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蛊真人  作者: 魏臣栋
魔头乱世
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第三十八節:蛮家挑战

一ヶ月余(いっかげつあま)()って、ようやく葛謡(かつよう)()葛家(かっけ)の人々(ひとびと)に()られることとなった。


この()らせを()け、葛家(かっけ)(おお)くの(ひと)()(かな)しんだ。葛謡(かつよう)普段(ふだん)わがままだったが、心根(こころね)(やさ)しく、葛家(かっけ)族花(ぞっか)として、(だれ)からも()かれていた。葛家(かっけ)には彼女(かのじょ)求愛者(きゅうあいしゃ)大勢(おおぜい)いた。


(むすめ)よ、(ちち)がお(まえ)を…」葛家老族長(かっけろうぞくちょう)(ふか)(かな)しみ、(やまい)(とこ)()いてしまった。


葛光(かっこう)族長代理(ぞくちょうだいり)(つと)め、(ほか)家老(かろう)がこれを補佐(ほさ)した。葛家(かっけ)悲嘆(ひたん)()れると同時(どうじ)に、気持(きも)ちを一層(いっそう)(おも)くした。


葛謡(かつよう)()多大(ただい)影響(えいきょう)をもたらした。蛮家(ばんけ)族長(ぞくちょう)次男(じなん)である蛮多(ばんた)葛謡(かつよう)(ひと)()ぼれし、ずっと葛家(かっけ)(ひと)()(わた)しを要求(ようきゅう)していた。(いま)葛謡(かつよう)()んでしまった以上(いじょう)葛家(かっけ)一体(いったい)どこから彼女(かのじょ)()(わた)せばよいのか?


蛮家(ばんけ)大規模部族(だいきぼぶぞく)であり、ここ数年(すうねん)急激(きゅうげき)勢力(せいりょく)拡大(かくだい)させ、数多(あまた)小規模家族(しょうきぼかぞく)併合(へいごう)してきた。幾度(いくど)かの戦勝(せんしょう)蛮家(ばんけ)士気(しき)(たか)まり、零落(れいらく)した葛家(かっけ)(たい)してさらに威圧的(いあつてき)()()い、幾度(いくど)もの交渉(こうしょう)葛光(かっこう)()()めていた。


葛家(かっけ)移住(いじゅう)してきた家族(かぞく)であり、もともと蛮族(ばんぞく)ほど規模(きぼ)が大き(おおき)くなく、家屋敷(いえやしき)(うしな)い、(あか)(ほのお)(たに)()()って大雪(おおゆき)(かぜ)(しの)ごうとしていた。そのため葛光(かっこう)非常(ひじょう)()()で、(あたま)(かか)える状態(じょうたい)だった。


……


部屋(へや)(なか)で、方源(ほうげん)床几(しょうぎ)(すわ)り、()(かす)かに見開(みひら)いた。


(かれ)右手(みぎて)のひらには、一匹(いっぴき)狼魂蛊(ろうこんこ)()かれている。


この()親指(おやゆび)ほどの(おお)きさで、(おおかみ)(かたち)をした灰色(はいいろ)(ちい)さなぬいぐるみのようであり、(しず)かに(かす)かな(あお)(ひかり)(はな)っていた。


「これで九匹目(きゅうひきめ)狼魂蛊(ろうこんこ)となった」方源(ほうげん)即座(そくざ)真元(しんげん)(そそ)ぐと、狼魂蛊(ろうこんこ)瞬時(しゅんじ)膨張(ぼうちょう)し、数回(すうかい)呼吸(こきゅう)の間に灰白色(かいはくしょく)狼魂(ろうこん)へと()わった。


狼魂(ろうこん)(くち)()け、(おと)なき咆哮(ほうこう)()げると、方源(ほうげん)(からだ)へと()(すす)んだ。


この衝撃(しょうげき)物音(ものおと)一つ()てなかったが、方源(ほうげん)感覚(かんかく)では身心(しんしん)ともに(はげ)しく(ふる)え、()がくらむほどの衝撃(しょうげき)だった。


狼魂(ろうこん)直接(ちょくせつ)(かれ)魂魄(こんぱく)衝突(しょうとつ)し、もともと人形(にんぎょう)をしていた百人魂(ひゃくにんこん)(はげ)しく(ひるがえ)り、(ひと)(かたち)(うしな)って狼魂(ろうこん)(から)()い、滾々(こんこん)と渦巻(うずま)魂霧(こんむ)()した。


魂霧(こんむ)()(ばら)になることなく、方源(ほうげん)体内(たいない)()()なく(たぎ)(つづ)けた。(とき)には(おおかみ)(あたま)()(あら)わし、(とき)には(ふたた)方源(ほうげん)姿(すがた)へと(もど)っていった。


