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蛊真人  作者: 魏臣栋
魔子出山
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第百二十節:方源vs巨开碑(下)

「しかし、たとえ方源(ほうげん)苦力蛊(くりきこ)()っていても、爆発(ばくはつ)できる(ちから)最大(さいだい)八獣力(はちじゅうりき)限界(げんかい)だ。苦力蛊(くりきこ)無限(むげん)(ちから)増幅(ぞうふく)するわけではない」


商家族長(しょうかぞくちょう)全力以赴蛊(ぜんりょくこ)要求(ようきゅう)(ゆる)さなくても、この苦力蛊(くりきこ)(えら)(みち)(のこ)されている!」この(かんが)えに、巨開碑(きょかいひ)両眼(りょうがん)(かがや)いた。


全力以赴蛊(ぜんりょくこ)であれ、苦力蛊(くりきこ)であれ、力道蛊師(りきどうこし)にとっては、どちらも圧倒的(あっとうてき)()(りょく)(はな)っている。


「まだ()けていない! (わたし)四转初階(してんしょかい)で、真元(しんげん)(めん)優位(ゆうい)がある。(なに)より、まだ(おく)()(のこ)されている!」


巨開碑(きょかいひ)戦闘経験(せんとうけいけん)豊富(ほうふ)で、(すこ)(かんが)えれば、すぐに気持(きも)ちを(ととの)え、態勢(たいせい)()(なお)し、(すこ)(おとろ)えていた士気(しき)(みずか)(ふる)()てた。


両者(りょうしゃ)(ふたた)激突(げきとつ)した。


(たたか)いは、もはや激烈(げきれつ)という言葉(ことば)では形容(けいよう)()くせず、惨烈(さんれつ)(あらわ)すのが適切(てきせつ)だ。


(こぶし)(あし)()(みだ)れ、()めと(まも)りが交錯(こうさく)した。


巨開碑(きょかいひ)象牙白甲(ぞうげはっこう)(くだ)けては修復(しゅうふく)し、修復(しゅうふく)しては(くだ)け、鮮血(せんけつ)が度々(たびたび)(くち)から噴出(ふんしゅつ)した。


方源(ほうげん)同様(どうよう)(みじ)めだった。自力更生蛊(じりきこうせいこ)使用(しよう)(ひか)えめにしたため、全身(ぜんしん)皮肉(ひにく)()け、()まみれとなり、肋骨(ろっこつ)断裂(だんれつ)し、(なみ)のように()()せる無限(むげん)(いた)みが神経(しんけい)(おそ)(つづ)けた。


しかし、(きず)(ふか)ければ(ふか)いほど、(かれ)(ちから)増大(ぞうだい)した。()もなく、(いつ)つの獣力虚影(じゅうりょくきょえい)同時(どうじ)発現(はつげん)できるまでになった。


巨開碑(きょかいひ)状況(じょうきょう)(さら)切迫(せっぱく)し、方源(ほうげん)圧倒(あっとう)され、反撃(はんげき)機会(きかい)すら見出(みいだ)せなかった。


これは(かれ)演武場(えんぶじょう)経験(けいけん)したことのない感覚(かんかく)だった。


炎突(えんとつ)(たたか)った(とき)でさえ、互角(ごかく)勝負(しょうぶ)だった。


小僧(こぞう)()()りすぎだ!」巨開碑(きょかいひ)(いか)りに(まか)せ、両拳(りょうけん)(よこ)()った。


三龍象(さんりゅうぞう)


(かれ)突然(とつぜん)爆発(ばくはつ)し、龍象(りゅうぞう)巨体(きょたい)半空(はんくう)()()がった。


方源(ほうげん)(うたが)いもなく()()ばされた。


三龍象(さんりゅうぞう)五獣影(ごじゅうえい)圧倒(あっとう)したのだ。


(ふせ)ごうとした方源(ほうげん)両腕(りょううで)は、不気味(ぶきみ)(ゆが)み、完全(かんぜん)骨折(こっせつ)していた。左腕(ひだりうで)直角(ちょっかく)()れ、(くだ)けた(ほね)(かわ)()(やぶ)って()(しゅつ)し、()まみれになっていた。


