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蛊真人  作者: 魏臣栋
魔头乱世
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第九十五節:内外交困斩荆棘

十二日(じゅうににち)()て。


密室(みっしつ)(なか)方源(ほうげん)座布団(ざぶとん)(うえ)結跏趺坐(けっかふざ)し、両目(りょうめく)()じ、全身(ぜんしん)筋肉(きんにく)()めたり(ゆる)めたりする微妙(びみょう)状態(じょうたい)にありながら、心神(しんしん)静穏(せいおん)平和(へいわ)であった。(かれ)空竅(くうきょう)(ない)亀玉狼皮蛊(きぎょくろうひこ)意識(いしき)集中(しゅうちゅう)させている。


此刻(こくさ)()()第一空竅(だいいちくうきょう)真元(しんげん)海面(かいめん)浮遊(ふゆう)し、()()なく真元(しんげん)(そそ)がれ、翠玉(すいぎょく)(ごと)(ひかり)(はな)っていた。


(ひかり)空竅(くうきょう)(とお)り、(うち)から(そと)へと()()て、方源(ほうげん)全身(ぜんしん)肌膚(きふ)()らし()した。


(じょ)(ひかり)(うす)れ、次第(しだい)亀玉狼皮蛊(きぎょくろうひこ)全体(ぜんたい)蛍光(けいこう)(つぶ)()して()り、(つい)には完全(かんぜん)消滅(しょうめつ)した。


方源(ほうげん)最初(さいしょ)から覚悟(かくご)(うえ)だった。亀玉狼皮蛊(きぎょくろうひこ)消耗蛊(しょうもうこ)であり、道痕(どうこん)蛊師(こし)(からだ)刻印(こくいん)する(るい)のもの、(かれ)以前(いぜん)使用(しよう)した銅皮蛊(どうひこ)鉄骨蛊(てっこつこ)同種(どうしゅ)仕組(しく)みなのである。


()れまで幾日(いくにち)潜修(せんしゅう)(おこた)らず、(つい)全身(ぜんしん)皮膚(ひふ)亀玉狼皮(きぎょくろうひ)へと(きた)()げた。」


方源(ほうげん)はゆっくりと両目(りょうめ)(ひら)き、袖口(そでぐち)()くって(みずか)(うで)皮膚(ひふ)(けん)べた。


()肌膚(きふ)は、一見(いっけん)普通(ふつう)肌色(はだいろ)のように()える。しかし方源(ほうげん)短刀(たんとう)を取り(とりだ)し、(みずか)(うで)力一杯(ちからいっぱい)()()けた瞬間(しゅんかん)亀玉狼皮蛊(きぎょくろうひこ)効果(こうか)瞬時(しゅんじ)発動(はつどう)した。


(やいば)()れた皮膚(ひふ)(ただ)ちに青緑色(せいりょくしょく)へと変色(へんしょく)し、(かす)かに亀甲(きっこう)(ごと)紋様(もんよう)()かび()がった。


短刀(たんとう)()皮膚(ひふ)()()かるや、(てつ)(ぎょく)(しょう)(とつ)したかの(ごと)(かた)さでありながら、同時(どうじ)柔軟性(じゅうなんせい)をも()(そな)えている(かん)じであった。


方源(ほうげん)満足(まんぞく)そうに(うなず)いた。「亀玉狼皮蛊(きぎょくろうひこ)五転(ごてん)という(たか)段階(だんかい)にあり、防御力(ぼうぎょりょく)はやはり卓越(たくえつ)している。(さら)重要(じゅうよう)なのは、主動的(しゅどうてき)催動(さいどう)する必要(ひつよう)がなく、攻撃(こうげき)()けるだけで防御効果(ぼうぎょこうか)発現(はつげん)し、真元(しんげん)消耗(しょうもう)しない(てん)だ。(きわ)めて実用的(じつようてき)である。」


五転蛊(ごてんこ)蛊仙(こせん)にとっては入手(にゅうしゅ)(むずか)しいものではないが、凡俗(ぼんぞく)蛊師(こし)にとっては非常(ひじょう)稀有(けう)存在(そんざい)である。