半刻後(はんこくご)魂霧(こんむ)収束(しゅうそく)し、(ふたた)人魂(ひとのたましい)へと(もど)った。


ただし、この人魂(ひとのたましい)にはまた()()(あら)われていた。


方源(ほうげん)(もと)百人魂(ひゃくにんこん)は、完全(かんぜん)(かれ)本来(ほんらい)容貌(ようぼう)であり、(みみ)(はな)()などすべてが同一(どういつ)だった。しかし九回(きゅうかい)狼魂蛊(ろうこんこ)による凝練(ぎょうれん)(あと)百人魂(ひゃくにんこん)大枠(おおわく)では人型(ひとがた)(たも)っているものの、頭頂(とうちょう)には(おおかみ)(みみ)()え、現実(げんじつ)では(こし)まで(とど)かない(なが)(かみ)となり、(ひとみ)野性(やせい)()ちた狼眼(ろうがん)へと()わっていた。全体的(ぜんたいてき)体形(たいけい)(ほそ)く、(はな)(たか)(するど)くなった。


元々(もともと)の百人魂(ひゃくにんこん)(からだ)(おお)きく、皮袋(かわぶくろ)から(あふ)()そうなほどだったが、(いま)では凝縮(ぎょうしゅく)され、魂魄(こんぱく)(いろ)以前(いぜん)蒼白(そうはく)から、(ふか)みのある灰白色(かいはくしょく)へと変化(へんか)していた。


方源(ほうげん)計算(けいさん)した。手元(てもと)狼魂蛊(ろうこんこ)をすべて使い()った(とき)百人魂(ひゃくにんこん)凝練(ぎょうれん)はほぼ限界(げんかい)(たっ)するだろうと。


その(とき)までに、(かれ)魂魄(こんぱく)全体(ぜんたい)半人半狼(はんじんはんろう)形態(けいたい)となり、(ぞく)に「狼人魂(ろうじんこん)」と呼ばれるものとなるだろう。


狼人魂(ろうじんこん)は、(もと)百人魂(ひゃくにんこん)よりも数倍(すうばい)強力(きょうりょく)である。


狼人魂(ろうじんこん)獲得(かくとく)した(あと)方源(ほうげん)(ふたた)魂魄強化(こんぱくきょうか)(おこ)ない、百人魂(ひゃくにんこん)から千人魂(せんにんこん)、さらには万人魂(まんにんこん)へと昇華(しょうか)させることができる。


もちろん万人魂(まんにんこん)(けっ)して終点(しゅうてん)ではなく、その(うえ)には億人魂(おくにんこん)などが存在(そんざい)する。


理論上(りろんじょう)魂魄(こんぱく)無限(むげん)(つよ)くすることが可能(かのう)だ。かつて魂道(こんどう)開拓(かいたく)した幽魂魔尊(ゆうこんまそん)魂魄(こんぱく)は、間違(まちが)いなく億人魂(おくにんこん)超越(ちょうえつ)していた!(かれ)魔尊(まそん)(たましい)(せん)(うで)(せん)()()ち、(みっ)つの(かしら)があった。正面(しょうめん)(かしら)には(りゅう)(つの)獅子(しし)のたてがみ、(へび)(ひとみ)(ぞう)(きば)があり、左側(ひだりがわ)(かしら)桃色(ももいろ)(ひたい)(くさ)(かみ)(はな)のような(みっ)つの()()ち、右側(みぎがわ)(かしら)には(くも)(びん)電光(でんこう)()(ほのお)(みみ)黄金(おうごん)(くち)があった。その身長(しんちょう)万丈(ばんじょう)(やく)3万メートル)もあり、黒天(こくてん)白天(はくてん)をも(つらぬ)くほどで、その(つよ)さは(はか)()れず、威能(いのう)浩瀚(こうかん)として()てしがない。(いま)でもこの姿(すがた)(おお)くの人々(ひとびと)の信仰(しんこう)崇拝(すうはい)対象(たいしょう)となっている。南疆(なんきょう)では(おお)くの凡人(ぼんじん)(つち)似姿(にすがた)塑像(そぞう)()()げ、礼拝(れいはい)供養(くよう)(ささ)げている」)


幽魂魔尊(ゆうこんまそん)魂魄(こんぱく)は、(あき)らかに古今未曾有(ここんみぞう)存在(そんざい)である。方源(ほうげん)現在(げんざい)狼人魂(ろうじんこん)は、それと(くら)べれば地球(ちきゅう)蜉蝣(かげろう)(ごと)く、まだ()()ない成長(せいちょう)必要(ひつよう)としている。


