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蛊真人  作者: 魏臣栋
魔子出山
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第百五十二節:随意殺しだ

山風(やまかぜ)がゆるやかに()()ける。


三叉山(さんさざん)中腹(ちゅうふく)目立(めだ)たない竹林(ちくりん)(なか)で、突然(とつぜん)空間(くうかん)(くだ)け、(ひかり)()(ほこ)った。


(ひかり)一瞬(いっしゅん)(きら)めいて()え、(なに)もない草叢(くさむら)(なか)一人(ひとり)人物(じんぶつ)(あらわ)れた。


その少年(しょうねん)黒髪(くろかみ)(くろ)(ひとみ)顔色(かおいろ)()()いており、()には一枚(いちまい)令牌(れいはい)()まんでいた——(まさ)方源(ほうげん)だ。


犬王継承(けんおうけいしょう)から()()した…」方源(ほうげん)()(まえ)がかすむのを(かん)じたかと(おも)うと、(つぎ)瞬間(しゅんかん)見知(みし)らぬ場所(ばしょ)()っていた。


(かれ)()一掃(いっそう)し、周囲(しゅうい)危険(きけん)()いこと、(みずか)らが三叉山(さんさざん)(ぼう)中腹(ちゅうふく)()っていることを確認(かくにん)した。


(かれ)推測(すいそく)では、現在(げんざい)位置(いち)三叉山(さんさざん)北斜面(きたしゃめん)、かつて白凝冰(はくぎょうひょう)(とも)占拠(せんきょ)した洞窟(どうくつ)南東側(なんとうがわ)にある。


(かれ)(あたま)()げ、山頂(さんちょう)(あお)()た。


三叉山(さんさざん)特有(とくゆう)三峰(さんぽう)が、(くも)(うえ)傲然(ごうぜん)(そび)()つ——あたかも三本(さんぼん)槍先(やりさき)(かた)(なら)べているようだ。


山頂(さんちょう)光柱(こうちゅう)は、(すで)(しお)(しぼ)みゆく。


黄色(きいろ)光柱(こうちゅう)犬王継承(けんおうけいしょう)(もん)(あお)光柱(こうちゅう)信王(しんおう)(あか)光柱(こうちゅう)爆王(ばくおう)継承(けいしょう)への(みち)だ。


(いま)光柱(こうちゅう)の大き(おお)きさは、方源(ほうげん)(はい)った(ころ)(くら)べて半減(はんげん)していた。


時間(じかん)()つにつれ、継承(けいしょう)(はい)蛊師(こし)()えるほど、光柱(こうちゅう)(ちい)さくなる。完全(かんぜん)()えた(とき)(みっ)つの継承(けいしょう)(もん)()ざされる。


しばらく(とき)(なが)れた(あと)光柱(こうちゅう)(ふたた)(ひら)かれ、(あら)たな血生臭(ちなまぐさ)(あらし)()()むだろう。


方源(ほうげん)はうつむいて、()(なか)令牌(れいはい)()つめた。


この(みにく)犬王通行令(けんおうつうこうれい)表面(ひょうめん)には、(あたら)しく(ふか)亀裂(きれつ)何本(なんぼん)(はし)っていた。


方源(ほうげん)(おどろ)かなかった。


犬王通行令(けんおうつうこうれい)は、(もっと)三度(さんど)までしか使(つか)えない。三度使(さんどつか)うと、令牌(れいはい)完全(かんぜん)(くだ)けて、(よう)()さなくなる。


しかし三度(さんど)脱出(だっしゅつ)機会(きかい)は、(すで)(きわ)めて貴重(きちょう)だ。これは(いのち)(すく)機会(きかい)である以上(いじょう)に、(さら)重要(じゅうよう)なのは、蛊師(こし)心理的優位(しんりてきゆうい)(たも)ち、より自由(じゆう)選択(せんたく)ができることだ。


方源(ほうげん)はこの通行令(つうこうれい)をしまい()むと、(ただ)ちに(さき)洞窟(どうくつ)(いそ)いで()かった。


「あっ、方正(ほうせい)だ!」


小獣王(しょうじゅうおう)がついに(あらわ)れた…」


道中(どうちゅう)方源(ほうげん)数多(あまた)蛊師(こし)とすれ(ちが)った——正道(せいどう)魔道(まどう)も、(みな)怪訝(けげん)(おどろ)きの眼差(まなざ)しで(かれ)凝視(ぎょうし)していた。


