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蛊真人  作者: 魏臣栋
魔子出山
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第百九十四節:大功告成!

()せ――!」


()(すす)め!」


「ちくしょう、まだこんなに(いぬ)がいるのか?!」


喊声(かんせい)怒号(どごう)悲鳴(ひめい)呪詛(じゅそ)()(ごえ)()(みだ)れ、(てん)(ふる)わせた。


総攻撃(そうこうげき)開始(かいし)から一刻(いっこく)()たぬうちに、(おか)()(かわ)()し、(しかばね)(やま)(きず)かれた。


白凝冰(はくぎょうひょう)(くら)がりに(ひそ)み、地霊(ちれい)補佐(ほさ)()犬群(いぬむれ)(ふる)()て、徐々(じょじょ)に戦線(せんせん)安定(あんてい)させていった。


電文犬(でんぶんけん)菊模様(きくもよう)秋田犬(あきたいぬ)といった普通(ふつう)(いぬ)はほぼ全滅(ぜんめつ)し、蛊師(こし)たちは中途(ちゅうと)五岳犬陣(ごがくいぬじん)激突(げきとつ)()みどろになりながら(すす)むしかなかった。


重泰(じゅうたい)青華(せいか)煙嵩(えんこう)恒光(こうこう)星衡(せいこう)——()(だい)犬種(けんしゅ)はさらに強力(きょうりょく)で、円陣(えんじん)()んで鉄壁(てっぺき)防壁(ぼうへき)となった。まるで堤防(ていぼう)のように、(うず)のように()()せる蛊師(こし)たちを(はば)んだ。


ここまで()(すす)んだ以上(いじょう)正道(せいどう)魔道(まとう)も、ともに甚大(じんだい)被害(ひがい)(こうむ)っていた。


兄弟(きょうだい)頑張(がんば)れ!」孟土(もうど)焦黄(しょうこう)(うで)(つか)んだ——焦黄(しょうこう)重傷(じゅうしょう)()い、()()まらなかった。


焦黄(しょうこう)孟土(もうど)(ちから)()り、かろうじて本隊(ほんたい)について()った。


(いま)この(とき)後退(こうたい)(ゆる)されない——まして休憩(きゅうけい)など論外(ろんがい)だ。本隊(ほんたい)から(はな)れれば、犬群(いぬむれ)(またた)()微小(びしょう)個人(こじん)()()んでしまう。


兄弟(きょうだい)、我々(われわれ)は大損(おおぞん)した……本来(ほんらい)商家(しょうか)仕事(しごと)()け、方源(ほうげん)(くび)()るはずだった。まさか仙蔵(せんぞう)(けん)()()まれるとは……はあ、(よく)()(くら)み、この絶体絶命(ぜったいぜつめい)()()たされるとは」焦黄(しょうこう)嘆息(たんそく)した。


二人(ふたり)(とも)三转(さんてん)頂点(ちょうてん)()実力者(じつりょくしゃ)で、魔道(まとう)名高(なだか)暗殺者(あんさつしゃ)コンビだ——四转蛊師(してんこし)蕭福禄(しょうふくろく)成功(せいこう)()仕留(しと)めた実績(じっせき)を持つ(もつ)。


商家(しょうか)(つか)えようと、(ひそ)かに方源(ほうげん)(ねら)っていたが、道中(どうちゅう)ずっと好機(こうき)(めぐ)まれなかった。


福地(ふくち)()()んだ(あと)仙蔵(せんぞう)騒動(そうどう)遭遇(そうぐう)し、(なが)されるように()いて()結果(けっか)(いま)(いのち)()とす寸前(すんぜん)だった。


この乱戦(らんせん)(なか)で、五转(ごてん)強者(きょうしゃ)のみが縦横無尽(じゅうおうむじん)(あば)れる。四转(してん)頂点(ちょうてん)奮戦(ふんせん)し、四转上級(してんじょうきゅう)集団(しゅうだん)行動(こうどう)しなければならない。