(すこ)休憩(きゅうけい)した(あと)方源(ほうげん)(ふたた)十鈞力蛊(じっきんりょくこ)を取り()した。


この()(てつ)分銅(ふんどう)のようで、()()つと相当(そうとう)(おも)い。


方源(ほうげん)合計(ごうけい)五匹(ごひき)十鈞力蛊(じっきんりょくこ)購入(こうにゅう)していた。(いま)三匹目(さんびきめ)使用(しよう)し、自身(じしん)(ちから)二十鈞(にじっきん)(たっ)していた。


四転(してん)十鈞力蛊(じっきんりょくこ)は、同転(どうてん)獣力蛊(じゅうりょくこ)よりも効果(こうか)若干(じゃっかん)(おと)るが、効果(こうか)累積(るいせき)できる(てん)(すぐ)れている。方源(ほうげん)以前(いぜん)崑崙牛力蛊(こんろんぎゅうりょくこ)一匹(いっぴき)使用(しよう)し、崑崙牛(こんろんぎゅう)獣力虚影(じゅうりょくきょえい)()たことがある。しかし二匹目(にひきめ)使用(しよう)しても効果(こうか)はなく、(おな)獣力虚影(じゅうりょくきょえい)()えることはなかった。


しかし鈞力蛊(きんりょくこ)にはこの制限(せいげん)がなく、自身(じしん)限界(げんかい)(たっ)するまで累積(るいせき)できる。


もちろん、方源(ほうげん)六百斤(ろっぴゃっきん)(ちから)()っているが、普段(ふだん)発揮(はっき)される(ちから)当然(とうぜん)全力(ぜんりょく)ではない。


力道(りきどう)普遍(ふへん)する欠点(けってん)は、鈞力蛊(きんりょくこ)にも依然(いぜん)として存在(そんざい)する。もしそうでなければ、霸仙楚度(はせんそど)は「力道(りきどう)残光(ざんこう)」ではなく、「力道(りきどう)勃興(ぼっこう)」と呼ばれていただろう。


もちろん、同種(どうしゅ)獣力蛊(じゅうりょくこ)同士(どうし)でも気力(きりょく)叠加(かさねあわ)せることは可能(かのう)だ。ただし、追加(ついか)獣胎蛊(じゅうたいこ)の組み(くみあ)わせが必要(ひつよう)となる。


獣胎蛊(じゅうたいこ)に関する秘方(ひほう)は、数多(あまた)伝承(でんしょう)されている。たとえ秘方(ひほう)があっても、炼蛊(れんこ)材料(ざいりょう)現在(げんざい)比較的(ひかくてき)稀少(きしょう)である。炼蛊(れんこ)代価(だいか)(たか)すぎ、成功率(せいこうりつ)鈞力蛊(きんりょくこ)(くら)べて(ひく)いため、次第(しだい)淘汰(とうた)されていった。


方源(ほうげん)真元(しんげん)()()て、鈞力蛊(きんりょくこ)(そそ)()んだ。鈞力蛊(きんりょくこ)(かれ)頭頂上(とうちょうじょう)()()がり、一片(いっぺん)玄光(げんこう)(はな)った。(ひかり)方源(ほうげん)全身(ぜんしん)(つつ)み込み(こみ)、(ゆる)やかかつ確実(かくじつ)(かれ)身体(しんたい)改造(かいぞう)していく。


ちょうどその(とき)(とびら)(そと)からノックの(おと)()こえた。


(つづ)いて(こえ)(ひび)く。「常山陰(じょうさんいん)叔父(おじ)(さま)(おい)葛光(かっこう)、お目通り(めどおり)を(ねが)(たてまつ)ります」


方源(ほうげん)(まね)()れると、葛光(かっこう)(あか)まみれで、(かた)には白骨(はっこつ)()()さったままの無様(ぶざま)姿(すがた)だった。


方源(ほうげん)()るなり、葛光(かっこう)はドスンと(ひざまず)くと、(あか)らんだ()(うった)えた。「叔父上(おじさま)、どうかもう一度(いちど)(おい)(すく)ってください」


方源(ほうげん)()(ほそ)め、心中(しんちゅう)ですぐに(さっ)しがついたが、(くち)では()う。「一体(いったい)(なん)があったのだ?まさか蛮家(ばんけ)大挙(たいきょ)して()()せ、葛家(かっけ)陣営(じんえい)襲撃(しゅうげき)しているのか?」


