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蛊真人  作者: 魏臣栋
魔头乱世
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第八十六節:狼群暴膨

方源(ほうげん)(もっと)()にかけているのは、気泡魚(きほうぎょ)状況(じょうきょう)であった。


気泡魚(きほうぎょ)放流(ほうりゅう)した(みずうみ)は、小狐仙(ここせん)入念(にゅうねん)(えら)んだ三ヶ(さんかしょ)である。此等(これら)(みずうみ)上空(じょうくう)丁度(ちょうど)星雲(せいうん)中央部(ちゅうおうぶ)——星屑草(せいせつそう)(もっと)密生(みっせい)し、大群(たいぐん)星蛍虫群(せいけいちゅうぐん)生息(せいそく)する区域(くいき)()たる。


気泡魚(きほうぎょ)此等(これら)三湖(さんこ)(そだ)つが、水狼(みずおおかみ)()れはおろか、青玉鯽魚(せいぎょくふな)(かず)さえ(きわ)めて(すく)ない。


此等(これら)三湖(さんこ)小狐仙(ここせん)によって意図的(いとてき)保護(ほご)され、貴重(きちょう)気泡魚(きほうぎょ)魚卵(ぎょらん)可能(かのう)(かぎ)無事(ぶじ)成長(せいちょう)できるよう配慮(はいりょ)されている。


(いま)湖面(こめん)には(すで)数多(あまた)稚魚(ちぎょ)(およ)(まわ)っている。


此等(これら)稚魚(ちぎょ)金魚(きんぎょ)(いく)()()ており、腹部(ふくぶ)は丸々(まるまる)と(ふく)らみ、両端(りょうたん)(とが)っている。(ただ)金魚(きんぎょ)のような斑斕(はんらん)たる色彩(しきさい)はなく、(ほとん)どが乳白色(にゅうはくしょく)である。金魚(きんぎょ)(ごと)裙裾(すそ)のような(ひれ)()もなく、()尾鰭(びき)(みな)小柄(こがら)精巧(せいこう)である。


(さら)に、其等(それら)遊泳(ゆうえい)方法(ほうほう)(ほか)魚類(ぎょるい)(こと)なる。気泡魚(きほうぎょ)稚魚(ちぎょ)は、(ほとん)どが水中(すいちゅう)上下(じょうげ)浮沈(ふちん)している。


(おお)きな変動(へんどう)()ければ、今年中(ことしじゅう)東海(とうかい)気泡海(きほうかい)蛊仙(こせん)同士(どうし)(あらそ)いで劇毒(げきどく)(おか)されるとのこと。宝黄天(ほうこうてん)気泡魚(きほうぎょ)相場(そうば)高騰(こうとう)するだろう。(ただ)し、()気泡魚(きほうぎょ)自給(じきゅう)(よう)でさえ()りぬ。当分(とうぶん)販売(はんばい)不可能(ふかのう)だ。」


方源(ほうげん)内心(ないしん)計算(けいさん)(めぐ)らせた。


星蛍蛊(せいけいこ)にせよ気泡魚(きほうぎょ)にせよ、全て(すべて)は(かれ)長期的(ちょうきてき)投資(とうし)である。(すく)なくとも百年後(ひゃくねんご)まで、市場(しじょう)での利益(りえき)期待(きたい)できぬ。


気泡魚(きほうぎょ)飼育(しいく)に関する()()については、方源(ほうげん)外部(がいぶ)から購入(こうにゅう)しなかった。


(かれ)には前世(ぜんせ)記憶(きおく)(もと)づく秘訣(ひけつ)があり、気泡魚(きほうぎょ)繁殖率(はんしょくりつ)三割(さんわり)(たか)めることができた。()わば、蛊仙(こせん)先端(せんたん)()っているのである。


視察(しさつ)結果(けっか)に、方源(ほうげん)(おお)いに満足(まんぞく)した。


(かれ)小狐仙(ここせん)(すこ)()めたところ、相手(あいて)心底(しんそこ)から(よろこ)び、(かお)紅暈(こううん)()かんだ。真白(ましろ)狐尾(きつねのお)(うし)ろで興奮(こうふん)して()()なく()れていた。


