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蛊真人  作者: 魏臣栋
魔头乱世
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第一百四十三節:幽火蟒穴藏传承

方源(ほうげん)()()いた(とき)眼前(がんぜん)光景(こうけい)天地(てんち)()()(かえ)るほど変貌(へんぼう)していた。


(そら)(あわ)金色(こんじょく)()まり、大地(だいち)(はる)(ごと)緑青(りょくしょう)棚田(たなだ)(ひろ)がり、(しず)かに(なが)れる河川(かせん)(ゆる)やかな丘陵(きゅうりょう)視界(しかい)いっぱいに(ひろ)がっていた。


()れは(おだ)やかで平和(へいわ)世界(せかい)であり、吹雪(ふぶき)()(くる)外界(がいかい)とは鮮烈(せんれつ)対照(たいしょう)()していた。


此処(ここ)北原(ほくげん)最大(さいだい)避難所(ひなんじょ)――王庭福地(おうていふくち)であり、十年(じゅうねん)一度(いちど)だけ(ひら)かれ、北原(ほくげん)覇者(はしゃ)(さず)けられる特権(とっけん)()なのである。


方源(ほうげん)周囲(しゅうい)見渡(みわた)すと、(かれ)ただ一人(ひとり)だけが()っていることに()()いた。


(みな)同じ(おなじ)入口(いりぐち)から(はい)ったにも(かか)わらず、門戸(もんこ)(また)瞬間(しゅんかん)参加者(さんかしゃ)たちは()()りに()ばされ、福地内(ふくちない)各所(かくしょ)にランダムに転送(てんそう)された。


これが慣例(かんれい)だと()方源(ほうげん)(おどろ)かなかった。事前(じぜん)約束(やくそく)どおり、()れから福地(ふくち)中心(ちゅうしん)()かって(すす)む。そこには、巨陽仙尊(きょようせんそん)曾經(かつて)()んでいた北原聖宮(ほくげんせいきゅう)があるのだ。


(つい)()ることができた。」


方源(ほうげん)呼吸(こきゅう)(ととの)え、王庭争奪戦(おうていそうだつせん)(たん)なる前哨戦(ぜんしょうせん)()ぎず、()れからが本番(ほんばん)だと(さと)った。


(かれ)鷹揚蛊(ようようこ)起動(きどう)させようと(こころ)みた。水晶色(すいしょうしょく)真元(しんげん)意思(いし)のままに鷹揚蛊(ようようこ)(なが)()んだ。


さっ。


(かす)かな羽音(はおと)(とも)激痛(げきつう)(はし)り、(かれ)背中(せなか)から翼幅(つばさはば)一丈(いちじょう)以上(いじょう)もある漆黒(しっこく)鷹翼(たかづばさ)二枚(にまい)()()た。


王庭福地(おうていふくち)では凡蛊(ぼんこ)使用(しよう)(きん)じられていない。しかし仙蛊(せんこ)(いた)っては、如何(いか)なる福地(ふくち)()禁锢(きんこ)することはできない。


力強(ちからづよ)鷹翼(たかづばさ)(かろ)一振(ひとふ)りされると、方源(ほうげん)(またた)()空中(くうちゅう)()()がった。


大空(おおぞら)飛翔(ひしょう)する(かれ)を、福地全域(ふくちぜんいき)(ひろ)がる独特(どくとく)芳香(ほうこう)(はこ)ぶそよ(かぜ)(やさ)しく(つつ)んだ。


吹雪(ふぶき)(すさ)外界(がいかい)北原(ほくげん)(くら)べれば、此処(ここ)(おだ)やかで平和(へいわ)極楽浄土(ごくらくじょうど)(ごと)きものであった。


