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蛊真人  作者: 魏臣栋
魔头乱世
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第三十七節:钧力蛊

蛮家(ばんけ)紅炎谷(こうえんこく)(よう)し、近年(きんねん)(いく)つかの(せん)()って勢力(せいりょく)(おお)いに拡大(かくだい)させている。


北原(ほくげん)南疆(なんきょう)とは(こと)なる。


南疆(なんきょう)山林地帯(さんりんちたい)で、(まも)りに(やす)()(がた)く、遠征(えんせい)には多大(ただい)消耗(しょうもう)(とも)う。南疆(なんきょう)家族(かぞく)は徐々(じょじょ)に経営(けいえい)()()げ、着実(ちゃくじつ)(あゆ)み、血統(けっとう)純粋性(じゅんすいせい)(おも)んじる。


一方(いっぽう)北原(ほくげん)大草原(だいそうげん)で、(たたか)いが頻繁(ひんぱん)()こる。北原(ほくげん)家族(かぞく)勃興(ぼっこう)(はや)ければ、衰退(すいたい)(はや)い。数回(すうかい)大勝(たいしょう)小規模家族(しょうきぼかぞく)中規模(ちゅうきぼ)に、中規模家族(ちゅうきぼかぞく)大規模(だいきぼ)成長(せいちょう)する可能性(かのうせい)がある。(ぎゃく)一度(いちど)大敗(たいはい)大規模家族(だいきぼかぞく)複数(ふくすう)小家族(しょうかぞく)分裂(ぶんれつ)することもある。


蛮家(ばんけ)最近(さいきん)石家(せきけ)併合(へいごう)し、石家(せきけ)家老(かろう)であった石武(せきぶ)蛮家(ばんけ)外姓家老(がいせいかろう)となった。


(かれ)骨道蛊師(こつどうこし)であり、(いち)骨竹蛊(こつちくこ)をすべて()()めた人物(じんぶつ)だ。(あたら)しい骨道秘方(こつどうひほう)開発(かいはつ)するためだと(つた)わっている。


方源(ほうげん)はこの(もの)一応(いちおう)記憶(きおく)にとどめ、店主(てんしゅ)魂道(こんどう)力道(りきどう)蛊虫(こちゅう)について(たず)ねた。


当店(とうてん)には一転斤力蛊(いってんきんりょくこ)がございます。蛊師(こし)(ちから)を1(いっきん)増加(ぞうか)させます。(かく)220元石(げんせき)です」


二転十斤力蛊(にてんじっきんりょくこ)もございます。10(じっきん)(ちから)増加(ぞうか)させ、(かく)690元石(げんせき)です」


三転一鈞力蛊(さんてんいっきんりょくこ)も取り(あつか)っております。1(いっきん)は30(さんじゅっきん)相当(そうとう)し、(かく)4,550元石(げんせき)です」


四転十鈞力蛊(してんじっきんりょくこ)現在(げんざい)店頭(てんとう)にございませんが、ご入用(いりよう)でしたら仕入(しい)可能(かのう)です。(かく)36,000元石(げんせき)でご提供(ていきょう)いたします」


最後(さいご)に、(かれ)一言(ひとこと)付け(つけくわ)えた。「もちろん、これらは斤力蛊(きんりょくこ)鈞力蛊(きんりょくこ)(はなし)です。貴客様(ききゃくさま)上古力道(じょうこりきどう)(こころざ)され、獣力蛊(じゅうりょくこ)をお(もと)めなら、当店(とうてん)には狼力蛊(ろうりょくこ)もございます。一狼(いちろう)(ちから)増加(ぞうか)させ、持久力(じきゅうりょく)(すぐ)れます。また馬力蛊(ばりょくこ)もあり、一馬(いちば)(ちから)増強(ぞうきょう)し、走行中(そうこうちゅう)に最も(もっとも)効果(こうか)発揮(はっき)します」


方源(ほうげん)以前(いぜん)獣力蛊(じゅうりょくこ)使用(しよう)し、上古力道(じょうこりきどう)路線(ろせん)(あゆ)んでいた。斤力蛊(きんりょくこ)鈞力蛊(きんりょくこ)は、ここ数百年(すうひゃくねん)北原(ほくげん)(ひろ)まった主流(しゅりゅう)である。