(なに)()きたのか?」方源(ほうげん)(まゆ)をひそめ、鋭敏(えいびん)重大事(じゅうだいじ)発生(はっせい)した気配(けはい)察知(さっち)した。


途中(とちゅう)(かれ)片手(かたて)一人(ひとり)蛊師(こし)(つか)まえ、拷問(ごうもん)(くわ)えた。


真相(しんそう)はこうだ——白凝冰(はくぎょうひょう)犬王継承(けんおうけいしょう)鉄家(てつけ)蛊師(こし)殺害(さつがい)した。継承(けいしょう)から()直後(ちょくご)鉄家(てつけ)即座(そくざ)にこの事実(じじつ)察知(さっち)した。


鉄家(てつけ)蛊師(こし)たちは洞窟(どうくつ)包囲(ほうい)し、白凝冰(はくぎょうひょう)をその()()()めたのだ。


四人(よにん)三转巅峰(さんてんてんぽう)蛊師(こし)同時(どうじ)()()し、鉄櫃蛊(てつびつこ)駆使(くし)して周辺(しゅうへん)一帯(いったい)封鎖(ふうさ)した。


白凝冰(はくぎょうひょう)突破(とっぱ)()たせず、(いま)鉄家(てつけ)蛊師(こし)たちの車懸(くるまが)かりの戦法(せんぽう)(さら)されていた。


小獣王様(しょうじゅうおうさま)、この(けん)(さい)(きん)(おお)きく(さわ)がれ、三叉山(さんさざん)(すべ)てが()っています。もはや個人的(こじんてき)私怨(しえん)ではなく、正道(せいどう)と我々(われわれ)魔道(まどう)(たたか)いの象徴(しょうちょう)です! (じつ)(みんな)貴方様(あなたさま)()(のぞ)んでいました。大人(だいじん)()()せば、鉄家(てつけ)蛊師(こし)など()()きません。貴方様(あなたさま)こそ魔道(まどう)天才(てんさい)、我々(われわれ)の旗印(はたじるし)です! …わ、(わたし)(なに)でも(はな)しました、もう()かせてくださいませんか?」方源(ほうげん)(つか)まれた不運(ふうん)(おとこ)は、()(さけ)びながら哀願(あいがん)した。


「まさかこんな大事件(だいじけん)()きていたとは…」方源(ほうげん)片手(かたて)不運者(ふうんしゃ)襟首(えりくび)(つか)んだまま、(まゆ)(かす)かにひそめた。


この()らせは、初耳(はつみみ)には(おどろ)きだが、方源(ほうげん)予想(よそう)範囲内(はんいない)だった。


三王継承(さんおうけいしょう)踏破(とうは)する以上(いじょう)衝突(しょうとつ)()けられない。


これは魔道(まどう)継承(けいしょう)だ——競争(きょうそう)(きわ)めて残酷(ざんこく)だ。(とき)には退(しりぞ)きたくても、退(しりぞ)けぬ場合(ばあい)もある。


鉄家(てつけ)には鉄錆花蛊(てつさびはなこ)がある。この()鉄家(てつけ)蛊師(こし)(たましい)宿(やど)り、鉄家(てつけ)(もの)(ころ)せば、無形(むけい)香気(こうき)付着(ふちゃく)する。白凝冰(はくぎょうひょう)発覚(はっかく)したのも、当然(とうぜん)だ」方源(ほうげん)(かろ)(うなず)き、(つぶや)いた。


大人(だいじん)貴方様(あなたさま)(じつ)博識(はくしき)で、お言葉(ことば)(とお)りです! ご(ぞん)じないでしょうが、この数日(すうじつ)貴方様(あなたさま)姿(すがた)()せないので、三叉山(さんさざん)(じゅう)(うわさ)しておりました——『小獣王様(しょうじゅうおうさま)臆病(おくびょう)になって、(ちょう)家族(かぞく)鉄家(てつけ)(おそ)れて()()んだ』と。しかし(わたし)()()っています!貴方様(あなたさま)暴君(ぼうくん)()ち、費立(ひりつ)()り、飛天虎(ひてんこ)(ほうむ)(かた)です!その威名(いめい)(だれ)もが()るところ。きっと(なに)(ふか)理由(りゆう)がおありだったのでしょう。(いま)貴方様(あなたさま)御出(ごしゅつ)ましになれば、鉄家(てつけ)(もの)など、(しり)()をかけて()()し、(ひざまず)いて命乞(いのちご)いするに()まっています!」


