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蛊真人  作者: 魏臣栋
魔头乱世
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第六十一節:売れないものなど、何ひとつとして存在しない

数月(すうげつ)ぶりで、方源(ほうげん)はついに狐仙福地(こせんふくち)(ふたた)(はい)った。


地霊(ちれい)小狐仙(しょうこせん)大変(たいへん)(よろこ)んだ。狐仙福地(こせんふくち)時間流速(じかんりゅうそく)外界(がいかい)五倍(ごばい)であるため、方源(ほうげん)北原(ほくげん)で数ヶ(すうかげつ)(つい)やした(あいだ)に、彼女(かのじょ)にとっては一年余(いちねんあま)りが経過(けいか)していたからだ。


方源(ほうげん)はまず最初(さいしょ)に、自身(じしん)()()(あら)われた星門(せいもん)確認(かくにん)した。


この星門(せいもん)は、北原(ほくげん)にあったものよりさらに(ちい)さく、(かろ)うじて人一人(ひといちにん)(とお)れる程度(ていど)(たか)さしかなかった。


北原(ほくげん)三日月湖(みかづきこ)(ほとり)にある星門(せいもん)は、数丈(すうじょう)もの高さ(はば)を持つ巨大(きょだい)なものだった。


星門蛊(せいもんこ)親子(おやこ)(べつ)はない。真元(しんげん)消耗(しょうもう)(はげ)しく、五转巅峰(ごてんてっぽう)蛊師(こし)でも三呼吸(さんこきゅう)ほどしか()たない。仙元(せんげん)(もち)いて(はじ)めて(なが)催動(さいどう)できる。小狐仙(しょうこせん)一匹(いっぴき)催動(さいどう)すれば、もう一匹(いっぴき)(わたし)()の中で連動(れんどう)して作動(さどう)する。わざわざ(わたし)真元(しんげん)(つい)やす必要(ひつよう)はないのだ。」


「しかし星門蛊(せいもんこ)催動(さいどう)には、仙元(せんげん)だけでなく大量(たいりょう)星明(ほしあか)りも必要(ひつよう)で、(はじ)めて(もん)凝集(ぎょうしゅう)できる。北原(ほくげん)五域(ごいき)の一つで、(ほし)がきらめき、星明(ほしあか)りも十分(じゅうぶん)にある。だがこの狐仙福地(こせんふくち)では星明(ほしあか)りが(よわ)すぎる。星明(ほしあか)りの(みなもと)一団(いちだん)星蛍蛊(せいけいこ)()ぎないのだ。」


方源(ほうげん)はそう暗中(あんちゅう)思案(しあん)しながら、(ちゅう)()一団(いちだん)星蛍蛊(せいけいこ)()()けた。


星蛍蛊(せいけいこ)三转蛊(さんてんこ)で、(からだ)微細(びさい)であり、普通(ふつう)(ほたる)大差(たいさ)ない。しかし(かれ)らが(はな)つのは、(まぎ)れもない湛藍(たんらん)星明(ほしあか)りであった。


この星蛍蛊(せいけいこ)()れは、本来(ほんらい)五百匹(ごひゃっぴき)以上(いじょう)いた。しかし星門蛊(せいもんこ)催動(さいどう)ですでに三十二匹(さんじゅうにひき)()んでしまった。そして星門蛊(せいもんこ)維持(いじ)するには、平均(へいきん)して三呼吸(さんこきゅう)ごとに一匹(いっぴき)ずつ()んでいくのである。

五百匹余(ごひゃくひきあま)りの星蛍蛊(せいけいこ)は、(かず)(おお)()えても、(じつ)星門(せいもん)(なが)維持(いじ)できるものではない。


そこで方源(ほうげん)はすぐに小狐仙(しょうこせん)(めい)じて、星門蛊(せいもんこ)催動(さいどう)停止(ていし)させた。


星門(せいもん)消散(しょうさん)し、(ふたた)楕円形(だえんけい)青宝石(あおほうせき)へと(もど)った。小狐仙(しょうこせん)はふくよかな小手(こて)()ばしてひと()りすると、この貴重(きちょう)星門蛊(せいもんこ)()のひらに(まね)()せた。