一転(いってん)二转(にてん)蛊師(こし)たちは突撃(とつげき)参加(さんか)しても、最も悲惨(ひさん)死傷(ししょう)(こうむ)る。三转(さんてん)蛊師(こし)でさえ、生存(せいぞん)するには(うん)必要(ひつよう)だ。


それでもなお、蛊師(こし)たちは突撃(とつげき)をやめない——(きょ)ろで(はかな)仙蔵(せんぞう)が、(かれ)らの(こころ)(なか)で最も狂熱的(きょうねつてき)欲望(よくぼう)(ほのお)()やし(つづ)けている。


(かれ)らは(われ)(わす)れて()(すす)み、仙蔵(せんぞう)()にした(あと)一気(いっき)頂点(ちょうてん)(きわ)め、人上(ひんじょう)存在(そんざい)となると(もう)(そう)している。


ほんの少数(しょうすう)(もの)だけが、()瞬間(しゅんかん)()()め、後悔(こうかい)(ねん)(とら)われる。


しかし、もはや(おそ)すぎるのだ。


「こいつらは(みな)仙蔵(せんぞう)魅了(みりょう)され、(くる)ったように生死(せいし)(わす)れている」鉄若男(てつじゃくなん)突撃(とつげき)(あし)(ゆる)め、周囲(しゅうい)見渡(みわた)した——戦場(せんじょう)光景(こうけい)衝撃的(しょうげきてき)だった!


鉄家四老(てつかしろう)鉄若男(てつじゃくなん)(かこ)み、彼女(かのじょ)安全(あんぜん)(まも)っていた。


老夫(ろうふ)から()るに、これは魔無天(まむてん)仕業(しわざ)でもあるだろう」四老(しろう)首領(しゅりょう)(こえ)(ひそ)めて()った。


「つまり……」鉄若男(てつじゃくなん)()(するど)(ひか)った。


(とお)くで魔無天(まむてん)人群(ひとむれ)(なか)昂然(こうぜん)(ある)き、狂笑(きょうしょう)()びせていた——その(むらさき)重瞳(じゅうどう)が、(するど)精光(せいこう)(ひらめ)かせる。


(かれ)魂道蛊師(こんどうこし)であり、(ひそ)かに()使(つか)って、人々(ひとびと)をさらに狂熱的(きょうねつてき)にさせ、(われ)(わす)れさせていたのだ。


魔道(まとう)(もの)は、(だれ)もが誅殺(ちゅうさつ)すべきだ!」鉄若男(てつじゃくなん)()ややかに(はな)()らし、胸中(きょうちゅう)殺意(さつい)(たぎ)った。


若様(わかさま)魔無天(まむてん)五转(ごてん)強者(きょうしゃ)です、強硬(きょうこう)対抗(たいこう)するのは得策(とくさく)ではありません。(こと)には軽重緩急(けいじゅうかんきゅう)がございます——我々(われわれ)の目的(もくてき)(かれ)ではないのですから」鉄家四老(てつかしろう)一人(ひとり)(いさ)めた。


鉄若男(てつじゃくなん)(くちびる)(つよ)(むす)び、(おも)(うなず)いた——その()(てつ)のように(かた)かった:「(しか)り……(いま)(もっと)重要(じゅうよう)なのは、小獣王(しょうじゅうおう)方源(ほうげん)だ!」


「はははっ! どうやら(うら)(けもの)(あやつ)(もの)も、(たい)したことないようだな?」魔無天(まむてん)狂笑(きょうしょう)()めず、戦場(せんじょう)疾風(しっぷう)黒髪(こくはつ)乱舞(らんぶ)させ、魔気(まき)(てん)()いていた。


