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蛊真人  作者: 魏臣栋
魔头乱世
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第四十一節:魂道蛊仙名鬼王

夜空(よぞら)に、明月(めいげつ)(ほが)らかに()らす。


一片(いっぺん)巨大(きょだい)暗雲(あんうん)(ゆる)やかに()えて(じつ)(はや)く、方源(ほうげん)一行(いっこう)頭頂(とうちょう)(かす)めて、(みなみ)急行(きゅうこう)五千里(ごせんり)無名(むめい)(ちい)さな山丘(さんきゅう)上空(じょうくう)(ただよ)った。


暗雲(あんうん)清麗(せいれい)月光(げっこう)(さえ)ぎり、(おお)きな(かげ)()とし、暗闇(くらやみ)がこの山丘(さんきゅう)(おお)った。


暗雲(あんうん)空中(くうちゅう)(とど)まり(うご)かず、その(なか)から(ひと)(すじ)剣光(けんこう)()()した。まさに飛剣伝書蛊(ひけんでんしょこ)である。


飛剣伝書蛊(ひけんでんしょこ)山丘(さんきゅう)めがけて()られ、突然(とつぜん)ある空間(くうかん)()げて、消失(しょうしつ)した。


しばらくして、(ちい)さい山丘(さんきゅう)(かす)かに一震(いっしん)し、(ひとき)れの紅光(こうこう)徐徐(じょじょ)()()した。


紅光(こうこう)燦爛(さんらん)として、夕焼(ゆうや)けのように(あか)く、また(ひと)つに()(かた)まり、(よる)(のぼ)った(あか)太陽(たいよう)のようであった。


瞬時(しゅんじ)に、数百里四方(すうひゃくりしほう)()()()まった。


この(ちい)さな(あか)太陽(たいよう)から、碧玉(へきぎょく)のアーチ(はし)()()た。


六転蛊仙(ろくてんこせん)青年(せいねん)風貌(ふうぼう)丸顔(まるがお)(しろ)(きよ)らかなその人物(じんぶつ)が、拱橋(きょうきょう)()み、(あら)われ()た。


(かれ)雪狐(ゆきぎつね)(かわ)(ほう)()にまとい、(かお)紅潮(こうちょう)させ、(あたま)(うえ)暗雲(あんうん)(あお)()(ほが)らかに(わら)った。「鬼王(きおう)相変(あいか)わらず元気(げんき)そうだな」


ギャッギャッギャッ……


しわがれた不気味(ぶきみ)(わら)(ごえ)(とも)に、滾々(こんこん)と()暗雲(あんうん)から一筋(ひとすじ)人影(にんえい)()()してきた。


(かれ)六転蛊仙(ろくてんこせん)膨大(ぼうだい)気息(きそく)(はな)っており、まさに鬼王(きおう)であった。


鬼王(きおう)急速(きゅうそく)落下(らっか)し、地面(じめん)衝突(しょうとつ)しそうになった。突然(とつぜん)(かれ)背後(はいご)から、一对(いっつい)(ひろ)青黒(あおぐろ)蝠翅(こうもりのはね)()びた。


蝠翅(こうもりのはね)(ゆる)やかに拍打(はくだ)し、(かれ)半空中(はんくうちゅう)悬浮(けんふ)させた。


(はし)の上の六転蛊仙(ろくてんこせん)(はる)かに相対(あいたい)した。


紅玉散人(こうぎょくさんにん)、これは(わたし)約束(やくそく)した熔岩蝙蝠(ようがんこうもり)だ、総計(そうけい)三百五十万匹(さんびゃくごじゅうまんびき)(てん)じてみろ」鬼王(きおう)開口(かいこう)した、(かれ)(こえ)非常(ひじょう)沙哑(さあ)難听(なんちょう)であり、(ひと)()かせると鳥肌(とりはだ)()つ。


(かれ)容貌(ようぼう)醜陋(しゅうろう)不堪(ふかん)であった。披头散发(ひとうさんぱつ)で、额头(がくとう)(たか)(つづ)らみ、眼眶(がんこう)(ふか)(おちい)っていた。