しかし、蕩魂山(とうこんざん)状況(じょうきょう)相変(あいか)わらず悪化(あっか)していた。


蕩魂山(とうこんざん)()つと、方源(ほうげん)枯死寂滅(こしじゃくめつ)()(かん)()ることができた。()れにより、(かれ)心情(しんじょう)(おも)みを()していった。


蕩魂山(とうこんざん)こそ、狐仙福地(こせんふくち)において(もっと)価値(かち)ある存在(そんざい)であった。星蛍蛊(せいけいこ)気泡魚(きほうぎょ)など、(くら)(もの)にはならぬ。


山中(さんちゅう)蕩魂行宮(とうこんぎょうきゅう)(もど)り、方源(ほうげん)小狐仙(ここせん)()()せ、(ふたた)通天蛊(つうてんこ)起動(きどう)して宝黄天(ほうこうてん)との通信(つうしん)開始(かいし)した。


起動(きどう)した(またた)()に、数多(あまた)神念(しんねん)伝達(でんたつ)されてきた。


貴様(きさま)の“和泥(わでい)”は()たして()()があるのか?」


()れは蛊方(こほう)(くわ)え、一対(いっつい)洞地蛊(どうちこ)()えよう。」


()残方(ざんぽう)宝光(ほうこう)六丈五尺(ろくじょうごしゃく)()ぎぬが、毛民(もうみん)数人(すうにん)()()わせよう。一切(いっさい)相談(そうだん)次第(しだい)である。」


……


此等(これら)神念(しんねん)は、全て(すべて)和泥蛊(わでいこ)取引(とりひき)に関するものだった。


方源(ほうげん)以前(いぜん)大量(たいりょう)和泥蛊(わでいこ)販売(はんばい)し、和泥仙蛊(わでいせんこ)秘方(ひほう)要求(ようきゅう)すると公言(こうげん)していた。仙蛊(せんこ)(かか)わる取引(とりひき)だけに、当時(とうじ)から(おお)くの注目(ちゅうもく)(あつ)めていたのである。


和泥蛊(わでいこ)仙蛊(せんこ)煉制(れんせい)必要(ひつよう)材料(ざいりょう)(ひと)つなのは(たし)かだが、蛊方(こほう)価値(かち)(あき)らかに和泥蛊(わでいこ)上回(うわま)る。現在(げんざい)提示(ていじ)されている此等(これら)蛊方(こほう)は、(すで)最高値(さいかね)(たっ)している」


方源(ほうげん)一瞥(いちべつ)しただけで、()数日(すうじつ)()()きを()て、()取引(とりひき)(まと)める時機(じき)(つい)(じゅく)したことを(さと)った。


各社(かくしゃ)提示価格(ていじかかく)限界(げんかい)(たっ)し、()(ほとん)()い。方源(ほうげん)左右(さゆう)(えら)()けたが、結局(けっきょく)一社(いっしゃ)()()めた。


相手(あいて)は「泥脚仙(でいきゃくせん)」を名乗(なの)り、手元(てもと)和泥蛊方(わでいこほう)宝光(ほうこう)六丈五尺(ろくじょうごしゃく)しか()かった。


()程度(ていど)宝光(ほうこう)周囲(しゅうい)競合(きょうごう)他社(たしゃ)(くら)べると(すこ)(おと)る。しかし(かれ)は、方源(ほうげん)(たい)毛民(もうみん)若干(じゃっかん)販売(はんばい)する(こと)()差額(さがく)補填(ほてん)できると(つた)えていた。


蛊仙(こせん)一般(いっぱん)毛民(もうみん)飼育(しいく)し、自家(じか)煉蛊(れんこ)補助(ほじょ)させる。


多量(たりょう)毛民(もうみん)補助(ほじょ)()れば、蛊仙(こせん)五転蛊(ごてんこ)不足(ふそく)する(こと)()く、ひたすら仙蛊(せんこ)のみを追求(ついきゅう)すれば良い(よい)。


