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蛊真人  作者: 魏臣栋
魔子出山
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第百六十二節:一vs七(下)

鉄沐(てつもく)(ころ)した(つぐな)い、()んでもらうわ!」鉄線花(てつせんか)傘蓮蛊(さんれんこ)(かか)げ、(さけ)びながら(くる)ったように突進(とっしん)してきた。


方源(ほうげん)(ほほ)()みを()かべ、鉄線花(てつせんか)間近(まぢか)まで(せま)った(とき)足首(あしくび)(やわ)らかな(うご)きで(からだ)旋回(せんかい)させ、(つばさ)自由(じゆう)(ひろ)げた——舞踏(ぶとう)のような優雅(ゆうが)(うご)きで鉄線花(てつせんか)(わき)をすり()けた。


鉄線花(てつせんか)()六歩(ろっぽ)()(すす)み、(じょ)(じょ)()まった。


彼女(かのじょ)端麗(たんれい)(かお)呆然(ぼうぜん)としていた。傘蓮蛊(さんれんこ)地面(じめん)()ち、(ゆき)のように(しろ)首筋(くびすじ)一筋(ひとすじ)()(せん)()かび()がった——次の瞬間(しゅんかん)()噴水(ふんすい)のように()()がり、彼女(かのじょ)(あたま)(からだ)から()()ばした。


線花(せんか)!!」鉄家(てつけ)(もの)たちの悲痛(ひつう)(さけ)びが(ひび)いたが、鉄線花(てつせんか)(いのち)(もど)らなかった。


鉄霸修(てつはしゅう)(あわ)てて()()ったが——


方源(ほうげん)高笑(たかわら)いし、黒翼(こくよく)一振(ひとふ)り、(ふたた)天高(てんたか)()()がった。


鉄霸修(てつはしゅう)藤甲草兵(とうこうそうへい)(はば)まれ、必死(ひっし)進路(しんろ)(ひら)いたものの、方源(ほうげん)(はや)さには(とお)(およ)ばなかった。


空中(くうちゅう)()(もど)った方源(ほうげん)は、(ふたた)()乱射(らんしゃ)して炸裂(さくれつ)させた(のち)鉄若男(てつじゃくなん)目指(めざ)して急降下(きゅうこうか)した!


「まずい! 若様(わかさま)(ねら)われている!」鉄刀苦(てつとうく)らが(あわ)てて救援(きゅうえん)()かうと——


方源(ほうげん)突然(とつぜん)方向(ほうこう)()え、いきなり急降下(きゅうこうか)鉄刀苦(てつとうく)()()(まえ)着地(ちゃくち)した!


()ね!」方源(ほうげん)表情(ひょうじょう)冷徹(れいてつ)で、鉄刀苦(てつとうく)拳脚(けんきゃく)()けもせず、凶悍極(きょうかんきわ)まりない体当(たいあ)たりを仕掛(しか)けた。


鉄刀苦(てつとうく)もまた勇毅(ゆうき)(しょう)で、猛然(もうぜん)対攻(たいこう)()た。


迅影蛊(じんえいこ)手刃蛊(しゅじんこ)鉄手蛊(てっしゅこ)連斬蛊(れんざんこ)速戦風(そくせんぷう)刀気蛊(とうきこ)


(かれ)は元々(もともと)攻撃特化(こうげきとっか)蛊師(こし)(いま)全力(ぜんりょく)()め立て、両腕(りょううで)(かぜ)(ごと)旋回(せんかい)し、滾々(こんこん)たる刀光(とうこう)血影(けつえい)()()こした。


方源(ほうげん)展開(てんかい)した金罡蛊(きんこうこ)光罩(こうしょう)は、(またた)()もなく(やぶ)られた。


(たと)古銅皮(ことうひ)などの防御(ぼうぎょ)があっても、方源(ほうげん)(からだ)()()かれ、皮肉(ひにく)()()()った!


「その調子(ちょうし)だ!()()け!」他の(もの)たちは(あわ)てて方向(ほうこう)()え、救援(きゅうえん)()かってきた。


「しまった… 真元(しんげん)()きた!」突然(とつぜん)鉄刀苦(てつとうく)攻撃(こうげき)()んだ。


(かれ)三转蛊師(さんてんこし)で、激戦(げきせん)(つづ)けてきた。この狂攻(きょうこう)で、(のこ)(すく)ない真元(しんげん)(またた)()枯渇(こかつ)した。真元(しんげん)(うしな)った鉄刀苦(てつとうく)は、(とら)病猫(やみねこ)になったようだった。


方源(ほうげん)(ひや)やかに(わら)い、鉄刀苦(てつとうく)(くび)(つか)むと、(ちから)()めて(にぎ)(つぶ)した。


パキッ!