現在(げんざい)力道(りきどう)衰退(すいたい)し、かつての(かがや)きはないが、発展(はってん)(つづ)いている。この貢献(こうけん)()たしたのは、北原(ほくげん)有名(ゆうめい)七転蛊仙(ななてんこせん)楚度(そど)である。(かれ)霸仙(はせん)(しょう)され、斤力蛊(きんりょくこ)鈞力蛊(きんりょくこ)研發(けんぱつ)し、さらに六転仙蛊(ろくてんせんこ)力貫千鈞(りきかんせんきん)」を煉成(れんせい)した人物(じんぶつ)だ。


一鈞(いっきん)三十斤(さんじゅっきん)相当(そうとう)する。


千鈞(せんきん)はすなわち三万斤(さんまんきん)となる。


地球(ちきゅう)伝説(でんせつ)では、斗戦勝仏(とせんしょうぶつ)如意金箍棒(にょいきんこぼう)ですら、一万三千五百斤(いちまんさんぜんごひゃっきん)(おも)さしかない。二郎神(じろうしん)三尖両刃刀(さんせんりょうじんとう)は、二万五千二百斤(にまんごせんにひゃっきん)である。


楚度(そど)三百年前(さんびゃくねんまえ)蛊仙(こせん)となり、(かれ)研鑽(けんさん)した秘方(ひほう)(ひろ)(つた)わり、(またた)くうちに北原(ほくげん)力道(りきどう)主流(しゅりゅう)となった。


上古力道(じょうこりきどう)では、通常(つうじょう)獣力蛊(じゅうりょくこ)(もち)いられる。青牛労力蛊(せいぎゅうろうりょくこ)彪力蛊(ひょうりょくこ)龍力蛊(りゅうりょくこ)などがその(れい)である。上古時代(じょうこじだい)材料(ざいりょう)現在(げんざい)、多くが稀少(きしょう)であるため、()煉成(れんせい)コストは(きわ)めて(たか)い。


一方(いっぽう)霸仙楚度(はせんそど)開発(かいはつ)したこれらの秘方(ひほう)は、使用素材(しようそざい)普遍的(ふへんてき)収集(しゅうしゅう)容易(ようい)(てん)(すぐ)れており、コストが(ひく)く、()煉成(れんせい)成功率(せいこうりつ)獣力蛊(じゅうりょくこ)より若干(じゃっかん)(たか)い。


北原(ほくげん)はおそらく五域(ごいき)(なか)力道(りきどう)が最も(もっとも)(さか)んな地域(ちいき)である。北原(ほくげん)では年間(ねんかん)(とお)して(たたか)いが()えず、大小(だいしょう)さまざまな戦闘(せんとう)頻発(ひんぱつ)している。力道(りきどう)はコストが(ひく)く、低転(ていてん)蛊師(こし)にとって戦闘力(せんとうりょく)向上(こうじょう)比較的(ひかくてき)顕著(けんちょ)(あら)われる。


多くの北原(ほくげん)蛊師(こし)は、力道(りきどう)兼修(けんしゅう)している。


(かれ)らはしばしば激戦(げきせん)(すえ)真元(しんげん)使(つか)(はた)し、そのような(とき)には肉体(にくたい)使(つか)った戦闘(せんとう)必要(ひつよう)となる。この(とき)(ちから)が非常に重要(じゅうよう)になるのだ。


地球(ちきゅう)には「戦争(せんそう)科学技術(かがくぎじゅつ)進歩(しんぽ)触媒(しょくばい)である」という言葉(ことば)がある。この言葉(ことば)は、この世界(せかい)においても非常(ひじょう)()てはまる。北原(ほくげん)(あたら)しい蛊虫(こちゅう)が次々(つぎつぎ)と(あら)われる土地(とち)なのである。


蛮家(ばんけ)()()せた石武(せきぶ)家老(かろう)(れい)()れば、北原(ほくげん)蛊師(こし)たちが(あた)しい()研發(けんぱつ)する気風(きふう)(うかが)える。