宝黄天(ほうこうてん)奴隷市場(どれいしじょう)において、毛民(もうみん)(もっと)人気(にんき)の高い種族(しゅぞく)であり、その価格(かかく)は往々(おうおう)にして人間(にんげん)奴隷(どれい)をも上回(うわま)る。石人(せきじん)など比較(ひかく)にもならない。方源(ほうげん)以前(いぜん)から狐仙福地(こせんふくち)毛民(もうみん)移住(いじゅう)させる計画(けいかく)()っていた。


()(ため)琅琊福地(ろうがふくち)毛民(もうみん)()にした(とき)(おも)わず(むね)高鳴(たかな)った。しかし琅琊地霊(ろうがちれい)がどうしても(くび)(たて)()らず、販売(はんばい)(こば)んだため、方源(ほうげん)()(すべ)がなかった。


現在(げんざい)(かれ)大量(たいりょう)必要(ひつよう)としているのは馭狼蛊(ぎょろうこ)である。


(すで)一転(いってん)から五転(ごてん)までの馭狼蛊方(ぎょろうこほう)琅琊地霊(ろうがちれい)から入手(にゅうしゅ)()みだが、煉蛊(れんこ)補助(ほじょ)してくれる毛民(もうみん)だけが()けている。


(かり)小狐仙(ここせん)二人(ふたり)だけで煉制(れんせい)した場合(ばあい)、二、三ヶ月(に、さんかげつ)かけても方源(ほうげん)(もと)める(りょう)煉制(れんせい)する見当(みあ)ては()たないだろう。


(ただ)ちに、小狐仙(ここせん)方源(ほうげん)()わって神念(しんねん)伝達(でんたつ)した。


(おり)よく泥脚仙(でいきゃくせん)()り、即座(そくざ)応答(おうとう)した:「では、一万人(いちまんにん)毛民(もうみん)をサービスで()()わせよう!」


しかし方源(ほうげん)品物(しなもの)()失望(しつぼう)(あらわ)した:「数量(すうりょう)(おお)いが、(みな)小毛民(しょうもうみん)ばかりだ。()煉蛊(れんこ)(たす)けにはならぬ。必要なのは老毛民(ろうもうみん)だ。」


老毛民(ろうもうみん)だと?それでは数量(すうりょう)()らさねばなるまい。」


泥脚仙(でいきゃくせん)(すこ)(かんが)()んでから(こた)えた。()数年(すうねん)(かれ)福地(ふくち)では毛民(もうみん)繁殖(はんしょく)過多(かた)で、丁度(ちょうど)一部(いちぶ)処分(しょぶん)したい(ところ)だった。だが()(ため)()()げざるを()ない。


一連(いちれん)値切(ねぎ)()いの(のち)泥脚仙(でいきゃくせん)最終的(さいしゅうてき)に、方源(ほうげん)(たい)三千人余(さんぜんにんあまり)老毛民(ろうもうみん)七千人余(ななせんにんあまり)小毛民(しょうもうみん)販売(はんばい)する(こと)同意(どうい)した。


()取引(とりひき)(ため)方源(ほうげん)追加(ついか)半塊(はんかい)仙元石(せんげんせき)支払(しはら)わねばならなかった。


取引(とりひき)成立(せいりつ)すると、方源(ほうげん)()(さき)和泥仙蛊(わでいせんこ)秘方(ひほう)確認(かくにん)した。


秘方(ひほう)無論(むろん)不完全(ふかんぜん)で、六割(ろくわり)しか記載(きさい)されていない。その内容(ないよう)泥脚仙(でいきゃくせん)によって(おお)改竄(かいざん)されており、方源(ほうげん)自身(じしん)整理(せいり)鑑定(かんてい)(よう)する状態(じょうたい)だった。


方源(ほうげん)別段(べつだん)(おどろ)かなかった。


仙蛊(せんこ)秘方(ひほう)(きわ)めて貴重(きちょう)なものだ。(かり)自分(じぶん)販売側(はんばいがわ)()っても、同様(どうよう)細工(さいく)(ほどこ)すだろう。たとえ細工(さいく)によって蛊方(こほう)宝光(ほうこう)()ちる結果(けっか)となろうとも、蛊仙(こせん)同士(どうし)競争(きょうそう)とは元々(もともと)()(よう)なものなのである。