双眼(そうがん)緊闭(きんぺい)し、(みみ)(おお)きくて招风(しょうふう)であり、(ひと)つの(みみ)(ほと)んど(かれ)脑袋(のうたい)半分(はんぶん)(おお)きさであった。


紅玉散人(こうぎょくさんにん)()()くと、(あたま)(もた)げて、頭頂上空(とうちょうじょうくう)陰雲(いんうん)(のぞ)んだ。


(もと)茶色(ちゃいろ)だった(かれ)両目(りょうめ)が、次第(しだい)(あつ)(あか)()わり(はじ)めた。まるで針金(はりがね)()けたときの(いろ)のようだ。


目線(めせん)灼熱(しゃくねつ)のようになり、実体(じったい)があるかのように、暗雲(あんうん)(つらぬ)いた。その(おく)には、びっしりと()(まわ)蝙蝠(こうもり)()れが()える。


これらの蝙蝠(こうもり)全身(ぜんしん)暗赤色(あんせきしょく)で、巨大(きょだい)熱量(ねつりょう)(はな)っている。ジャージャーと(さわ)()て、(たが)いに()()()()っている。


紅玉散人(こうぎょくさんじん)はさっと一瞥(いちべつ)し、満足(まんぞく)そうに(うなず)いた。「(たし)かに三百五十万匹(さんびゃくごじゅうまんびき)だ。これらの熔岩蝙蝠(ようがんこうもり)があれば、(わたし)紅玉福地(こうぎょくふくち)毎月(まいつき)地底(ちてい)熔岩(ようがん)排出(はいしゅつ)する必要(ひつよう)がなくなる。自己消化(じこしょうか)できるだけでなく、利益(りえき)()られる。これらの熔岩蝙蝠(ようがんこうもり)は、いただいておく」


「ギャッギャッギャッ……」鬼王(きおう)高笑(たかわら)いした。暗雲(あんうん)()け、蝙蝠(こうもり)束縛(そくばく)から()(はな)たれた。すぐに()()って(あふ)()た。


これらの熔岩蝙蝠(ようがんこうもり)四方(しほう)(みだ)()ぶことはなく、(はや)降下(こうか)し、あたかも黒赤(くろあか)(たき)のように、一気(いっき)(ちい)さな太陽(たいよう)(なか)()()んだ。


(かく)福地(ふくち)門扉(もんぴ)は、それぞれ(こと)なった奇異(きい)がある。


この(ちい)さな太陽(たいよう)は、まさに紅玉福地(こうぎょくふくち)門扉(もんぴ)である。


これらの乱雑(らんざつ)蝙蝠大軍(こうもりだいぐん)がすべて紅玉福地(こうぎょくふくち)()()んだ(あと)鬼王(きおう)(くち)(ひら)いた:「紅玉散人(こうぎょくさんじん)、お(まえ)(すで)にこれらの蝙蝠(こうもり)を受け()った以上(いじょう)、つまり(おれ)(とも)琅琊福地(ろうやふくち)闖入(ちんにゅう)することを承知(しょうち)したわけだ。」


「もちろん。(わたし)紅玉散人(こうぎょくさんじん)がいつ約束(やくそく)(やぶ)ったことがあるか?一ヶ月後(いっかげつご)(かなら)琅琊福地(ろうやふくち)到着(とうちゃく)する。しかし、琅琊福地(ろうやふくち)(なか)には地霊(ちれい)がまだ存在(そんざい)する。俺達(おれたち)二人(ふたり)だけでは無理(むり)闖入(ちんにゅう)するのは、(おそ)らく(ちから)(およ)ばないだろう。」紅玉散人(こうぎょくさんじん)心配(しんぱい)そうに()った。


