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蛊真人  作者: 魏臣栋
魔子出山
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第百五十五節:易火

一匹(いっぴき)蛊虫(こちゅう)が、方源(ほうげん)頭頂(とうちょう)(うえ)浮遊(ふゆう)していた。


方源(ほうげん)体内(たいない)にある真元(しんげん)海面(かいめん)が、ゆっくりと下降(かこう)している——この()催動(さいどう)するための代償(だいしょう)だ。


この()(くろ)(ほね)のようで、両端(りょうたん)(まる)みを()び、中程(なかほど)細長(ほそなが)い。空中(くうちゅう)()かび、(にぶ)(ひかり)(はな)(つづ)けている。


その(にぶ)(ひかり)方源(ほうげん)(からだ)()らし、皮膚(ひふ)(にく)()かして、全身(ぜんしん)骨格(こっかく)影響(えいきょう)(あた)えている。


方源(ほうげん)(さき)鉄骨蛊(てっこつこ)使(つか)い、骨格(こっかく)漆黒(しっこく)()まり、鉄石(てっせき)のように(かた)くなっていた。しかし、この()作用(さよう)で、(かれ)(ほね)次第(しだい)にさらに(かた)くなっていく。


これは精鉄骨蛊(せいてっこつこ)で、四转(してん)蛊虫(こちゅう)だ。逆練(ぎゃくれん)すれば鉄骨蛊(てっこつこ)()られる。


李閑(りかん)古銅皮蛊(ことうひこ)(わた)してから三日後(みっかご)(みずか)らこの()方源(ほうげん)()(とど)けた。


精鉄骨蛊(せいてっこつこ)は、方源(ほうげん)全身(ぜんしん)(ほね)鉄骨蛊(てっこつこ)数倍(すうばい)堅固(けんご)にする。だが同時(どうじ)に、必要(ひつよう)時間(じかん)数倍(すうばい)かかる。


方源(ほうげん)はここ数日(すうじつ)精鉄骨蛊(せいてっこつこ)古銅皮蛊(ことうひこ)()()なく使(つか)い、(みずか)らの(からだ)(きた)(つづ)けている。


その(あいだ)に、九眼酒虫(きゅうがんしゅちゅう)使(つか)い、真元(しんげん)精錬(せいれん)した——初階(しょかい)淡金色(たんきんいろ)真元(しんげん)(かがや)金色(こんじき)へと昇華(しょうか)させ、その(かがや)金色(こんじき)真元(しんげん)(みずか)らの空窪(くうか)(かべ)(きた)()げ、()えず空窪(くうか)底蕴(ていいん)()(つづ)けている。


(かれ)一分一秒(いっぷんいちびょう)()しんで、()()なく苦修(くしゅう)(はげ)み、毎日(まいにち)のように実力(じつりょく)微増(びぞう)するのを(かん)()っていた。


犬王継承(けんおうけいしょう)()てから、一ヶ月以上(いっかげついじょう)()つ。古銅皮蛊(ことうひこ)はほぼ使い()んだが、精鉄蛊(せいてっこ)完全成功(かんぜんせいこう)するにはまだ程遠(ほどとお)い。宙道蛊虫(ちゅうどうこちゅう)時間加速(じかんかそく)しない(かぎ)り」方源(ほうげん)(こころ)の中で(おも)(めぐ)らせた。


所謂(いわゆる)宙道(ちゅうどう)とは、時間(じかん)(かん)わる蛊師流派(こしりゅうは)だ。


この流派(りゅうは)蛊師(こし)使(つか)蛊虫(こちゅう)は、全て時間(じかん)光陰(こういん)(かん)わるものだ。


三更蛊(さんこうこ)春秋蝉(しゅんじゅうせん)がその代表(だいひょう)だ。


しかし(じつ)は、宙道蛊虫(ちゅうどうこちゅう)はこれら以外(いがい)にも数多(あまた)ある。一转(いってん)から五转(ごてん)まで、ありとあらゆる種類(しゅるい)存在(そんざい)する。


普通(ふつう)蛊師(こし)は、このような水磨(すいま)きの仕事(しごと)忍耐(にんたい)()てず、速成(そくせい)(のぞ)むなら、宙道蛊師(ちゅうどうこし)依頼(いらい)するか、(みずか)宙道蛊虫(ちゅうどうこちゅう)使(つか)って、()(ぶん)時間(じかん)加速(かそく)させる。