霸仙(はせん)後年(こうねん)戦場(せんじょう)()り、天廷(てんてい)から(つか)わされた鳳九歌(ほうきゅうか)()にかかって()くなった。(かれ)死後(しご)、人々(ひとびと)は(かれ)を「力道(りきどう)残光(ざんこう)」と尊称(そんしょう)した。この訃報(ふほう)(つた)わった(とき)北原(ほくげん)各地(かくち)蛊師(こし)たちは(こえ)()げて()いたという。


「ああ……この()英傑(えいけつ)(かず)夜空(よぞら)繁星(はんせい)(ごと)く、才俊(さいしゅん)(おお)さは(わた)()鯉鮒(りふ)(ごと)し。五域(ごいき)はあまりにも広大(こうだい)で、地球(ちきゅう)(ひと)(ぶん)面積(めんせき)さえもその一域(いちいき)(およ)ばない。特に五百年後(ごひゃくねんご)大世(たいせい)では、龍蛇(りゅうだ)(りく)()き、群雄(ぐんゆう)(きそ)()い、老怪(ろうかい)たちが相次(あいつ)いで()()て、新秀(しんしゅう)が次々(つぎつぎ)と(あら)われる。無数(むすう)英雄(えいゆう)梟雄(きょうゆう)、様々(さまざま)な性格(せいかく)正道(せいどう)魔道(まどう)がぶつかり()い、生死(せいし)をかけた激戦(げきせん)()(ひろ)げる。(じつ)比類(ひるい)なき精彩(せいさい)壮闊(そうかつ)さである」


以前(いぜん)(ひそ)かに推陳蛊(すいちんこ)使(つか)い、古銅皮(ことうひ)精鉄骨(せいてつこつ)金鋼筋(きんこうきん)(あら)(なが)しただけでなく、(からだ)(のこ)っていた(ちから)(どう)獣影(じゅうえい)(いっ)(そう)した。一つには、これらの(ちから)(どう)獣影(じゅうえい)南疆(なんきょう)蛊虫(こちゅう)由来(ゆらい)し、北原(ほくげん)では抑制(よくせい)()けて実用性(じつようせい)()けるためだ。(ふた)つには、獣影(じゅうえい)(はな)つことは身分(みぶん)暴露(ばくろ)する危険(きけん)でもある」


現在(げんざい)最大(さいだい)優位性(ゆういせい)は、蕩魂山(とうこんざん)(ゆう)し、前世(ぜんせ)五百年(ごひゃくねん)経験(けいけん)福地(ふくち)資源(しげん)(あわ)()つことで、奴道(ぬどう)(てき)している。しかし奴道(ぬどう)にも欠陥(けっかん)があるため、(ちから)(どう)兼修(けんしゅう)して斬首戦術(ざんしゅせんじゅつ)(ふせ)必要(ひつよう)がある。常山陰(じょうさんいん)として()()以上(いじょう)北原(ほくげん)()()むためにも、鈞力蛊(きんりょくこ)選択(せんたく)するのが妥当(だとう)だろう」


方源(ほうげん)(こころ)の中で素早(すばや)判断(はんだん)(くだ)し、その()店主(てんしゅ)四転(してん)十鈞力蛊(じゅっきんりょくこ)予約購入(よやくこうにゅう)(もう)()んだ。


(つづ)いて、(かれ)魂道(こんどう)蛊虫(こちゅう)()た。魂道(こんどう)蛊虫(こちゅう)は、力道(りきどう)よりもはるかに(おお)かった。


攻撃(こうげき)(よう)には、鬼火蛊(おにびこ)鬼叫蛊(ききょうこ)鬼脸蛊(きれんこ)鬼斧蛊(きふこ)などがある。拘束(こうそく)幻惑(げんわく)(よう)には、鬼笼蛊(きろうこ)鬼手蛊(きしゅこ)鬼打墙(きだしょう)などがある。


防御(ぼうぎょ)方面(ほうめん)では、鬼卦衣蛊(きけいこ)魂盾蛊(こんじゅんこ)など。治療(ちりょう)方面(ほうめん)では、鬼气蛊(ききこ)鬼泣蛊(きゅうこ)など。偵察(ていさつ)方面(ほうめん)では、鬼眼蛊(きがんこ)がある。移動(いどう)方面(ほうめん)では、魂飞蛊(こんひこ)神出鬼没蛊(しんしゅつきぼつこ)など。


