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蛊真人  作者: 魏臣栋
魔子出山
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第百五十八節:新しい切り札

(ひかり)()(なか)一匹(いっぴき)()がゆっくりと方源(ほうげん)(てのひら)()ちた。


これは水籠蛊(すいろうこ)で、野生(やせい)蛊虫(こちゅう)()らえるための特効(とっこう)を持つ。


()かい(がわ)毛民(もうみん)は、まだ煉蠱(れんこ)最中(さいちゅう)だった。方源(ほうげん)完成(かんせい)したのを()て、絶望(ぜつぼう)雄叫(おたけ)びを()げた。


(てん)(くう)から一筋(ひとすじ)(かみなり)(はし)り、バキッと(おと)()てて(かれ)(ほうむ)った。


犬王継承(けんおうけいしょう)(おな)じく、信王継承(しんおうけいしょう)残酷(ざんこく)(きわ)まりない。蛊師(こし)一歩(いっぽ)(すす)(たび)に、()()()みしめねばならない。


方源(ほうげん)(かる)(いき)をつくと、水籠蛊(すいろうこ)(ふところ)(おさ)め、(さき)(すす)んだ。


(かれ)記憶(きおく)(ただ)しければ、これは信王継承(しんおうけいしょう)第三十二(さんじゅうに)(せき)突破(とっぱ)だ。


信王継承(しんおうけいしょう)煉道(れんどう)継承(けいしょう)である。十関(じっかん)(ごと)に、難易度(なんいど)(そう)(かさ)ねるように上昇(じょうしょう)し、(あらわ)れる毛民(もうみん)次第(しだい)聡明(そうめい)強力(きょうりょく)になる。


(ぜん)二十数関(にじゅうすうかん)では、方源(ほうげん)言葉(ことば)毛民(もうみん)(たて)まつり、心境(しんきょう)(みだ)して煉蠱(れんこ)失敗(しっぱい)させ、(たたか)わずして()つことができた。


しかし三十関(さんじっかん)(いた)り、毛民(もうみん)体躯(たいく)巨大化(きょだいか)し、知恵(ちえ)格段(かくだん)向上(こうじょう)したため、方源(ほうげん)(みずか)()(くだ)し、正式(せいしき)比煉(ひれん)しなければならなくなった。


(さいわ)い、(ぜん)二十数関(にじゅうすうかん)蓄積(ちくせき)した煉蠱材料(れんこざいりょう)方源(ほうげん)手元(てもと)にある。これにより、(かれ)煉蠱(れんこ)(さい)豊富(ほうふ)選択肢(せんたくし)(なか)から最適(さいてき)なものを(えら)余地(よち)()まれた。


これらの煉蠱(れんこ)材料(ざいりょう)は、蛊師(こし)たちが()って()ける。(つぎ)(かん)突破(とっぱ)する(さい)資本(しほん)となる。


これも当時(とうじ)信王(しんおう)継承(けいしょう)(もう)けた(とき)(わざ)わざ(のこ)した秘訣(ひけつ)だ。方源(ほうげん)前世(ぜんせ)でさえ、この秘訣(ひけつ)(おおやけ)になるまでに一年(いちねん)かかり、(ひろ)()られるようになった。(いま)当然(とうぜん)秘匿(ひとく)されており、(たと)えこの秘訣(ひけつ)気付(きづ)いた(もの)がいても、(ごく)わずかだ。


方源(ほうげん)はこのまま(すす)(つづ)け、()にした豊富(ほうふ)蓄積(ちくせき)前世(ぜんせ)経験(けいけん)(たよ)りに、犬王継承(けんおうけいしょう)よりも()成績(せいせき)(おさ)めた。


そして第四十関(だいよんじゅっかん)()ぎると、信王継承(しんおうけいしょう)難易度(なんいど)(ふたた)数倍(すうばい)()()がった。


この段階(だんかい)(いた)り、蛊師(こし)たちは()(ぶん)()一匹(いっぴき)使(つか)えるようになる。しかし信王継承(しんおうけいしょう)では、使用可能(しようかのう)()煉道(れんどう)()(かぎ)られる。


方源(ほうげん)煉道(れんどう)蛊虫(こちゅう)()っておらず、手元(てもと)材料(ざいりょう)もほぼ()きていた。(かれ)足取(あしど)りが(おも)くなり(はじ)めた。