方源(ほうげん)()(ちから)(つよ)く、不運(ふうん)蛊師(こし)襟首(えりくび)()()け、(かれ)呼吸(こきゅう)(くる)しくさせていた。顔色(かおいろ)紫色(むらさきいろ)()わり、(くちびる)(ふる)えていた。


しかしこの蛊師(こし)は、必死(ひっし)命乞(いのちご)いするため、滔々(とうとう)と賛辞(さんじ)(なら)べ、(そこ)()れぬ生命力(せいめいりょく)発揮(はっき)していた。


方源(ほうげん)(かれ)言葉(ことば)()き、(ふか)思案(しあん)(しず)んだ。しばらくして、ようやく(ゆる)やかに(くち)(ひら)いた:「お(まえ)()う通り(どおり)だ」


()(ちから)(ゆる)めた。


その三转蛊師(さんてんこし)(かお)に、狂喜(きょうき)(いろ)()()がった:「貴方様(あなたさま)がどんな(かた)か、()()のある(もの)(みな)()っています! 間違(まちが)いなく大英雄(だいえいゆう)大豪傑(だいごうけつ)です!貴方様(あなたさま)中傷(ちゅうしょう)する連中(れんちゅう)は、(すべ)てクソ野郎(やろう)()(くさ)っている! 小生(しょうせい)、ずっと貴方様(あなたさま)支持(しじ)してきました、(ほか)(もの)口論(こうろん)もしたことが…」


「フッ」


だがその(とき)方源(ほうげん)突然(とつぜん)(ひや)やかな(わら)(ごえ)()らした。



(かれ)()電光石火(でんこうせっか)(うご)いた——(たか)(つめ)のように(するど)く、(またた)()にその蛊師(こし)喉首(のどくび)(とら)えた。


カキッ。


蛊師(こし)両目(りょうめ)(またた)見開(みひら)かれ、(くび)脊椎(せきつい)方源(ほうげん)に粉々(こなごな)に(くだ)かれ、即死(そくし)した。


ヒッ…


この光景(こうけい)(やみ)(ひそ)目撃(もくげき)していた蛊師(こし)たちは、(おも)わず(ひや)やかな(いき)()んだ。


方源(ほうげん)(もと)より風雲児(ふううんじ)だったが、白凝冰(はくぎょうひょう)(けん)(ふたた)(あらわ)れた(いま)一挙一動(いっきょいちどう)(おお)くの(もの)注目(ちゅうもく)(あつ)め、行跡(こうせき)露呈(ろてい)していたのだ。


方源(ほうげん)はその(もの)(ころ)すと、即座(そくざ)(からだ)捜索(そうさく)した。


残念(ざんねん)ながら、(からだ)(うえ)にも空窪(くうか)(なか)にも、蛊虫(こちゅう)自滅(じめつ)していた。


方源(ほうげん)()電光石火(でんこうせっか)だったが、(ひと)一念(いちねん)(はや)さに(およ)ぶものか?


(ひと)つの(おも)いが(あたま)()ぎる(はや)さは、電光石火(でんこうせっか)そのもの——(まばた)きの百分(ひゃくぶん)(いち)にも()たない。外界(がいかい)蛊師(こし)(たたか)い、蛊虫(こちゅう)戦利品(せんりひん)として()確率(かくりつ)(きわ)めて(ひく)い。三王継承(さんおうけいしょう)(なか)とは(こと)なり、天地偉力(てんちいりょく)(おさ)えつけているわけではないからだ——一転(いってん)から五转(ごてん)蛊虫(こちゅう)は、自滅(じめつ)阻止(そし)できない。


方源(ほうげん)(きわ)めて熟練(じゅくれん)した身体捜索(しんたいそうさく)手法(しゅほう)目撃(もくげき)し、(やみ)から注視(ちゅうし)していた数多(あまた)蛊師(こし)たちの(こころ)に、寒気(さむけ)一層(いっそう)(ふか)まった。