「ご主人様(しゅじんさま)、どうぞ。」小狐仙(しょうこせん)両手(りょうて)星門蛊(せいもんこ)(ささ)げ、(かお)()げて(うる)んだ(おお)きな()をぱちぱちさせながら、方源(ほうげん)(わた)そうとした。


方源(ほうげん)彼女(かのじょ)(ちい)さな狐耳(きつねみみ)(かる)()でながら、(やさ)しい()みを()かべて()った。「(きみ)のとこに()いておくよ。しっかり保管(ほかん)しておいてくれ。これから必要(ひつよう)(とき)は、推杯換盞蛊(すいはいかんさんこ)(つた)えるから。」


「はい、ご主人様(しゅじんさま)(わたし)(かなら)大切(たいせつ)保管(ほかん)しますね!」小狐仙(しょうこせん)(おごそ)かに星門蛊(せいもんこ)(ふく)のポケットに(おさ)め、(ちい)さな()でポケットをポンポンと(かる)(たた)いた。


一方(いっぽう)北原(ほくげん)にある星門蛊(せいもんこ)草叢(くさむら)()ち、無数(むすう)(おおかみ)たちに厳重(げんじゅう)(まも)られていた。


「ご主人様(しゅじんさま)、こちらには仙元石(せんげんせき)(ふた)(のこ)っています。あなたの指示(しじ)通りに仙蛊秘方(せんこひほう)星蛍蛊(せいけいこ)購入(こうにゅう)した(あと)(あま)りが()たんです。」小狐仙(しょうこせん)はさらに宝物(たからもの)献上(けんじょう)するようにそう(つた)えた。


普通(ふつう)元石(げんせき)鴨卵(あひるのたまご)ほどの(おお)きさで、楕円形(だえんけい)灰白色(かいはくしょく)をしている。一方(いっぽう)仙元石(せんげんせき)(おな)(おお)きさだが、楕円形(だえんけい)ではなく、(たま)のような(まる)(かたち)をしている。(すべ)てが水晶(すいしょう)のように()(とお)りながら、(ぎょく)のような(うるお)いを()びている。


もし元石(げんせき)凡人(ぼんじん)(たと)えるなら、仙元石(せんげんせき)蛊仙(こせん)のような存在(そんざい)だ。


仙元石(せんげんせき)は非常に貴重(きちょう)で、仙元(せんげん)補充(ほじゅう)使(つか)えるだけでなく、蛊仙(こせん)同士(どうし)取引(とりひき)(もち)いられる高価(こうか)通貨(つうか)でもある。広大(こうだい)()世界(せかい)で、仙元石(せんげんせき)産出(さんしゅつ)するのは天庭(てんてい)だけである。


「また仙元石(せんげんせき)か。」方源(ほうげん)(わら)いながら感嘆(かんたん)した。


この(ふた)つの仙元石(せんげんせき)(きわ)めて価値(かち)(たか)く、二億枚(におくまい)元石(げんせき)交換(こうかん)しても()()らない。


五百年前(ごひゃくねんまえ)前世(ぜんせ)では、方源(ほうげん)手元(てもと)にあった仙元石(せんげんせき)最大(さいだい)でも六十個余(ろくじゅうこあま)りしかなかった。


方源(ほうげん)仙元石(せんげんせき)をしまい、「よし、まずは蕩魂山(とうこんざん)(もど)ろう」と()った。


小狐仙(しょうこせん)はすぐに(うれ)しそうに「はい」と(こた)え、方源(ほうげん)()(にぎ)ると、(またた)()蕩魂行宮(とうこんぎょうきゅう)へと移動(いどう)した。