各関(かくかん)突破(とっぱ)するのにも、非常(ひじょう)困難(こんなん)だった。


しかし(さいわ)いにも、四十関(よんじっかん)以降(いこう)信王継承(しんおうけいしょう)蛊師(こし)相応(ふさわ)しい報酬(ほうしゅう)(あた)える。


これらの報酬(ほうしゅう)は、煉道蛊虫(れんどうこちゅう)秘伝(ひでん)処方(しょほう)元石(げんせき)など、(じつ)豊富(ほうふ)だ。


方源(ほうげん)第四十四関(だいよんじゅうよんかん)到達(とうたつ)した(とき)一度(いちど)だけ(そと)伝送(でんそう)できる機会(きかい)(おとず)れた。(かれ)はこの機会(きかい)(つか)み、信王継承(しんおうけいしょう)から撤退(てったい)した。


今回(こんかい)挑戦(ちょうせん)は、犬王継承(けんおうけいしょう)よりも(なが)時間(じかん)(よう)した。


三叉山(さんさざん)(もど)ると、方源(ほうげん)鉄家(てつけ)紫色(むらさきいろ)光罩(こうしょう)依然(いぜん)としてそびえ()っているのを確認(かくにん)した——鉄家四老(てつけしろう)(おどろ)くほどの忍耐(にんたい)(づよ)さで、三王継承(さんおうけいしょう)(はい)らず、白凝冰(はくぎょうひょう)包囲(ほうい)(つづ)けていた。


山頂(さんちょう)三本(さんぼん)光柱(こうちゅう)は、()(かげ)もなく萎縮(いしゅく)し、茶碗(ちゃわん)(くち)ほどの(ふと)さになっていた。


しかし光柱(こうちゅう)存在(そんざい)する(かぎ)り、たとえ(はり)のように(ほそ)一筋(ひとすじ)でも、門戸(もんこ)()じていない(あか)しだ。依然(いぜん)として(はい)ることができる。


ただし毎回(まいかい)(ひら)きで、三王継承(さんおうけいしょう)のどれにせよ、蛊師(こし)一度(いちど)しか(はい)れない。


方源(ほうげん)李閑(りかん)(さが)()し、再取引(さいとりひき)(おこな)った。


李閑(りかん)方源(ほうげん)がこれほど(おお)くの品物(しなもの)()せることに、ひそかに(おどろ)いた。


(わる)()らせだ。鉄家四老(てつけしろう)(すで)家族(かぞく)救援(きゅうえん)要請(ようせい)し、鉄家(てつけ)一団(いちだん)強力(きょうりょく)援軍(えんぐん)派遣(はけん)した。貴殿(きでん)不利(ふり)(うご)きをするかもしれない」


方源(ほうげん)(おどろ)かなかった——鉄家四老(てつけしろう)のこの(うご)きは、(かれ)予想(よそう)範囲内(はんいない)だった:「おお? 強援(きょうえん)とは(だれ)だ?」


首領(しゅりょう)鉄家(てつけ)鉄霸修(てつはしゅう)だ。こいつは(ちから)(みち)蛊師(こし)で、四转高階(してんこうかい)実力(じつりょく)(しゃ)だ。それ以外(いがい)に、鉄若男(てつじゃくなん)()る。この(おんな)鉄家八人(てつけはちにん)若様(わかさま)一人(ひとり)で、ここ(ふた)(とし)急成長(きゅうせいちょう)した新星(しんせい)だ! 鉄家(てつけ)(はち)若様(わかさま)は、(おのおの)人傑(じんけつ)ぞろいだ。(なか)でもこの鉄若男(てつじゃくなん)は、鉄家(てつけ)神捕(しんぽ)鉄血冷(てつけつれい)(じつ)(むすめ)で、(わか)くして(すで)四转初階(してんしょかい)実力(じつりょく)()つ」


鉄家(てつけ)強援(きょうえん)(たい)し、李閑(りかん)(とく)鉄若男(てつじゃくなん)重点的(じゅうてんてき)紹介(しょうかい)した。一方(いっぽう)鉄霸修(てつはしゅう)については、紹介(しょうかい)(すく)なかった。


鉄霸修(てつはしゅう)はとっくに()()した人物(じんぶつ)で、周知(しゅうち)事実(じじつ)だった。しかし鉄若男(てつじゃくなん)新星(しんせい)であり、(ちい)さな名声(めいせい)()ているものの、南疆(なんきょう)全土(ぜんど)()られるまでには(いた)っていない。