方源(ほうげん)(あせ)ることなく、悠然(ゆうぜん)飛行(ひこう)しながら周囲(しゅうい)風景(ふうけい)(なが)(まわ)した。


王庭福地(おうていふくち)地形(ちけい)北原(ほくげん)地貌(ちぼう)(きわ)めて()ており、見渡(みわた)(かぎ)平野(へいや)(ひろ)がっている。多少(たしょう)丘陵(きゅうりょう)もすべて(ゆる)やかな斜面(しゃめん)で、その輪郭線(りんかくせん)(やわ)らかく優美(ゆうび)(なが)れ、縁取(ふちど)りを(うしな)った翠緑(すいりょく)(ごと)(なめ)らかに延々(えんえん)と(つづ)いている。


しかし北原(ほくげん)(こと)なる(てん)は、八里(はちり)(ごと)大地(だいち)(そび)()(とう)存在(そんざい)であった。


()れら塔楼(とうろう)は、方源(ほうげん)図騰柱(とちゅう)連想(れんそう)させた。各塔(かくとう)(たか)さは八丈(はちじょう)(たっ)し、()()ぐに屹立(きつりつ)する姿(すがた)は、表面(ひょうめん)黄金(おうごん)白銀(はくぎん)(そう)われ、各種(かくしゅ)宝石(ほうせき)瑪瑙(めのう)彫飾(ちょうしょく)されて、(まこと)見事(みごと)出来栄(できば)えであった。


塔楼(とうろう)内部(ないぶ)無数(むすう)区画(くかく)()かれており、(はち)()(ごと)構造(こうぞう)()している。()(なか)には多種多様(たしゅたよう)蛊虫(こちゅう)生息(せいそく)していた。


福地内(ふくちない)虫群(むしむれ)(なか)から()誕生(たんじょう)すると、()蛊虫(こちゅう)()れから(はな)れ、塔楼(とうろう)(うつ)()習性(しゅうせい)がある。


塔楼(とうろう)巨陽仙尊(きょようせんそん)(さだ)めし配置(はいち)であり、如何(いか)なる()此処(ここ)(みずか)らに(かな)食料(しょくりょう)見出(みいだ)すことができる。


各塔楼(かくとうろう)には数万(すうまん)()存在(そんざい)し、()種類(しゅるい)(じつ)多岐(たき)(わた)る。普遍(ふへん)的な()数多(あまた)存在(そんざい)するが、貴重(きちょう)()比較的(ひかくてき)(すく)ない。


(うたが)いもなく、各塔楼(かくとうろう)莫大(ばくだい)(とみ)(かたまり)である。(たと)方源(ほうげん)(いえど)も、灼熱(しゃくねつ)視線(しせん)()けずにはいられなかった。(かれ)()塔楼(とうろう)で、(すう)(せん)規模(きぼ)星蛍蛊群(せいけいこぐん)さえ目撃(もくげき)しているのである!


残念(ざんねん)ながら、()れら蛊虫(こちゅう)勝手(かって)採取(さいしゅ)することは絶対(ぜったい)(ゆる)されない。王庭争奪戦(おうていそうだつせん)開始時(かいしじ)には、図々(ずうずう)しい蛊師(こし)(ぬす)()ろうとしたり、塔楼(とうろう)攻撃(こうげき)して野生蛊(やせいこ)(うば)おうとする(もの)もいた。(しか)()結果(けっか)(つね)蝋燭(ろうそく)(ごと)く、全身(ぜんしん)皮肉(ひにく)()(くず)れ、惨白(ざんぱく)骨格(こっかく)だけが地面(じめん)()りばめられる有様(ありさま)だった。」