「すぐに通天蛊(つうてんこ)催動(さいどう)しろ。」方源(ほうげん)(めい)じた。


北原(ほくげん)(のこ)しているもう一匹(いっぴき)星門蛊(せいもんこ)()がかりだった。


夜長夢多(やちょうむた)方源(ほうげん)時間(じかん)(いそ)ぎ、狐仙福地(こせんふくち)用件(ようけん)をできるだけ(はや)片付(かたづ)けようとしていた。


小狐仙(しょうこせん)(いそ)いで通天蛊(つうてんこ)催動(さいどう)した。


洞地蛊(どうちこ)一度(いちど)福地(ふくち)()われば変更(へんこう)できず、同様(どうよう)通天蛊(つうてんこ)(ひと)つの洞天(どうてん)にしか接続(せつぞく)できない。


方源(ほうげん)のこの通天蛊(つうてんこ)は、いったん宝黄天(ほうこうてん)接続(せつぞく)した以上(いじょう)今後(こんご)二度(にど)変更(へんこう)することはできない。


小狐仙(しょうこせん)(かす)かな仙元(せんげん)消費(しょうひ)すると、通天蛊(つうてんこ)()てしなく(ひろ)がる円鏡(えんきょう)へと()わり、半空(はんくう)()()まれた。


円鏡(えんきょう)のなかに、宝黄天(ほうこうてん)光景(こうけい)(うつ)()された。


この洞天(どうてん)(から)っぼで、レモンのような()(ひかり)蕩漾(とうよう)している。普通(ふつう)洞天(どうてん)にあるような山川(さんせん)植生(しょくせい)獣群(じゅうぐん)はない。


福地(ふくち)(うえ)には、洞天(どうてん)がある。


最も有名(ゆうめい)洞天(どうてん)は『人祖伝(じんそでん)』に(しる)されている、赫赫(かっかく)たる太古(たいこ)九天(きゅうてん)である。


太曰陽莽(たいえつようもう)定仙遊蛊(ていせんゆうこ)()り、九天(きゅうてん)()()ち、青天(せいてん)では碧空(へきくう)玉竹(ぎょくちく)一節(ひとふし)()み、藍天(らんてん)では星明(ほしあか)りの(くず)のなかの八角ダイヤを(あつ)めた。


太古(たいこ)九天(きゅうてん)は、それぞれ白天(はくてん)赤天(せきてん)橙天(とうてん)黄天(こうてん)緑天(りょくてん)青天(せいてん)藍天(らんてん)紫天(してん)黒天(こくてん)と呼ばれた。


しかし(のち)に、人祖(じんそ)()天地(てんち)(おお)いに(さわ)がせ、(あか)(だいだい)()(みどり)(あお)(あい)(むらさき)七天(しちてん)は次々(つぎつぎ)に墜落(ついらく)し、現在(げんざい)では白天(はくてん)黒天(こくてん)だけが(たが)いに(ころ)がり()わるようになった。


宝黄天(ほうこうてん)起源(きげん)は、太古(たいこ)九天(きゅうてん)のうちの黄天(こうてん)にまで(さかのぼ)る。


中古時代(ちゅうこじだい)多宝真人(たほうしんじん)(ごう)する八転蛊仙(はってんこせん)偶然(ぐうぜん)黄天(こうてん)破片(はへん)()に入れた。(かれ)はこれを自身(じしん)洞天(どうてん)融合(ゆうごう)させ、宝黄天(ほうこうてん)形成(けいせい)したのである。


宝黄天(ほうこうてん)は非常に特殊(とくしゅ)洞天(どうてん)で、内部(ないぶ)空虚(くうきょ)山川(さんせん)樹木(じゅもく)はおろか、鳥獣虫魚(ちょうじゅうちゅうぎょ)すら存在(そんざい)せず、ただ珍宝(ちんぽう)だけが存在(そんざい)する。


宝黄天(ほうこうてん)には八転仙蛊(はってんせんこ)――宝光蛊(ほうこうこ)存在(そんざい)する。


一転(いってん)から三転(さんてん)宝光蛊(ほうこうこ)比較的(ひかくてき)普遍的(ふへんてき)だが、四転(してん)五転(ごてん)宝光蛊(ほうこうこ)は、大規模勢力(だいきぼせいりょく)しか所持(しょじ)できない。五転以上(ごてんいじょう)宝光仙蛊(ほうこうせんこ)()うまでもなく、唯一(ゆいいつ)無二(むに)一匹(いっぴき)宝黄天(ほうこうてん)存在(そんざい)する。