李閑(りかん)()らなかったが、方源(ほうげん)鉄若男(てつじゃくなん)非常(ひじょう)(くわ)しかった。


彼女(かのじょ)()たして四转(してん)昇格(しょうかく)したか。鉄霸修(てつはしゅう)か… 鉄家(てつけ)はやはりこの(おとこ)派遣(はけん)したのか、前世(ぜんせ)のままに…」方源(ほうげん)(こころ)の中で(おも)(めぐ)らせた。


李閑(りかん)終始(しゅうし)方源(ほうげん)顔色(かおいろ)(うかが)っていたが、(かれ)表情(ひょうじょう)一貫(いっかん)して平静(へいせい)なのを()て、一層(いっそう)忌憚(きたん)(いだ)いた。


小獣王様(しょうじゅうおうさま)鉄家(てつけ)強援(きょうえん)到着(とうちゃく)すれば、鉄家四老(てつけしろう)()()け、白凝冰(はくぎょうひょう)本格(ほんかく)(てき)始末(しまつ)できます。(いま)()()てば、まだ()()いますぞ!」李閑(りかん)誠実(せいじつ)そうな表情(ひょうじょう)懇願(こんがん)した。


今度(こんど)取引(とりひき)は、李閑(りかん)(くん)(ひと)(まか)せよう」方源(ほうげん)(かろ)(わら)うと、洞窟(どうくつ)()()っていった。


方源(ほうげん)()るや(いな)や、李閑(りかん)顔色(かおいろ)(くも)った。


(かれ)(ほそ)()(するど)(ひかり)宿(やど)した:「ここまで()(あぶら)(そそ)いだのに、この小獣王(しょうじゅうおう)微動(びどう)だにしないのか? 仲間(なかま)安否(あんぴ)(まった)()にかけていないのか? まさか白凝冰(はくぎょうひょう)との関係(かんけい)は、(うわさ)ほどの緊密(きんみつ)さではないのか? いや… 白凝冰(はくぎょうひょう)はあれほどの絶世(ぜっせい)美女(びじょ)だ、(おとこ)なら(かなら)(すく)いに()くだろう。どうやら狐魅児(こみこ)連絡(れんらく)()必要(ひつよう)がありそうだ…」


(かれ)にとって、()(あぶら)(そそ)ぐことは本能(ほんのう)となっていた。他人(たにん)(あらそ)いを傍観(ぼうかん)し、火事場泥棒(かじばどろぼう)(ねら)うことで、より(おお)きな利益(りえき)()られるのだ。


本当(ほんとう)なの?」狐魅児(こみこ)李閑(りかん)からの()らせを()くと、()(かがや)かせ、(おお)いに(ふる)()った。


(いと)しい(ひと)(だま)するはずがないだろう?」李閑(りかん)(わら)いながら、狐魅児(こみこ)(こし)()(まわ)した。


狐魅児(こみこ)嬌声(きょうせい)()げ、(みずか)李閑(りかん)(むね)()()み、(あま)えた:「李兄(りあに)は、やっぱりあたしを一番(いちばん)可愛(かわい)がってくれるのね~」



(ひと)(つぶ)(まる)(たま)が、方源(ほうげん)(てのひら)(うえ)(しず)かに(よこ)たわっていた。


それは全身(ぜんしん)黄金色(こがねいろ)(かがや)き、親指(おやゆび)(さき)ほどの(おお)きさだ。洞窟(どうくつ)薄暗(うすぐら)(ひかり)(なか)(にぶ)金属光(きんぞくひかり)(はな)っている。


これが黄金舎利蛊(おうごんしゃりこ)四转蛊虫(してんこちゅう)だ!


この()市場(しじょう)(かく)家族(かぞく)から厳重(げんじゅう)管理(かんり)されている。李閑(りかん)でさえ、()()れるのは困難(こんなん)だ。


何故(なぜ)なら、この()四转蛊師(してんこし)小境界(しょうきょうかい)一段階(いちだんかい)直接(ちょくせつ)向上(こうじょう)させられるからだ。四转(してん)五转(ごてん)(すで)家族(かぞく)高層(こうそう)で、一匹(いっぴき)黄金舎利蛊(おうごんしゃりこ)高層戦力(こうそうせんりょく)均衡(きんこう)()えることさえできるのだ。


今回(こんかい)(うん)()かった。信王継承(しんおうけいしょう)で、黄金舎利蛊(おうごんしゃりこ)報酬(ほうしゅう)として()られた」方源(ほうげん)感懐(かんかい)()らすと、(ねん)じるようにしてこの()催動(さいどう)した。