「しかし、(わたし)状況(じょうきょう)普通(ふつう)蛊師(こし)とは(ちが)う。(わたし)(からだ)には春秋蝉(しゅんじゅうせん)がある。もし加速(かそく)すれば、春秋蝉(しゅんじゅうせん)回復速度(かいふくそくど)(はや)まり、それは(わたし)命取(いのちと)りになる!」


三叉山(さんさざん)蛊仙福地(こせんふくち)では、時間(じかん)(なが)れが外界(がいかい)三倍(さんばい)だ。方源(ほうげん)犬王継承(けんおうけいしょう)滞在(たいざい)した期間(きかん)だけで、春秋蝉(しゅんじゅうせん)回復(かいふく)(すす)んでしまった。そのため、方源(ほうげん)()(しょう)()し、段階(だんかい)()んで苦修(くしゅう)(つづ)けるしかない。


(かれ)修練(しゅうれん)していると、洞窟外(どうくつがい)から見知(みし)らぬ(こえ)(とど)いた。


小獣王様(しょうじゅうおうさま)、お(はなし)しできませんか?」


方源(ほうげん)洞窟(どうくつ)()て、来訪者(らいほうしゃ)見定(みさだ)め、()(ほそ)めた:「なんと、易火家老(えいかけろう)ではあるまいか」


易火(えいか)(じつ)端麗(たんれい)面差(おもざ)しで、(けん)のように(するど)()(たか)(はな)(ほのお)のように()()(あか)長髪(ちょうはつ)をしていた。


(かれ)火道蛊師(かどうこし)で、南疆全土(なんきょうぜんど)でも名高(なだか)い。(ひと)(かれ)を「火燎原(かりょうげん)」と()び、四转巅峰(してんてんぽう)実力(じつりょく)(しゃ)だ!


易火(えいか)商家五大家老(しょうかごだいかろう)一人(ひとり)で、商燕飛(しょうえんひ)片腕(かたうだ)白光刀客(はっこうとうかく)魏央(ぎおう)よりも上位(じょうい)だ。(かれ)(うご)かせるのは商燕飛(しょうえんひ)だけ。(かれ)()れば、三叉山(さんさざん)勢力図(せいりょくず)一変(いっぺん)する」方源(ほうげん)(こころ)にこれらの(かんが)えが(またた)()(はし)り、易火(えいか)洞窟(どうくつ)(まね)()れた。


小獣王(しょうじゅうおう)今回(こんかい)(わたし)目的(もくてき)単純(たんじゅん)だ——貴方(あなた)商家(しょうか)(むか)()れたい」易火(えいか)洞窟(どうくつ)(はい)ると、(すわ)らず、(じか)本題(ほんだい)()()した。


商家(しょうか)加入(かにゅう)せよと?」方源(ほうげん)(まゆ)()()げ、「火燎原(かりょうげん)」の電光石火(でんこうせっか)のような性分(しょうぶん)(いた)いほど(かん)じた。


()り」易火(えいか)(かろ)(うなず)き、両眼(りょうがん)方源(ほうげん)(くぎ)づけにしながら、(かす)かに(わら)った:「貴方(あなた)白凝冰(はくぎょうひょう)は、かつて商家(しょうか)滞在(たいざい)したことがある。商家(しょうか)実力(じつりょく)()()みて実感(じっかん)しているだろうから、(あらた)めて()くまでもない。(かなめ)(いま)——貴方(あなた)相棒(あいぼう)白凝冰(はくぎょうひょう)鉄家四老(てつけしろう)(とら)われて、前後(ぜんご)二ヶ(にかげつ)になる。二人(ふたり)商家(しょうか)(くわ)わるなら、(わたし)(ただ)ちに()()し、白凝冰(はくぎょうひょう)貴方(あなた)のために(すく)()そう」