()残方(ざんぽう)()れば、基礎(きそ)出来(でき)上が(あ)る。将来(しょうらい)完全(かんぜん)和泥蛊方(わでいこほう)推測(すいそく)するのは、虚構(きょこう)から推測(すいそく)するより(はる)かに容易(ようい)だ!(さら)重要(じゅうよう)なのは、和泥仙蛊(わでいせんこ)()手中(しゅちゅう)にあることだ。一日(いちじつ)たりとも()れが使用(しよう)しなければ、他者(たしゃ)煉蛊(れんこ)できない。()和泥蛊(わでいこ)相変(あいか)わらず販売(はんばい)して利益(りえき)を上げ(あげ)られる。」


(ただ)し、和泥仙蛊(わでいせんこ)当分(とうぶん)(あいだ)狐仙福地(こせんふくち)()()むことはできず、方源(ほうげん)琅琊福地(ろうがふくち)()(あと)準備(じゅんび)してあった手段(しゅだん)仙蛊(せんこ)気配(けはい)(かく)し、その()()めておいた。()れは()むを()ない措置(そち)だった。


方源(ほうげん)蛊仙(こせん)境界(きょうかい)(たっ)するまでは、()(よう)(かり)処置(しょち)()るしかなかった。


和泥蛊(わでいこ)購入(こうにゅう)した蛊仙(こせん)たちの大半(たいはん)は、和泥仙蛊(わでいせんこ)煉成(れんせい)することを目指(めざ)していた。しかし残念(ざんねん)ながら、彼等(かれら)目的(もくてき)達成(たっせい)されることはないだろう。


方源(ほうげん)和泥蛊(わでいこ)販売(はんばい)(つづ)けながら、()()狼群(おおかみむれ)()いか(さが)していた。


(おおかみ)繁殖力(はんしょくりょく)(つよ)いため、多くの福地(ふくち)では定期的(ていきてき)余剰(よじょう)(おおかみ)処分(しょぶん)する必要(ひつよう)がある。


その(ため)宝黄天(ほうこうてん)では狼群(おおかみむれ)販売(はんばい)する蛊仙(こせん)(すく)なくない。


(さき)三家族(さんかぞく)との激戦(げきせん)で、狼群(おおかみむれ)(すく)なからず損耗(そんもう)した。特に万獣王(ばんじゅうおう)補充(ほじゅう)必須(ひっす)だ。……あれ? (なん)狼皇(ろうこう)販売(はんばい)している(もの)がいるぞ。」


方源(ほうげん)(ちい)さな(おどろ)きを発見(はっけん)した。


獣群(けものむれ)階層構造(かいそうこうぞう)比較的(ひかくてき)単純(たんじゅん)で、普通獣(ふつうじゅう)百獣王(ひゃくじゅうおう)千獣王(せんじゅうおう)万獣王(ばんじゅうおう)()かれる。万獣王(ばんじゅうおう)(うえ)には(さら)獣皇(じゅうこう)存在(そんざい)する。


獣皇(じゅうこう)(からだ)には五転野生蛊(ごてんやせいこ)寄生(きせい)しており、五転戦力(ごてんせんりょく)匹敵(ひってき)し、万獣王(ばんじゅうおう)統率(とうそつ)する(ちから)を持つ。


方源(ほうげん)以前(いぜん)三王福地(さんおうふくち)において鳴嘤(めいおう)霸黄(はこう)という二頭(にとう)犬皇(けんこう)編入(へんにゅう)したことがある。此等(これら)二頭(にとう)犬皇(けんこう)は、一時的(いちじてき)五转蛊師(ごてんこし)強襲(きょうしゅう)(ふせ)ぐのに貢献(こうけん)したが、無念(むねん)ながら方源(ほうげん)(のち)逃亡(とうぼう)(いそが)しく、彼等(かれら)(かえり)みる余裕(よゆう)がなかった。彼等(かれら)戦死(せんし)したのか、(ある)いは他者(たしゃ)(うば)われたのかは()(よし)もない。