また、奴道(ぬどう)(かか)わるものとして、鬼兵蛊(きへいこ)鬼无常(きむじょう)气游鬼(きゆうき)九子鬼母蛊(くしきぼこ)などがある。


これこそが大道(だいどう)気象(きしょう)である。


力道(りきどう)はすでに衰退(すいたい)しつつあるが、魂道(こんどう)(なが)きにわたって(おとろ)えることがない。ここから容易(ようい)理解(りかい)できるだろう。


力道(りきどう)蛊虫(こちゅう)は、斤力蛊(きんりょくこ)鈞力蛊(きんりょくこ)獣力蛊(じゅうりょくこ)などが(おも)であり、その(おお)くは攻撃(こうげき)(もち)いられる。防御(ぼうぎょ)偵察(ていさつ)補助(ほじょ)などの方面(ほうめん)では(きわ)めて(すく)なく、純粋(じゅんすい)力道(りきどう)()一式(いっしき)構成(こうせい)するのは(むずか)しい。


一方(いっぽう)魂道(こんどう)蛊虫(こちゅう)多種多様(たしゅたよう)で、あらゆる方面(ほうめん)(およ)んでいる。一式(いっしき)構成(こうせい)すれば相互(そうご)増幅(ぞうふく)()い、より(すぐ)れた効果(こうか)発揮(はっき)できる。


霸仙楚度(はせんそど)(れい)(おも)()こせば、(かれ)力道蛊仙(りきどうこせん)でありながら、防御(ぼうぎょ)偵察(ていさつ)保存(ほぞん)などには(ほか)蛊虫(こちゅう)使用(しよう)していたことがわかる。


方源(ほうげん)目的(もくてき)()って(おとず)れており、多種多様(たしゅたよう)魂道蛊虫(こんどうこちゅう)には()もくれず、魂魄(こんぱく)凝練(ぎょうれん)するための()だけを重点的(じゅうてんてき)確認(かくにん)した。


四転(してん)蛊虫(こちゅう)はありませんでしたが、三転(さんてん)のものは豊富(ほうふ)(そろ)っていました。


神魂蛊(しんこんこ)龍魂蛊(りゅうこんこ)氷魂蛊(ひょうこんこ)夢魂蛊(むこんこ)月魂蛊(げっこんこ)将魂蛊(しょうこんこ)怨魂蛊(おんこんこ)詩魂蛊(しこんこ)馬魂蛊(ばこんこ)英魂蛊(えいこんこ)気魄蛊(きはくこ)体魄蛊(たいはくこ)雲魄蛊(うんぱくこ)風魄蛊(ふうはくこ)虎魄蛊(こはくこ)など多種多様(たしゅたよう)です。


これらの蛊虫(こちゅう)はすべて魂魄凝練(こんぱくぎょうれん)可能(かのう)で、それぞれに(こと)なった妙味(みょうみ)があります。


例えば氷魂蛊(ひょうこんこ)凝練(ぎょうれん)された氷魂(ひょうこん)は、今後(こんご)冰系(ひょうけい)蛊虫(こちゅう)使用(しよう)する(さい)効果(こうか)大幅(おおはば)増幅(ぞうふく)されます。雲魄(うんぱく)風魄(ふうはく)同様(どうよう)効果(こうか)があります。


龍魂蛊(りゅうこんこ)龍魂(りゅうこん)凝練(ぎょうれん)すれば、将来(しょうらい)龍力蛊(りゅうりょくこ)龍鱗蛊(りゅうりんこ)龍行蛊(りゅうこうこ)などを使用(しよう)する(さい)多大(ただい)利益(りえき)()られます。


方源(ほうげん)選択肢(せんたくし)検討(けんとう)したが、自分(じぶん)により(かな)うものがないと判断(はんだん)し、計画(けいかく)通り狼魂蛊(ろうこんこ)選択(せんたく)した。


