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蛊真人  作者: 魏臣栋
青茅山
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第二十九節: 手段を選ばない

さけ全部ぜんぶベッドのしたけ」方源ほうげん宿屋やどや四人よにん店員てんいん指示しじした。

かれらは各々(おのおの)数壇すうだん青竹酒せいちくしゅげていた。これは方源ほうげんほか生徒せいとから強請ゆすったあと宿屋やどや一気いっき購入こうにゅうした二十壇にじゅうだんである。

一壇いちだん元石げんせき方源ほうげん酒虫しゅちゅうのため一瞬いっしゅん四十よんじゅっ元石げんせきとうじた。


ただいまふくらんだ錢袋ぜにぶくろまたたく間に半減はんげんし、三十九さんじゅうきゅうしかのこらなかった。しかし、これで酒虫しゅちゅう長期間ちょうきかんやしなえるだけの価値かちはある。

了解りょうかい!」店員てんいんたちは即座そくざおうじた。蛊師こしたいして不敬ふけいなど微塵みじんいだかない。

これだけ大量たいりょう購入こうにゅう宿屋やどや大得意先だいとくいさきであり、方源ほうげん店主てんしゅ一言ひとことえば、かれらは簡単かんたんしょくうしな可能性かのうせいがあった。


店員てんいんたちがったあと方源ほうげんりょう部屋へやとびらめ、とこ結跏趺坐けっかふざした。

よるになっていた。

そらにはつきあかるくほしはまばらで、夜風よかぜ暗香あんこうただよっている。


部屋へやにはともされておらず、方源ほうげんこころかせ元海げんかい意識いしき集中しゅうちゅうさせた。

元海げんかいなみしょうめつかえし、海水かいすい青銅色せいどうしょく光沢こうたくはなっていた。ひとひとつのなみが、一転蛊師いってんこし特有とくゆう青銅真元せいどうしんげんである。


元海げんかい空竅くうこう全体ぜんたい四割四分よんわりよんぶしかたしていない。これは丙等へいとう資質ししつ限界げんかいだ。

空竅くうこうかべうす白色はくしょく光膜こうまくで、空竅くうこうささつつんでいた。


元海げんかい上空じょうくうにはなにい。春秋蝉しゅんじゅうせん方源ほうげん操作そうさふたたかくれ、休眠きゅうみん状態じょうたい修復しゅうふくしている。

真元海しんげんかい表面ひょうめんには、しろまるまったいとおしい酒虫しゅちゅうかんでいる。



酒虫しゅちゅう真元しんげん海水かいすい自由じゆうあそび、ときうみもぐり、ときあたまねて水滴すいてきばす。

方源ほうげんねんじると、酒虫しゅちゅう即座そくざ反応はんのうし、あそびをめて湯円タンユェンかたちまるまり、ゆっくりとかびがり青銅せいどう海面かいめんからはなれた。


け」方源ほうげん一割いちわり真元しんげんちゅうしゅつし、逆流ぎゃくりゅうさせて酒虫しゅちゅう体内たいないそそいだ。

すで煉化れんかみの酒虫しゅちゅう抵抗ていこうせず、真元しんげんを全て吸収きゅうしゅうした。

またたく間に四割四分よんわりよんぶあった海面かいめんすこがった。



真元しんげん動力どうりょくえ、まるまった酒虫しゅちゅうしろ微光びこうはなはじめた。ひかりなかもやのような酒気しゅきが徐々(じょじょ)に生成せいせいされ、最終的さいしゅうてき淡白たんぱく酒霧しゅむとなった。

酒霧しゅむ不思議ふしぎなことに拡散かくさんせず、酒虫しゅちゅう周囲しゅういとどまった。


げ」方源ほうげんふたた一割いちわり真元しんげんちゅうしゅつする。

青銅せいどう海水かいすい酒霧しゅむおそいかかり、酒霧しゅむ海水かいすいんで徐々(じょじょ)に減少げんしょうし、最終的さいしゅうてきには完全かんぜんえた。もと一割いちわりあった真元しんげん半分はんぶんり、のこりは半割はんわりだけとなった。



しかしこの半割はんわり真元しんげん以前いぜんより凝縮ぎょうしゅくしていた。もと真元しんげん翡翠色ひすいいろどう光沢こうたくはなっていたが、現在げんざい真元しんげん同様どうよう銅色どうしょくびつつもみどりふか蒼緑色そうりょくしょくとなっていた。蒼緑色そうりょくしょく真元しんげんは、一転中階いってんちゅうかい蛊師こし真元しんげんである。酒虫しゅちゅう作用さよう真元しんげん凝練ぎょうれんし、蛊師こし真元しんげん一小境界いちしょうきょうかい向上こうじょうさせることだ!


蛊師こしには九大境界きゅうだいきょうかい存在そんざいし、ひくほうから一転いってん二転にてん九転きゅうてんまでかれる。かく大境界だいきょうかい初階しょかい中階ちゅうかい高階こうかい頂点ちょうてん四小境界よんしょうきょうかい細分さいぶんされる。

方源ほうげん現在げんざい一転初階いってんしょかい蛊師こしだが、酒虫しゅちゅうたすけで半割はんわり一転中階いってんちゅうかい真元しんげんゆうしている!