一般(いっぱん)に、蛊仙(こせん)獣皇(じゅうこう)販売(はんばい)することは(まれ)である。獣皇(じゅうこう)(すで)福地(ふくち)底力(そこぢから)体現(たいげん)する存在(そんざい)見做(みな)されている。


方源(ほうげん)詳細(しょうさい)確認(かくにん)した(のち)(とみ)()理由(りゆう)(さと)った。


元来(もとより)()れは老齢(ろうれい)獣皇(じゅうこう)で、全身(ぜんしん)(きず)()い、寄生(きせい)している野生蛊(やせいこ)欠損(けっそん)(いちじる)しく、二、三匹(に、さんびき)しか(のこ)っていなかった。


夜狼群(やろうぐん)の中で(あたら)しい狼皇(ろうこう)誕生(たんじょう)し、老狼皇(ろうろうこう)敗北(はいぼく)し、本来(ほんらい)なら(わか)新狼皇(しんろうこう)(ころ)される運命(うんめい)だったのだろう。しかし決定的瞬間(けっていてきしゅんかん)に、蛊仙(こせん)介入(かいにゅう)して()老狼皇(ろうろうこう)宝黄天(ほうこうてん)販売(はんばい)する()()けたのだな。」


方源(ほうげん)見事(みごと)原因(げんいん)()()てた。


しかし、(たと)()(よう)状態(じょうたい)でも、老齢(ろうれい)夜狼皇(やろうこう)三人(さんにん)競合(きょうごう)する()()()()けた。


神念(しんねん)()わした混乱(こんらん)した()()きの(すえ)方源(ほうげん)最終的(さいしゅうてき)二枚(にまい)仙元石(せんげんせき)()老夜狼皇(ろうやろうこう)購入(こうにゅう)した。同時(どうじ)に、一万八千頭余(いちまんはっせんとうあま)りの夜狼(やろう)()()れた。


その()方源(ほうげん)(さら)三万頭(さんまんとう)亀背狼群(きはいろうぐん)一万頭(いちまんとう)風狼群(ふうろうぐん)購入(こうにゅう)した。その(なか)には亀背万狼王(きはいまんろうおう)二頭(にとう)風狼万獣王(ふうろうばんじゅうおう)一頭(いっとう)(ふく)まれている。


以前(いぜん)狼群(おおかみむれ)()わせると、(かれ)手中(しゅちゅう)狼群規模(おおかみむれきぼ)十萬頭(じゅうまんとう)激増(げきぞう)した。


福地(ふくち)(ゆう)する利点(りてん)()れだ。蛊仙(こせん)(かた)(うえ)()ち、自由(じゆう)獣群(けものむれ)売買(ばいばい)し、瞬時(しゅんじ)規模(きぼ)回復(かいふく)できる。(えさ)や(や)り(など)後方支援(こうほうしえん)(わずら)わされる(こと)()い。(ただ)十萬頭(じゅうまんとう)という規模(きぼ)は、(いま)(すく)ない。馬尊(ばそん)楊破纓(ようはえい)江暴牙(こうぼうが)()った奴道大師(どどうだいし)たちは、各々(おのおの)(すく)なくとも四十萬頭(よんじゅうまんとう)獣群(けものむれ)(ゆう)している。特に江暴牙(こうぼうが)(さら)に多く、最盛期(さいせいき)には軍勢(ぐんぜい)六十五萬頭(ろくじゅうごまんとう)(たっ)したこともある。」


(つぎ)(ひか)えるは、英雄大会(えいゆうたいかい)での群雄割拠(ぐんゆうかっきょ)である。


方源(ほうげん)(ふか)理解(りかい)していた――常山陰(じょうさんいん)という(いつわ)りの身分(みぶん)背負(せお)っている以上(いじょう)()れら奴道大師(どどうだいし)たちとの衝突(しょうとつ)()けられないと。


(しか)るに、狼群(おおかみむれ)規模(きぼ)(さら)拡大(かくだい)せねばならない!