黄金舎利蛊(おうごんしゃりこ)(またた)く間に一筋(ひとすじ)(きん)(ひかり)()わり、方源(ほうげん)空窪(くうか)へと()()んだ。


方源(ほうげん)空窪(くうか)(なか)では、九割(きゅうわり)真元(しんげん)(うみ)(しお)のように()()きしていた。その中心(ちゅうしん)で、春秋蝉(しゅんじゅうせん)がゆらゆらと姿(すがた)(あら)わしては()えている。


黄金舎利蛊(おうごんしゃりこ)(はい)るや(いな)や、春秋蝉(しゅんじゅうせん)(かす)かな気配(けはい)()さえつけられた。方源(ほうげん)仕方(しかた)なく春秋蝉(しゅんじゅうせん)意識(いしき)(かく)し、(あら)ためて黄金舎利蛊(おうごんしゃりこ)(あやつ)(はじ)めた。


(ひと)(かたまり)金色(こんじき)(かすみ)が、(またた)()(ひろ)がり、空窪(くうか)全体(ぜんたい)(おお)った。煌金(こうきん)(かがや)真元(しんげん)(うみ)()じり()い、空窪(くうか)四壁(しへき)(おん)(よう)された。


こうして一夜(いちや)()け、朝日(あさひ)三叉山(さんさざん)()らす(ころ)方源(ほうげん)はゆっくりと()()けた。


四转中階(してんちゅうかい)だ!


もし九眼酒虫(きゅうがんしゅちゅう)使(つか)えば、(かれ)四转高階(してんこうかい)精金真元(せいきんしんげん)()にするだろう。


この瞬間(しゅんかん)(かれ)正式(せいしき)白凝冰(はくぎょうひょう)()えた——修為(しゅうい)という(てん)で、後発(こうはつ)でありながら(さき)(いた)ったのだ。同時(どうじ)に、空窪(くうか)堅固(けんご)さが()し、春秋蝉(しゅんじゅうせん)がもたらす圧力(あつりょく)をより()えられるようになった。これで、春秋蝉(しゅんじゅうせん)という命綱(いのちづな)()れるまでの猶予期間(ゆうよきかん)(すこ)しだけ()()ばせたのだ。


(つぎ)は、煉蠱(れんこ)(はじ)める(ばん)だ…」


方源(ほうげん)酒虫(しゅちゅう)(いそ)いで催動(さいどう)せず、()わりに一匹(いっぴき)()を取り(とりだ)した。


この()は、ウズラの(たまご)ほどの(おお)きさの(ほね)(たま)のようだった。表面(ひょうめん)には、(しろ)(くろ)横縞模様(よこじまもよう)交互(こうご)(はし)っている。


かつて方源(ほうげん)白凝冰(はくぎょうひょう)は、この()を使って窮地(きゅうち)(だっ)した。


間違(まちが)いない——これこそ足無(あしな)鳥蛊(とりこ)だ。


三转(さんてん)()ぎないが、一日(いちにち)万里(ばんり)飛翔(ひしょう)でき、五转蛊師(ごてんこし)以下(いか)最上級(さいじょうきゅう)移動座騎(いどうざき)だ。しかし重大(じゅうだい)欠陥(けっかん)もある——飛行(ひこう)できるのは一度(いちど)きりだ。


着地(ちゃくち)(とき)が、()(とき)である。


この足無(あしな)鳥蛊(とりこ)も、方源(ほうげん)信王継承(しんおうけいしょう)()報酬(ほうしゅう)だ。


九宮花(きゅうきゅうか)問鼎石(もんていせき)金烏羽(きんうう)寒氷草(かんぴょうそう)… 方源(ほうげん)材料(ざいりょう)を次々(つぎつぎ)に()れ、途切(とぎ)れなく元石(げんせき)()()れた。


これらの煉蠱材料(れんこざいりょう)大半(たいはん)信王継承(しんおうけいしょう)節約(せつやく)したもの、(のこ)りは李閑(りかん)から購入(こうにゅう)したものだ。


(かれ)十八万余枚(じゅうはちまんよまい)もの元石(げんせき)(つい)やし、ようやく()()()げた。


骨翼蛊(こつよくこ)