「その心配(しんぱい)()らない。(おれ)はさらに花海三仙(かかいさんせん)助太刀(すけだち)(まね)いてある」と鬼王(きおう)()った。


「おや?正道(せいどう)花海三仙(かかいさんせん)までが(まね)きに(おう)じるというのか?」紅玉散人(こうぎょくさんじん)(すこ)(おどろ)いた。


「フン、()とは(なん)ぞ?(せい)とは(なん)ぞ?所詮(しょせん)利益(りえき)でしかない。琅琊福地(ろうやふくち)には無数(むすう)秘方(ひほう)貯蔵(ちょぞう)されている。花海三仙(かかいさんせん)(こころ)(うご)かさぬわけがなかろう」鬼王(きおう)はこれらの正道(せいどう)蛊仙(こせん)(はな)(わら)った。


「はは、その(とお)りだ!わしはこれらの蝙蝠(こうもり)をしっかりと配置(はいち)せねばならん。鬼王(きおう)、これにて見送(みおく)りは省略(しょうりゃく)する」紅玉散人(こうぎょくさんじん)(わら)って()った。


鬼王(きおう)(つめ)たい(ふん)(ごえ)(ひと)()らすと、背中(せなか)青黒(あおぐろ)蝠翅(こうもりのはね)(はげ)しく一振(ひとふ)りし、その()(いなびかり)(ごと)暗雲(あんうん)(なか)()()ませた。


暗雲(あんうん)は滾々(こんこん)と(きた)()()り、道中(どうちゅう)ずっと(つき)(さえ)ぎり(つづ)けた。


腐毒草原(ふどくそうげん)上空(じょうくう)まで(すす)んでくると、暗雲(あんうん)突然(とつぜん)()まり、鬼王(きおう)()まった。(うたが)わしそうな表情(ひょうじょう)()った。「おや?どうしたことだ!まさか仙蛊(せんこ)気配(けはい)がするだと?」


(しん)(がたい)様子(ようす)で、(かれ)()()りて着地(ちゃくち)した。()っている場所(ばしょ)は、まさに方源(ほうげん)葛謡(かつよう)(はじ)めて()った地点(ちてん)だった。


仙蛊(せんこ)気配(けはい)は、すでに(きわ)めて(あわ)くはあるが、(たし)かに本物(ほんもの)仙蛊(せんこ)だ!奇妙(きみょう)なことに、仙蛊(せんこ)気配(けはい)だけがあって、蛊仙(こせん)気配(けはい)はない。まさかこれは野生(やせい)仙蛊(せんこ)なのか?いや、(ちが)う、ここには人為的(じんいてき)痕跡(こんせき)がある。ということは、凡人蛊師(ぼんじんこし)仙蛊(せんこ)()にしたのか?」


鬼王(きおう)はここまで推測(すいそく)するに(およ)んで、(おも)わず(よろこ)びが(かお)(あふ)れた。


(かれ)蛊仙(こせん)昇格(しょうかく)してから、すでに五十余年(ごじゅうよねん)()つが、()にしている仙蛊(せんこ)(ひと)つもない。五转蛊(ごてんこ)使(つか)(つづ)けている。


仙蛊(せんこ)(まれ)(きわ)まりなく、(おお)くの蛊仙(こせん)生涯(しょうがい)()えても(ひと)つの仙蛊(せんこ)()られない。


「まさか俺様鬼王(おれさまきおう)苦労(くろう)して大半生(たいはんせい)()ごして、今日(きょう)ついに(うん)(きた)のか?」仙蛊(せんこ)誘惑力(ゆうわくりょく)巨大(きょだい)で、鬼王(きおう)(おも)わず(こころ)(うご)いた。


(かれ)蝠翅(こうもりのはね)一振(ひとふ)りし、仙蛊(せんこ)気息(きそく)沿()って、()んで()った。


(かれ)は手がかり(てがかり)を()って()く。


片刻(へんかく)()(かれ)()まった。(かれ)面前(めんぜん)には一片(いっぺん)鬼脸葵(きめんき)(うみ)だった。


(おも)いもよらなかったここに、こんなに(おお)くの鬼脸葵(きめんき)()えているとは。ぎゃっぎゃっぎゃっぎゃっ、全部(ぜんぶ)(おさ)めるぞ!」鬼王(きおう)(ひや)やかに数声(すうせい)(わら)った。(かれ)双眼(そうがん)(かた)()じているが、どうやら(かれ)視野(しや)(さまた)げていないようだ。