方源(ほうげん)()ぐに水狼(みずおおかみ)一万頭(いちまんとう)購入(こうにゅう)した。其中(そのちゅう)には水狼万獣王(みずおおかみばんじゅうおう)一頭(いっとう)千狼王(せんろうおう)六頭(ろくとう)(ふく)まれている。


その(あと)(かれ)左右(さゆう)検討(けんとう)し、慎重(しんちょう)考察(こうさつ)(かさ)ねた(すえ)(つい)狼群(おおかみむれ)主力(しゅりょく)朱炎狼(しゅえんろう)(さだ)めた。


(かれ)複数(ふくすう)蛊仙(こせん)から一気(いっき)八万頭(はちまんとう)朱炎狼(しゅえんろう)()()けた。


北原(ほくげん)において、朱炎狼(しゅえんろう)亀背狼(きはいろう)風狼(ふうろう)夜狼(やろう)(くら)べると比較的(ひかくてき)(まれ)存在(そんざい)である。


朱炎狼(しゅえんろう)全身(ぜんしん)赤毛(あかげ)(おお)われ、(ほのお)(ごと)真赤(まっか)である。()(おおかみ)攻撃(こうげき)迅猛(しんもう)で、(からだ)には炎道蛊虫(えんどうこちゅう)寄生(きせい)している。(きわ)めて容易(ようい)草原(そうげん)破壊(はかい)し、(あま)()がす大火(たいか)を引き()こす。()()利点(りてん)戦略的(せんりゃくてき)運用(うんよう)すれば、(てき)甚大(じんだい)被害(ひがい)をもたらすことができるのだ。


方源(ほうげん)計画(けいかく)は、朱炎狼(しゅえんろう)十万頭(じゅうまんとう)購入(こうにゅう)であった。現時点(げんじてん)()たして八万頭(はちまんとう)(のこ)二万頭(にまんとう)購入任務(こうにゅうにんむ)小狐仙(ここせん)委任(いにん)された。


朱炎万狼王(しゅえんまんろうおう)六頭(ろくとう)水狼万獣王(みずおおかみばんじゅうおう)一頭(いっとう)亀背万狼王(きはいまんろうおう)三頭(さんとう)風狼万獣王(ふうろうばんじゅうおう)二頭(にとう)異獣白眼狼(いじゅうはくがんろう)一頭(いっとう)(さら)夜狼獣皇(やろうじゅうこう)一頭(いっとう)。」


方源(ほうげん)計算(けいさん)してみると、(かれ)狼群(おおかみむれ)高戦力(こうせんりょく)一気(いっき)十倍(じゅうばい)急増(きゅうぞう)したことが()かった。


普通(ふつう)蛊師(こし)であれば、蛊仙(こせん)手段(しゅだん)()以上(いじょう)()程度(ていど)(たっ)するには大族(たいぞく)支援(しえん)()け、北原(ほくげん)(くる)しみながら(さが)(まわ)り、(すく)なくとも六、七年(ろくしちねん)辛苦(しんく)蓄積(ちくせき)必須(ひっす)である。


北原(ほくげん)野生狼群(やせいおおかみむれ)規模(きぼ)大小(だいしょう)様々(さまざま)だ。小規模(しょうきぼ)()れは数百頭(すうひゃくとう)()ぎず見向(みむ)きもされないが、大規模(だいきぼ)数万頭(すうまんとう)()れは()()むことができない。


狼群(おおかみむれ)捕獲(ほかく)するには、まず(たたか)って()てるかどうかを考慮(こうりょ)せねばならない。惨勝(ざんしょう)では意味(いみ)()く、大勝(たいしょう)基盤(きばん)として(はじ)めて収穫(しゅうかく)()られる。


方源(ほうげん)今回(こんかい)瞬時(しゅんじ)()()げた(よう)は、容易(ようい)そうに()えるが、(じつ)蛊仙(こせん)たる所以(ゆえん)手段(しゅだん)()するものなのである。









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