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蛊真人  作者: 魏臣栋
魔子出山
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第六十一節:互いに算盤を弾く

仔羊(こひつじ)()(もの)(かも)()(もの)八宝豚(はっぽうぶた)清蒸(せいじょう)(かも)のちまき()め、(こい)甘酢(あまず)あん、臓物(ぞうもつ)()()わせ、胡麻油(ごまあぶら)クルミ()き、(みつ)かけ山芋(やまいも)蜜漬(みつづ)(もも)糸引(いとひ)き、八宝(はっぽう)(いた)め、ユリ()清蒸(せいじょう)、猩々(しょうじょう)の(くちびる)駱駝(らくだ)のこぶ、鹿茸(ろくじょう)(くま)(てのひら)煮込(にこ)み、三種(さんしゅ)()木犀(もくせい)(ふう)スープ、蜜蝋(みつろう)()豚肘(とんひじ)三色(さんしょく)フカヒレ……


(つか)()四階(よんかい)個室(こしつ)(すわ)った方源(ほうげん)白凝冰(はくぎょうひょう)(まえ)には、(かお)(たか)(いろど)(あざ)やかな料理(りょうり)(たく)()()くした。


方源(ほうげん)竹箸(たけばし)()り、()ままに(くち)(はこ)ぶ。まず清蒸(せいじょう)のユリ()――喉越(のどご)(さわ)やかで精神(せいしん)(あら)われる。(つぎ)蜜糸(みついと)(もも)一枚(いちまい)(あま)さくどくない。さらに(くま)(てのひら)(あじ)わえば、(あぶら)上品(じょうひん)(くち)(なか)()ける。仔羊(こひつじ)()(もの)歯切(はぎ)()く、薬味(やくみ)()えると風味(ふうみ)倍増(ばいぞう)した。


白凝冰(はくぎょうひょう)木犀風(もくせいふう)スープを一吸(ひとす)いすると、(にわか)(くち)(なか)(かお)りが(ひろ)がり、食欲(しょくよく)()()てられる。


「お(まえ)豪勢(ごうけい)真似(まね)するなんて(めずら)しい」白凝冰(はくぎょうひょう)()べながらも(ひや)やかな皮肉(ひにく)(たた)()けた。


方源(ほうげん)(わら)っただけで反論(はんろん)せず、彼女(かのじょ)(こころ)巣食(すく)疑念(ぎねん)焦燥(しょうそう)()()っていた。


商心慈(しょうしんじ)への接近(せっきん)(こころ)()くした護衛(ごえい)危険(きけん)(おか)しての目的地(もくてきち)到達(とうたつ)——そのすべてを()て、なぜ(わか)れると()めたのか。白凝冰(はくぎょうひょう)には看破(かんぱ)できない駆引(かけひき)だった。


(いま)方源(ほうげん)修為(しゅうい)二転(にてん)巅峰に(たっ)し、三転(さんてん)との境界(きょうかい)紙一重(かみひとは)。かつて()わした「三転(さんてん)突破(とっぱ)()契約(けいやく)決着(けっちゃく)」という約束(やくそく)が、(つい)目前(もくぜん)(せま)っていた。


だが方源(ほうげん)約束(やくそく)(まも)るわけがない。(かれ)()に「信義(しんぎ)」など、()むを()妥協(だきょう)か、華麗(かれい)偽装(ぎそう)か、精巧(せいこう)仮面(かめん)()ぎない。


この真実(しんじつ)を——方源(ほうげん)も、白凝冰(はくぎょうひょう)(いた)いほど()っている。


だからこそ彼女(かのじょ)苛立(いらだ)つ。


方源(ほうげん)という極悪人(ごくあくにん)(かなら)(やく)(やぶ)ると予感(よかん)しながらも、有効(ゆうこう)対策(たいさく)がないからだ。陽蛊(ようこ)(にぎ)られている彼女(かのじょ)は「(ねずみ)()てば(うつわ)(こわ)れる」という状態(じょうたい)(さいな)まれていた。



(いま)百家寨(ひゃっかさい)追跡(ついせき)獣群(けものぐん)来襲(らいしゅう)途絶(とだ)えた。食卓(しょくたく)(とも)にする方源(ほうげん)白凝冰(はくぎょうひょう)光景(こうけい)(やす)らかに()えるが、(じつ)はその関係(かんけい)寸前(すんぜん)まで()()めており、(つぎ)一歩(いっぽ)瓦解(がかい)しかねない。


その決定的(けっていてき)一歩(いっぽ)こそ、方源(ほうげん)三転蛊师(さんてんこし)へと昇華(しょうか)する(とき)である。


一度(いちど)三転(さんてん)(さかい)()()めば、二人(ふたり)(あいだ)(のこ)された融和(ゆうわ)余地(よち)完全(かんぜん)()()る。正面衝突(しょうめんしょうとつ)必至(ひっし)だ。


白凝冰(はくぎょうひょう)をどう処遇(しょぐう)すべきか?