方源(ほうげん)眼光(がんこう)()らして(おも)った。


()れは福地(ふくち)偉力(いりょく)であり、()小世界(しょうせかい)そのものの(ちから)なのである。


凡人(ぼんじん)たる(もの)は、如何(いか)なる(もの)(あらが)うことはできない。


仮令(たと)蛊仙(こせん)であろうと、無様(ぶざま)姿(すがた)()()まれるだけだ。


教訓(きょうくん)十分(じゅうぶん)浸透(しんとう)し、(いま)では最早(もはや)塔楼(とうろう)()()そうとする蛊師(こし)一人(ひとり)もいない。


(みなもと)(さかのぼ)れば、王庭福地(おうていふくち)開拓(かいたく)した蛊仙(こせん)宇道蛊仙(うどうこせん)であり、その姓名(せいめい)最早(もはや)(かんが)えられない。(ゆえ)に、()福地(ふくち)同格(どうかく)()福地(ふくち)(はる)かに(しの)広大(こうだい)さを(ゆう)する。巨陽仙尊(きょようせんそん)(いま)(せん)とならざる(ころ)幸運(こううん)にも此処(ここ)相続(そうぞく)し、福地(ふくち)新主(しんしゅ)となった。巨陽(きょよう)仙尊(せんそん)となって(のち)無上(むじょう)偉力(いりょく)()にすると、大規模(だいきぼ)手段(しゅだん)()き、王庭争奪戦(おうていそうだつせん)伝統(でんとう)(さだ)め、()(いにしえ)福地(ふくち)今日(こんにち)まで継続(けいぞく)させている。」


方源(ほうげん)飛行(ひこう)しつつ、心中(しんちゅう)回想(かいそう)(めぐ)らせていた。


仙尊(せんそん)手法(しゅほう)(すで)(かれ)理解力(りかいりょく)(いき)()えている。巨陽仙尊(きょようせんそん)如何(いか)にして()れを()()たのかは不明(ふめい)だが、()(かく)王庭福地(おうていふくち)()采配(さいはい)により、天劫(てんごう)地災(ちさい)(なや)みから完全(かんぜん)解放(かいほう)された。しーしーしー……


(およ)半刻(はんこく)飛行(ひこう)(つづ)け、無数(むすう)塔楼(とうろう)()えた(あと)(ちい)さな谷間(たにま)上空(じょうくう)で、方源(ほうげん)一匹(いっぴき)巨蟒(きょもう)から挑発(ちょうはつ)()けた。


()緋色(ひいろ)巨蟒(きょもう)は、体長(たいちょう)三十丈(さんじゅうじょう)(ゆう)()える巨大(きょだい)体躯(たいく)で、()(ふと)さは塔楼(とうろう)にも匹敵(ひってき)する。


頭部(とうぶ)には(するど)一本角(いっぽんづの)()え、一対(いっつい)真紅(しんく)血眸(けつぼう)空中(くうちゅう)方源(ほうげん)凝視(ぎょうし)し、()()なく(むらさき)(いろ)(あや)しい(ほのお)(まと)った蛇信(しゃしん)()()している。


「おや?(まれ)なる幽火龍蟒(ゆうかりゅうもう)ではないか。」


方源(ほうげん)(すこ)(おどろ)いた。


()瞬間(しゅんかん)巨蟒(きょもう)()まみれの大口(おおぐち)()け、馬車(ばしゃ)ほどの(おお)きさの青紫(あおむらさき)火炎(かえん)()()した。


火炎(かえん)飛来(ひらい)するや、大気中(たいきちゅう)温度(おんど)急騰(きゅうとう)した。数百歩(すうひゃっぽ)(はな)れているというのに、方源(ほうげん)頭髪(とうはつ)眉毛(まゆげ)()げるような(かん)じを()けた。青紫(あおむらさき)火焔(かえん)温度(おんど)(おそ)ろしさが(うかが)える!


方源(ほうげん)(かる)(まゆ)()げるや、鷹翼(ようよく)一振(いっしん)りし、一気(いっき)高度(こうど)(かせ)いで火炎(かえん)攻撃(こうげき)容易(ようい)にかわした。


殺招(さっしょう)――四臂風王(しひふうおう)


(かれ)十数(じゅうすう)蛊虫(こちゅう)同時(どうじ)駆動(くどう)し、空竅(くうこう)(ない)晶紫色(しょうししょく)真元(しんげん)激減(げきげん)(はじ)めた。その(かたわ)らには、(あら)たな二本(にほん)青銅(せいどう)(うで)(あらわ)れた。


(つづ)いて、(かれ)()ちる流星(りゅうせい)(ごと)く、猛然(もうぜん)急降下(きゅうこうか)した。


ドン!