「こん(こん)な(な)に(に)熟練(じゅくれん)した手法(しゅほう)とは、いったい(なん)(にん)(ころ)したのか?」


方正(ほうせい)二转(にてん)蛊虫(こちゅう)すら見逃(みのが)さない。明明(めいめい)四转(してん)実力(じつりょく)があるのに。まさに貪欲(どんよく)性分(しょうぶん)(きわ)みだ!」


方正(ほうせい)殺戮嗜好(さつりくしこう)(きわ)まっている! あの蛊師(こし)(あき)らかに命乞(いのちご)いしていたのに、脅威(きょうい)など微塵(みじん)もなかったというのに、それでも(けっ)して見逃(みのが)さない」



()()きたか? ()()きたら、さっさと()せろ!」方源(ほうげん)(むね)()って()ち、(とら)()四方(しほう)(にら)みつけながら、(ひく)(うな)った。


瞬時(しゅんじ)に、(しげ)草叢(くさむら)(なか)から、密生(みっせい)する灌木(かんぼく)(かげ)から、山渓(さんけい)(みず)(そこ)から、土石(どせき)(した)から、(ひと)(かげ)()()がった。


それら人影(ひとかげ)は、()ぶように後退(こうたい)し、(またた)()()()った。


方源(ほうげん)周囲(しゅうい)(ふたた)静寂(せいじゃく)(もど)った。ついさっきまであれほど(おお)くの(もの)(ひそ)んでいたとは、想像(そうぞう)しがたい光景(こうけい)だ。


(いま)方源(ほうげん)凶名(きょうめい)(とどろ)いている——四转中階(してんちゅうかい)魔道蛊師(まどうこし)(みっ)(たり)()り、手段(しゅだん)(えら)ばず、卑劣(ひれつ)冷血(れいけつ)(さら)凶暴(きょうぼう)殺戮(さつりく)(この)む。これら(ひそ)んでいた(もの)たちは、方源(ほうげん)一言(ひとこと)(きも)()やし、(かれ)(まえ)でうろつく勇気(ゆうき)など微塵(みじん)もなかったのだ。


方源(ほうげん)(ひや)やか(はな)()らすと、(ふたた)周囲(しゅうい)見渡(みわた)し、悠然(ゆうぜん)とその()(はな)れた。


しかし(かれ)()っていた——(やみ)(なか)監視(かんし)()(ひそ)んでいることを。


(おど)かされて()()した(もの)は、()るに()らない小物(こもの)()ぎない。(のこ)っている(もの)こそ、特異(とくい)能力(のうりょく)()ち、()(しん)()(どころ)があるのだ。


方源(ほうげん)(かれ)らを()にかけず、大手(おおで)()って()っていった。


(じつ)のところ、(かれ)戦闘力(せんとうりょく)傑出(けっしゅつ)しているが、偵察(ていさつ)能力(のうりょく)弱点(じゃくてん)だ。(なに)より、これらの(みつ)尾行(びこう)する蛊師(こし)たちは、速度(そくど)にも()けているに(ちが)いない。(たと)発見(はっけん)しても、()にしている横冲直撞蛊(おうちょくちょくそうこ)だけでは、追撃(ついげき)困難(こんなん)(きわ)まる。


(かれ)はどこへ()くつもりだ? この方向(ほうこう)は、白凝冰(はくぎょうひょう)()()められている場所(ばしょ)とは(まった)(ぎゃく)だぞ?」


(おれ)()つけたのか? さっき一瞥(いちべつ)された(とき)心臓(しんぞう)()まりそうだった…」


小獣王(しょうじゅうおう)(こわ)()づいたのか? ()てよ、この洞窟(どうくつ)李閑(りかん)住居(じゅうきょ)じゃないか?」


蛊師(こし)たちは道中(どうちゅう)(いき)(ひそ)めながら方源(ほうげん)尾行(びこう)し、(かれ)洞窟(どうくつ)()(ぐち)(あし)()めるのを()て、(こころ)(うち)(おどろ)きを(かく)せなかった。


小獣王(しょうじゅうおう)相棒(あいぼう)で、影形(かげかたち)(はな)さない白煞(はくさつ)白凝冰(はくぎょうひょう)包囲(ほうい)されているというのに、小獣王(しょうじゅうおう)(まった)(あせ)っている様子(ようす)もない。それどころか、李閑(りかん)住処(すみか)()かっているとは。


この李閑(りかん)魔道蛊師(まどうこし)で、四转高階(してんこうかい)実力(じつりょく)(しゃ)生来(せいらい)狡猾(こうかつ)で、一度(いちど)(そん)をしたことがなく、厄介者(やっかいもの)として()られる。小獣王(しょうじゅうおう)李閑(りかん)()がくらんで、(かれ)(ねら)いに()たのか?