(おお)くの五転蛊師(ごてんこし)は、五転蛊(ごてんこ)一匹(いっぴき)しか()っておらず、(なか)には五転蛊(ごてんこ)がなく、四転蛊(してんこ)()(つくろ)っている(もの)さえいる。


黒楼蘭(こくろうらん)初対面(しょたいめん)亀玉狼皮蛊(きぎょくろうひこ)(おく)って方源(ほうげん)籠絡(ろうらく)したのは、他者(たしゃ)()には(おお)きな()(うつ)ったのである。


五転蛊(ごてんこ)方源(ほうげん)(こころ)(なか)では、(たか)地位(ちい)とまでは()えないが、黒楼蘭(こくろうらん)誠意(せいい)十分(じゅうぶん)(うかが)わせるものだった。


亀玉狼皮(きぎょくろうひ)完成(かんせい)した。(つぎ)力道(りきどう)修行(しゅぎょう)(うつ)ろう。」


方源(ほうげん)相変(あいか)わらず座布団(ざぶとん)(すわ)り、一瞬(いっしゅん)たりとも無駄(むだ)にせず、()きることなく実力(じつりょく)(たか)(つづ)けた。


(かれ)十鈞之力蛊(じゅっきんのりきこ)()()した。


()()(てつ)分銅(ふんどう)(ごと)(かたち)をしている。真元(しんげん)(そそ)がれると、方源(ほうげん)頭頂(ずちょう)まで浮遊(ふゆう)し、玄妙(げんみょう)光輝(こうき)(はな)ちながら、()全身(ぜんしん)()らし()した。力道(りきどう)道紋(どうもん)一片(いっぺん)が、(かれ)(からだ)刻印(こくいん)されるのである。


(とき)()つにつれて、方源(ほうげん)(ちから)(ゆる)やかながらも確実(かくじつ)増大(ぞうだい)していった。


(つね)より(かれ)力道(りきどう)修行(しゅぎょう)(おこた)ったことはなかった。


以前(いぜん)購入(こうにゅう)した五匹(ごひき)十鈞之力蛊(じゅっきんのりきこ)(すで)に使い()たした。現在(げんざい)使用(しよう)しているのは、黒家(こくけ)族庫(ぞくこ)から拠出(きょしゅつ)した十鈞之力蛊(じゅっきんのりきこ)である。


(いま)方源(ほうげん)体内(たいない)には六十鈞(ろくじっきん)(ちから)蓄積(ちくせき)され、その最深部(さいしんぶ)沈殿(ちんでん)している。


十鈞(じゅっきん)三百斤(さんびゃっきん)(ちから)六十鈞(ろくじっきん)なら千八百斤(せんはっぴゃっきん)力道(りきどう)相当(そうとう)する。


地球上(ちきゅうじょう)(もっと)(おも)青龍偃月刀(せいりゅうえんげつとう)でさえ、たった八十二斤(はちじゅうにきん)()ぎないのだ。


現時点(げんじてん)()れは全身(ぜんしん)皮囊(ひのう)亀玉狼皮(きぎょくろうひ)へと(きた)()げた。()れにより(すく)なくとも百鈞(ひゃっきん)(ちから)()(しの)べる。百鈞(ひゃっきん)以上(いじょう)力气(りきき)となれば、五転(ごてん)レベルの基盤(きばん)()える。」


斤力蛊(きんりきこ)鈞力蛊(きんりきこ)秘方(ひほう)は、七転蛊仙(しちてんこせん)である楚度(そど)によって独創(どくそう)されたものだ。従来(じゅうらい)獣力蛊(じゅうりきこ)よりも合成(ごうせい)容易(ようい)で、同時(どうじ)にコストもより(ひく)(おさ)えられる。(ゆえ)北原(ほくげん)(ひろ)流通(りゅうつう)している。


方源(ほうげん)獣影蛊(じゅうえいこ)()てて鈞力蛊(きんりきこ)(えら)んだのは、(たん)時代(じだい)(なが)れに沿()っただけではなく、今後(こんご)修行(しゅぎょう)便利(べんり)にし、(さら)(みずか)身分(みぶん)偽装(ぎそう)するのにも都合(つごう)()いからである。