(かれ)幽火龍蟒(ゆうかりゅうもう)激突(げきとつ)し、熾烈(しれつ)(たたか)いを()(ひろ)げた。


瞬時(しゅんじ)に、煙霞(えんか)滾々(こんこん)と()()がり、火焰(かえん)四方八方(しほうはっぽう)(ほとばし)り、谷間(たにま)激震(げきしん)()れた。


幽火龍蟒(ゆうかりゅうもう)異獣王(いじゅうおう)である。異獣(いじゅう)戦力(せんりょく)四转(してん)相当(そうとう)だが、()(なか)王者(おうじゃ)五转蛊師(ごてんこし)匹敵(ひってき)する。(しか)方源(ほうげん)(すで)五转巅峰(ごてんてんぽう)であり、殺招(さっしょう)発動(はつどう)した(のち)戦力(せんりょく)(さら)(つよ)まっていた。


幽火龍蟒(ゆうかりゅうもう)大人(おとな)しく潜伏(せんぷく)していれば、(みち)(いそ)方源(ほうげん)には気付(きづ)かれなかったかもしれない。(しか)()れが(みずか)挑発(ちょうはつ)した(ため)方源(ほうげん)狩人(かりゅうど)獲物(えもの)()つけた(ごと)喜悦(きえつ)し、改良(かいりょう)した殺招(さっしょう)()()実践(じっせん)することにした。


一炷(いっしゅ)線香(せんこう)()()きる(ころ)塵埃(じんあい)(さだ)まった。


方源(ほうげん)全身(ぜんしん)()げて、面目(めんぼく)(まった)()わり()て、(くず)()ちんばかりの谷間(たにま)()()くしていた。


(くだ)けた山石(やまいし)が、幽火龍蟒(ゆうかりゅうもう)大半(たいはん)(からだ)(うず)()くした。方源(ほうげん)幾度(いくど)咳込(せきこ)み、幾口(いくくち)吐血(とけつ)した。


改良後(かいりょうご)殺招(さっしょう)は、()たして後遺症(こういしょう)以前(いぜん)より(はる)かに軽減(けいげん)されていた。無論(むろん)()れは幽火龍蟒(ゆうかりゅうもう)人間(にんげん)(ごと)知恵(ちえ)()たず、戦闘(せんとう)(ちゅう)方源(ほうげん)弱点(じゃくてん)分析(ぶんせき)できなかったからでもある。


()(かぜ)(ふう)じられたら、方源(ほうげん)心配事(しんぱいごと)(さら)()えていただろう。


此度(こたび)(たたか)いは、(けっ)して容易(ようい)なものではなかった。


王庭福地(おうていふくち)環境(かんきょう)(きわ)めて()く、蛊虫(こちゅう)多数(たすう)群生(ぐんせい)する(ため)幽火龍蟒(ゆうかりゅうもう)(からだ)には多量(たりょう)炎道野生蛊(えんどうやせいこ)寄生(きせい)していた。(なか)には(きわ)めて高価(こうか)なものも数種(すうしゅ)(ふく)まれている。


方源(ほうげん)殺招(さっしょう)(するど)いが、炎道(えんどう)への防御(ぼうぎょ)には(とく)(すぐ)れてはいない。


()火炎回避(かえんかいひ)手間(てま)(はぶ)けば、戦闘時間(せんとうじかん)(さら)三分(さんぶん)(いち)以上短縮(いじょうたんしゅく)できたはずだ。


方源(ほうげん)戦場(せんじょう)掃討(そうとう)(はじ)めた。


()異獣王(いじゅうおう)全身(ぜんしん)(たから)(やま)である。(たと)えば蟒血(もうけつ)は、血道蛊虫(けつどうこちゅう)最良(さいりょう)飼料(しりょう)となる。蟒皮(もうひ)蟒筋(もうきん)などは、凡人(ぼんじん)市場(いちば)()せば(おお)きな騒動(そうどう)()()こすだろう。