方源(ほうげん)()()いしばり、自力更生蛊(じりきこうせいこ)発動(はつどう)した。


この程度(ていど)(きず)は、もはや戦闘力(せんとうりょく)影響(えいきょう)(およ)ぼす。治療(ちりょう)せざるを()ない。


まず右腕(みぎうで)治療(ちりょう)し、(つぎ)(ゆが)()てた左腕(ひだりうで)無理(むり)やりに()()ぐに()ばし、強引(ごういん)に組み(くみあ)わせて、自力更生蛊(じりきこうせいこ)(さい)駆動(くどう)した。


()れた(ほね)(すみ)やかに成長(せいちょう)(はじ)め、骨組織(こつそしき)増殖(ぞうしょく)して再結合(さいけつごう)した。(つづ)いて(くだ)けた血肉(ちにく)再生(さいせい)し、最後(さいご)皮膚(ひふ)修復(しゅうふく)された。


回復期間(かいふくきかん)方源(ほうげん)()()なく巨開碑(きょかいひ)攻撃(こうげき)回避(かいひ)(つづ)けた。横衝蛊(おうしょうこ)直進蛊(ちょくしんこ)連続使用(れんぞくしよう)し、一心三用(いっしんさんよう)巨開碑(きょかいひ)(わた)()った。


攻撃時(こうげきじ)は威風堂々(いふうどうどう)として剛猛(ごうもう)防御時(ぼうぎょじ)(まった)(こと)なる冷静沈着(れいせいちんちゃく)作風(さくふう)で、泥鰌(どじょう)のように(すべ)るように(あや)うい攻撃(こうげき)をかわした。


周囲(しゅうい)黒石林(こくせきりん)極限(きょくげん)まで活用(かつよう)し、巨開碑(きょかいひ)龍行虎歩蛊(りゅうこうこほこ)速度(そくど)上回(うわまわ)るが、(かれ)()らえることはできなかった。


方源(ほうげん)回復(かいふく)すると、即座(そくざ)反転(はんてん)して再戦(さいせん)(のぞ)んだ。


時間(じかん)()つにつれ、戦況(せんきょう)はますます惨烈(さんれつ)さを()し、方源(ほうげん)五獣影(ごじゅうえい)から、次第(しだい)六獣影(ろくじゅうえい)七獣影(しちじゅうえい)(つい)には八獣影(はちじゅうえい)()()せるまでになった!


(たたか)いの(はじ)めの(ころ)周囲(しゅうい)観客(かんきゃく)時折(ときおり)歓声(かんせい)()げていたが、このような状況(じょうきょう)(いた)って、次第(しだい)沈黙(ちんもく)(ひろ)がり、(こえ)一つ()こえなくなった。


方源(ほうげん)巨開碑(きょかいひ)(はな)恐怖(きょうふ)(ちから)は、人々(ひとびと)を心臓(しんぞう)(こお)るほど(ふる)()がらせ、背筋(せすじ)寒気(さむけ)(はし)った。


(おそ)ろしい…」


「この巨力(きょりょく)こそ、上古(じょうこ)力道(りきどう)風采(ふうさい)だろう」


(わたし)がどちらと(たたか)っても、とっくに肉団子(にくだんご)にされてしまっている」



人々(ひとびと)は(した)()き、(こころ)(そこ)から方源(ほうげん)巨開碑(きょかいひ)硬骨(こうこつ)ぶりに敬服(けいふく)した。この二人(ふたり)こそ、まさに鋼鉄(こうてつ)硬漢(こうかん)だ。


(だれ)もこの(たたか)いの結末(けつまつ)予測(よそく)できない。


方源(ほうげん)八獣影(はちじゅうえい)駆使(くし)し、大部分(だいぶぶん)時間(じかん)巨開碑(きょかいひ)圧倒(あっとう)している。


しかし巨開碑(きょかいひ)(よわ)くはない。(かれ)治療蛊(ちりょうこ)驚異的(きょういてき)回復力(かいふくりょく)発揮(はっき)し、(さら)龍胆蛊(りゅうたんこ)龍行虎歩蛊(りゅうこうこほこ)龍象蛊(りゅうぞうこ)(みっ)つが、法則(ほうそく)欠片(かけら)共鳴(きょうめい)させ、道紋(どうもん)共鳴(きょうめい)()こした。これにより、龍象虚影(りゅうぞうきょえい)(あらわ)れる確率(かくりつ)大幅(おおはば)向上(こうじょう)した。


商心慈(しょうしんじ)両手(りょうて)(あせ)()れるほど(にぎ)りしめていた。


魏央(ぎおう)眉間(みけん)には、(ふか)(しわ)(きざ)まれていた。


(かれ)には()かっていた——方源(ほうげん)(つか)()っていることを。


八獣影(はちじゅうえい)全力(ぜんりょく)爆発(ばくはつ)は、(てつ)(からだ)でも()()れない。(いま)(かれ)(たき)のような(あせ)(なが)し、筋肉(きんにく)悲鳴(ひめい)()げている。