(かれ)口調(くちょう)自信(じしん)()ちており、白凝冰(はくぎょうひょう)(すく)()すことなど朝飯前(あさめしまえ)のことのように(ひび)いた。


(はな)(とき)(かれ)(かす)かに(わら)みを()かべ、端麗(たんれい)(かお)彫刻(ちょうこく)のように完璧(かんぺき)で、(しろ)()()せると、(てん)太陽(たいよう)のように(まぶ)しかった。(おお)くの(ひと)(かれ)(せっ)すると、(おも)わず(みずか)らの未熟(みじゅく)さを()じる気持(きも)ちになる。


易火(えいか)魏央(ぎおう)(おな)出身(しゅっしん)で、同様(どうよう)商家演武場(しょうかえんぶじょう)()(とな)え、(まさ)(てん)寵児(ちょうじ)だ。


五大家老(ごだいかろう)(なか)で、(もっと)(いきお)いが(さか)んで、五转(ごてん)昇格(しょうかく)可能性(かのうせい)(もっと)(たか)いと公認(こうにん)されている家老(かろう)だ!


方源(ほうげん)はこの言葉(ことば)()き、()思案(しあん)(ひかり)(はし)った。


商家(しょうか)易火(えいか)派遣(はけん)したことは、方源(ほうげん)にとって(まった)意外(いがい)ではなかった。商家(しょうか)以前(いぜん)一時(いちじ)三叉山(さんさざん)局面(きょくめん)掌握(しょうあく)したが、後に武家(ぶけ)()さえ()まれ、(つづ)いて魔道(まどう)強豪(きょうごう)蛊師(こし)(あらわ)れ、商家(しょうか)陣営(じんえい)一層(いっそう)(あたま)()がらなくなった。


このような状況(じょうきょう)で、(ちょう)家族(かぞく)である商家(しょうか)幹部(かんぶ)派遣(はけん)し、局面(きょくめん)()(ひら)くのは当然(とうぜん)だ。


方源(ほうげん)前世(ぜんせ)記憶(きおく)では、易火(えいか)商家(しょうか)から派遣(はけん)され、武神通(ぶしんとう)翼冲(よくちゅう)圧倒(あっとう)し、孔日天(こうじつてん)龍青天(りゅうせいてん)撃破(げきは)して、一時(いちじ)三叉山(さんさざん)制覇(せいは)した。


しかし(のち)に、(かれ)(いきお)いに()じて(ゆず)らず、龍青天(りゅうせいてん)()()めた。龍青天(りゅうせいてん)碧空蛊(へきくうこ)使(つか)い、易火(えいか)(どく)(おか)され、商家城(しょうかじょう)(もど)素手医師(そしゅいし)治療(ちりょう)()けざるを()なかった。


しかし、易火(えいか)三叉山(さんさざん)()くや(いな)や、()(さき)自分(じぶん)勧誘(かんゆう)してきたことには、方源(ほうげん)予想外(よそうがい)だった。


易火様(えいかさま)、この勧誘(かんゆう)商家(しょうか)意図(いと)でしょうか?それとも貴方(あなた)御自身(おんじしん)(かんが)えでしょうか?」方源(ほうげん)()(ひか)らせて(たず)ねた。


「ハハハ、無論(むろん)(わたし)自身(じしん)(かんが)えだ。方正(ほうせい)(きみ)商家演武場(しょうかえんぶじょう)大騒(おおさわ)ぎを()こし、(あや)うく演武場(えんぶじょう)制覇(せいは)するところだった。(わたし)はずっと(きみ)注目(ちゅうもく)している——(きみ)人材(じんざい)だ! 商家(しょうか)(くわ)われば、(きみ)にとって(おお)いに利益(りえき)がある」易火(えいか)豪快(ごうかい)(わら)いながら()った。


方源(ほうげん)(かす)かに(わら)い、(こころ)(のこ)っていた唯一(ゆいいつ)疑念(ぎねん)氷解(ひょうかい)した。


易火閣下(えいかかっか)(わたし)()(かぎ)り、商家(しょうか)外姓家老(がいせいかろう)には人材(じんざい)推挙(すいきょ)する権利(けんり)はありませんよね?」


外姓家老(がいせいかろう)」という言葉(ことば)に、易火(えいか)(かす)かに(まゆ)をひそめた:「(たし)かにその(とお)りだ。しかし、もし(きみ)演武場(えんぶじょう)制覇(せいは)すれば、商家(しょうか)家老(かろう)になれる。(きみ)(さい)ならば、演武場制覇(えんぶじょうせいは)目前(もくぜん)(せま)っていると(しん)じている」


