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蛊真人  作者: 魏臣栋
魔头乱世
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第四十八節:激战(中)

万狼王(ばんろうおう)攻撃(こうげき)は、葛家(かっか)(かみ)から(しも)までを緊迫(きんぱく)させた。


遠方(えんぽう)で、蛮轰(ばんごう)両眼(りょうがん)(ひか)りだした:「まさか、この万狼王(ばんろうおう)(いま)すぐにでも戦線(せんせん)参加(さんか)するつもりだろうか?」


しかし、すぐに(かれ)()(ひかり)(くも)った。


万狼王(ばんろうおう)方源(ほうげん)への攻撃(こうげき)未遂(みすい)()わると、その(あと)行動(こうどう)(つづ)けることなく、後方(こうほう)(すわ)って指揮(しき)(つづ)け、狼群(おおかみむれ)配置(はいち)(つづ)けた。


さらに一団(いちだん)千狼群(せんろうぐん)()けつけ、(さき)千狼王(せんろうおう)投降(とうこう)したことで()まれた戦場(せんじょう)空白(くうはく)()めた。


この千狼王(せんろうおう)全身(ぜんしん)が赤々(あかあか)と()える(ほのお)(つつ)まれ、鼻穴(はなあな)からは()()なく滾々(こんこん)と黒煙(こくえん)()()していた。


「これは三転焚身蛊(さんてんふんしんこ)だ」と、方源(ほうげん)一匹(いっぴき)蛊虫(こちゅう)見抜(みぬ)いた。


この蛊虫(こちゅう)を持つ千狼王(せんろうおう)は、(まも)られる存在(そんざい)だ。


驭狼蛊(ぎょろうこ)(かる)(けむり)()ちる(まえ)に、()()くされてしまうだろう。


「まずはこの焚身蛊(ふんしんこ)(つぶ)さなければ、(やつ)征圧(せいあつ)することはできん」


葛家(かっか)蛊師(こし)たちも、口々(くちぐち)に意見(いけん)()()った。


作戦(さくせん)はすぐに()まった。


まず焚身蛊(ふんしんこ)効果(こうか)(けず)り、その(あと)方源(ほうげん)驭狼蛊(ぎょろうこ)(はな)つという手順(てじゅん)だ。


方源(ほうげん)のまぶたがぴくぴく(うご)いた。(ふか)(とお)くの万狼王(ばんろうおう)一眼(いちがん)()た。万狼王(ばんろうおう)(かれ)を見つめているようだった。万獣王(ばんじゅうおう)のレベルに(たっ)すると、知恵(ちえ)同類(どうるい)(はる)かに()える。(あき)らかにこれは方源(ほうげん)に対する措置(そち)だった。


葛光(かっこう)(のこ)れ。三人(さんにん)家老(かろう)協力(きょうりょく)して、()(おおかみ)()(ころ)せ!(ほか)(もの)たちは、(わたし)について()い。」方源(ほうげん)()(ひるがえ)して()()った。()千狼王(せんろうおう)征圧(せいあつ)することも不可能(ふかのう)ではないが、(はなは)面倒(めんどう)で、時間(じかん)浪費(ろうひ)だ。


()れが駄目(だめ)なら、(すなわ)()一頭(いっとう)反正(はんせい)戦場(せんじょう)()(ほど)(おお)きい、方源(ほうげん)(しん)じない所有(しょゆう)狼王(ろうおう)が、(とも)克制(こくせい)する驭狼蛊(ぎょろうこ)手段(しゅだん)(ゆう)する。


()たして、(かれ)転移(てんい)了几処(いくしょ)(また)大発利市(だいはつりし)(わず)一时辰(いちじかん)左右(さゆう)他就(かれは)(また)収服(しゅうふく)了十七頭(じゅうしちとう)百狼王(ひゃくろうおう)両隻(りょうせき)千狼王(せんろうおう)


以前(いぜん)狼群(おおかみむれ)()わせると、方源(ほうげん)()(なか)には(すで)四頭(よんとう)千狼王(せんろうおう)三十頭余(さんじゅっとうあま)りの百狼王(ひゃくろうおう)、そして八千頭(はっせんとう)()える普通(ふつう)(おおかみ)がおり、すでに一万頭(いちまんとう)(せま)ろうとしていた。