中階ちゅうかい真元しんげん半割はんわり生成せいせいするためには、初階しょかい真元しんげん二割にわり消費しょうひする。空竅くうこう四割四分よんわりよんぶ元海げんかいを全て中階ちゅうかい真元しんげん変換へんかんするには、やく十八割じゅうはちわり初階しょかい真元しんげん必要ひつようだ。この目標もくひょうはや達成たっせいするには元石げんせきたよらねばならない」



そうかんがえると、方源ほうげんひらき、ふくろからかもたまごおおきさの完全かんぜん元石げんせきした。

元石げんせき楕円体だえんたい半透明はんとうめい灰白色かいはくしょくいしで、内部ないぶ天然真元てんねんしんげん消耗しょうもうするにしたが体積たいせきちぢんでいく。


かれ右手みぎてを徐々(じょじょ)ににぎめ、元石げんせき天然真元てんねんしんげん吸収きゅうしゅうつづけ、空竅くうこう補給ほきゅうした。

空竅くうこうがっていた海面かいめんは、それにともなゆるやかに上昇じょうしょうしていった。

元石げんせき使つかうために存在そんざいする。方源ほうげん節約せつやくなど微塵みじんかんがえなかった。


わたしには後援こうえんく、親族しんぞく友人ゆうじんからの援助えんじょい。だから強請ゆすりや恐喝きょうかつたよるしかない。今日きょう最初さいしょ一回いっかいで、今後こんご七日毎なのかごと学堂がくどう元石げんせき補助ほじょくばとき校門こうもんまえせするつもりだ」


一度いちど強請ゆすりで満足まんぞくする方源ほうげんではない。蛊師こし修行しゅぎょうにおいて元石げんせき必要不可欠ひつようふかかつだ。

今回こんかい強請ゆすりがおよぼす影響えいきょうについて、方源ほうげんまった心配しんぱいしていなかった。


この世界せかい地球ちきゅうとはことなる。

地球ちきゅうでは学校がっこう暴力ぼうりょく禁止きんしし、平穏へいおんおもんじる。しかしこの世界せかいでは戦闘せんとう主題しゅだいだ。


蛊師こしであれ凡人ぼんじんであれ、生存せいぞんのためにたたかわねばならない。おそろしい野獣やじゅうとの格闘かくとう苛烈かれつ天候てんこうとのたたかい、資源しげんめぐほか蛊師こしとのあらそい。

節度せつどある喧嘩けんかは、むし奨励しょうれいされ推奨すいしょうされる。



ちいさな喧嘩けんかから生死せいしけた激戦げきせんまで、これが大多数だいたすう人間にんげん生活せいかつ模様もようだ。

この世界せかい広大無辺こうだいむへんで、方源ほうげんらす南疆なんきょうだけでも地球ちきゅうしちはっ個分こぶん面積めんせきがある。生活環境せいかつかんきょうきわめてきびしく、人間にんげん家族かぞく単位たんい山寨さんさいきずき、一隅いちぐうもる。



一定期間いっていきかんごとに獣潮じゅうちょう異常気象いじょうきしょう山寨さんさいおそう。

蛊師こし山寨防衛さんさいぼうえい中核ちゅうかくであり、毎年まいとし多くの犠牲者ぎせいしゃす。

この生活せいかつにはつよ戦闘意志せんとういし要求ようきゅうされる。家族かぞく戦闘蛊師せんとうこしつねもとめており、かずおおいことは問題もんだいではない。


しかも、方源ほうげん手加減てかげんには節度せつどがあった。

かれあご攻撃こうげきしなかった——頭蓋底骨折ずがいていこっせついた危険きけんがあるからだ。後頭部こうとうぶへの攻撃こうげきけ、こぶしひじ使つかわずてのひらち、りをれる回数かいすうかぞえるほどしかなかった。


たおれた生徒せいとたちは重傷じゅうしょうわず、軽傷けいしょうんでいた。

方源ほうげん殺戮さつりくこのまず、手段しゅだんとしてのみ使つかう。

毎回まいかい明確めいかく目標もくひょうち、最速さいそく達成たっせいする方法ほうほうえらぶ。

ようするに、手段しゅだんえらばないおとこだった。


……


黒雲くろくもつきおおい、古月山寨こげつさんさいかげした。

夜回よまわりが「カン、カン、カン」と拍子木ひょうしぎらし、深夜しんや用心ようじん野獣やじゅう他寨たさい蛊師こし侵入しんにゅう警告けいこくしていた。


山寨さんさいにはいまえぬともしびともる。

赤之分家あかのぶんけ書斎しょさいで、古月赤練こげつ せきれんまご古月赤城こげつ せきじょうなぐさめていた:「方源ほうげんにやられたといたが?」


右目みぎめくろあざがのこ赤城せきじょう憤慨ふんがいした:「そうです! あの丙等へいとう分際ぶんざいで我々(われわれ)を校門こうもんめ、元石げんせきげやがりました! 警備けいび見逃みのがしていて…祖父上そふうえ、どうかぼくあだを!」


赤練せきれんくびる:「小競こぜいだ。軽微けいび被害ひがいでは大義名分たいぎめいぶんたぬ。たと重傷じゅうしょうでも、老夫ろうふうごかん」


赤城せきじょう呆然ぼうぜんとしたのち逡巡しゅんじゅんしつつこたえた:「自力じりき雪辱せつじょくせよ…ということですか?」


片方かたほうだけ理解りかいしたな」赤練せきれんうなずく。「おまえ赤家あかけかおだ。漠家ばくけとの対立たいりつなか支持者しじしゃ希望きぼうせねばならん」


嘆息たんそくじりにつづけた:「だから乙等おつとう資質ししついつわらせたのだ。つよ後継者こうけいしゃ必要ひつようなのだよ」


赤城せきじょうさとった様子ようすで:「かりました」


理解りかいだけではらん」赤練せきれんさとす。「拳法けんぽうきたえ、はや中階ちゅうかいのぼれ。班長はんちょうるのだ。それが赤家あかけへの最良さいりょう援護えんごとなる」


「はい!」赤城せきじょう力強ちからづよおうじる。


赤練せきれん満足まんぞくげにわらった:「ふふふ…それでこそあか後継者こうけいしゃだ。全力ぜんりょく)(ささ)えよう」

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