しかし鈞力蛊(きんりきこ)も、依然(いぜん)として力道(りきどう)核心(かくしん)問題(もんだい)解決(かいけつ)することはできない。


方源(ほうげん)六十鈞(ろくじっきん)力气(りきき)(ゆう)しているが、実際(じっさい)発揮(はっき)できるのは、その力道底蘊(りきどうていうん)(ごく)一部(いちぶ)()ぎない。


()問題(もんだい)解決(かいけつ)するには、全力(ぜんりょく)以赴蛊(いふこ)(たよ)るほかない。


全力(ぜんりょく)以赴蛊(いふこ)蛊師(こし)(すべ)ての(ちから)存分(ぞんぶん)発揮(はっき)させることができ、力道(りきどう)核心(かくしん)()として名実共(めいじつとも)相応(ふさわ)しい。


(ゆえ)に、方源(ほうげん)()れを第二空竅(だいにくうきょう)本命蛊(ほんめいこ)として(さだ)めた。


(ただ)()全力(ぜんりょく)以赴蛊(いふこ)三転(さんてん)レベルに()ぎず、北原(ほくげん)()てからは異域(いいき)圧制(あっせい)()け、二転(にてん)効果(こうか)しか発揮(はっき)していない。


方源(ほうげん)現在(げんざい)()いているのは四転(してん)全力(ぜんりょく)以赴蛊(いふこ)合成秘方(ごうせいひほう)である。北原(ほくげん)()()四転(してん)煉成(れんせい)できれば、それは北原(ほくげん)において(あら)たな(せい)()たも同然(どうぜん)で、もはや北原(ほくげん)圧制(あっせい)()けることもなくなる。


「ただ……()以上(いじょう)()()げるのは(すこ)難題(なんだい)だ。亀玉狼皮(きぎょくろうひ)(ちから)()()めには役立(やくた)つが、奴道(どどう)発展(はってん)には寄与(きよ)しない。()れは(ふた)つの空竅(くうきょう)(ゆう)してはいるが、(からだ)(ひと)つしかないのだ。」


()(なか)では、両方(りょうほう)とも完璧(かんぺい)であることは(まれ)である。


力道(りきどう)(かえり)みれば、奴道(どどう)()ねることはできない。


(かり)奴道(どどう)重視(じゅうし)するならば、方源(ほうげん)亀玉狼皮蛊(きぎょくろうひこ)使()うべきではなく、狼図蛊(ろうずこ)という(べつ)五転蛊(ごてんこ)(えら)ぶべきであった。


()()狼群(おおかみむれ)収納(しゅうのう)する(ため)のもので、皮膚(ひふ)()()うようにして存在(そんざい)する。野狼(やろう)一匹(いっぴき)(おさ)める(たび)に、方源(ほうげん)皮膚(ひふ)(おおかみ)刺青(いれずみ)()かび()がる。


多くの奴道蛊師(どどうこし)は、対応(たいおう)する獣図蛊(じゅうずこ)選択(せんたく)し、自身(じしん)()(ふだ)となる隊伍(たいご)(みずか)らの(からだ)収蔵(しゅうぞう)するのである。


決定的(けっていてき)瞬間(しゅんかん)には、蛊師(こし)(からだ)(ふる)わせさえすれば、いつでも()()(ふだ)(ちから)召喚(しょうかん)し、(みずか)らの(ため)(たたか)わせることができる。


丁度(ちょうど)以前(いぜん)方源(ほうげん)四転(してん)無常骨蛊(むじょうこつこ)使用(しよう)し、肉体(にくたい)(さら)強力(きょうりょく)魂魄(こんぱく)承担(しょうたん)できるようにしたのと同様(どうよう)だ。


(ただ)無常骨蛊(むじょうこつこ)力道(りきどう)(たい)しては(まった)(えき)するところがない。


方源(ほうげん)力道(りきどう)奴道(どどう)兼修(けんしゅう)するのは、容易(ようい)(わざ)ではない。精力(せいりょく)分散(ぶんさん)し、両手(りょうて)(はな)()かない状況(じょうきょう)(おちい)(やす)い。