(かわ)いた(おと)(ひび)き、鉄刀苦(てつとうく)首筋(くびすじ)は粉々(こなごな)に(くだ)かれた。鉄若男(てつじゃくなん)右腕(みぎうで)であり、勇毅果敢(ゆうきかかん)刀客(とうかく)は、かくして(いのち)()とした。


「いやあああっ!!!」鉄若男(てつじゃくなん)はこの光景(こうけい)目撃(もくげき)し、両眼(りょうがん)()()()まった。(かな)しみと(いか)りが憎悪(ぞうお)(ほのお)()()がらせ、彼女(かのじょ)(はい)()()くさんばかりだった。


藤甲草兵(とうこうそうへい)は、彼女(かのじょ)指揮(しき)のもと、(てん)()(みどり)奔流(ほんりゅう)()し、方源(ほうげん)目指(めざ)して怒濤(どとう)(ごと)()()せた。


数千(すうせん)草人傀儡(くさにんかいらい)が、(かず)暴力(ぼうりょく)方源(ほうげん)脅威(きょうい)(おとしい)れた。


鉄若男(てつじゃくなん)目尻(めじり)に、(はな)(おく)に、(くち)(はし)に、真紅(しんく)()(にじ)()た——この高強度(こうきょうど)操作(そうさ)は、彼女(かのじょ)精神(せいしん)極限(きょくげん)負荷(ふか)をかけており、肉体(にくたい)にまで反響(はんきょう)(はじ)めていた。


若男(じゃくなん)衝動(しょうどう)()られるな! (いか)りに(あたま)(くも)らせるな!」鉄霸修(てつはしゅう)はこの状況(じょうきょう)()て、(あわ)てて警告(けいこく)した。


しかし鉄若男(てつじゃくなん)はすでに理性(りせい)(うしな)っていた。彼女(かのじょ)眼前(がんぜん)で、親友(しんゆう)肉親(にくしん)惨死(さんし)するのを目撃(もくげき)し、それは巨大(きょだい)衝撃(しょうげき)だった。それは(むかし)(ちち)()(かな)しんだ記憶(きおく)まで()()こした。


「やはりまだ(あお)すぎる」方源(ほうげん)(ひや)やかに(わら)い、黒翼(こくよく)一振(ひとふ)りし、優雅(ゆうが)()()がった。


(いきお)()んで(おそ)いかかった藤甲草兵(とうこうそうへい)は、(むな)しく虚空(こくう)()いた。草兵(そうへい)たちは(たが)いに激突(げきとつ)し、()しつぶされ(から)()った。この一瞬(いっしゅん)混乱(こんらん)陣形(じんけい)(おお)きく(みだ)れ、鉄霸修(てつはしゅう)らは身動(みうご)きも()れない窮地(きゅうち)()()まれた。


「これがチームワークの弱点(じゃくてん)だ! 連携(れんけい)(わる)ければ、仲間(なかま)こそ最大(さいだい)足枷(あしかせ)となる。ははは… 詳細(しょうさい)分業(ぶんぎょう)は、成員(せいいん)他者(たしゃ)依存(いぞん)(おとしい)れる。(ひと)(たよ)るより(おのれ)(たの)め——これこそが()真理(しんり)だ!」方源(ほうげん)(たか)()()がり、冷徹(れいてつ)()戦場(せんじょう)見下(みお)ろすと、視線(しせん)鉄傲開(てつごうかい)(かた)めた。


鉄傲開(てつごうかい)偵察(ていさつ)蛊師(こし)として、(たたか)いが(はじ)まって以来(いらい)(つね)(そと)(えん)遊撃(ゆうげき)していた。


(かれ)俊足(しゅんそく)は、()げて援軍(えんぐん)(もと)めるのに最適(さいてき)だ。方源(ほうげん)殲滅(せんめつ)計画(けいかく)にとって、最大(さいだい)脅威(きょうい)となる。ゆえに鉄傲開(てつごうかい)は、(かなら)()なねばならぬ!