正魔両道(せいまりょうどう)蛊師(こし)(とも)(じん)()め、進展(しんてん)(かれ)予想(よそう)以上(いじょう)()かった。


白凝冰(はくぎょうひょう)所詮(しょせん)未熟者(みじゅくもの)だった——以前(いぜん)方源(ほうげん)(じん)()き、(かれ)指示(しじ)(したが)って対応(たいおう)していた。しかし(いま)状況(じょうきょう)複雑(ふくざつ)()し、多地点(たちてん)戦線(せんせん)拡大(かくだい)する(なか)彼女(かのじょ)対応(たいおう)しきれず、魔無天(まむてん)のような人物(じんぶつ)()には、その未熟さが明白(めいはく)(うつ)った。


魔無天(まむてん)紫瞳(しどう)(かす)かな(ひかり)(ひん)りに(ひらめ)かせ、一路(いちろ)突撃(とつげき)しながらも、複数(ふくすう)思考(しこう)同時(どうじ)処理(しょり)していた——(とき)には()(あやつ)犬群(いぬむれ)撃破(げきは)し、(とき)には人心(じんしん)影響(えいきょう)(あた)狂熱(きょうねつ)(あお)り、同時(どうじ)()えず偵察用(ていさつよう)()駆動(くどう)させていた。


奴道蛊師(ぬどうこし)は、元来(がんらい)攻勢(こうせい)(すぐ)れ、単身(たんしん)数倍(すうばい)強敵(きょうてき)対峙(たいじ)できる。


しかし自然(しぜん)大道(だいどう)循環(じゅんかん)均衡(きんこう)(むね)とする——奴道(ぬどう)にも(あき)らかな欠点(けってん)があり、巨額(きょがく)資源消費(しげんしょうひ)(のぞ)けば、個人(こじん)戦闘力(せんとうりょく)脆弱(ぜいじゃく)で、斬首(ざんしゅ)されやすいことだ。


魔無天(まむてん)(つね)白凝冰(はくぎょうひょう)位置(いち)(さが)(つづ)けていた——彼女(かのじょ)さえ(たお)せば、犬群(いぬむれ)大陣(だいじん)崩壊(ほうかい)し、(はなは)だしきに(いた)っては(みずか)(つぶ)()るだろう。


()つけた!」魔無天(まむてん)突然(とつぜん)()()らし、白凝冰(はくぎょうひょう)(ひそ)場所(ばしょ)発見(はっけん)した。


「ふふふ……(いのち)、よこせ」(かれ)長笑(ながわら)一声(いっせい)長袖(ながそで)(ひるがえ)すと、その()(むらさき)魔霧(まむ)()した。


魔霧(まむ)驚異的(きょういてき)(はや)さで戦場(せんじょう)疾走(しっそう)し、数息(すうそく)()に、白凝冰(はくぎょうひょう)まで千歩(せんぽ)距離(きょり)(せま)った。


「まずい!」白凝冰(はくぎょうひょう)はその動向(どうこう)気付(きづ)き、(むね)(こお)りついた。


魔無天(まむてん)五转(ごてん)蛊師(こし)白凝冰(はくぎょうひょう)四转(してん)()ぎない——元々(もともと)対等(たいとう)(たたか)える相手(あいて)ではない。まして(いま)彼女(かのじょ)犬群(いぬむれ)(あやつ)重責(じゅうせき)(にな)っている。


「だが(さいわ)い、(わたし)にも切札(きりふだ)がある!」白凝冰(はくぎょうひょう)(おどろ)きながらも(あわ)てず、一念(いちねん)(ひらめ)かせた——「()け!()(ころ)せ!覇黄(はこう)!」


(ちい)さな(やま)ほどの巨体(きょたい)を持つ(もつ)犬皇(けんこう)命令(めいれい)()き、()(おど)らせた——たった一跳(ひとと)びで十丈(じゅうじょう)()()え、魔無天(まむてん)眼前(がんぜん)着地(ちゃくち)した!


ガルルルルッ!


覇黄(はこう)咆哮(ほうこう)(てん)(つんざ)轟音(ごうおん)となり、戦場(せんじょう)一瞬(いっしゅん)静寂(せいじゃく)(ふう)じた——(つづ)いて犬群(いぬむれ)沸騰(ふっとう)し、士気(しき)爆上(ばくあ)がり、蛊師(こし)たちの犠牲(ぎせい)急増(きゅうぞう)した!