方源(ほうげん)当面(とうめん)している難題(なんだい)は、()れだけに(とど)まらない。


春秋蝉(しゅんじゅうぜみ)が徐々(じょじょ)に恢復(かいふく)しつつあり、(ふたた)(かれ)死亡(しぼう)圧力(あつりょく)(およ)ぼし(はじ)めている。


()(あいだ)福地(ふくち)への出入(ではい)りが頻繁(ひんぱん)だった(ため)星蛍蛊(せいけいこ)不足(ふそく)しつつある。


仙鶴門(せんかくもん)狐仙福地(こせんふくち)に虎視眈々(こしたんたん)と(ねら)いを()け、定仙游(ていせんゆう)(めぐ)って(なぞ)勢力(せいりょく)関心(かんしん)()き、定仙游(ていせんゆう)和泥仙蛊(わでいせんこ)二匹(にひき)回収問題(かいしゅうもんだい)狐仙福地(こせんふくち)(せま)地災(ちさい)蕩魂山(とうこんざん)死亡危機(しぼうきき)、そして常山陰(じょうさんいん)としての仮面(かめん)()()なく(えん)(つづ)けねばならない精神的(せいしんてき)圧迫(あっぱく)……


状況(じょうきょう)糜爛(びらん)し、内憂外患(ないゆうがいかん)表現(ひょうげん)するに相応(ふさわ)しい。


(しか)()(よう)状況(じょうきょう)だからこそ、(いばら)(はら)(みち)()(ひら)き、包囲網(ほういもう)突破(とっぱ)する瞬間(しゅんかん)一層(いっそう)楽しみになってきた。」方源(ほうげん)冷然(れいぜん)(わら)い、(こころ)(ととの)えて密室(みっしつ)から()()った。


密室(みっしつ)(そと)には、二人(ふたり)三転蛊師(さんてんこし)門神(もんしん)(ごと)く立ち(ふさ)がっていた。


狼王(ろうおう)という肩書(かたが)きは大局(たいきょく)(かか)わる重要事項(じゅうようじこう)であるため、黒家(こくけ)陣営(じんえい)()いてからというもの、厳重(げんじゅう)警護(けいご)()()かれていた。


狼王様(ろうおうさま)、ご機嫌麗(きげんうるわ)しゅう。」二人(ふたり)蛊師(こし)方源(ほうげん)姿(すがた)()るや、(ただ)ちに(れい)()べ、「黒楼蘭様(こくろうらんさま)より(うたげ)へのご出席(しゅっせき)をお(ねが)(もう)()げます。重要(じゅうよう)なご相談(そうだん)がございます」と報告(ほうこく)した。


黒家(こくけ)陣営(じんえい)(もど)って以来(いらい)黒楼蘭(こくろうらん)三日(みっか)一度(いちど)大宴(たいえん)(いつ)()一度(いちど)小宴(しょうえん)をほぼ()かさず開催(かいさい)していた。数回(すうかい)にわたり方源(ほうげん)招待(しょうたい)したが、すべて修行(しゅぎょう)理由(りゆう)(ことわ)られていた。


方源(ほうげん)寸秒(すんびょう)(あらそ)って実力(じつりょく)向上(こうじょう)(はげ)(さま)は、常山陰(じょうさんいん)傲岸不遜(ごうがんふそん)性格(せいかく)にも合致(がっち)し、(なん)違和感(いわかん)もなかった。


しかし此次(こじ)(うたげ)は、(なら)ならぬ様相(ようそう)(てい)していた。


要事(ようじ)相談(そうだん)だと?」方源(ほうげん)(あし)()め、従来(じゅうらい)(うたげ)(たい)する態度(たいど)()えて、「では()くか」と()った。