(かれ)心念(しんねん)一动(いちどう)頭頂上(とうちょうじょう)(くう)緊随(きんずい)して(かれ)一路(いちろ)而来(じらい)陰雲(いんうん)が、滾々(ごんごん)と流動(りゅうどう)し、空中(くうちゅう)から()ちてきた。()一个(いっこ)巨獣(きょじゅう)(ごと)く、一大口(いちだいこう)这一大片(このいちだいへん)葵花(きか)(うえ)()()いた。


霎時(しょうじ)無数(むすう)鬼脸蛊(きめんこ)升騰(しょうとう)()き、無数(むすう)鬼叫蛊(ききょうこ)一陣陣(いちじんじん)鬼叫声音(ききょうこえ)(はっ)した。


幽冥鬼爪(ゆうめいきそう)!」鬼王(きおう)()(まえ)()ばして(さぐ)ると、一道(いちどう)巨大(きょだい)緑色(みどりいろ)爪影(つめかげ)が、(まばた)きの(あいだ)生成(せいせい)され、これらの鬼叫蛊(ききょうこ)鬼脸蛊(きめんこ)()かって大々(だいだいてき)()(あつ)める。


一時的(いちじてき)に、無数(むすう)野生(やせい)()捕獲(ほかく)される。


片刻(へんかく)(あと)陰雲(いんうん)(ふたた)天空(てんくう)昇騰(しょうとう)し、地上(ちじょう)葵海(きかい)()()せ、ただ(ひと)面積(めんせき)(ひろ)凹坑(おうこう)だけが(のこ)る。


収穫(しゅうかく)(わる)くない。」鬼王(きおう)心情(しんじょう)愉悅(ゆえつ)になり、仙蛊(せんこ)比較(ひかく)すると、これはまさに前菜(ぜんさい)のようなものだ。凹坑(おうこう)()えて、鬼王(きおう)(まゆ)(かる)くひそめる:「どうしたことだ?仙蛊(せんこ)気配(けはい)(うす)くなった?まさか、封印(ふういん)されたのか?」


(かれ)(つづ)けて(まえ)飛行(ひこう)し、道中(どうちゅう)ずっと定仙游(ていせんゆう)気配(けはい)沿()って(すす)む。速度(そくど)(きわ)めて(はや)い。


一炷香(いっちゅうこう)()(ころ)(かれ)(まゆ)(かす)かに(うご)かした。「仙蛊(せんこ)気配(けはい)が、地上(ちじょう)から上空(じょうくう)(うつ)った。どうしてこのような変化が?」


(かれ)周囲(しゅうい)(さぐ)り、数回(すうかい)呼吸(こきゅう)(のち)真相(しんそう)理解(りかい)した。


「なるほど、ここは地刺鼠(ちしそ)(ぐん)縄張(なわば)りか。だからこの凡人蛊師(ぼんじんこし)空中(くうちゅう)()んだのだ。へえ、()(ほう)()いじゃないか、飛行蛊(ひこうこ)まで()っているとは」


鬼王(きおう)(ひや)やか(わら)(ひと)()らし、(ふたた)(はね)(ひろ)げて大空(おおぞら)()()がった。


(かれ)方源(ほうげん)(とお)った航路(こうろ)辿(たど)り、途中(とちゅう)当然(とうぜん)のように影鸦群(えいあぐん)襲撃(しゅうげき)()けた。


雑魚(ざこ)(とり)(ども)が」鬼王(きおう)(さげす)むように(はな)(わら)い、(からだ)(かろ)(ふる)わせた。(またた)()に、(ひゃく)()える蒼白(そうはく)遊魂(ゆうこん)()()した。


五転(ごてん)百鬼夜行蛊(ひゃっきやこうこ)


遊魂(ゆうこん)四方(しほう)()()い、影鸦(えいあ)()れるや()魂魄(こんぱく)を粉々(こなごな)に()(くだ)いた。影鸦(えいあ)肉体(にくたい)には(まった)(きず)ひとつないのに、次々(つぎつぎ)と地面(じめん)落下(らっか)して()く。地面(じめん)()ちれば、地刺鼠(ちしそ)(ぐん)によって(またた)()()()くされた。