方源(ほうげん)(おも)わず(はな)(わら)ったが、(なに)()わなかった。


易火(えいか)(まゆ)はさらに(ふか)くひそみ、この嘲笑(ちょうしょう)(こえ)(かれ)(みみ)に、非常(ひじょう)耳障(みみざわ)りに(ひび)いた。


(かれ)()()()けて()った:「方正(ほうせい)正直(しょうじき)(はな)そう。()(まえ)に、族長(ぞくちょう)(さま)(わたし)約束(やくそく)してくれた——三叉山(さんさざん)手柄(てがら)()て、ここの局面(きょくめん)掌握(しょうあく)できれば、商家城(しょうかじょう)(もど)った(あと)賜姓(しせい)(さず)けると。その(とき)には、(わたし)易火(えいか)ではなく、商火(しょうか)となる。(しょう)()一族(いちぞく)となれば、人材(じんざい)推挙(すいきょ)する権利(けんり)()られる」


「おお? そういうことか…」方源(ほうげん)(あき)らかに(こころ)(うご)いた様子(ようす)()せ、()をきらめかせながら、(ふか)思案(しあん)(しず)んだ。


易火(えいか)(しば)らく()ったが、方源(ほうげん)返答(へんとう)()いので、(まゆ)一層(いっそう)(ふか)くひそめ、(たず)ねた:「(かんが)えはまとまったか?」


方源(ほうげん)(くび)()った:「この(けん)重大(じゅうだい)だ。もう(すこ)(かんが)えさせてほしい」


易火(えいか)(まゆ)(すこ)()びた:「それでは、三日間(みっかかん)猶予(ゆうよ)(あた)えよう。三日後(みっかご)(ふたた)びここへ()る。その(とき)には、双方(そうほう)にとって(よろこ)ばしい返事(へんじ)()けることを(のぞ)む」


承知(しょうち)した」方源(ほうげん)(かろ)(うなず)き、約束(やくそく)すると、易火(えいか)洞窟外(どうくつがい)まで見送(みおく)った。


三日後(みっかご)


「まだ(かんが)えがまとまっていないのか?」易火(えいか)方源(ほうげん)()つめ、()(ほそ)めた。


「この(けん)重大(じゅうだい)だ。本当(ほんとう)によく(かんが)える必要(ひつよう)がある」方源(ほうげん)(ひく)(おも)(こえ)(こた)えた。


()かった、ではもう三日間(みっかかん)(あた)えよう。方正(ほうせい)(きみ)には期待(きたい)している」


(さら)三日後(みっかご)


易火様(えいかさま)、この(けん)何度(なんど)(かんが)()きました。お(こころ)(づか)いは(いた)いほど有難(ありがた)いのですが、やはり魔道(まどう)人生(じんせい)自由(じゆう)快活(かいかつ)ですから」方源(ほうげん)誠実(せいじつ)表情(ひょうじょう)()った。


(なに)!? 三日(みっか)(かんが)えて、この(こた)えか?」易火(えいか)口調(くちょう)(いか)りを()びていた。


易火様(えいかさま)無理(むり)強い(じい)の()(あま)くないものです」方源(ほうげん)返答(へんとう)(やわ)らかさの(なか)(つよ)さを()め、()(おく)(ふか)(しず)んでいた。


易火(えいか)()()いしばり、(こえ)(ひく)()として()った:「方正(ほうせい)覚悟(かくご)()めるがいい。鉄家四老(てつけしろう)容易(ようい)(あつか)える相手(あいて)ではない。(わたし)(うご)かなければ、白凝冰(はくぎょうひょう)(おお)()きられまい。それに(くわ)え、(きみ)()った飛天虎(ひてんこ)薛三四(せつさんし)は、百歳童子(ひゃくさいどうじ)養女(ようじょ)だ。百歳童子(ひゃくさいどうじ)(きみ)を虎視眈々(こしたんたん)と(ねら)っている——(かれ)四转高階(してんこうかい)(ちから)(みち)蛊師(こし)で、魔道(まどう)でも随一(ずいいち)手強(てごわ)人物(じんぶつ)だ」