修行(しゅぎょう)密室(みっしゅつ)地底(ちてい)(きず)かれている。


方源(ほうげん)密室(みっしゅつ)()地上(ちじょう)(あらわ)れた(とき)(すで)(よる)(とばり)()り、星々(ほしぼし)が(またた)いていた。


宴席(えんせき)(おもむ)くと、()たして群盟血誓(ぐんめいけっせい)に関する(けん)であった。


()(あいだ)(うたげ)は、黒楼蘭(こくろうらん)驕奢放縦(きょうしゃほうしょう)(ふけ)っていた(わけ)ではなく、各氏族長(かくしぞくちょう)との会談(かいだん)(かさ)ね、具体的(ぐたいてき)盟約(めいやく)(さだ)める(ため)のものだった。


英雄大会(えいゆうたいかい)はあくまで初期(しょき)帰属表明(きぞくひょうめい)()ぎず、(まこと)同盟(どうめい)(むす)んで(はじ)めて、各勢力(かくせいりょく)(ちから)効果的(こうかてき)に一ヶ(いっかしょ)統合(とうごう)できるのである。


盟約(めいやく)各分野(かくぶんや)にわたり詳細(しょうさい)(さだ)められ、各氏族(かくしぞく)利益(りえき)保証(ほしょう)するよう(つと)められていた。方源(ほうげん)内容(ないよう)問題(もんだい)がないことを確認(かくにん)し、一同(いちどう)(とも)毒誓蛊(どくせいこ)使用(しよう)した。


毒誓蛊(どくせいこ)有効(ゆうこう)拘束力(こうそくりょく)発揮(はっき)し、相互信頼(そうごしんらい)基盤(きばん)となる。


しかし方源(ほうげん)例外(れいがい)であった。


(かれ)は「()って()し」()製法(せいほう)(すで)(ゆう)している。()()開発(かいはつ)されるのは、(いま)から二百年(にひゃくねん)()西漠(せいばく)酋長(しゅうちょう)によってである。(むかし)商家城(しょうかじょう)にいた(とき)方源(ほうげん)(すで)白凝冰(はくぎょうひょう)との毒誓(どくせい)破棄(はき)した経験(けいけん)がある。


現在(げんざい)(かれ)宝黄天(ほうこうてん)(つう)じることができ、毒誓(どくせい)解除(かいじょ)するのは、再度(さいど)()って()し」()煉製(れんせい)するだけの(こと)である。


王帳(おうちょう)(なか)()が煌々(こうこう)と(かがや)き、各氏族(かくしぞく)(さだ)められた席次(せきじ)()いていた。黒楼蘭(こくろうらん)中央(ちゅうおう)主座(しゅざ)に堂々(どうどう)と(すわ)り、左側(ひだりがわ)第一位(だいいちい)には方源(ほうげん)、その背後(はいご)には葛光(かっこう)(ひか)えている。


()(わか)族長(ぞくちょう)(かお)には喜色(きしょく)(かく)せなかった。今回(こんかい)盟約(めいやく)葛家(かっけ)方源(ほうげん)という大物(おおもの)(すが)()いたお(かげ)で、数多(あまた)利益(りえき)()普通(ふつう)中規模部族(ちゅうきぼぶぞく)凌駕(りょうが)する地位(ちい)()にしたのである。


方源(ほうげん)(つぎ)には、大規模部族(だいきぼぶぞく)である汪家(おうけ)房家(ぼうけ)葉家(ようけ)などの首脳(しゅのう)(なら)ぶ。


(さらに)()(した)には中規模部族(ちゅうきぼぶぞく)族長(ぞくちょう)最下位(さいかい)には小規模部族(しょうきぼぶぞく)首脳(しゅのう)(なら)びに水魔(すいま)四転魔道(してんまどう)高手(こうしゅ)(はい)されていた。


()れにて、()同盟(どうめい)(はじ)めて(まこと)結束(けっそく)形作(かたちづく)り、従前(じゅうぜん)砂上(さじょう)楼閣(ろうかく)ならざる様相(ようそう)(しめ)した。