この(なか)では、(おお)くが亀甲狼(きっこうろう)だったが、千獣級(せんじゅうきゅう)風狼王(ふうろうおう)一頭(いっとう)(ふく)まれていた。百狼王(ひゃくろうおう)(なか)にも毒須狼王(どくしゅろうおう)水狼王(すいろうおう)風狼王(ふうろうおう)がいた。


(かれ)によるこの根本(こんぽん)から()つという作戦(さくせん)結果(けっか)戦場(せんじょう)兵力(へいりょく)対比(たいひ)も、一方(いっぽう)()れば他方(たほう)()えるという状況(じょうきょう)となった。本来(ほんらい)三万頭(さんまんとう)以上(いじょう)いた万狼群(ばんろうぐん)は、方源(ほうげん)一部(いちぶ)編入(へんにゅう)され、無数(むすう)戦死(せんし)し、(やく)二万頭(にまんとう)(のこ)るのみだった。


戦闘(せんとう)(じゅく)した(かゆ)(ごと)(はげ)しく進行(しんこう)し、葛家(かっか)老族长(ろうぞくちょう)(まゆ)(かん)(しわ)次第(しだい)にほぐれ、すでに勝利(しょうり)希望(きぼう)()いだしていた。


常山阴(じょうざんいん)出手(しゅっしゅ)したおかげで、()(ぞく)陣線(せんせん)圧力(あつりょく)(すく)なからず軽減(けいげん)した。」


「さすがは伝説(でんせつ)英雄(えいゆう)だ、この腕前(うでまえ)本当(ほんとう)了得(りょうとく)だ!」


「これは奇怪(きかい)ではない、(かれ)四転蛊師(してんこし)であり、奴道(どどう)でもある、こんな戦場(せんじょう)最適(さいてき)している。」


家老(かろう)たちは口々(くちぐち)に称賛(しょうさん)し、王帳(おうちょう)(なか)雰囲気(ふんいき)(かる)(なご)やかになった。


油断(ゆだん)するな、万狼王(ばんろうおう)はまだ出動(しゅつどう)していない、この(たたか)いの結果(けっか)はまだ未確定(みかくてい)だ。」葛家(かっか)老族长(ろうぞくちょう)時宜(じぎ)()(くち)(ひら)き、(けい)(かい)した。


族長様(ぞくちょうさま)()(とお)りだ、まだ放松(ほうそう)できないな。」


「しかし(わたし)()るところでは、この(とう)万狼王(ばんろうおう)(かなら)ずしも参戦(さんせん)しないかもしれない。狼群(おおかみむれ)大半(たいはん)損失(そんしつ)し、狼王(ろうおう)主動的(しゅどうてき)退走(たいそう)する情況(じょうきょう)は、とても常見(ひろくみ)()。」


「うん?不好(ふこう)!」


ちょうど(はな)している(あいだ)に、万狼王(ばんろうおう)突然(とつぜん)一声(いっせい)長嘯(ちょうしょう)した。戦場(せんじょう)全体(ぜんたい)狼群(おおかみむれ)が、この(おおかみ)の遠吠え(とおぼえ)を()いて、同時(どうじ)狂攻(きょうこう)発動(はつどう)した。


二万頭(にまんとう)以上(いじょう)亀背狼(きせいろう)一斉(いっせい)(いのち)がけで、()()てて()(わす)れて陣営(じんえい)()かって突撃(とつげき)し、一時(いちじ)葛家(かっか)不意(ふい)()かれて、次第(しだい)潰走(かいそう)した。


前線(ぜんせん)命令(めいれい)せよ、(すみ)やかに第二防線(だいにぼうせん)退(しりぞ)け。」葛家(かっか)老族长(ろうぞくちょう)即座(そくざ)命令(めいれい)(くだ)した。


狼群(おおかみむれ)総攻撃(そうこうげき)発動(はつどう)した!」前線(ぜんせん)位置(いち)する葛光(かっこう)は、面色(めんしょく)急変(きゅうへん)した。


「あなたたちは前線(ぜんせん)蛊師(こし)撤退(てったい)支援(しえん)しに()け、私は牧場(ぼくじょう)(もど)って休整(きゅうせい)し、(わたし)支援(しえん)()て。」方源(ほうげん)顔色(かおいろ)(てつ)のようだった。