(いにしえ)より奴道(ぬどう)魂道(こんどう)不可分(ふかぶん)関係(かんけい)にある。


奴道(ぬどう)は元々(もともと)魂道(こんどう)から派生(はせい)した分派(ぶんぱ)であり、(のち)蛊師(こし)たちが太古(たいこ)智道(ちどう)結合(けつごう)させることで、()独立(どくりつ)した修行体系(しゅうぎょうたいけい)となった。


驭兽蛊(ぎょじゅうこ)奴隶蛊(どれいこ)は、魂魄(こんぱく)に対する制御(せいぎょ)であり、心智(しんち)への支配(しはい)なのである。


もし方源(ほうげん)狼魂(ろうこん)凝練(ぎょうれん)できれば、狼群(おおかみむれ)奴役(どえき)する(うえ)(おお)いに役立(やくだ)つだろう。


三転(さんてん)狼魂蛊(ろうこんこ)一匹(いっぴき)7700元石(げんせき)方源(ほうげん)大規模(だいきぼ)購入(こうにゅう)(おこな)い、(みせ)在庫(ざいこ)をすべて()()め、8(はちひき)狼魂蛊(ろうこんこ)購入(こうにゅう)した。


狼魂蛊(ろうこんこ)効果(こうか)累積(るいせき)可能(かのう)だが、三転(さんてん)狼魂蛊(ろうこんこ)一匹(いっぴき)では、方源(ほうげん)百人魂(ひゃくにんこん)凝練(ぎょうれん)するには不十分(ふじゅうぶん)である。


野生(やせい)蛊虫(こちゅう)(みずか)らの意志(いし)()っており、煉化(れんか)困難(こんなん)である。しかし方源(ほうげん)購入(こうにゅう)した蛊虫(こちゅう)は、すでに他者(たしゃ)によって煉化(れんか)()みのものばかりだった。現場(げんば)()(わた)しを完了(かんりょう)すると、これらの蛊虫(こちゅう)はすべて方源(ほうげん)所有物(しょゆうぶつ)となった。


(かれ)はこれらの()(くう)(きょう)(なか)(おさ)めた。この(みせ)()て、他の商店(しょうてん)へも(あし)(はこ)んだ。


購入(こうにゅう)重点(じゅうてん)二転(にてん)三転(さんてん)驭狼蛊(じょろうこ)と、三転(さんてん)狼魂蛊(ろうこんこ)であった。


百万枚(ひゃくまんまい)元石(げんせき)(けっ)して(おお)くはないが、方源(ほうげん)購入(こうにゅう)しようとした蛊虫(こちゅう)はすべて二転(にてん)三転(さんてん)一般的(いっぱんてき)(しな)ばかりだった。


(かれ)とて四転(してん)()購入(こうにゅう)したいと(おも)わないわけではない。


しかし、この(いち)規模(きぼ)はまだ(ちい)さく、四転蛊(してんこ)稀少(きしょう)である(うえ)(かれ)(もと)めるものはひとつもなかった。


三日間(みっかかん)連続(れんぞく)して(いち)(まわ)り、方源(ほうげん)はたちまち(いち)有名人(ゆうめいじん)となった。どの商店(しょうてん)も、四転(してん)高手(こうしゅ)蛊虫(こちゅう)大規模(だいきぼ)()()けていることを()っていた。五日目(いつかめ)までに、方源(ほうげん)大手(おおて)()って50(ごじゅうまん)から60(ろくじゅうまん)元石(げんせき)使(つか)()たした。


その(あいだ)(かれ)(いち)牧場(ぼくじょう)(のぞ)いた。


牧場(ぼくじょう)では多種多様(たしゅたよう)家畜(かちく)()られており、(なか)でも大胃馬(だいいば)が最も(もっとも)(おお)かった。この(うま)凡人(ぼんじん)でさえ(つよ)必要(ひつよう)とする。一方(いっぽう)駝狼(だらくだ)のような戦闘用(せんとうよう)乗騎(じょうき)購入(こうにゅう)するのは、すべて蛊師(こし)だった。


多くの蛊師(こし)生捕(いけど)りにした野生獣(やせいじゅう)()られていた。野牛(のうし)野生馬(やせいば)(たか)(はやぶさ)など。草原(そうげん)で最も(もっとも)常見(けん)される(おおかみ)も、もちろんその(なか)(ふく)まれていた。