さらに(おお)きな危険(きけん)(ひそ)んでいた。


八獣影(はちじゅうえい)爆発(ばくはつ)させられるということは、同時(どうじ)(かれ)(きず)極限(きょくげん)まで(ふか)く、(みずか)(あぶ)ない(はし)(わた)っていることを意味(いみ)する。


方源(ほうげん)はまさに綱渡(つなわた)りをしている。もし巨開碑(きょかいひ)三龍象(さんりゅうぞう)()らえば、(いのち)()とすことさえある!


(かれ)(いのち)()けて(たたか)っているのだ!


これは(じつ)苛酷(かこく)死闘(しとう)だ。


(はじ)まりから(いま)まで、二時間(にじかん)経過(けいか)した。


(たたか)いは徐々(じょじょ)に最終段階(さいしゅうだんかい)(うつ)り、両者(りょうしゃ)とも限界(げんかい)(たっ)し、攻勢(こうせい)(あき)らかに緩慢(かんまん)になってきた。


しかし、場面(ばめん)一層(いっそう)緊迫(きんぱく)し、白凝冰(はくぎょうひょう)さえ厳粛(げんしゅく)面持(おもも)ちを()せた。


場内(じょうない)(みず)()ったように(しず)まり(かえ)り、無数(むすう)(ひと)(いき)(ひそ)めて場中(ばちゅう)()つめていた。


巨開碑(きょかいひ)(つい)(こら)()れなくなった。


(かれ)三龍象(さんりゅうぞう)()()せるが、(うん)左右(さゆう)され、発揮(はっき)不安定(ふあんてい)だ。(とき)には、発現(はつげん)したとしても、時機(じき)(わる)く、方源(ほうげん)(かる)がるしく()けられたり(ふせ)がれたりする。


「なぜ(かれ)真元(しんげん)()きないのだ?」


(たたか)(つづ)けてきた(いま)四转(してん)力道蛊師(りきどうこし)である巨開碑(きょかいひ)でさえ、真元(しんげん)(そこ)()きかけている。


しかし方源(ほうげん)三转(さんてん)頂点(ちょうてん)()ぎないのに、相変(あいか)わらず真元(しんげん)充満(じゅうまん)している様子(ようす)で、まだまだ元気(げんき)溌剌(はつらつ)としている。


「まさか本当(ほんとう)天元宝蓮蓮(てんげんほうれんれん)()っているのか?」巨開碑(きょかいひ)脳裏(のうり)に、商燕飛(しょうえんひ)密書(みっしょ)()かんだ。


「もし方正(ほうせい)本当(ほんとう)()っているなら、その(うん)()さは(てん)(さか)さまにするほどだ!」巨開碑(きょかいひ)()()いしばった。予想(よそう)していた優位(ゆうい)存在(そんざい)せず、(かれ)闘志(とうし)(おも)わず(しぼ)んでいった。


()けられない! どうやら、(おく)()使(つか)うしかないようだ!」巨開碑(きょかいひ)(こころ)()めた。


龍行虎歩蛊(りゅうこうこほこ)


(かれ)突然(とつぜん)後退(こうたい)した。この異常(いじょう)(うご)きに、方源(ほうげん)即座(そくざ)警戒(けいかい)(つよ)めた。


しかし、追撃(ついげき)が間に(まにあ)わなかった。龍行虎歩蛊(りゅうこうこほこ)速度(そくど)は、横衝蛊(おうしょうこ)直進蛊(ちょくしんこ)(はる)かに上回(うわまわ)り、(くわ)えてこの地形(ちけい)追撃(ついげき)不利(ふり)だった。


(またた)()に、(すべ)ての視線(しせん)巨開碑(きょかいひ)(あつ)まった。(おお)くの(もの)(なに)かを(さっ)した。


「しまった…」魏央(ぎおう)はこの光景(こうけい)()て、顔色(かおいろ)一変(いっぺん)し、(おも)わず(さけ)(ごえ)()げた。


(なに)が?」商心慈(しょうしんじ)(あわ)てて()(かえ)った。


巨開碑(きょかいひ)(おく)()使(つか)おうとしている! この勝負(しょうぶ)が、(つい)(もっと)重要(じゅうよう)瞬間(しゅんかん)(むか)えた」魏央(ぎおう)(こえ)(ひく)(しず)み、(ひたい)(あせ)(つぶ)()かんでいた。