大人(たいじん)、私たちは族長(ぞくちょう)命令(めいれい)()けて、あなたを保護(ほご)しに()たのです。」一部(いちぶ)蛊師(こし)躊躇(ちゅうちょ)した。


方源(ほうげん)双眼(そうがん)一瞪(いっとう)し、眼中(がんちゅう)厉芒(れいぼう)绽射(てんしゃ)し、目光(もくこう)(およ)ぶところ、蛊师(こし)たちが纷纷(ふんぷん)(あたま)()げた。


葛光(かっこう)。」方源(ほうげん)はまた葛家(かっか)少族长(しょうぞくちょう)()た。


葛光(かっこう)()()いしばって、()った:「(わたし)叔父(おじ)()うことを()きます。」**


()()わると、(かれ)()()って:「(みな)(わたし)について()い!」と(さけ)んだ**。


方源(ほうげん)一人(ひとり)牧场(ぼくじょう)()(もど)った。身边(しんぺん)には群狼(ぐんろう)(めぐ)(かこ)んでいた。


(かれ)はすべての(おおかみ)を、一箇所(いっかしょ)集中(しゅうちゅう)した。近万頭(きんまんとう)(おおかみ)(たが)いに()()()()っている。この(かた)(ぱし)臨時(りんじ)牧场(ぼくじょう)瞬間(しゅんかん)狭小(きょうしょう)無比(むひ)(おも)われた。


方源(ほうげん)心念(しんねん)一動(いちどう)すると、一匹(いっぴき)矫健(きょうけん)な「水狼(すいろう)」が、狼群(ろうぐん)から()()してきた。


一般人(いっぱんじん)()には、これは水狼(すいろう)(うつ)る。だが方源(ほうげん)()には、それは白眼狼(はくがんろう)であった。


白眼狼(はくがんろう)異獣(いじゅう)であり、(とら)()れの(なか)(ひょう)や、(いのしし)()れの(なか)雷猪(らいちょ)などのような存在(そんざい)だ。ごく普通(ふつう)成獣(せいじゅう)異獣(いじゅう)であっても、その(からだ)には野生(やせい)蛊虫(こちゅう)自然(しぜん)寄生(きせい)し、万獣王(ばんじゅうおう)匹敵(ひってき)する戦力(せんりょく)(ゆう)する。


しかし、(いま)眼前(がんぜん)にいるこの白眼狼(はくがんろう)は、まだ幼体(ようたい)で、成長(せいちょう)しきってはいない。その全身(ぜんしん)毛並(けな)みは(みず)のようであり、かすかに(あわ)青色(あおいろ)()びており、(きわ)めて普通(ふつう)水狼(すいろう)()ている。だが、注意深(ちゅういぶか)観察(かんさつ)すれば、その(おおかみ)(ひとみ)(くろ)(すく)なく(しろ)(おお)く、通常(つうじょう)水狼(すいろう)とは(おお)きく(こと)なっていることがわかる。


成体(せいたい)完全(かんぜん)成長(せいちょう)した(あかつき)には、その狼瞳(ろうどう)全体(ぜんたい)白色(はくしょく)()わる。同時(どうじ)に、それらの視力(しりょく)(おお)きく向上(こうじょう)し、いくつかの四転侦察蛊(してんていさつこ)匹敵(ひってき)する。たとえ暗夜(あんや)(いた)っても、視力(しりょく)(なん)らの影響(えいきょう)()けない。


方源(ほうげん)市集(ししゅう)で、意外(いがい)にこの白眼狼(はくがんろう)発見(はっけん)した(あと)声色(せいしょく)(うご)かさずに、その所在(しょざい)する水狼群(すいろうぐん)をすべて()()った。


現在(げんざい)、この白眼狼(はくがんろう)は、すでに方源(ほうげん)によって三転驭狼蛊(さんてんぎょろうこ)(しゅ)成功裡(せいこうり)()えつけられている。


同時(どうじ)に、その成長(せいちょう)加速(かそく)するため、三更蛊(さんこうこ)使用(しよう)した。


これにより、白眼狼(はくがんろう)食量(しょくりょう)暴騰(ぼうとう)し、普通(ふつう)水狼(すいろう)十三倍(じゅうさんばい)となった。


同時(どうじ)寿命(じゅみょう)相应(そうおう)短縮(たんしゅく)する。


()け。」方源(ほうげん)心中(しんちゅう)命令(めいれい)(くだ)すと、この白眼狼(はくがんろう)風狼(ふうろう)速度(そくど)()え、迅速(じんそく)牧場(ぼくじょう)から()()し、(たか)場所(ばしょ)来到(らいとう)した。