なんという犬皇(けんこう)だ!


その全身(ぜんしん)(つや)やかな黄毛(こうもう)(おお)われ、威風(いふう)堂々(どうどう)たる体躯(たいく)獅子(しし)のような頭部(とうぶ)(ゆた)かな(たてがみ)太陽(たいよう)のように(かがや)(ほこ)っている!


これぞ獣中(けものちゅう)皇者(こうしゃ)——軽視(けいし)できぬ存在(そんざい)だ。その野生(やせい)()()(ちから)は、五转蛊師(ごてんこし)互角(ごかく)(わた)()える!


「ちっ……!」魔無天(まむてん)咂舌(さっしつ)し、一時(いちじ)覇黄(はこう)(はば)まれた。白凝冰(はくぎょうひょう)がほっと(いき)をついたその(とき)一道(いちどう)(まばゆ)白金色(はくきんいろ)光線(こうせん)戦場(せんじょう)折射(くっせつ)し、瞬時(しゅんじ)(おそ)()る!


「ふふふ……魔道(まとう)小僧(こぞう)よ、よく()ておれ」白光(はっこう)人形(にんぎょう)()す——その正体(しょうたい)五转正道強者(ごてんせいどうきょうしゃ)蕭芒(しょうぼう)


桜鳴(えいめい)!」白凝冰(はくぎょうひょう)圧力(あつりょく)()え、心中(しんちゅう)()びかけた——第二(だいに)犬皇(けんこう)派遣(はけん)する!


この二頭目(にとうめ)犬皇(けんこう)は、普通(ふつう)犬獣(けんじゅう)ほどの(おお)きさしかなく、()(しろ)毛皮(けがわ)(まだ)らな模様(もよう)があり、まるで一枚一枚(いちまいいちまい)(さくら)花弁(はなびら)のようだ。


蕭芒(しょうぼう)強烈(きょうれつ)圧力(あつりょく)直面(ちょくめん)し、犬皇(けんこう)桜鳴(えいめい)野生(やせい)()発動(はつどう)させ、桜鳴(えいめい)四本(よんほん)(あし)(くも)(しょう)じさせ、()()がらせた。


(ただ)野良犬(のらいぬ)めが……嗚呼(ああ)犬皇(けんこう)だったのか!?」蕭芒(しょうぼう)嘲笑(あざわら)ったが、電光(でんこう)のように数回(すうかい)攻防(こうぼう)した(のち)()ぐに(あなど)りの(こころ)(おさ)め、沈着(ちんちゃく)応戦(おうせん)した。


白凝冰(はくぎょうひょう)表情(ひょうじょう)(みず)のように(しず)んでいた。


二人(ふたり)五转(ごてん)強敵(きょうてき)(はば)まれたとはいえ、この局面(きょくめん)一時的(いちじてき)なものに()ぎない。


(ひと)万物(ばんぶつ)(れい)であり、(ひと)知恵(ちえ)は、結局(けっきょく)獣類(じゅるい)()つ。(つい)にある(とき)魔無天(まむてん)蕭芒(しょうぼう)犬皇(けんこう)(そこ)見極(みきわ)め、余裕(よゆう)()って対応(たいおう)し、(はなは)だしきに(いた)っては(まわ)()んで直接(ちょくせつ) 彼女(かのじょ) 白凝冰(はくぎょうひょう)斬殺(ざんさつ)するだろう。


白凝冰(はくぎょうひょう)戦場(せんじょう)一巡(ひとめぐ)見渡(みわた)した。(のこ)りの(もの)たちはまだ中部(ちゅうぶ)突撃(とつげき)奮戦(ふんせん)しており、当分(とうぶん)(あいだ)脅威(きょうい)とならない。