「はははは、(いま)(みな)()同朋(どうほう)となった。慣例(かんれい)(したが)えば、新規同盟(しんきどうめい)旗印(はたじるし)(まつ)(ため)一戦(いっせん)勝利(しょうり)必要(ひつよう)とするものだ。(しか)し、()(よう)伝統(でんとう)慣例(かんれい)も、全て戯言(たわごと)同然(どうぜん)である!(まえ)から(かんが)えていたが、弱小勢力(じゃくしょうせいりょく)併合(へいごう)する(ため)(いそが)(ころ)されるより、(むし)野生(やせい)(おおかみ)編入(へんにゅう)する(ほう)余程(よほど)賢明(けんめい)だ。」黒楼蘭(こくろうらん)(くち)(ひら)いた。


(またた)(うち)に、全員(ぜんいん)視線(しせん)方源(ほうげん)(かお)(あつ)まった。


方源(ほうげん)表情(ひょうじょう)()えず、周囲(しゅうい)見渡(みわた)した。(みずか)れが参加(さんか)したことによって、此処(ここ)歴史(れきし)()わったことを(さと)る。


(かれ)(おぼろ)記憶(きおく)している。五百年前(ごひゃくねんまえ)前世(ぜんせ)では、黒楼蘭(こくろうらん)同盟(どうめい)結成(けっせい)した(あと)(ただ)ちに東方(ひがしがわ)進攻(しんこう)し、東方部族(ひがしがわぶぞく)血戦(けっせん)()(ひろ)げたことを。


「しかし()れも(わる)くない。黒家(こくけ)東方部族(とうほうぶぞく)()ったものの、(てき)(せん)損害(そんがい)(あた)えて(みずか)らも八百(はっぴゃく)(うしな)った。黒楼蘭(こくろうらん)(わたし)夜狼皇(やろうこう)()()けているのは(あき)らかだ。当然(とうぜん)(こと)である。夜狼皇(やろうこう)()にすれば、(ばん)獣群(けものむれ)でさえも編入(へんにゅう)できる。狼群(おおかみむれ)拡大(かくだい)することは、私個人(わたしこじん)にとっても(おお)きな好都合(こうつごう)だ。」


方源(ほうげん)内心(ないしん)(かんが)(めぐ)らせながら、一同(いちどう)()かって(かる)(うなず)()った。「()らば、()(にん)遠慮(えんりょ)なく拝受(はいじゅ)しよう。」


陣営内(じんえいない)(もの)たちに異論(いろん)はなかった。


狼群(おおかみむれ)(おお)ければ(おお)(ほど)彼等(かれら)への(たす)けも()え、数多(あまた)死傷者(ししょうしゃ)()らし、可能(かのう)(かぎ)部族(ぶぞく)戦力(せんりょく)温存(おんそん)することができるのだ。


黒楼蘭(こくろうらん)常山陰(じょうさんいん)重用(じゅうよう)する姿勢(しせい)は、(だれ)もが十分(じゅうぶん)理解(りかい)し、(つよ)支持(しじ)していた。


()(よう)奴道大師(どどうたいし)活用(かつよう)しないのは、(じつ)()ずべき浪費(ろうひ)である!


狼王(ろうおう)実力(じつりょく)急激(きゅうげき)増大(ぞうだい)した後の影響(えいきょう)についても、彼等(かれら)(とく)憂慮(ゆうりょ)していなかった。


彼等(かれら)()だ「()って()し」()存在(そんざい)()らず、毒誓蛊(どくせいこ)拘束力(こうそくりょく)(ふか)信頼(しんらい)していた。(すで)盟約(めいやく)(むす)ばれた以上(いじょう)狼王(ろうおう)(ちから)()したからといって、自分達(じぶんたち)利益(りえき)侵食(しんしょく)することを心配(しんぱい)する必要(ひつよう)はない。


やがて協議(きょうぎ)()わると、黒家(こくけ)同盟(どうめい)全体(ぜんたい)積極的(せっきょくてき)(うご)()した。大小様々(だいしょうさまざま)な部族(ぶぞく)多種多様(たしゅたよう)蛊師強者(こしきょうしゃ)たちが、(みな)方源(ほうげん)狼群(おおかみむれ)強化(きょうか)する(ため)(ちから)(そそ)(はじ)めた。









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