(なか)でも蛇躯(じゃく)(なか)にある幽火蛇胆(ゆうかだたん)(きわ)めて貴重(きちょう)で、宝黄天(ほうこうてん)取引(とりひき)される市場価値(しじょうかち)()る。


方源(ほうげん)時間短縮(じかんたんしゅく)(ため)手短(てみじか)処理(しょり)し、()()まった(もの)のみを()収納(しゅうのう)して保管(ほかん)した。


幽火龍蟒(ゆうかりゅうもう)家族(かぞく)単位(たんい)地洞(ちどう)生息(せいそく)する。もし稚蟒(ちもう)()れば、狐仙福地(こせんふくち)(うつ)放養(ほうよう)できるかもしれない。将来(しょうらい)収入源(しゅうにゅうげん)となり()る。」


方源(ほうげん)()(てん)気付(きづ)き、周囲(しゅうい)(さが)(まわ)った。


()もなく、(かれ)発見(はっけん)()たす。


「ふむ?此処(ここ)蛊師(こし)伝承(でんしょう)存在(そんざい)していたのか。」


稚蟒(ちもう)()()からなかったが、()わりに炎蓮(えんれん)(ごと)(あか)(かがや)巨岩(きょがん)偶然(ぐうぜん)発見(はっけん)した。


(かれ)目利(めき)きで、()れが蛊師(こし)仕業(しわざ)であることは瞬時(しゅんじ)看破(かんぱ)できた。


巨岩(きょがん)近付(ちかづ)くや(いな)や、火蓮(かれん)酷似(こくじ)した()(いわ)(そう)()して展開(てんかい)した。(あた)かも(ほのお)蓮華(れんげ)開花(かいか)するが(ごと)くである。


火蓮(かれん)巨岩(きょがん)完全(かんぜん)展開(てんかい)し、(なか)にあった蛊虫(こちゅう)石碑(せきひ)とを(あら)わにした。


石碑(せきひ)巨岩(きょがん)一体(いったい)となっており、表面(ひょうめん)には北原(ほくげん)文字(もじ)(きざ)まれていた。


方源(ほうげん)一目(いちもく)状況(じょうきょう)把握(はあく)し、即座(そくざ)経緯(いきさつ)(さと)った。()伝承(でんしょう)(のこ)した炎道蛊師(えんどうこし)火正君(かせいくん)名乗(なの)り、正道(せいどう)四转蛊師(してんこし)であった。(かれ)(あやま)って()谷間(たにま)侵入(しんにゅう)し、幽火龍蟒(ゆうかりゅうもう)(おそ)われて重傷(じゅうしょう)()った。()目前(もくぜん)にし、()()自身(じしん)蛊虫(こちゅう)(のこ)し、()伝承(でんしょう)(もう)けたのである。


()将来(しょうらい)(えん)のある(もの)此処(ここ)(おとず)れれば、(かれ)(のこ)した蛊虫(こちゅう)()(もの)のものとなるだろう。


火正君(かせいくん)(のこ)した蛊虫(こちゅう)は、元々(もともと)七匹(ななひき)あった。しかし歳月(さいげつ)()るうちに四匹(よんひき)()に、三匹(さんびき)のみが(のこ)されていた。


()三匹(さんびき)蛊虫(こちゅう)(なか)で、方源(ほうげん)()(かな)うのは四转(してん)炎瞳蛊(えんどうこ)ただ一匹(いっぴき)のみであった。


蛊師(こし)炎瞳蛊(えんどうこ)駆動(くどう)する(とき)()視線(しせん)(とど)(ところ)には火焰(かえん)(しょう)じ、(てき)灼焼(しゃくしょう)する。()(よう)便(べん)()攻撃手段(こうげきしゅだん)は、往々(おうおう)にして(ふせ)(よう)()いものである。