(かれ)非常(ひじょう)緊張(きんちょう)しており、言葉(ことば)早口(はやくち)になった:「巨開碑(きょかいひ)(おく)()には、(ひと)つの(すき)がある。方正(ほうせい)がこの(すき)()らえられれば、勝利(しょうり)(けっ)できる! もし(のが)せば、(おそ)らく巨開碑(きょかいひ)()つだろう」


魏央(ぎおう)言葉(ことば)()わるか()わらぬか、場内(じょうない)異変(いへん)()きた。


巨霊心蛊(きょれいしんこ)


巨霊身蛊(きょれいしんこ)


巨霊意蛊(きょれいいこ)


(みっ)つの四转蛊(してんこ)同時(どうじ)駆動(くどう)された。


(こころ)()(こころ)(ひと)つに()わさり、(せい)()(しん)同流(どうりゅう)する!


巨開碑(きょかいひ)(からだ)(きゅう)三倍(さんばい)膨張(ぼうちょう)し、全身(ぜんしん)(しろ)霊光(れいこう)(はな)ち、(てん)から降臨(こうりん)した(かみ)のようだった。威勢(いせい)(またた)()(たか)まり(つづ)けた。


これが(かれ)(おく)()——巨霊変(きょれいへん)だ!蛊師(こし)(ちから)三倍(さんばい)増幅(ぞうふく)できる。同時(どうじ)精神力(せいしんりょく)三倍(さんばい)になる。


()(あやつ)るには精神力(せいしんりょく)消耗(しょうもう)する。(なが)使(つか)えば精神(せいしん)(しお)れる。


しかし巨開碑(きょかいひ)(いま)精神力(せいしんりょく)増幅(ぞうふく)したため、(ふたた)活気(かっき)づき、興奮(こうふん)した。


同時(どうじ)に、(ちから)三倍(さんばい)増大(ぞうだい)し、三龍象(さんりゅうぞう)(ちから)九龍象(きゅうりゅうぞう)(ちから)となる!


もし九龍象(きゅうりゅうぞう)爆発(ばくはつ)させれば、八獣影(はちじゅうえい)など(とお)(よう)せず、方源(ほうげん)(かなら)(やぶ)れる。


巨開碑(きょかいひ)最強(さいきょう)状態(じょうたい)(たっ)した。


しかし、まさにこの瞬間(しゅんかん)


(かれ)全身(ぜんしん)(おお)象牙白甲(ぞうげはっこう)が、(みずか)らの膨張(ぼうちょう)()()れず、(くだ)()った。


(おお)くの防御蛊(ぼうぎょこ)伸縮性(しんしゅくせい)()たない。象牙白甲(ぞうげはっこう)もその(ひと)つだ。


(いま)だ! この瞬間(しゅんかん)こそ、(かれ)無防備(むぼうび)だ!最強(さいきょう)(とき)が、(じつ)最大(さいだい)弱点(じゃくてん)なのだ!この唯一(ゆいいつ)勝機(しょうき)()らえよ!」魏央(ぎおう)両眼(りょうがん)(おお)きく見開(みひら)き、(こぶし)(にぎ)()め、(こえ)(ひそ)めて(さけ)んだ。


(かたわ)らで、白凝冰(はくぎょうひょう)(ひとみ)(するど)(ひか)った。


魏央(ぎおう)(さけ)びを()いたかのように、方源(ほうげん)(うご)()そうとしたが、突然(とつぜん)動作(どうさ)()めた。


魏央(ぎおう)(かお)()かんだ期待(きたい)(よろこ)びは、(またた)()(こお)()いた。


(うご)け!」(かれ)(おも)わず(さけ)んだが、防音結界(ぼうおんけっかい)(はば)まれて(こえ)(とど)かず、周囲(しゅうい)から怪訝(けげん)()()られた。


方源(ほうげん)微動(びどう)だにせず、(しず)かに見守(みまも)っていた。


(くだ)()った象牙白甲(ぞうげはっこう)が、(ふたた)び徐々(じょじょ)に()(はじ)めた。(あたら)しい(よろい)形作(かたちづく)られ、巨開碑(きょかいひ)全身(ぜんしん)隙間(すきま)なく(おお)った。