方源(ほうげん)(はし)(うご)かしつつ、思考(しこう)(めぐ)らせた。(かれ)(しゅう)()停滞(ていたい)するはずもなく、(おそ)かれ(はや)かれ矛盾(むじゅん)爆発(ばくはつ)する。


(いま)状況(じょうきょう)(きわ)めて微妙(びみょう)だった。


陽蛊(ようこ)掌握(しょうあく)している方源(ほうげん)優位(ゆうい)とはいえ、白凝冰(はくぎょうひょう)方源(ほうげん)致命的(ちめてき)(よわ)みを(にぎ)っていた。


白骨山(はっこつざん)秘伝継承(ひでんけいしょう)同行(どうこう)し、商隊(しょうたい)獣群(けものぐん)(おそ)わせる計略(けいりゃく)目撃(もくげき)した彼女(かのじょ)は――()りすぎていたのだ。


丁浩(ていこう)という潜在的(せんざいてき)脅威(きょうい)(くら)べれば、白凝冰(はくぎょうひょう)危険度(きけんど)格段(かくだん)()がる。


白凝冰(はくぎょうひょう)(ほうむ)ってしまえば、商心慈(しょうしんじ)関連(かんれん)懸念(けねん)()える。だが現状(げんじょう)(しゅう)()では無理(むり)だ——彼女(かのじょ)仕留(しと)める(さい)(りょう)機会(きかい)商隊移動(しょうたいいどう)(ちゅう)だったが、当時(とうじ)生還(せいかん)のため彼女(かのじょ)(ちから)不可欠(ふかかく)だった。()して商心慈(しょうしんじ)面前(めんぜん)では実行(じっこう)できぬ。白凝冰(はくぎょうひょう)野郎(やろう)、かねてから警戒心(けいかいしん)(ゆる)めておらぬ。氷肌玉骨(ひょうきぎょっこつ)防護(ぼうご)相俟(あいま)って一撃必殺(いちげきひっさつ)困難(こんなん)。それに戦闘嗅覚(せんとうきゅうかく)(するど)く、近頃(ちかごろ)経験(けいけん)でさらに手練(てだ)れとなった…」


方源(ほうげん)脳裏(のうり)万感(ばんかん)渦巻(うずま)く。同様(おなじ)白凝冰(はくぎょうひょう)もまた(はげ)しく思考(しこう)()(めぐ)らせていた。


青茅山(せいぼうざん)(だっ)して以来(いらい)(いま)(ようや)(いき)をつく(ひま)ができた。(かなら)陽蛊(ようこ)(うば)い取り、(おとこ)()(もど)らねば!力攻(ちからぜ)めで強奪(ごうだつ)するのは得策(とくさく)ではない――方源(ほうげん)瞬殺(しゅんさつ)できれば(べつ)だが。あの極悪人(ごくあくにん)(しゅう)()二転(にてん)ながら総合戦力(そうごうせんりょく)()(もの)じみている。戦闘経験(せんとうけいけん)老獪(ろうかい)さでは(およ)びもつかず、(はら)(そこ)狡猾(こうかつ)(きわ)まりない。悪辣(あくらつ)非道(ひどう)(かぎ)りを()くす(おとこ)ゆえ、倫理(りんり)など束縛(そくばく)にならず何事(なにごと)(いと)わん」


(さら)重要(じゅうよう)なのは、(かれ)(おく)()(いま)()()けぬ(てん)だ。だが、こちらの優位(ゆうい)もないわけではない。(やつ)修行(しゅぎょう)(いま)(おれ)(ささ)えている。(くわ)えて(やつ)秘密(ひみつ)数多(あまた)(にぎ)っているのだ——これらを利用(りよう)(かれ)妥協(だきょう)させられるだろう!毒誓蛊(どくせいこ)反故(ほご)不能(ふのう)契約(けいやく)(むす)ばせるか、強奪蛊(ごうだつこ)詐取蛊(さしゅこ)神偷蛊(しんとうこ)などを駆使(くし)し、陽蛊(ようこ)(ぬす)()すのだ…」