(しかし)れども欠点(けってん)存在(そんざい)する。


(たと)えば持続的(じぞくてき)駆動(くどう)(つづ)けると、蛊師(こし)自身(じしん)双眼(そうがん)()()げる危険(きけん)がある。()れを(ふせ)(ため)には、良質(りょうしつ)治療蛊(ちりょうこ)使用(しよう)し、(さら)()相応(そうおう)の他の(ほかのこ)と組み(くみあ)わせることで、()(よう)後遺症(こういしょう)軽減(けいげん)せねばならない。


()炎瞳蛊(えんどうこ)は、火正君(かせいくん)中核(ちゅうかく)()蛊虫(こちゅう)であった。


(かれ)(のこ)した蛊虫(こちゅう)以外(いがい)に、石碑(せきひ)には(かれ)記憶(きおく)する蛊方(こほう)(きざ)まれていた。


方源(ほうげん)三度(みたび)視線(しせん)(はし)らせ、()れら情報(じょうほう)(ことごと)東窗蛊(とうそうこ)保存(ほぞん)した。


(かれ)炎道(えんどう)(おさ)めてはいないが、()れら蛊方(こほう)将来(しょうらい)蛊煉(こね)りや修行(しゅぎょう)において、傍側(ぼうそく)から示唆(しさ)(あた)えるものだった。(なか)でも炎瞳蛊(えんどうこ)煉製(れんせい)(ほう)は、(とく)参考(さんこう)になる価値(かち)(たか)い。


()蛊方(こほう)()れば、四转(してん)炎瞳蛊(えんどうこ)三转(さんてん)火眼蛊(かがんこ)(もと)に、目击蛊(もくげきこ)媒体(ばいたい)として、関連(かんれん)する煉蛊材料(れんこざいりょう)を組み(くみあ)わせて合煉(ごうれん)されるという。


三转(さんてん)火眼蛊(かがんこ)は、方源(ほうげん)()るとおり、偵察用(ていさつよう)消耗品(しょうもうひん)である。両目(りょうめ)火眼(かがん)改造(かいぞう)し、(きり)(つらぬ)視察能力(しさつのうりょく)(あた)える。(しか)成功(せいこう)必至(ひっし)ではなく、失敗(しっぱい)すれば失明(しつめい)する危険(きけん)がある。


目击蛊(もくげきこ)についても方源(ほうげん)(くわ)しく、黒家軍(こくかぐん)浩激流(こうげきりゅう)所持(しょじ)しているのを()っている。浩激流(こうげきりゅう)以前(いぜん)目击蛊(もくげきこ)四转(してん)换位蛊(かんいこ)と組み(くみあ)わせて使用(しよう)したことがあった。


方源(ほうげん)炎瞳蛊(えんどうこ)収納(しゅうのう)した。(かれ)炎道(えんどう)修行(しゅぎょう)する()()い。


炎瞳蛊(えんどうこ)(かれ)自身(じしん)流派(りゅうは)一致(いっち)せず、攻撃手法(こうげきしゅほう)便利(べんり)ではあるが、視線接触(しせんせっしょく)への依存度(いぞんど)(たか)く、(きわ)めて限定的(げんていてき)である。


()()には(じつ)に様々(さまざま)な奇想天外(きそうてんがい)蛊虫(こちゅう)存在(そんざい)し、視線(しせん)遮断(しゃだん)する方法(ほうほう)無数(むすう)にある。


