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蛊真人  作者: 魏臣栋
青茅山
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第二十七節: 公然の恐喝

少年しょうねんたちは驚愕きょうがくいかりでかおゆがめた。

「なにっ! 間違まちがいか?」

方源ほうげんあたまおかしくなったのか? 学堂がくどう玄関先げんかんさき恐喝きょうかつだって!?」

かねこまてたか? だれのツテでおれらをねらだ!」

せろ! 丙等へいとう分際ぶんざい俺様おれさまみちふさぐな! ばすぞ…ぐふっ!」


方源ほうげん突然とつぜんうごいた。

右掌みぎてのひらするどろし、罵倒ばとうしていた少年しょうねん首筋くびすじ直撃ちょくげき少年しょうねん白黒しろくろさせてくずちた。


「マジでやったぞ!?」 群衆ぐんしゅう爆発ばくはつし、少年しょうねんたちが後退こうたいする。

古月北巨こげつ ほくきょ気絶きぜつした! どうすんだ!?」 恐怖きょうふふるえるこえ

「こっちは人数にんずう圧倒あっとうだ! 一斉いっせいなぐりかかれ!」 怒号どごうひびく。


だがかれらがうごくよりはやく、方源ほうげんひとみにんだ。

掌打しょうだくびたたり、りを股間こかんらわせ――

「ギャーッ!」 甲高かんだか悲鳴ひめいひびき、少年しょうねん地面じめんころがった。


とらひつじれにごと展開てんかい――五百年ごひゃくねん戦闘経験せんとうけいけんゆうする方源ほうげんに、青二才あおにさいかなうはずもない。

またた十数人じゅうすうにん昏倒こんとうし、うめごえだけがのこされた。


なにきた!?」 おくれて到着とうちゃくした古月漠北こげつ ばくほく絶叫ぜっきょうした。

「あいつ…元石げんせきげようとして…!」 はらさえる少年しょうねんえる。方源ほうげん無表情むひょうじょうでそのはらり上げた。「がふっ!」 少年しょうねんがエビのようにからだまるめる。


「さあ、一人ひとりいっ元石げんせきせ。さもなくば――」 方源ほうげんつめたいこえせまる。

「ふざけるな! 乙等おつとうおれ丙等へいとうけるか!」 漠北ばくほくいかくるって突進とっしんする。


方源ほうげんかるをかわし、左指ひだりゆび漠北ばくほく鎖骨さこつしたく。

「ぐぁ…!」 漠北ばくほく黒目くろめひるがえしてたおれる。


「ひいい…!」 のこりの少年しょうねんたちがこごえつく。

方源ほうげん攻撃こうげきポイント――くび脇腹わきばら股間こかん――は全て(すべて)人体じんたい急所きゅうしょだった。授業じゅぎょうならった「基本きほん戦闘せんとう」をかれらが軽視けいししていた結果けっかだ。


わたすか? それとも…」 方源ほうげんふたたせまる。

少年しょうねんたちはいしばっておそいかかったが、てのひらりのあらしに次々(つぎつぎ)とたおされていった。


「ひ、ひどすぎる…!」

んでないよね!?」

参加さんかしなかった少女しょうじょたちがふるがり、方源ほうげん視線しせんけるときんごえを上げた:「や、やる! わたすから!」


方源ほうげん数個すうこ元石げんせきを受けうけとると少女しょうじょたちを解放かいほうした。

彼女かのじょらはよろめきながら学堂がくどうると、続々(ぞくぞく)とあらたな生徒せいと門前もんぜんあつまりはじめた。


「マジかよ!なにきてんだ!?」

古月漠北こげつ ばくほくたおれてる…!?」古月赤城こげつ あかぎまるくする。


方源ほうげん要求ようきゅうけると、少年しょうねんたちは怒号どごうを上げておそかり――またたく間に敗残兵はいざんへいのようになった。


家老様かろうさま、このままりですか? 死者ししゃたら…」

方源ほうげんめが! 我々(われわれ)の眼前がんぜん同輩どうはいおどすとは! 命令めいれい一下いっか捕縛ほばくします!」


騒動そうどう最初さいしょから護衛ごえいまっていた。しかし規律きりつじょうかれらに処罰権しょばつけんはなく、家老かろうへの報告ほうこくつしかなかった。


楼閣ろうかくから状況じょうきょうながめる家老かろうかがやいた。「戦闘せんとうさいがあるようだな」

方源ほうげん単身たんしん生徒せいとたちを圧倒あっとうするさまは、まるで戦場せんじょう猛将もうしょうごとし。月刃げつじん試験しけんでの不審ふしん氷解ひょうかいした。


まれながらの戦闘蠱師せんとうこしよ。しむらくは丙等へいとう資質ししつ…」家老かろう嘆息たんそくこぼす。

側近そっきん護衛ごえい焦燥しょうそうした面持おももちでうったえる:「この茶番ちゃばん放置ほうちしてよろしいのですか? 悪影響あくえいきょう懸念けねんされますが」

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