四转蛊虫(してんこちゅう)で、(かたち)(ひと)(まい)羽根(はね)のようだ。純白(じゅんぱく)無垢(むく)で、全身(ぜんしん)骨質(こっしつ)(かる)くて鴻毛(こうもう)のようだ。


方源(ほうげん)(ねん)じると、この()(かれ)背中(せなか)()び、(ひろ)がり(はじ)めた。二対(につい)()じた(つばさ)のような(かたち)となり、方源(ほうげん)背中(せなか)のほぼ(すべ)てを(おお)った。


さらに真元(しんげん)調達(ちょうたつ)し、骨翼蛊(こつよくこ)(そそ)()むと…


(はげ)しい(いた)みが即座(そくざ)(おそ)ってきた。方源(ほうげん)脊椎(せきつい)肋骨(ろっこつ)から無数(むすう)骨棘(こつきょく)()()た。(ほね)(とげ)(にく)()(やぶ)り、()()()じり()い、二枚(にまい)幅広(はばひろ)骨翼(こつよく)形作(かたちづく)った。


この骨翼(こつよく)は、飛鳥(ひちょう)(つばさ)のようで、(はば)(ひろ)(なが)い。()(たた)んでも、尾翼(びよく)地面(じめん)(とど)くほどだ——(なに)しろ(いま)方源(ほうげん)は、正真正銘(しょうしんしょうめい)八尺(はっしゃく)の堂々(どうどう)たる(からだ)なのだから。



サッ。


(かる)(おと)(とも)に、骨翼(こつよく)()(ひろ)がった。洞窟(どうくつ)即座(そくざ)(せま)(かん)じられた。


通常(つうじょう)骨翼(こつよく)純白(じゅんぱく)だが、(いま)方源(ほうげん)骨翼(こつよく)は、(すみ)のように()(くろ)で、鋼鉄(こうてつ)のような金属光沢(きんぞくこうたく)(はな)っている。


なぜなら、方源(ほうげん)骨格(こっかく)尋常(じんじょう)()えており、鉄骨蛊(てっこつこ)効果(こうか)持続(じぞく)している。(くわ)えて、最近(さいきん)四转(してん)精鉄骨蛊(せいてっこつこ)使用(しよう)(つづ)けているからだ。


これにより、方源(ほうげん)骨翼(こつよく)(ほか)(もの)のものよりはるかに強硬(きょうこう)だ。(たん)なる骨翼(こつよく)というより、むしろ鉄骨(てっこつ)(つばさ)()うべきである!


方源(ほうげん)(かる)一振(ひとふ)りすると、耳元(みみもと)で『ヒューッ』という(おと)がし、強烈(きょうれつ)旋風(せんぷう)()()こった。


骨翼(こつよく)操作(そうさ)(おも)いのまま、()まれ()った(からだ)一部(いちぶ)のように自然(しぜん)だった。


方源(ほうげん)満足(まんぞく)げにうなずいた。


普通(ふつう)蛊師(こし)は、骨翼蛊(こつよくこ)使用(しよう)(きわ)めて慎重(しんちょう)だ。往々(おうおう)にして()(さん)(ねん)訓練(くんれん)して(はじ)めて飛行移動(ひこういどう)使(つか)える。戦闘(せんとう)(もち)いるには、さらに(なが)訓練期間(くんれんきかん)必要(ひつよう)で、(すく)なくとも()(ねん)以上(いじょう)かかる。


(なに)しろ人間(にんげん)は、両足(りょうあし)大地(だいち)()みしめて(ある)生物(せいぶつ)であって、元来(がんらい)飛行生物(ひこうせいぶつ)ではないからだ。


しかし方源(ほうげん)にこの問題(もんだい)存在(そんざい)しない。


前世(ぜんせ)五百年(ごひゃくねん)(わた)経験(けいけん)は、飛行(ひこう)分野(ぶんや)においても、豊富(ほうふ)財産(ざいさん)(のこ)していた。


想像(そうぞう)(かた)くない——(かれ)突然(とつぜん)これを使(つか)()せば、(かなら)(てき)不意打(ふいう)ちにすることだろう。


(あら)たに昇格(しょうかく)した実力(じつりょく)骨翼蛊(こつよくこ)——これらは方源(ほうげん)(あら)たな切札(きりふだ)だ!


(つぎ)は、白凝冰(はくぎょうひょう)(けん)処理(しょり)する(ばん)だ」方源(ほうげん)骨翼(こつよく)(おさ)め、()(おく)(するど)(ひかり)一瞬(いっしゅん)(はし)った。












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