白凝冰(はくぎょうひょう)安堵(あんど)(いき)()き、(ふたた)視線(しせん)青銅大殿(せいどうだいでん)()けた。


時間(じかん)(せま)っているな……」(あお)双瞳(そうどう)(ほそ)め、()(つめ)たい(ひかり)(はな)った。


青銅大殿(せいどうだいでん)(なか)で、方源(ほうげん)大口(おおぐち)(いき)()()い、(あら)(いき)()っていた。


風天語(ふうてんご)(すで)(かたわ)らに(たお)()み、意識不明(いしきふめい)だった。


方源(ほうげん)七竅(しちきょう)から、(ゆる)やかに()(なが)れているが、(かれ)(かま)わず、一対(いっつい)灼熱(しゃくねつ)した眼眸(がんぼう)で、目前(もくぜん)(つよ)()つめている。


一匹(いっぴき)()が、流光(りゅうこう)異彩(いさい)(はな)ちながら、空中(くうちゅう)(ただよ)っている。


それは具体(ぐたい)的な形態(けいたい)がなく、(とき)には(いろど)りある(きり)(くも)のようであり、(とき)には光輝(こうき)(うず)のようである。


成功(せいこう)した!」方源(ほうげん)心中(しんちゅう)(よろこ)びで()たされている。(かれ)見事(みごと)神遊蛊(しんゆうこ)煉化(れんか)することに成功(せいこう)したのだ。


(いま)最後(さいご)一歩(いっぽ)だけが(のこ)っており、第二空窍蛊(だいにくうこうこ)()られるところだった。


(きみ)成功(せいこう)した、本当(ほんとう)成功(せいこう)した!」地霊(ちれい)方源(ほうげん)(そば)(あらわ)れた。非常(ひじょう)虚弱(きょじゃく)だったが、両目(りょうめ)(かがや)き、成功後(せいこうご)(よろこ)びで()ちていた。


流石(さすが) 未来(みらい)蛊仙(こせん)だ!本当(ほんとう)神遊蛊(しんゆうこ)煉化(れんか)できるとは!素晴(すば)らしい!(きみ)(たく)すのは正解(せいかい)だった。(いま) 最難(さいなん)(かん)()えた、(まさ)に『(うん)(さん)()(しょう)して青天(せいてん)()る』だ!(つぎ)三更蛊(さんこうこ)(もち)いれば、自然(しぜん)()()きで、(なん)困難(こんなん)もない!」地霊(ちれい)(ふか)(なげ)いた——感慨(かんがい)()ちていた。


無数(むすう)(ねん)努力(どりょく)が、今日(きょう)成功(せいこう)した。秘方(ひほう)()たして可能(かのう)だった……嗚呼(ああ)(うれ)しい、感動(かんどう)した。(しか)残念(ざんねん)ながら……(わたし)(つい)第二空窍蛊(だいにくうこうこ)()られない……」


言葉(ことば)()えると、地霊(ちれい)覇亀(はき)身体(からだ)次第(しだい)(うす)れ、(うす)れ、(つい)には完全(かんぜん)空気(くうき)()けて()(うせ)た。


(かれ)()んだ。


銅鼎(どうてい)(なか)仙元(せんげん)(すで)消耗(しょうもう)()き、(うす)一筋(ひとすじ)だけが(のこ)っている。


福地(ふくち)(すで)大半(たいはん)崩壊(ほうかい)し、滅亡(めつぼう)目前(もくぜん)(せま)っている。


()いぼれた地霊(ちれい)は、方源(ほうげん)煉蠱(れんこ)補佐(ほさ)し、(さら)白凝冰(はくぎょうひょう)(じん)(まも)るのを(たす)けたため、結局(けっきょく)このような圧迫(あっぱく)()()れず、完全(かんぜん)天地(てんち)(あいだ)から消滅(しょうめつ)した。


しかし、前世(ぜんせ)衆人(しゅうじん)包囲攻撃(ほういこうげき)によって()んだ絶望(ぜつぼう)(くら)べれば、今生(こんじょう)(かれ)(しあわ)せで、意味(いみ)のある()()えるだろう**。