「おお? そういうことか…」方源(ほうげん)(かお)躊躇(ちゅうちょ)(いろ)()かんだ。「それでは… もう(すこ)(かんが)えさせてほしい。十日間(とおかかん)いただけないか?よく思案(しあん)したい」


十日(とおか)?」易火(えいか)即座(そくざ)(まゆ)をひそめた。


「…よかろう」(かれ)一考(いっこう)した(あと)(うなず)いた。「これだけ(なが)時間(じかん)があれば、十分(じゅうぶん)(かんが)えがまとまるだろう。(きみ)(もっと)賢明(けんめい)選択(せんたく)をすると(しん)じている。ただし一つ、警告(けいこく)しておく——時間(じかん)はそれ以上(いじょう)()ばせない。貴女(きみ)(おんな)牢獄(ろうごく)(とら)われているのだ。その(あいだ)に、(なに)()きるか()かったものではない」


易火(えいか)白凝冰(はくぎょうひょう)方源(ほうげん)(おんな)()なしていることに、方源(ほうげん)内心(ないしん)失笑(しっしょう)した。


白凝冰(はくぎょうひょう)生死(せいし)など、(かれ)にとって(とく)重要(じゅうよう)なことではない。


(なに)毒誓蛊(どくせいこ)(すで)(やぶ)れており、(かれ)自身(じしん)四转初階(してんしょかい)実力(じつりょく)成長(せいちょう)しているのだから。


白凝冰(はくぎょうひょう)(すく)うか(いな)かは、(かれ)一瞬(いっしゅん)(おも)次第(しだい)だ。


しかし、白凝冰(はくぎょうひょう)がいなければ、方源(ほうげん)(ちから)(たん)()となり、三叉山(さんさざん)での行動計画(こうどうけいかく)(たし)かに悪影響(あくえいきょう)(およ)ぼすだろう。


白凝冰(はくぎょうひょう)(いそ)いで(すく)必要(ひつよう)はない。(いま)(わたし)修行(しゅぎょう)(つづ)け、()えず進歩(しんぽ)している。骨肉団円蛊(こつにくだんえんこ)はもう必要(ひつよう)ない。白凝冰(はくぎょうひょう)については、(そと)放置(ほうち)しておけば、注意(ちゅうい)()(おとり)にもなる。この絶好(ぜっこう)機会(きかい)に、彼女(かのじょ)()()し、将来(しょうらい)(おさ)えも容易(ようい)になる。あれほど(おお)くの()凝視(ぎょうし)しているのだ、鉄家(てつけ)四匹(よんひき)古狐(こぎつね)どもが、(けっ)して(ころ)すような真似(まね)はできまい」


方源(ほうげん)(すべ)ての状況(じょうきょう)()()るより(あき)らかに見通(みとお)していた。


易火(えいか)勧誘(かんゆう)については… フフ」


十日後(とおかご)


易火様(えいかさま)、お心遣(こころづか)感謝(かんしゃ)いたします。しかしこの数日(すうじつ)、私は()(がえ)りを()っては(かんが)(なお)し、(おも)いを(めぐ)らせ(つづ)けましたが、やはり自由気儘(じゆうきまま)(みち)(わたし)には()っているようです」方源(ほうげん)誠実(せいじつ)表情(ひょうじょう)()()った。


易火(えいか)顔色(かおいろ)(あき)らかに(くも)った:「方正(ほうせい)何度(なんど)何度(なんど)も、(わたし)(もてあそ)んでいるのか?」


易火様(えいかさま)、それはお言葉(ことば)(ちが)います。(わたし)一貫(いっかん)して誠意(せいい)()って(せっ)してきました。お気持(きも)ちも理解(りかい)しています。しかし(いま)(もっと)重要(じゅうよう)なのは三王継承(さんおうけいしょう)です。前回(ぜんかい)(ひら)きから、時間(じかん)()もなく(せま)っています」三王継承(さんおうけいしょう)間近(まぢか)(せま)っていることに()れると


易火(えいか)(いか)りを(おさ)えざるを()ず、方源(ほうげん)(ふか)見据(みす)えた(あと)洞窟(どうくつ)()()った。











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