方源(ほうげん)はあちこちで値段(ねだん)()き、相見積(あいみつも)りを()り、次第(しだい)一群(ひとむれ)厚背狼(こうはいろう)()()めた。


方源(ほうげん)手元(てもと)には毒須狼群(どくしゅろうぐん)風狼群(ふうろうぐん)がいる。毒須狼群(どくしゅろうぐん)補充(ほじゅう)(むずか)しく、昼間(ひるま)戦闘力(せんとうりょく)低下(ていか)するため、淘汰(とうた)される運命(うんめい)にある。風狼群(ふうろうぐん)速度(そくど)()け、厚背狼(こうはいろう)(かわ)(あつ)頑丈(がんじょう)だ。もし厚背狼(こうはいろう)(くわ)え、風狼群(ふうろうぐん)()()わせれば、正面攻撃(しょうめんこうげき)奇襲攻撃(きしゅうこうげき)使(つか)()け、ようやく狼群(おおかみむれ)基盤(きばん)(ととの)う。


しかし九日目(ここのかめ)方源(ほうげん)意外(いがい)にも、ある水狼群(みずおおかみむれ)(なか)一頭(いっとう)幼年(ようねん)異獣(いじゅう)(かく)れているのを発見(はっけん)した。


(かれ)即座(そくざ)声色(こわいろ)()えず、その水狼群(みずおおかみむれ)を丸々(まるまる)購入(こうにゅう)し、手頃(てごろ)値段(ねだん)取引(とりひき)をまとめた。


(いち)全部(ぜんぶ)十三日間(じゅうさんにちかん)(つづ)いた。


方源(ほうげん)千頭(せんとう)以上(いじょう)水狼(みずおおかみ)購入(こうにゅう)した(あと)()煉成(れんせい)使(つか)各種(かくしゅ)材料(ざいりょう)や、蛊虫(こちゅう)飼育(しいく)必要(ひつよう)多種多様(たしゅたよう)(えさ)購入(こうにゅう)し、十日目(とおかめ)(いち)(はな)れた。


この一連(いちれん)購入(こうにゅう)で、(かれ)手元(てもと)(のこ)った元石(げんせき)はわずか三千枚余(さんぜんまいあま)りとなった。


金銭(きんせん)(みず)のように(なが)()ていく様子(ようす)に、葛光(かっこう)(した)()きながらも、(こころ)(そこ)で「常山陰(じょうさんいん)はさすが英雄(えいゆう)だ」と感服(かんぷく)した。


方源(ほうげん)葛家部族(かっけぶぞく)(とも)(もと)駐屯地(ちゅうとんち)(もど)り、修行(しゅぎょう)専念(せんねん)した。


(かれ)一方(いっぽう)狼魂蛊(ろうこんこ)使(つか)って自身(じしん)魂魄(こんぱく)凝練(ぎょうれん)し、他方(たほう)()煉成(れんせい)(すす)めた。


二度(にど)失敗(しっぱい)(あと)(かれ)三転金背狼皮蛊(さんてんきんせいろうひこ)見事(みごと)四転天青狼皮蛊(してんてんせいろうひこ)へと昇華(しょうか)させることに成功(せいこう)した。


天青狼皮蛊(てんせいろうひこ)防御(ぼうぎょ)(よう)としては常見(けん)(しな)だが、これで方源(ほうげん)防御面(ぼうぎょめん)弱点(じゃくてん)がようやく(おぎな)われた。


ある()魂魄凝練(こんぱくぎょうれん)()修行(しゅぎょう)一時中止(いちじちゅうし)していると、門外(もんがい)から()(ごえ)()こえてきた。


何事(なにごと)だ?」(かれ)(とびら)()けて警備(けいび)蛊師(こし)(たず)ねた。


蛊師(こし)暗澹(あんたん)とした表情(ひょうじょう)(こた)えた。「葛謡(かつよう)嬢様(じょうさま)()くなりました。搜索隊(そうさくたい)腐毒草原(ふどくそうげん)彼女(かのじょ)衣服(いふく)断片(だんぺん)発見(はっけん)したのです。毒須狼群(どくしゅろうぐん)(ころ)されたと…」










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