鬼王(きおう)虐殺(ぎゃくさつ)は、この一帯(いったい)()血生臭(ちなまぐさ)気配(けはい)(はな)ち、(さら)なる大群(たいぐん)影鸦(えいあ)(さそ)()せた。(おな)(ころ)地刺鼠(ちしそ)全群(ぜんぐん)(さわ)()ち、無数(むすう)地刺(ちし)円洞(えんどう)から()()がり、鬼王(きおう)串刺(くしざ)しに(ねら)う。


鬼王(きおう)は「ケケケ」と不気味(ぶきみ)(わら)(ごえ)()げた。百鬼夜行蛊(ひゃっきやこうこ)(あやつ)(つづ)ける一方(いっぽう)で、数百(すうひゃく)もの鬼脸蛊(きれんこ)発動(はつどう)させた。


瞬時(しゅんじ)に、(そら)無数(むすう)遊魂(ゆうこん)(おに)(つら)渦巻(うずま)修羅(しゅら)(ちまた)()った。それはさながら巨大(きょだい)石臼(いしうす)のように、一切(いっさい)粉砕(ふんさい)して(まわ)る。


(かぞ)()れないほどの影鸦(えいあ)が、餃子(ぎょうざ)()でるように、次々(つぎつぎ)と地面(じめん)()ちて()った。地刺鼠(ちしそ)(ぐん)には饕餮(とうてつ)(ごと)盛宴(せんえん)(おとず)れたが、()(そそ)遊魂(ゆうこん)鬼脸(きれん)()らにも死傷(ししょう)()いた。


無数(むすう)地刺(ちし)鬼王(きおう)(おそ)()かるも、(かれ)(からだ)(おお)(くろ)玄光(げんこう)(ことごと)(ふせ)がれた。(さら)には大群(たいぐん)影鸦(えいあ)(はがね)(つめ)()(かざ)襲来(しゅうらい)してくる。


鬼王(きおう)()けもせず、かわしもせず、一直線(いっちょくせん)飛行(ひこう)(つづ)ける。


()(ほか)五転蛊師(ごてんこし)がこの状況(じょうきょう)()かれたなら、一分一秒(いちふんいちびょう)ごとに無数(むすう)攻撃(こうげき)()け、ほんの一瞬(いっしゅん)真元(しんげん)(しょう)(もう)()くしただろう。しかし蛊仙(こせん)仙元(せんげん)(ゆう)する。一粒(ひとつぶ)青提仙元(せいていせいげん)()てしない元气(げんき)へと(うす)められ、福地(ふくち)全体(ぜんたい)数十年(すうじゅうねん)どころか百年(ひゃくねん)()たし(つづ)けても稀薄(きはく)になることはない。


つまり、いずれの蛊仙(こせん)も、五转蛊(ごてんこ)無限(むげん)に、かつ持続(じぞく)(てき)使()(よう)できる()きることなき真元(しんげん)(ゆう)しているということだ。


数千(すうせん)もの影鸦(えいあ)犠牲(ぎせい)にした(あと)影鸦群(えいあぐん)(あわ)(おそ)れて撤退(てったい)した。


鬼王(きおう)追撃(ついげき)することもなく、地刺鼠(ちしそ)(ぐん)縄張(なわば)りを()()え、方源(ほうげん)以前(いぜん)()()った場所(ばしょ)(おな)じく着陸(ちゃくりく)した。


この場所(ばしょ)で、方源(ほうげん)皓珠蛊(こうしゅこ)蒙尘蛊(もうじんこ)使用(しよう)していた。


気配(けはい)(ふたた)(うす)くなった!凡蛊(ぼんこ)仙蛊(せんこ)封印(ふういん)できる(はず)がない。(ちが)う、(ほか)(ひと)可能性(かのうせい)がある。この仙蛊(せんこ)重傷(じゅうしょう)()い、()(ひん)しているのだ!(いそ)がねばなるまい」鬼王(きおう)(あせ)るような圧迫感(あっぱくかん)(おぼ)え、地面スレスレを()びながら、疾走(しっそう)(つづ)けた。