白凝冰(はくぎょうひょう)(けっ)して(おろ)かではない。彼女(かのじょ)一路(いちろ)()(つづ)け、観察(かんさつ)し、謀略(ぼうりゃく)(めぐ)らせてきたのだ。


二人(ふたり)食卓(しょくたく)(はさ)んで二歩(にほ)(はな)れず、親友(しんゆう)のように()えながら、(こころ)(おく)(たが)いに策謀(さくぼう)(めぐ)らせている。


外圧(がいあつ)()り、二人(ふたり)(あいだ)矛盾(むじゅん)()()りになった。商家城(しょうかじょう)という安全(あんぜん)環境(かんきょう)で、ようやくその葛藤(かっとう)()()余裕(よゆう)()まれた。


しかし思考(しこう)(ふか)めれば(ふか)めるほど、解決(かいけつ)(むずか)しさを痛感(つうかん)した!


方源(ほうげん)何物(なにもの)にも(しば)られぬとすれば、白凝冰(はくぎょうひょう)もまた(おな)じではないか?彼女(かのじょ)()(ざま)は「刹那(せつな)()やすこと」こそがすべて。道徳(どうとく)?そんなもの(なに)だったっけ?


(たが)いに俗世(ぞくせ)見下(みくだ)し、(てつ)意志(いし)(もち)(ちから)への()えを(いだ)き、(おのれ)のみを(しん)じる――この(てん)において、二人(ふたり)(おどろ)くほど似通(にかよ)っていた。


他者(たしゃ)()(うつ)れば、二人(ふたり)(ころ)すべき()(もの)で、社会(しゃかい)(くず)である。その()こそが世界(せかい)(すく)うとさえ()える。


まさにこうした共通点(きょうつうてん)があるからこそ、(たが)いに手強(てごわ)(かん)じるのだ。


(しん)手強(てごわ)(てき)とは、往々(おうおう)にして(みずか)らである。


さらに重大(じゅうだい)なのは、(たが)いに相手(あいて)(よわ)みを(にぎ)っている(てん)だ。一撃必殺(いちげきひっさつ)失敗(しっぱい)し、(いき)をつく(すき)(あた)えれば、反撃(はんげき)された(ほう)致命(ちめい)(きず)()うこと必至(ひっし)


二人(ふたり)(かんが)えれば(かんが)えるほど(あたま)(かか)えた。


白凝冰(はくぎょうひょう)野郎(やろう)厄介(やっかい)相手(あいて)だ」方源(ほうげん)奥歯(おくば)()みしめた。手元(てもと)使(つか)える()(すくな)すぎる。


方源(ほうげん)め…弱点(じゃくてん)らしい弱点(じゃくてん)微塵(みじん)もない」白凝冰(はくぎょうひょう)(ほそ)めた(ひとみ)から冷光(れいこう)(はな)つ。


二人(ふたり)とも妙案(みょうあん)()かばず、()せずして視線(しせん)()げた。()()空中(くうちゅう)激突(げきとつ)し、()即離(そくり)れた。


卓上(たくじょう)料理(りょうり)鮮美(せんび)であったが、(おも)(おも)いで(のど)(とお)らぬ。


半額(はんがく)(いえど)も、依然(いぜん)として十五元石(じゅうごげんせき)(つい)やしたのだった。


さすが商家城(しょうかじょう)物価(ぶっか)(たか)し。


(はら)()たした二人(ふたり)酒楼(しゅろう)()た。


方源(ほうげん)(まち)(あし)()()れると、往来(おうらい)噂話(うわさばなし)(みみ)(とど)いた。


()ってるか?南門(みなみもん)でついに商家族長(しょうかぞくちょう)(さま)(あらわ)された!」


「まさかありえねー」


本当(ほんとう)だ!(あらわ)れるや()え、町中(まちじゅう)騒然(そうぜん)と…」


「ホラ()き!商家族長(しょうかぞくちょう)(さま)(なん)(よう)もなく(まち)()られるか!」


(うわさ)()()い、肯定派(こうていは)否定派(ひていは)対立(たいりつ)


方源(ほうげん)東門(ひがしもん)から入城(にゅうじょう)したが、商心慈(しょうしんじ)(とお)った南門(みなみもん)出来事(できごと)(ひがし)(つた)わる(ころ)には、()(かげ)もなく(ゆが)んでいた。