葛光(かっこう)(こた)えた。「叔父上(おじさま)(かん)(なか)()たっています。蛮家(ばんけ)からもたらされた大問題(だいもんだい)です。蛮家(ばんけ)族長(ぞくちょう)次男(じなん)蛮多(ばんた)が、(ちち)病床(びょうしょう)()し、(とき)意識不明(いしきふめい)だと()(およ)び、蛮家(ばんけ)猛者(もさ)どもを()れて挑戦(ちょうせん)()たのです。(いもうと)葛謡(かつよう)()()せと要求(ようきゅう)してきますが、(いもうと)はもうこの()におりません。どこに(さが)()せというのでしょう?どれだけ説明(せつめい)しても、蛮多(ばんた)のあの小僧(こぞう)(かす)かにも(しん)じようとしません。草原(そうげん)のならわしでは、挑戦(ちょうせん)()けねばなりません。(いま)や、わが(かた)家老(かろう)三人(さんにん)(ころ)され、三人(さんにん)(きず)つき、(わたし)(やぶ)れました」


方源(ほうげん)(こころ)の中で「()たしてそうか」と合点(がてん)がいった。(ちか)ごろ蛮家(ばんけ)圧迫(あっぱく)日増(ひま)しに(つよ)まり、まさに「(かさ)()る」とはこのことだ。葛家(かっけ)忍従(にんじゅう)すればするほど、蛮家(ばんけ)横暴(おうぼう)助長(じょちょう)してきた。


方源(ほうげん)はほとんど一日中(いちにちじゅう)修行(しゅぎょう)没頭(ぼっとう)していたが、(けっ)して世間(せけん)()らずではなかった。(そと)情勢(じょうせい)にも十分(じゅうぶん)(つう)じている。


「それに、常山陰(じょうさんいん)として北原(ほくげん)(もど)った以上(いじょう)、より(おお)きな舞台(ぶたい)登場(とうじょう)する必要(ひつよう)がある。この機会(きかい)()りて、(むかし)英雄(えいゆう)帰還(きかん)正式(せいしき)宣言(せんげん)するのも一計(いっけい)だ」


そう(かんが)えると、方源(ほうげん)葛光(かっこう)(たす)()こしながら()った。「ここ数日(すうじつ)(わたし)葛家(かっけ)世話(せわ)になり、(おお)くの迷惑(めいわく)をかけた。当然(とうぜん)傍観(ぼうかん)などできぬ。さあ、(わたし)案内(あんない)してくれ」


叔父上(おじさま)(おい)(あつ)御礼(おんれい)(もう)()げます!」葛光(かっこう)有頂天(うちょうてん)になった。


二人(ふたり)(いそ)いで(そと)()た。まだ陣営(じんえい)(もん)()(まえ)から、(そと)からの罵声(ばせい)()こえてきた。


葛家(かっけ)(みな)腰抜(こしぬ)けの(ねずみ)ども!(はや)()()()ね!」これは少年(しょうねん)(こえ)だった。


蛮多(ばんた)、あまりにも(ひと)(あなど)()ぎる!」葛家(かっけ)家老(かろう)怒号(どごう)した。


「ははは、(あなど)ったらどうした?豺狼(さいろう)獲物(えもの)()らえ、鷲鷹(わしたか)小鳥(ことり)をいじめるのは、天経地義(てんけいちぎ)のことだ!(はや)葛謡(かつよう)()()せ。さもなくば、お(まえ)たち葛家(かっけ)(もの)全員(ぜんいん)(ころ)()くすまで、挑戦(ちょうせん)(つづ)けてやる!」


卑怯(ひきょう)(もの)!もし老族長(ろうぞくちょう)がご健在(けんざい)なら、あなたたちよくもそんなことができたものだな!」葛家(かっけ)家老(かろう)反論(はんろん)した。


蛮多(ばんた)激怒(げきど)した。「ふん、卑怯(ひきょう)恥知(はじし)らずなのはお(まえ)たちだ!(くち)約束(やくそく)した縁談(えんだん)ながら、(いま)になって(ひと)()()せないとは。言語道断(ごんごどうだん)!わかってるんだ、葛謡(かつよう)(かく)して、時間稼(じかんかせ)ぎをしているんだろう?(まえ)婚約(こんやく)()げだと()い、今度(こんど)()んだだなんて。俺様(おれさま)蛮多(ばんた)馬鹿(ばか)にしているのか?(ちい)さな(うさぎ)虎狼(ころう)(もてあそ)ぶなど、(いのち)代償(だいしょう)(はら)わせてやる!石武(せきぶ)(つづ)けて挑戦(ちょうせん)しろ。葛家(かっけ)よ、(はや)出場(しゅつじょう)する(もの)()せ!はははは!」