方源(ほうげん)(つばさ)(ひろ)げて飛来(ひらい)するのを()て、鉄傲開(てつごうかい)(かお)(おお)(かく)せぬ戦慄(せんりつ)(はし)った。


方源(ほうげん)全身(ぜんしん)()()まり、黒髪(くろかみ)黒瞳(くろひとみ)黒翼(こくよく)(ひろ)げて、まさに魔神(ましん)降臨(こうりん)(ごと)し。凶暴(きょうぼう)剛猛(ごうもう)でありながら、冷酷(れいこく)かつ狡知(こうち)()ちていた。鉄沐(てつもく)鉄線花(てつせんか)鉄刀苦(てつとうく)相次(あいつ)いで惨死(さんし)鉄霸修(てつはしゅう)さえも(かれ)()められなかった。


このような強敵(きょうてき)に、自分(じぶん)太刀打(たちう)ちできるはずがない?


隙間(すきま)もないほど密集(みっしゅう)した藤甲草兵(とうこうそうへい)大軍(たいぐん)は、かつて鉄傲開(てつごうかい)確固(かっこ)たる安心感(あんしんかん)(あた)えていたが、(いま)やそれは巨大(きょだい)()ややかな皮肉(ひにく)()していた。


()げろ… 三叉山(さんさざん)へ!鉄家四老(てつけしろう)()らせろ!」鉄傲開(てつごうかい)恐怖(きょうふ)()られ、(こころ)(なか)撤退(てったい)理由(りゆう)捏造(ねつぞう)すると、即座(そくざ)戦場(せんじょう)(はな)れ、全速力(ぜんそくりょく)()()した。


()て! (もど)って()い!」鉄霸修(てつはしゅう)鉄傲開(てつごうかい)山林(さんりん)()()むのを()(あせ)(さけ)んだ。


鉄傲開(てつごうかい)(のこ)って結束(けっそく)していれば、まだ()(のこ)可能性(かのうせい)もあった。しかし一人(ひとり)()げるなど、真元(しんげん)不足(ふそく)修為(しゅうい)(ひく)()地形(ちけい)制約(せいやく)という三重(さんじゅう)弱点(じゃくてん)(かか)え、方源(ほうげん)飛行能力(ひこうのうりょく)(かな)うはずがない。


()たして、(またた)()もなく、方源(ほうげん)鉄傲開(てつごうかい)生首(なまくび)()げて()(もど)ってきた。


「ああああ! 古月方正(こげつほうせい)古月方正(こげつほうせい)! お(まえ)(かなら)()ぬ、絶対(ぜったい)()ぬぞ!! 鉄家(てつけ)子弟(してい)虐殺(ぎゃくさつ)した(つみ)(きわ)まり、お(まえ)(ゆる)余地(よち)微塵(みじん)もない。(おとこ)なら()げるな、(かく)れてるとは(なに)のつもりだ?根性(こんじょう)なしの腰抜(こしぬ)けが、()い! 正々堂々(せいせいどうどう)と(たたか)おう、お(まえ)を粉々(こなごな)に引き()き、(ほね)まで(はい)にしてやる!」鉄霸修(てつはしゅう)(いか)りの(きわ)み、雷鳴(らいめい)(ごと)咆哮(ほうこう)(はな)った。


方源(ほうげん)(ひや)やかに嘲笑(あざわら)い、挑発(ちょうはつ)()らなかった:「罪大悪極(ざいだいあっごく)? はあ、(おれ)(いま)まで何人(なんにん)(ころ)してきたが、お(まえ)が『罪大悪極(ざいだいあっごく)』と()ったことは一度(いちど)もなかった。鉄家(てつけ)(もの)()にかけたら、(きゅう)罪大悪極(ざいだいあっごく)になるのか? ふふ、その(つみ)はなかなか()()った。ならばもっと(ころ)して、(つみ)(ふか)めてやろう!」


そう()うと、方源(ほうげん)(つばさ)()るわせ、爆撃(ばくげき)()(かえ)し、()びかかりながら、(のこ)りの鉄家(てつけ)蛊師(こし)(ひと)りまた(ひと)りと(ほうむ)っていった。


鉄霸修(てつはしゅう)()()けんばかりに(いか)り、()()きそうな(くや)しさだった。しかし藤甲草兵(とうこうそうへい)(はば)まれ、方源(ほうげん)(はや)さに()いつけず、無念(むねん)にも鉄家(てつけ)有望(ゆうぼう)若手(わかて)たちが、次々(つぎつぎ)と方源(ほうげん)惨殺(さんさつ)されるのを()(とど)けるしかなかった——(かがや)かしい未来(みらい)(うば)われるのだ。