(さら)(べつ)五转蛊(ごてんこ)加速(かそく)し、その速度(そくど)(きわ)めて(はや)かった。


二柱香(にちゅうこう)()(かれ)常山阴(じょうざんいん)哈突骨(ハトツコツ)死闘(しとう)()(ひろ)げた戦場(せんじょう)到着(とうちゃく)した。


この場所(ばしょ)で、方源(ほうげん)常山阴(じょうざんいん)遺体(いたい)()()し、(ふたた)暗投蛊(あんとうこ)使()って定仙游(ていせんゆう)気配(けはい)()()んでいたのである。


仙蛊(せんこ)気配(けはい)(かす)かに察知(さっち)できる程度(ていど)まで(よわ)まり、鬼王(きおう)忍耐(にんたい)限界(げんかい)(ちか)づいていた。(かれ)(すこ)(あし)()め、偵察蛊(ていさつこ)周囲(しゅうい)(さぐ)ったが、(とく)()()った発見(はっけん)はなく、その(あと)趕路(かんろ)(つづ)けた。


「この仙蛊(せんこ)は、間違(まちが)いなく(おれ)(もの)だ。生きていれば()()せろ、()んでいれば(しかばね)()せろ!」鬼王(きおう)低空飛行(ていくうひこう)しながら、(こころ)(なか)(つよ)決意(けつい)した。


……


(うたげ)(すで)(なが)時間(じかん)()っており、(わか)(むすめ)たちの(うた)(まい)佳肴(かこう)美酒(びしゅ)(たの)しめられ、(あつ)雰囲気(ふんいき)(なか)方源(ほうげん)蛮图(ばんと)兄弟(きょうだい)間柄(あいだがら)のように()()()っていた。


蛮图(ばんと)さん、この(さかずき)貴方(あなた)(ささ)げます。葛家(かつか)(けん)については、(わたし)(かお)()てて、(なん)とぞ大目(おおめ)()ていただけませんか」方源(ほうげん)酒盃(しゅはい)(かか)げ、一気(いっき)()()した。


蛮图(ばんと)(こま)ったような表情(ひょうじょう)()かべ、(さかずき)(さけ)(はら)(なが)()むと、(くち)(ひら)いた。「(じょう)さんからの(さけ)なら、()まないわけにはいきません。しかし红炎谷(こうえんこく)土地(とち)(せま)く、我々(われわれ)蛮家(ばんけ)急速(きゅうそく)拡大(かくだい)し、人口(じんこう)膨大(ぼうだい)です。ここに(さら)葛家(かつか)(くわ)えれば、おそらく……さらに、葛家(かつか)無節操(むせっそう)で、約束(やくそく)した婚約(こんやく)()ばし()ばしにするばかりか、一転(いってん)して破棄(はき)するという始末(しまつ)です。(まった)(はら)()ちますね!」


蛮图(ばんと)(おこ)った口調(くちょう)(はな)したが、(じつ)(まえ)から算段(さんだん)()っていた。(かれ)葛家(かつか)併合(へいごう)したくてたまらなかったが、口実(こうじつ)()つけられずに(こま)っていた。同時(どうじ)に、葛家(かつか)老族长(ろうぞくちょう)四转蛊师(してんこし)であり、葛家(かつか)にはまだ(ちから)(のこ)っているため、蛮家(ばんけ)簡単(かんたん)()()める相手(あいて)ではなかった。


そのため、蛮多(ばんた)(かれ)縁談(えんだん)()()けた(とき)(かれ)(よろこ)んで承諾(しょうだく)した。


その()葛家(かつか)から葛谣(かつよう)()()らせが(とど)いたが、蛮图(ばんと)(まった)()じなかった。(かれ)()るところでは、これは葛家(かつか)(かれ)併合(へいごう)意図(いと)()()いた(うえ)で考え()した対策(たいさく)()ぎないということだった!








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