葛家(かっけ)家老(かろう)たちは顔色(かおいろ)(うしな)い、(かお)見合(みあ)わせるばかりで、誰一人(だれひとり)として(すす)()(もの)はいなかった。


石武(せきぶ)大柄(おおがら)丸刈(まるが)(あたま)横肉(よこにく)()った(かお)狞笑(りょうしょう)()かべて場内(じょうない)(すす)()た。


(かれ)三転蛊師(さんてんこし)頂点(ちょうてん)であり、実力(じつりょく)強力(きょうりょく)だ。葛家(かっけ)犠牲(ぎせい)にした家老(かろう)は、(かれ)()にかかって()()たれたのである。


(かれ)()中央(ちゅうおう)(ある)(まわ)り、葛家(かっけ)広大(こうだい)陣営(じんえい)見渡(みわた)して()った。「どうした、まだ(だれ)()てこないのか?まさか(おそ)れをなしたのか?」


葛家(かっけ)の人々(ひとびと)は(くや)しさと(いか)りで、無数(むすう)(ほのお)のような()石武(せきぶ)(にら)()けた。


腰抜(こしぬ)(ども)め、大叔父(おおじ)さんが勇気(ゆうき)()けてやろう。ここに十万枚(じゅうまんまい)元石(げんせき)がある。()てると(おも)(やつ)はかかってこい。()ったらこの元石(げんせき)全部(ぜんぶ)やるぞ」


葛家(かっけ)からは依然(いぜん)として応答(おうとう)する(もの)はなかった。


石武(せきぶ)は呵々(かか)と大笑(おおわら)いした。「葛家(かっけ)とは所詮(しょせん)(うさぎ)(ひつじ)巣窟(そうくつ)よ!」


「その(わら)(ごえ)、もう充分(じゅうぶん)だろうか」葛光(かっこう)先導(せんどう)して、方源(ほうげん)が淡々(たんたん)と人々(ひとびと)の(あいだ)から(あら)われた。


石武(せきぶ)(わら)(ごえ)即座(そくざ)()み、(ひとみ)収縮(しゅうしゅく)して、方源(ほうげん)愕然(がくぜん)()つめた。


四転蛊師(してんこし)!?此奴(こいつ)何者(なにもの)だ?」この疑問(ぎもん)石武(せきぶ)だけでなく、蛮多(ばんた)一行(いっこう)心中(しんちゅう)にも同時(どうじ)()()がった。


葛家(かっけ)にまだもう一人(ひとり)四転(してん)战力(せんりょく)(かく)されていたのか?」蛮多(ばんた)即座(そくざ)不穏(ふおん)予感(よかん)(おぼ)えた。


今回(こんかい)の嫌がらせは、葛家老族長(かっけろうぞくちょう)病床(びょうしょう)()している絶好(ぜっこう)機会(きかい)()いたものだった。しかし思いもよらなかった——葛家(かっけ)第二(だいに)四転戦力(してんせんりょく)存在(そんざい)するとは!


()(まえ)に、しっかり下調(したしら)べを()ませていたはずだ。この高手(こうしゅ)はどこから(あら)われたのだ?」


この疑問(ぎもん)(いだ)きながら、蛮多(ばんた)(うま)から地面(じめん)()()りた。態度(たいど)一変(いっぺん)させ、右手(みぎて)(むね)()さえながら、方源(ほうげん)(たい)して荘重(そうちょう)一礼(いちれい)をした。「この(とも)よ、貴公(きこう)葛家(かっけ)(もの)ではないだろう。どうしてこの(きたな)濁水(だくすい)(あし)()()れようとするのか?」


方源(ほうげん)蛮多(ばんた)一瞥(いちべつ)し、この少年(しょうねん)(すこ)しばかり面白(おもしろ)いと(かん)じた。


(かれ)(はじ)めて蛮多(ばんた)存在(そんざい)()ったのは、葛謡(かつよう)(はなし)からだった。


蛮多(ばんた)蛮家(ばんけ)族長(ぞくちょう)三男(さんなん)だが、(おさな)(ころ)から病弱(びょうじゃく)で、資質(ししつ)()くなく丙等(へいとう)しかない。現在(げんざい)二十代(にじゅうだい)だが二転(にてん)修為(しゅうい)しかなく、(くろ)()せていて、()たして(さる)のようだ。


だが、(かれ)葛謡(かつよう)()ったような(みじ)めな存在(そんざい)ではなかった。狡知(こうち)()けた(ちい)さな()()ち、その(なか)には野望(やぼう)(ほのお)()(さか)っていた。









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