狼顾蛊(ろうここ)


方源(ほうげん)()()ばし、右目(みぎめ)(さえぎ)り、左目(ひだりめ)だけで白眼狼(はくがんろう)()た。


同時(どうじ)に、(かれ)真元(しんげん)催動(さいどう)し、常山阴(じょうざんいん)偵察蛊(ていさつこ)灌注(かんちゅう)した。


瞬時(しゅんじ)のうちに、(かれ)左目(ひだりめ)景象(けいしょう)()わっていた。あたかも(かれ)一人(ひとり)(たか)(ところ)()ち、前方(ぜんぽう)戦場(せんじょう)見下(みお)ろしているようだった。


これが狼顾蛊(ろうここ)効用(こうよう)で、ある(おおかみ)視野(しや)蛊師(こし)()転移(てんい)させる。


方源(ほうげん)(ふたた)右目(みぎめ)()け、(ふた)つの(こと)なる画面(がめん)同時(どうじ)(かれ)脳裏(のうり)(つた)わった。


左側(ひだりがわ)(ひと)つは戦場(せんじょう)で、方源(ほうげん)(とき)(こく)(こく)状況(じょうきょう)洞察(どうさつ)できるようにする。右側(みぎがわ)(ひと)つは牧場(ぼくじょう)で、狼群(おおかみむれ)混雑(こんざつ)している。


方源(ほうげん)一匹(いっぴき)ずつ狼王(ろうおう)()()せ、それらの(からだ)にある蛊虫(こちゅう)搜刮(そうかつ)した。もし珍稀(ちんき)蛊虫(こちゅう)があれば、方源(ほうげん)自分(じぶん)扣留(こうりゅう)し、戦場(せんじょう)損毀(そんき)するのを(ふせ)いだ。


当然(とうぜん)(かれ)重点(じゅうてん)依然(いぜん)として驭狼蛊(ぎょろうこ)にある。


驭狼蛊(ぎょろうこ)一回性(いっかいせい)消耗蛊(しょうもうこ)である。


これだけ多くの狼王(ろうおう)()らえたことで、方源(ほうげん)(すく)なからぬ驭狼蛊(ぎょろうこ)消耗(しょうもう)した。


一般(いっぱん)に、獣王(じゅうおう)(からだ)には、対応(たいおう)する驭獣蛊(ぎょじゅうこ)寄生(きせい)している可能性(かのうせい)がある。


()たして、方源(ほうげん)はこれらの狼王(ろうおう)から、三転驭狼蛊(さんてんぎょろうこ)一匹(いっぴき)二転驭狼蛊(にてんぎょろうこ)五匹(ごひき)搜刮(そうかつ)し取り()した。


他の蛊虫(こちゅう)については、比較的(ひかくてき)普通(ふつう)のものばかりで、一二(いちに)精品(せいひん)もあったが、方源(ほうげん)はもう眼中(がんちゅう)になく、あえてすべて狼王(ろうおう)(からだ)(のこ)し、それらの戦力(せんりょく)保持(ほじ)させた。


狼烟蛊(ろうえんこ)


方源(ほうげん)はこの四転治療蛊(してんちりょうこ)催動(さいどう)した。この()(とく)(おおかみ)体躯(たいく)(きず)治療(ちりょう)するために(もち)いられる。滾滾(こんこん)()()がる狼烟(のろし)牧場(ぼくじょう)全体(ぜんたい)(つつ)()み、久久(きゅうきゅう)として()らなかった。


方源(ほうげん)()いた(あな)(なか)真元(しんげん)海面(かいめん)は、()(ごと)下降(かこう)し、(またた)くうちに(そこ)()いた。


一度(いちど)にこれほど(おお)くの(おおかみ)治療(ちりょう)するのは、真元(しんげん)消耗(しょうもう)甚大(じんだい)である。


真元(しんげん)(そこ)をついた(あと)方源(ほうげん)(ふたた)元石(げんせき)を取り()し、できるだけ(はや)回復(かいふく)(はか)った。


このようにしてさらに二回(にかい)治療(ちりょう)(ほどこ)した(あと)方源(ほうげん)葛家(かっか)老族长(ろうぞくちょう)一族(いちぞく)家老(かろう)たちを(ひき)いて、(いそ)前線(ぜんせん)()かう姿(すがた)()にした。しばらくすると、前線(ぜんせん)からは(はげ)しい爆発音(ばくはつおん)(つた)わってきた。