方源(ほうげん)(うし)ろに()いていた蛊師(こし)たちは、(こころ)の中で(ひそ)かに推測(すいそく)(めぐ)らせていた。


方源(ほうげん)到着(とうちゃく)は、即座(そくざ)李閑(りかん)注意(ちゅうい)()いた。


李閑(りかん)(まえ)もって洞窟(どうくつ)周辺(しゅうへん)偵察(ていさつ)手段(しゅだん)仕掛(しか)けてあった。


小獣王様(しょうじゅうおうさま)、まことの稀客(きかく)! (わたくし)()(ところ)へお()しになるとは、いかなるご用件(ようけん)で?」李閑(りかん)(みずか)(むか)()て、方源(ほうげん)(まえ)二十歩(にじゅっぽ)距離(きょり)(あし)()め、(こぶし)()んで(れい)()った。


(かれ)方源(ほうげん)近付(ちかづ)()ぎる勇気(ゆうき)がなかった。


方源(ほうげん)気分(きぶん)次第(しだい)豹変(ひょうへん)する暴徒(ぼうと)だ。奸商(かんしょう)李閑(りかん)とて、(かれ)を前にすれば(こころ)不安(ふあん)でいっぱいになる。


方源(ほうげん)来訪(らいほう)予想外(よそうがい)だった——この(くる)ったように狡猾(こうかつ)厚顔無恥(こうがんむち)(おとこ)が、(つぎ)瞬間(しゅんかん)(なに)仕出(しだ)かすか()かったものではない。


だから李閑(りかん)表向(おもてむ)きは温和(おんわ)()みを()かべているが、(こころ)(なか)では十二分(じゅうにぶん)警戒心(けいかいしん)()(めぐ)らせていた。


「お(まえ)(たず)ねたのは、当然(とうぜん)取引(とりひき)のためだ。どうした?(なか)(まね)いてくれないのか?」方源(ほうげん)(あわ)(わら)い、()(かす)かな(ひかり)宿(やど)した。


「お客様(きゃくさま)なら、(わたくし)()としましては歓迎(かんげい)いたします。どうぞお(はい)りください」李閑(りかん)()一瞬(いっしゅん)(ひか)らせ、(みち)(ゆず)って方源(ほうげん)(さき)()かせた。


方源(ほうげん)大手(おおで)()って(かれ)(そば)まで(ある)き、一瞥(いちべつ)李閑(りかん)(にら)んだ。


李閑(りかん)(かす)かに(わら)い、(あし)(すす)めて方源(ほうげん)(なら)洞窟(どうくつ)(はい)っていった。


二人(ふたり)(はい)っちまった!」


「もう追跡(ついせき)できない。洞窟(どうくつ)()(ぐち)(あた)りは偵察蛊(ていさつこ)だらけだ。無断(むだん)()()めば、間違(まちが)いなく李閑(りかん)(てき)()なされる」


小獣王(しょうじゅうおう)本当(ほんとう)取引(とりひき)をするつもりなのか? どうも李閑(りかん)今回(こんかい)厄目(やくめ)()いそうな予感(よかん)がする…」


「もうすでに予見(よけん)したような()がする——()もなく雷鳴(らいめい)のような爆発(ばくはつ)()き、天地(てんち)がひっくり(かえ)り、二人(ふたり)(たたか)いながら()()してくる光景(こうけい)を」


李閑(りかん)四转高階(してんこうかい)だ!切札(きりふだ)(おお)いに(ちが)いない。(たたか)いが(はじ)まれば、間違(まちが)いなく竜虎相搏(りゅうこあいう)激戦(げきせん)になる!」


洞窟(どうくつ)(そと)で、蛊師(こし)たちは(あし)()めるしかなく、()(くら)洞窟(どうくつ)入口(いりぐち)(くび)(なが)くして()(つづ)けた。











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