最強(さいきょう)蛊虫(こちゅう)など存在(そんざい)せず、存在(そんざい)するのは最強(さいきょう)蛊師(こし)のみである。


蛊虫(こちゅう)は大いなる(みち)具現体(ぐげんたい)()ぎず、本質的(ほんしつてき)には(たん)なる工具(こうぐ)である。蛊師(こし)()れらを組み(くみあ)わせて使用(しよう)するからこそ、通常(つうじょう)超越(ちょうえつ)する効果(こうか)発揮(はっき)する。(なか)でも特に(とくに)卓越(たくえつ)した組み(くみあ)わせは破解(はかく)(むずか)しく、殺招(さっしょう)(しょう)される。


(しか)るとすれば、()れが(わたし)王庭福地(おうていふくち)()最初(さいしょ)蛊師伝承(こしでんしょう)という(わけ)だ。」


方源(ほうげん)(すこ)(かんが)え、面白(おもしろ)みを(かん)じた。


王庭福地(おうていふくち)には、数多(あまた)蛊師伝承(こしでんしょう)()められているのである。


何故(なにゆえ)なら、此処(ここ)には最も天恵(てんけい)(めぐ)まれた環境(かんきょう)存在(そんざい)し、外界(がいかい)(もう)けられた伝承(でんしょう)の多くは、有縁者(うえんしゃ)()たずして天災(てんさい)獣害(じゅうがい)によって破壊(はかい)されてしまうからである。


(さら)に、歴代(れきだい)王庭福地(おうていふくち)(はい)った蛊師(こし)は、(ことごと)戦争(せんそう)(くぐ)()けた豪傑(ごうけつ)ばかりである。仮令(たとえ)英雄(えいゆう)でなくとも、(すく)なくとも二挺(にちょう)刷子(はし)()っている。


(ゆえ)に、王庭福地(おうていふくち)(ない)伝承(でんしょう)(きわ)めて多岐(たき)(わた)り、(ただ)(えん)ある(もの)であれば、(なに)がしかの収穫(しゅうかく)()ることができるのである。


方源(ほうげん)入手(にゅうしゅ)した三匹(さんびき)蛊虫(こちゅう)空竅(くうこう)(おさ)め、石碑(せきひ)粉微塵(こなみじん)破壊(はかい)()くした。


最終的(さいしゅうてき)に、(かれ)(さら)探査(たんさ)(つづ)けた。()たして(ひと)つの洞口(どうこう)発見(はっけん)し、()洞口(どうこう)沿()って地底(ちてい)奥深(おくふか)くへ(すす)み、三十丈余(さんじゅうじょうあま)りの(ふか)さにある地洞(ちどう)の中で、六個(ろっこ)幽火龍蟒(ゆうかりゅうもう)蛇蛋(だたん)発見(はっけん)した。


()れは(かれ)(すこ)(こま)らせた。


()(おさな)幽火龍蟒(ゆうかりゅうもう)であれば、方源(ほうげん)()れを()()み、狐仙福地(こせんふくち)()れて()き、自由(じゆう)()りをさせることができる。


(しか)幽火龍蟒(ゆうかりゅうもう)蛇蛋(だたん)孵化(ふか)容易(ようい)ではない。幽火(ゆうか)蟒血(もうけつ)日夜(にちや)浸潤(しんじゅん)する必要(ひつよう)があり、小龙蟒(しょうりゅうもう)(から)(やぶ)って()(あと)も、幽火龍蟒(ゆうかりゅうもう)言伝身教(げんでんしんきょう)()け、自身(じしん)(ちから)如何(いか)使(つか)って()りをするかを(まな)ばねばならない。


方源(ほうげん)には()(よう)閑情逸致(かんじょういっち)()く、貴重(きちょう)時間(じかん)浪費(ろうひ)して、()(いく)つかの蛇蛋(だたん)孵化(ふか)する余裕(よゆう)()い。


仕方(しかた)()く、(かれ)()れらの蛇蛋(だたん)一旦(いったん)(おさ)めることとした。()(あと)(かれ)()(あつ)地洞(ちどう)から()()し、()()未練(みれん)()く、高空(こうくう)()()ち、(たび)(つづ)けた。










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