宝光蛊(ほうこうこ)物品(ぶっぴん)価値(かち)測定(そくてい)するために特化(とっか)している。物品(ぶっぴん)価値(かち)(たか)ければ(たか)いほど、(はな)たれる宝光(ほうこう)はより盛大(せいだい)となる。


商家城(しょうかしろ)では、演武(えんぶ)(さい)には(かなら)双方(そうほう)宝光(ほうこう)測定(そくてい)し、蛊師(こし)()蛊虫(こちゅう)価値(かち)評価(ひょうか)して、蛊師(こし)戦力(せんりょく)推測(すいそく)する。


宝光蛊(ほうこうこ)(おも)用途(ようと)は、鑑定(かんてい)だけではなく、宝探(たからさが)しにも使(つか)われる。


宝光蛊(ほうこうこ)探知範囲(たんちはんい)(せま)く、探知範囲(たんちはんい)拡大(かくだい)するためには、(ほか)蛊虫(こちゅう)併用(へいよう)することが(おお)い。


多宝真人(たほうしんじん)当時(とうじ)仙蛊宝光(せんこほうこう)所有(しょゆう)していたからこそ、無数(むすう)珍宝(ちんぽう)発見(はっけん)できたのである。(なが)年月(としつき)()つうちに、「多宝(たほう)」という名号(みょうごう)定着(ていちゃく)したのである。


小狐仙(しょうこせん)()()なく通天蛊(つうてんこ)催動(さいどう)し、鏡面(きょうめん)は次々(つぎつぎ)と()わり、様々(さまざま)な物品(ぶっぴん)映像(えいぞう)点滅(てんめつ)した。


蛊虫(こちゅう)獣群(じゅうぐん)異人(いじん)植生(しょくせい)鉱脈(こうみゃく)土壌(どじょう)(みず)美酒(びしゅ)など、様々(さまざま)な物資(ぶっし)販売(はんばい)されている。突然(とつぜん)画面(がめん)固定(こてい)し、一団(いちだん)星蛍蛊(せいけいこ)(あら)われた。


「ご主人様(しゅじんさま)相変(あいか)わらずあの万象星君(ばんしょうせいくん)販売(はんばい)しています。」小狐仙(しょうこせん)神念蛊(しんねんこ)(すこ)意思疎通(いしそつう)した(あと)方源(ほうげん)(つた)えた。


星蛍蛊(せいけいこ)(たが)いに繁殖(はんしょく)できない。(わたし)大量(たいりょう)普通(ふつう)星蛍虫(せいけいちゅう)必要(ひつよう)だ。値段(ねだん)()いてくれ。」方源(ほうげん)(かる)(うなず)き、()った。


小狐仙(しょうこせん)(すこ)意思疎通(いしそつう)した(あと)()(かえ)って方源(ほうげん)報告(ほうこく)した。「ご主人様(しゅじんさま)万象星君(ばんしょうせいくん)販売(はんばい)しないそうです。」


方源(ほうげん)失望(しつぼう)するどころか、(ぎゃく)数声(すうせい)(わら)(ごえ)()げた。「ははは。この()()れないものなどない。()らないのは往々(おうおう)にして利益(りえき)(ひく)く、(ひと)(こころ)(うご)かさないからに()ぎない。」


そう()うと、(かれ)記憶(きおく)(なか)にある(いく)つかの仙蛊(せんこ)残方(ざんぽう)を、何枚(なんまい)かの牛皮(ぎゅうひ)()(しる)し、すべて通天蛊(つうてんこ)(なか)(とう)(にゅう)した。


これらの牛皮(ぎゅうひ)は、ごく普通(ふつう)のものだが、仙蛊(せんこ)残方(ざんぽう)(しる)されているため、(あたい)千金(せんきん)様相(ようそう)(てい)していた。