左目(ひだりめ)(うつ)画面(がめん)(つう)じて、方源(ほうげん)はそれまでじっと(うご)かずにいた万狼王(ばんろうおう)戦場(せんじょう)(くだ)()ち、葛家(かっか)老族长(ろうぞくちょう)らが()()してこれに()()めている状況(じょうきょう)観察(かんさつ)した。


万狼王(ばんろうおう)登場(とうじょう)したその影響(えいきょう)絶大(ぜつだい)で、狼群(おおかみむれ)はその()()れによって、さらに(くる)ったような攻勢(こうせい)(つよ)めた。


葛家(かっか)第二防衛線(だいにぼうえいせん)は、これによってついに突破(とっぱ)されてしまった。


(さいわ)いにも用水路(ようすいろ)障害(しょうがい)となり、葛家(かっか)蛊師(こし)たちの大多数(だいたすう)順調(じゅんちょう)撤退(てったい)し、第三防衛線(だいさんぼうえいせん)退(しりぞ)いた。一時的(いちじてき)戦況(せんきょう)極度(きょくど)緊迫(きんぱく)し、人々(ひとびと)の(こころ)動揺(どうよう)()ちていた。


第三防衛線(だいさんぼうえいせん)最後(さいご)(とりで)であり、その背後(はいご)には戦闘力(せんとうりょく)(ひく)凡人(ぼんじん)がいる。一度(いちど)でも突破(とっぱ)されれば、その結果(けっか)想像(そうぞう)(かたく)ない!


「もはや治療(ちりょう)している時間(じかん)はない。」()いた(あな)真元(しんげん)九割(きゅうわり)まで回復(かいふく)させた方源(ほうげん)は、周囲(しゅうい)見渡(みわた)した。


三度(みたび)治療(ちりょう)()て、これらの野狼(やろう)重傷(じゅうしょう)軽傷(けいしょう)へと、軽傷(けいしょう)全快(ぜんかい)へと()わっていた。


狼嚎蛊(ろうこうこ)


方源(ほうげん)(てん)(あお)ぎ、狼王(ろうおう)のような怒号(どごう)(はな)った。


牧場(ぼくじょう)狼群(おおかみむれ)は、蛊虫(こちゅう)作用(さよう)により、体躯(たいく)(かす)かに膨張(ぼうちょう)し、精気(せいき)高揚(こうよう)し、戦闘力(せんとうりょく)急激(きゅうげき)上昇(じょうしょう)した!


方源(ほうげん)大笑(おおわら)一声(ひとこえ)駝狼(だろう)騎乗(きじょう)し、心中(しんちゅう)少し(すこし)(うご)くと、瞬時(しゅんじ)狼群(おおかみむれ)一斉(いっせい)咆哮(ほうこう)した。


オオーッ!


この(とき)天空(てんくう)には残陽(ざんよう)()(ごと)く、大風(たいふう)がびゅうびゅうと()き、戦旗(せんき)翻騰(ほんとう)している。狼の咆哮声(ほうこうせい)(ひび)きが行雲(こううん)()め、千里(せんり)(そと)まで(つた)わった。


「ん?常山阴(じょうざんいん)がついに出手(しゅっしゅ)するのか!」戦場(せんじょう)(そと)で、蛮轰(ばんごう)蛮豪(ばんごう)表情(ひょうじょう)(みな)(けわ)しくなった。