(またた)()に、戦場(せんじょう)()鉄家(てつけ)(もの)は、鉄若男(てつじゃくなん)鉄霸修(てつはしゅう)(ふた)()だけとなった。


()ね… (かなら)()なせてやる…」鉄若男(てつじゃくなん)両眼(りょうがん)真紅(しんく)()まり、(ぎん)()()(くだ)かんばかりだった。彼女(かのじょ)はその(のろ)いの言葉(ことば)()(かえ)(つづ)けていた。


彼女(かのじょ)全霊(ぜんれい)をかけて藤甲草兵(とうこうそうへい)(あやつ)(つづ)けた。七穴(しちあな)から(なが)()()(かお)(うえ)()じり()い、(おそ)ろしい()仮面(かめん)形作(かたちづく)っていた。


若男(じゃくなん)()()け!しっかりしろ!」鉄霸修(てつはしゅう)彼女(かのじょ)(そば)()()り、(かた)()さぶった。しかし鉄若男(てつじゃくなん)(まった)()づかず、憎悪(ぞうお)()える()(そら)方源(ほうげん)()()(つづ)けていた。


方源(ほうげん)真下(ました)藤甲草兵(とうこうそうへい)(ひと)つに(かた)まり、(たが)いに密着(みっちゃく)し、身動(みうご)きも()れないほどに混雑(こんざつ)していた。方源(ほうげん)攻撃(こうげき)できず、まるで無頭蝿(むとうばえ)のようだった。


鉄霸修(てつはしゅう)無念(むねん)にも嘆息(たんそく)した——経験豊(けいけんゆた)かな(かれ)は、この(たたか)いが鉄若男(てつじゃくなん)(あた)えた衝撃(しょうげき)があまりにも大き(おお)ぎて、彼女(かのじょ)心境(しんきょう)崩壊(ほうかい)し、憎悪(ぞうお)(いか)りで()たされ、走火入魔(そうかにゅうま)寸前(すんぜん)となり、当分(とうぶん)(あいだ)戦力(せんりょく)として(やく)()たないことを(さと)った。


方源(ほうげん)時折(ときおり)(つばさ)()るわせ、(からだ)空中(くうちゅう)()かせ(つづ)けた。


鉄家(てつけ)(もの)二人(ふたり)だけになったが、方源(ほうげん)(ぎゃく)攻撃(こうげき)一時(いちじ)()めた。


その理由(りゆう)は——この二人(ふたり)は、鉄若男(てつじゃくなん)狂乱(きょうらん)(かぎ)り、鉄霸修(てつはしゅう)戦力(せんりょく)(たか)く、いずれも手強(てごわ)相手(あいて)だった。油断(ゆだん)すれば、(ぎゃく)()われる危険(きけん)がある。


鉄若男(てつじゃくなん)()つめながら、方源(ほうげん)()思案(しあん)(ひかり)(はし)った。


鉄若男(てつじゃくなん)はこの状態(じょうたい)で、すでに理性(りせい)(うしな)っている。これらの藤甲草兵(とうこうそうへい)は、彼女(かのじょ)精神(せいしん)力を消耗(しょうもう)させるために()かしておこう。彼女(かのじょ)精神崩壊(せいしんほうかい)した(とき)こそ、(いのち)(うば)絶好(ぜっこう)機会(きかい)だ。…いや、もっと(たえ)なる手段(しゅだん)がある。彼女(かのじょ)鉄家(てつけ)若様(わかさま)だ。ふふっ、鉄霸修(てつはしゅう)(かなら)彼女(かのじょ)(まも)るだろう。ちょうどいい、鉄若男(てつじゃくなん)利用(りよう)して、鉄霸修(てつはしゅう)攻撃(こうげき)させよう! もし鉄霸修(てつはしゅう)(ころ)せれば、それこそ(ねが)ったり(かな)ったりだ」


鉄霸修(てつはしゅう)はその()()せて(ひさ)しく、修為(しゅうい)四转高階(してんこうかい)だが、土霸王蛊(どはおうこ)(ちから)で、通常(つうじょう)四转巅峰(してんてんぽう)(しの)戦力(せんりょく)(ゆう)する。()わば、方源(ほうげん)青茅山(せいぼうざん)()以来(いらい)出会(であ)った最強(さいきょう)(てき)だ。


正面(しょうめん)から(たたか)えば、方源(ほうげん)全力(ぜんりょく)()くしても、()つことはできない。


唯一(ゆいいつ)欠点(けってん)は、遠距離攻撃能力(えんきょりこうげきのうりょく)不足(ふそく)だが、(けっ)して致命的(ちめいてき)弱点(じゃくてん)ではない。


しかし(たたか)いの状況(じょうきょう)(つね)流動(りゅうどう)(てき)だ。鉄霸修(てつはしゅう)自身(じしん)欠点(けってん)はなくとも、(いま)(かれ)(そば)には(まも)らねばならぬ存在(そんざい)がいる。


無形(むけい)のうちに、鉄若男(てつじゃくなん)方源(ほうげん)鉄霸修(てつはしゅう)(おど)すための人質(ひとじち)()していた!