方源(ほうげん)勝機(しょうき)刻一刻(こくいっこく)(うしな)われ、()えなくなりつつあった。


魏央(ぎおう)(あせ)って地団太(じだんだ)()んだが、無駄(むだ)だった。


(かれ)(てん)(あお)いで嘆息(たんそく)した:「ああ、方正(ほうせい)(やぶ)れた。唯一(ゆいいつ)勝機(しょうき)(のが)してしまった…」


方源(ほうげん)攻撃(こうげき)しなかったことに、巨開碑(きょかいひ)(すこ)(おどろ)いた。(かれ)方源(ほうげん)攻撃(こうげき)してくるものと予想(よそう)し、準備(じゅんび)(ととの)えていたのに、方源(ほうげん)微動(びどう)だにしなかった。


これには、巨開碑(きょかいひ)残念(ざんねん)(おも)った!


なぜなら、ついさっき、(かれ)硬気蛊(こうきこ)発動(はつどう)していたからだ。


硬気蛊(こうきこ)無形(むけい)気流(きりゅう)()し、(かれ)全身(ぜんしん)(つつ)んだ。あの瞬間(しゅんかん)(かれ)無防備(むぼうび)()えたが、(じつ)防御(ぼうぎょ)(きわ)めて堅固(けんご)で、(いわ)のように(かた)かった。


硬気蛊(こうきこ)駆動(くどう)することで、(かれ)最大(さいだい)弱点(じゃくてん)(おぎな)われた。


もし方源(ほうげん)強攻(きょうこう)仕掛(しか)けていれば、巨開碑(きょかいひ)痛烈(つうれつ)反撃(はんげき)()らい、散々(さんざん)な()()い、(たか)確率(かくりつ)敗北(はいぼく)していただろう。


しかし方源(ほうげん)(うご)かなかった。


たとえ巨開碑(きょかいひ)象牙白甲(ぞうげはっこう)再生速度(さいせいそくど)意図的(いとてき)(おそ)くして、方源(ほうげん)(さそ)()そうとしても、後者(こうしゃ)微動(びどう)だにせず、ただ(しず)かに見守(みまも)っているだけだった。


()づいたのか? まさか。硬気蛊(こうきこ)無形無色(むけいむしょく)で、(わたし)()にしたばかりで、一度(いちど)使(つか)ったことがない」


「ふん、お(まえ)()めてこないなら、こっちから仕掛(しか)けるまでだ」巨開碑(きょかいひ)()(するど)(ひかり)爆発(ばくはつ)した。


巨霊変(きょれいへん)(おく)()だ。(みっ)つの四转蛊(してんこ)同時(どうじ)(あやつ)るため、黄金真元(おうごんしんげん)精神力(せいしんりょく)(はげ)しく消耗(しょうもう)する。


(ちから)精神力(せいしんりょく)三倍(さんばい)()えるが、同時(どうじ)三倍(さんばい)(はや)さで消耗(しょうもう)していく。巨開碑(きょかいひ)巨霊変(きょれいへん)(なが)維持(いじ)できない。


龍行虎歩(りゅうこうこほ)


巨開碑(きょかいひ)方源(ほうげん)()かって突進(とっしん)した。


猪突猛進(ちょとつもうしん)だ。


方源(ほうげん)(みずか)後退(こうたい)し、その(するど)(いきお)いを()けた。



巨開碑(きょかいひ)(おも)わず(おどろ)きと(うたが)いを(かん)じた。


方源(ほうげん)突然(とつぜん)作風(さくふう)()え、後退(こうたい)したのは、時間稼(じかんかせ)ぎのためか?


無駄(むだ)だ!


(いま)(おれ)(からだ)普段(ふだん)三倍(さんばい)(おお)きさだ。歩幅(ほはば)(もと)三倍(さんばい)だ。さらに龍行虎歩蛊(りゅうこうこほこ)使(つか)えば、速度(そくど)はさらに(はや)い!」巨開碑(きょかいひ)(こころ)(ひや)やかに嘲笑(あざわら)った。


たとえ方源(ほうげん)黒石林(こくせきりん)地形(ちけい)利用(りよう)しても、(なん)(やく)にも()たない。


(たたか)(つづ)けてきた(いま)場内(じょうない)黒石林(こくせきりん)はほぼ(すべ)破壊(はかい)されている。(なに)より、巨霊変(きょれいへん)状態(じょうたい)(かれ)にとって、眼前(がんぜん)見渡(みわた)(かぎ)りの平地(へいち)同然(どうぜん)だ!











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