覇亀(はき)()んだことは、仙元(せんげん)(うご)かせなくなったことを意味(いみ)する。


しかし、方源(ほうげん)(あわ)てなかった。


(つづ)最後(さいご)一歩(いっぽ)は、大量(たいりょう)元石(げんせき)代用(だいよう)として完全(かんぜん)(おこな)える。


(かり)覇亀(はき)生存(せいぞん)していても、銅鼎(どうてい)(なか)一筋(ひとすじ)仙元(せんげん)福地(ふくち)運転(うんてん)(ささ)えるために使(つか)わなければならず、煉蠱(れんこ)(もち)いることなど到底(とうてい)できない。


今回(こんかい)仙蛊(せんこ)煉製(れんせい)は、その艱難辛苦(かんなんしんく)春秋蝉(しゅんじゅうせみ)上回(うわまわ)る。先程(さきほど)大殿(だいでん)震動(しんどう)で、(あや)うく失敗(しっぱい)するところだった。一旦(いったん)失敗(しっぱい)すれば、(わたし)のような()るに()らない凡体(ぼんたい)間違(まちが)いなく反噬(はんせい)()んでしまい、春秋蝉(しゅんじゅうせみ)催動(さいどう)する時間(じかん)さえなかっただろう**。」


「それに、この(もっと)重要(じゅうよう)一歩(いっぽ)心神(しんしん)非常(ひじょう)消耗(しょうもう)する。凡人(ぼんじん)では到底(とうてい)不可能(ふかのう)だ。(さいわ)保険(ほけん)()けて風天語(ふうてんご)奴隷(どれい)にした。(しか)も万々(ばんばん)成功(せいこう)できなかっただろう。」


方源(ほうげん)前世(ぜんせ)春秋蝉(しゅんじゅうせみ)煉製(れんせい)したとき、(かれ)(すで)蛊仙(こせん)だった。今回(こんかい)(かれ)凡人(ぼんじん)資格(しかく)仙蛊(せんこ)煉製(れんせい)しようとしており、元々(もともと)希望(きぼう)など(まった)くなかった。


第一(だいいち)に、神秘(しんぴ)蛊仙(こせん)心血(しんけつ)(そそ)ぎ、一生(いっしょう)(つい)やして研究(けんきゅう)したこの秘方(ひほう)は、(たし)かに精華(せいか)である。


第二(だいに)に、秘方(ひほう)仙蛊(せんこ)神遊(しんゆう)使用(しよう)したことが、超凡脱俗(ちょうぼんだつぞく)難度(なんど)(おお)きく軽減(けいげん)した。


第三(だいさん)に、方源(ほうげん)一人(ひとり)(ちから)ではなく、過程(かてい)地霊(ちれい)煉蠱大師(れんこだいし)である風天語(ふうてんご)助力(じょりょく)()た。


この(よう)な様々(さまざま)な要因(よういん)(かさ)なり、方源(ほうげん)(あや)うい綱渡(つなわた)りで、(もっと)艱難(かんなん)困難(こんなん)一歩(いっぽ)完了(かんりょう)させたのだ。


(つぎ)三更蛊(さんこうこ)使用(しよう)する。これは(はる)かに簡単(かんたん)だ。そう(そう)(そと)状況(じょうきょう)がどうなっているか()からないな」方源(ほうげん)平静(へいせい)()(もど)し、心神(しんしん)(おさ)めて、(はじ)めて殿外(でんがい)喊声(かんせい)殺伐(さつばつ)(こえ)()()いた。


方源(ほうげん)()()けて。犬陣(いぬじん)(あな)()けられ、四转蛊師(してんこし)(ひと)り、(きみ)(ほう)(ころ)()かっている!」丁度(ちょうど)その(とき)白凝冰(はくぎょうひょう)から警告(けいこく)(つた)わってきた。


「うん」方源(ほうげん)表情(ひょうじょう)(けん)しくし、ゆっくり()()がった。











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