通天蛊(つうてんこ)()宝黄天(ほうこうてん)(おく)(とど)けられた牛皮(ぎゅうひ)には、一枚一枚(いちまいいちまい)一丈(いちじょう)から三丈(さんじょう)まで様々(さまざま)な(なが)さの宝光(ほうこう)(あら)われた。これらの宝光(ほうこう)(いろ)とりどりで、(あか)(むらさき)()()じり、非常(ひじょう)(うつく)しかった。


(やつ)(つた)えろ。値段(ねだん)相談(そうだん)()ると。」方源(ほうげん)(ほが)らかに(わら)いながら、小狐仙(しょうこせん)()った。


(かれ)万象星君(ばんしょうせいくん)(こころ)(うご)かさないはずがないと確信(かくしん)していた。


仙蛊(せんこ)蛊仙(こせん)にとって非常に(おお)きな魅力(みりょく)がある。たとえこれらが残方(ざんぽう)であっても、それでもなお()()(しな)なのである。


長年(ながねん)修行(しゅぎょう)()んだ古参(こさん)蛊仙(こせん)で、数点(すうてん)から十数点(じゅうすうてん)仙蛊残方(せんこざんぽう)(にぎ)りしめていない(もの)がいるだろうか?


しかし、これらの残方(ざんぽう)を、彼らが容易(ようい)販売(はんばい)することはまずない。


同じ仙蛊(せんこ)に関する残方(ざんぽう)を組み(くみあ)わせれば、(すべ)(ただ)しい煉製法(れんせいほう)推演(すいえん)できる。これらの方子(ほうし)(したが)って仙蛊(せんこ)煉成(れんせい)すれば、他者(たしゃ)はもはや同じものを持つことができない。


このため、仙蛊残方(せんこざんぽう)取引(とりひき)されることは(まれ)だ。たとえあったとしても、残方(ざんぽう)残方(ざんぽう)交換(こうかん)する程度(ていど)である。


(さき)に、方源(ほうげん)記憶(きおく)(なか)で最も不完全(ふかんぜん)秘方(ひほう)使(つか)い、宝光(ほうこう)三尺(さんじゃく)しかないものを万象星君(ばんしょうせいくん)交換(こうかん)し、一団(いちだん)星蛍蛊(せいけいこ)()に入れた。同時(どうじ)万象星君(ばんしょうせいくん)方源(ほうげん)仙元石(せんげんせき)二枚(にまい)補填(ほてん)している。


今回(こんかい)はこれほど(おお)くの秘方(ひほう)があり、宝光(ほうこう)(すく)なくとも一丈(いちじょう)以上(いじょう)もある。万象星君(ばんしょうせいくん)(こころ)(うご)かさずにはいられないだろう。


これらの残方(ざんぽう)(とう)(にゅう)されると、すぐに宝黄天(ほうこうてん)無数(むすう)注目(ちゅうもく)(あつ)めた。


(おお)(りょう)神念(しんねん)殺到(さっとう)し、小狐仙(しょうこせん)神念蛊(しんねんこ)受信(じゅしん)するうちに、(ちい)さな(ほお)(すこ)蒼白(そうはく)になるほどだった。


「ご主人様(しゅじんさま)、たくさんの蛊仙(こせん)神念(しんねん)(おく)ってきて、これらの残方(ざんぽう)をどう()るのかと(たず)ねています!」


方源(ほうげん)(わら)(ごえ)()げた。「神念(しんねん)(おく)ってこう(つた)えよ:これらの残方(ざんぽう)はすべて()るが、(ひと)つずつ順番(じゅんばん)取引(とりひき)する。まずはこの星蛍虫(せいけいちゅう)だが、(すく)なくとも十万匹(じゅうまんぴき)必要(ひつよう)だ。」


小狐仙(しょうこせん)神念(しんねん)(おく)ると、すぐに「揺光仙子(ようこうせんし)」と(ごう)する女蛊仙(じょこせん)(さけ)()げた。彼女(かのじょ)自分(じぶん)福地(ふくち)(おお)くの星蛍虫(せいけいちゅう)育成(いくせい)しており、交換(こうかん)(おう)じると()う。


