士達の交代の時間だ。

仕事の疲れを酒場で癒やす、いつもの時間の始まりだ。


衛士達は、おのおの好きなものを頼む。

女中が次々とエールのジョッキ、揚げたジャガイモ、焼いた鶏もも肉を運んでくる。


そして、たわいのない会話が始まる。


「なぁ、白剣騎士団の中で誰に憧れる?」衛士のひとりがいう。

「それはやはり神にまで登ったジュリス公だろう。この国の主神でもあらせられるからな。」

「いやいや、憧れたとて、ジュリス公は別格。目指すなら、青の槍騎士だろう。」


おのおの、自分の押しの勇者、英雄を語りながら、ジョッキを傾ける。


「ほうほう、面白い話をしておるな。」


突然、衛士達は声をかけられた。

そこにはローブを着た老人が立っていた。その手にはエールのジョッキがあった。


「仲間に入れて貰って良いかの?」


承諾も得ず、椅子のひとつに座った。


「じいさんは誰がお気に入りなんだい?」

「そうじゃのう…破天荒だというならタルカスじゃろう。

 ただの、あいつは野営のたびによだれを垂らして熟睡しておったな。」

「おいおいじいさん、もう300年も前の人物だぞ。」


衛士は老人のほら話を笑った。


「まぁまぁ、酒の肴に良いじゃろ。

 タルカスがどういう男であったか。その生き様を。

 皆が知る神になった男はどんな男であったかを知りたいじゃろ?」

神がとても近い世界として設定されています。

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