「もし鉄霸修(てつはしゅう)仕留(しと)められれば、易火(いか)さえも(おれ)警戒(けいかい)するだろう。しかし周囲(しゅうい)状況(じょうきょう)にも注意(ちゅうい)せねばならぬ。時間(じかん)長引(ながび)かせるわけにはいかない。鉄家(てつけ)七人(しちにん)(たし)かに隠密(おんみつ)経路(けいろ)(えら)んだが、鉄家四老(てつけしろう)支援(しえん)()()ける可能性(かのうせい)排除(はいじょ)できない」方源(ほうげん)(ふたた)(こころ)の中で(みずか)らに警告(けいこく)した。


(かれ)生来(せいらい)慎重(しんちょう)冷静(れいせい)理知(りち)(てき)だった。窮地(きゅうち)(おちい)っても(あわ)てず、優位(ゆうい)()っても(おご)らなかった。


鉄家四老(てつけしろう)には合力(ごうりょく)必殺技(ひっさつわざ)がある——「無極(むきょく)搜鎖(そうさ)」と(しょう)される。蛊師(こし)定星蛊(ていせいこ)()()けておけば、その蛊師(こし)がどこに()げようとも、(かなら)拘束(こうそく)()らえる。これぞ(いっ)(とう)捕縛(ほばく)(じゅつ)だ。


前世(ぜんせ)伝説(でんせつ)魔道(まどう)巨頭(きょとう)孔日天(こうじつてん)さえも、この(わざ)()()かり、その()(ほろ)ぼした。


方源(ほうげん)骨翼蛊(こつよくこ)(てん)()()(めぐ)り、自由自在(じゆうじざい)攻撃(こうげき)撤退(てったい)(あやつ)れる。しかし一度(いちど)鎖蛊(さこ)()え付け(つけ)られれば、九天(きゅうてん)彼方(かなた)蒼穹(そうきゅう)()てまで()げても、(かなら)捕縛(ほばく)される。


(ひと)(うえ)(ひと)がおり、(てん)(そと)(てん)がある。万物(ばんぶつ)均衡(きんこう)(たも)つ——骨翼蛊(こつよくこ)(すぐ)れているが、(ほか)手段(しゅだん)(せい)されることもある。


今回(こんかい)(たたか)いで方源(ほうげん)驚異(きょうい)成果(せいか)()げられた理由(りゆう)(ふた)つ:


第一(だいいち)に、前世(ぜんせ)記憶(きおく)により鉄家七人衆(てつけしちにんしゅう)(ふか)理解(りかい)していた。


第二(だいに)に、戦闘中(せんとうちゅう)鉄家七人(てつけしちにん)遠距離攻撃手段(えんきょりこうげきしゅだん)消耗(しょうもう)破壊(はかい)(つづ)けたからだ。


この思案(しあん)電光石火(でんこうせっか)()だった。


方源(ほうげん)決断(けつだん)(くだ)すと、即座(そくざ)元石(げんせき)()()し、真元(しんげん)回復(かいふく)(はじ)めた。


(くう)(きょう)(なか)真元(しんげん)(うみ)は、()()えて回復(かいふく)していく。


同時(どうじ)に、自力更生蛊(じりきこうせいこ)駆使(くし)し、(からだ)危険(きけん)(きず)治療(ちりょう)した。


「くそっ…!」この光景(こうけい)()て、鉄霸修(てつはしゅう)(こころ)巨石(きょせき)()()かるような(おも)焦燥感(しょうそうかん)渦巻(うずま)いた。


小獣王(しょうじゅうおう)()(つづ)けてくれれば、むしろ好都合(こうつごう)だった。だが方源(ほうげん)悠然(ゆうぜん)(かま)え、優位(ゆうい)(ひた)快感(かいかん)(おぼ)れることなく、攻撃(こうげき)中断(ちゅうだん)し、真元(しんげん)回復(かいふく)し、(きず)(いや)している!


「この小獣王(しょうじゅうおう)年若(としわか)いのに、どうしてここまで老獪(ろうかい)で、()()(はら)っているんだ!?」















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