葛家(かっか)衆人(しゅうじん)(すなわ)大喜(おおよろこ)びした。


常山阴(じょうざんいん)だ、常山阴(じょうざんいん)(さま)だ!」


「私たちにはまだ常山阴(じょうざんいん)(さま)がいるんだ……」


常山阴(じょうざんいん)(さま)支援(しえん)()るよ、(みな)さん、()ちこたえろ!」


「どけ、(はや)常山阴(じょうざんいん)(さま)(みち)(ゆず)れ。」


瞬時(しゅんじ)葛家軍(かっかぐん)軍心(ぐんしん)(おお)いに()()き、士気(しき)急騰(きゅうとう)した。


方源(ほうげん)駝狼(だろう)(うえ)端坐(たんざ)し、(おお)きな()(かる)一振(ひとふ)りする。(まん)(おおかみ)奔騰(ほんとう)し、牧場(ぼくじょう)周囲(しゅうい)簡易(かんい)(さく)蹂躙(じゅうりん)した。しかし、直接(ちょくせつ)北方(ほっぽう)救援(きゅうえん)()かうのでなく、南方(なんぽう)へと突進(とっしん)する。


あたかもダムが決壊(けっかい)したかの(ごと)く、一道(いちどう)濁流(だくりゅう)爆発(ばくはつ)的に流出(りゅうしゅつ)する!狼群(ろうぐん)全体(ぜんたい)疾風(しっぷう)(ごと)陣営(じんえい)から()()し、先頭(せんとう)には十二頭(じゅうにとう)百獣王(ひゃくじゅうおう)矢先(やさき)となり、戦場(せんじょう)強襲(きょうしゅう)をかける。


狼群(ろうぐん)長時間(ちょうじかん)激戦(げきせん)疲弊(ひへい)しきっており、このような新鋭(しんえい)大軍(たいぐん)衝撃(しょうげき)()けて、瞬時(しゅんじ)無数(むすう)死傷者(ししょうしゃ)()した。


ただ一撃(いちげき)で、方源(ほうげん)陣営(じんえい)南側(みなみがわ)戦場(せんじょう)におる亀甲狼群(きっこうろうぐん)攻勢(こうせい)崩壊(ほうかい)させた。


驭狼蛊(ぎょろうこ)驭狼蛊(ぎょろうこ)驭狼蛊(ぎょろうこ)


方源(ほうげん)狼群(おおかみむれ)保卫(ほご)(もと)连番(れんばん)出手(しゅっしゅ)し、三只(さんびき)驭狼蛊(ぎょろうこ)轻烟(けいえん)()して()ち、瞬间(しゅんかん)三只(さんびき)百兽王(ひゃくじゅうおう)招揽(しょうらん)した。


左转(さてん)冲锋(とつげき)!」(かれ)念头(ねんとう)一动(どう)すると、整个(ぜんたい)狼群大军(おおかみむれたいぐん)徐徐(じょじょ)方向(ほうこう)调转(ちょうてん)し、营地(えいち)东南战线(とうなんせんせん)()かって()いて()った。方源(ほうげん)目光(もくこう)(たか)(ごと)く、很快(はやく)战线(せんせん)(うえ)那只(あのひき)千狼王(せんろうおう)锁定(さてい)した。


千狼王(せんろうおう)嚎叫(こうきょう)し、竭力(けつりょく)して狼群(おおかみむれ)调动(ちょうどう)した。()大多数(だいたすう)狼群(おおかみむれ)前线(ぜんせん)深陷(しんかん)していたため、一时间(いちじかん)回转(かいてん)するのは(むずか)しかった。


この千狼王(せんろうおう)は、(ただ)数百头(すうひゃくとう)(おおかみ)调回来(ちょうかいらい)しただけで、方源(ほうげん)大军(たいぐん)淹没(えんぼつ)されてしまった。


三转驭狼蛊(さんてんぎょろうこ)


方源(ほうげん)好機(こうき)見逃(みのが)さず、(ひと)しずくの(あわ)(けむり)がふわりと()(そそ)いだ。この千狼王(せんろうおう)はおそらく(おどろ)(ひる)んだのだろう、嗚咽(おえつ)()らし、(たましい)には一切(いっさい)抵抗(ていこう)()せず、すんなりと方源(ほうげん)麾下(きか)(てん)じた。


これで五頭目(ごとうめ)千狼王(せんろうおう)となった!


もともと蛊師(こし)たちと交戦(こうせん)していた狼群(おおかみむれ)は、その()()けに(こた)えて次々(つぎつぎ)と矛先(ほこさき)(てん)じ、方源(ほうげん)大軍(たいぐん)(なか)匯流(きりゅう)していった。


東南戦線(とうなんせんせん)瞬時(しゅんじ)平定(へいてい)された。











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