方源(ほうげん)呵呵(かか)(わら)った。


()たして万象星君(ばんしょうせいくん)も、(すわ)っていられなくなり、態度(たいど)()えたのである。


(つづ)いて(さん)人目(にんめ)蛊仙(こせん)(あら)われ、「帝淵(ていえん)」と名乗(なの)り、()(もと)星蛍虫(せいけいちゅう)があると(つた)えてきた。


方源(ほうげん)はさらにしばらく()ったが、(ほか)蛊仙(こせん)発言(はつげん)する気配(けはい)はない。(かれ)(こころ)の中で(かん)(がい)せずにはいられなかった——さすがは太古(たいこ)(むし)現代(げんだい)までにここまで衰退(すいたい)してしまうとは。


競争相手(きょうそうあいて)(あら)われれば、すべては好都合(こうつごう)だ。


方源(ほうげん)悠然(ゆうぜん)(かま)え、三家(さんけ)入札(にゅうさつ)(きそ)わせた。これは露骨(ろこつ)陽謀(ようぼう)だが、蛊仙(こせん)まで修行(しゅぎょう)()んだ(もの)に愚か(おろかもの)などいるだろうか?三人(さんにん)悪質(あくしつ)価格競争(かかくきょうそう)をするわけでもなく、(はな)()ってそれぞれ三万三千匹(さんまんさんぜんびき)(あま)りの星蛍虫(せいけいちゅう)()すことで合意(ごうい)した。


()つの()れの星蛍虫(せいけいちゅう)は、それぞれ通天蛊(つうてんこ)(なか)(おく)()まれ、各々(おのおの)が宝光(ほうこう)(はな)っていた。


(なか)でも揺光仙子(ようこうせんし)虫群(むしぐん)宝光(ほうこう)(もっと)(よわ)く、一丈八尺(いちじょうはっしゃく)しかなかった。帝淵(ていえん)虫群(むしぐん)二丈(にじょう)宝光(ほうこう)(あら)わした。万象星君(ばんしょうせいくん)宝光(ほうこう)(もっと)(つよ)く、二丈三尺(にじょうさんじゃく)もあった。これは(かれ)虫群(むしぐん)星蛍蛊(せいけいこ)(おお)()じっていたためである。


「どうやら万象星君(ばんしょうせいくん)手元(てもと)大量(たいりょう)星蛍虫群(せいけいちゅうぐん)培養(ばいよう)しているようだ。(おも)()した。星門蛊(せいもんこ)(あら)われた(あと)万象星君(ばんしょうせいくん)星蛍蛊(せいけいこ)販売(はんばい)(おお)きな仙元石(せんげんせき)(かせ)いでいたのだ。」


方源(ほうげん)突然(とつぜん)(ひと)つの情報(じょうほう)(おも)()した。


五百年(ごひゃくねん)(ぶん)記憶(きおく)は、さすがに膨大(ぼうだい)すぎて、細部(さいぶ)まではっきり(おぼ)えていないものも(おお)い。(いま)この場面(ばめん)()にしたことで、曖昧(あいまい)だった記憶(きおく)鮮明(せんめい)によみがえってきた。


星門蛊(せいもんこ)(あら)われた(あと)星蛍蛊(せいけいこ)価格(かかく)高騰(こうとう)していった。後世(こうせい)宝黄天(ほうこうてん)では、星蛍虫群(せいけいちゅうぐん)販売(はんばい)されなくなり、星蛍蛊(せいけいこ)だけが取引(とりひき)されるようになった。


()繁殖(はんしょく)できないが、普通(ふつう)虫群(むしぐん)にはその能力(のうりょく)がある。方源(ほうげん)はすぐに三枚(さんまい)秘方(ひほう)使(つか)い、十万匹(じゅうまんびき)星蛍虫(せいけいちゅう)()()れた。ゆっくりと培養(ばいよう)していけば、今後(こんご)星蛍蛊(せいけいこ)大金(たいきん)(はら)って購入(こうにゅう)する必要(ひつよう)はなく、(みずか)生産(せいさん)使用(しよう)できるのだ。













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