白凝冰(はくぎょうひょう)には()るに()らない(うわさ)(うつ)り、()にも()めなかった。周囲(しゅうい)話題(わだい)()ぐに(ほか)(うつ)る。


だが方源(ほうげん)のような(こころ)ある(もの)には、これ以上(いじょう)ない明確(めいかく)情報(じょうほう)だった。


(かれ)(おも)わず(わら)った。商心慈(しょうしんじ)(けん)は、記憶(きおく)(どお)りの軌道(きどう)辿(たど)っているようだ。


(あと)()(じゅく)れて()ちてくるのを()つばかり。


()ろ!空飛(そらと)藍鯨(らんげい)だ!翼家(よくけ)商隊(しょうたい)()るぞ!」突然(とつぜん)街中(まちじゅう)(だれ)かが(そら)指差(ゆびさ)(さけ)んだ。


瞬時(しゅんじ)往来(おうらい)の人々(ひとびと)が(あし)()め、一斉(いっせい)(てん)(あお)いだ。


巨大(きょだい)(かげ)(まち)(おお)う。


蒼穹(そうきゅう)を悠々(ゆうゆう)と(およ)藍色(あいいろ)巨鯨(きょげい)


()ぶ」というより「(およ)ぐ」と()(ほう)適切(てきせつ)だろう。


飛天藍鯨(ひてんらんげい)、それは高天原(たかまがはら)を悠々(ゆうゆう)と遊泳(ゆうえい)する巨獣(きょじゅう)である。


東海(とうかい)九重天(ここのえぞら)()み、(おん)(じゅん)平和(へいわ)性質(せいしつ)ゆえに「御鯱蛊(ぎょくこ)」で制御(せいぎょ)され、商隊(しょうたい)(あし)とされる。


山並(やまな)みの(ごと)巨体(きょたい)行商人(ぎょうしょうにん)体内(たいない)(ぞう)し、高空(こうくう)(かけ)る。山林(さんりん)陸路(りくろ)商隊(しょうたい)(くら)べ、危険(きけん)(せい)激減(げきげん)するのみならず速度(そくど)数段(すうだん)(はや)い。


(しか)れども、一日(いちにち)千斤(せんきん)もの(しょく)(りょう)()らねばならず、大勢力(だいせいりょく)でなければ飼育(しいく)できぬ。


南疆全土(なんきょうぜんど)飛天藍鯨(ひてんらんげい)(よう)するは、翼家(よくけ)のみ。


翼家(よくけ)もまた南疆(なんきょう)覇者(はしゃ)(ひと)つ。商家(しょうか)(かた)(なら)べる地位(ちい)にあり、東海勢力(とうかいせいりょく)密接(みっせつ)(きずな)(ゆう)する。


「はあ…壮観そうかんだな」白凝冰はくぎょうひょうが軽く嘆息たんそくらした。


かつての白家寨はくかさいを思いかえす。もしこの巨鯨きょげい直撃ちょくげきしたなら、山寨さんさいなど跡形あとかたもなくくずちたろう。


巨体きょたい商量山しょうりょうざんふるわせると、飛天藍鯨ひてんらんげい山腹さんぷくゆるやかに降下こうかしていく。


遠方えんぽうからながめる方源ほうげん視界しかいに、その巨口きょこうひらいた。無数むすう黒点こくてん口内こうないからるように移動いどうはじめた。


翼家よくけ商隊しょうたいたちだ。しかし距離きょりとおすぎるせいか、細部さいぶまでは見分みわけがつかない。


翼家(よくけ)商隊(しょうたい)()た。市場(しじょう)(ふたた)()(うご)くだろう」


翼家(よくけ)五転蛊(ごてんこ)()()み、商量山(しょうりょうざん)競売(きょうばい)するそうだ」


翼家(よくけ)東海(とうかい)(つな)がりがあるから、今回(こんかい)特産品(とくさんひん)豊富(ほうふ)だろう。()価値(かち)がある」


往来(おうらい)の人々(ひとびと)の話題(わだい)完全(かんぜん)翼家商隊(よくけしょうたい)(うつ)った。


方源(ほうげん)白凝冰(はくぎょうひょう)山道(やまみち)(のぼ)る。


古月山寨(こげつさんさい)青茅山(せいぼうざん)一隅(いちぐう)()ぎないのに(たい)し、商家城(しょうかじょう)商量山(しょうりょうざん)全体(ぜんたい)(おお)わんばかりだ。


南疆(なんきょう)最強(さいきょう)武家(ぶけ)すら、これほどの規模(きぼ)山岳都市(さんがくとし)(よう)していない。


城内(じょうない)には竹楼(ちくろう)土壁(つちかべ)(いえ)煉瓦(れんが)(づく)り・バラック・樹上(じゅじょう)住居(じゅうきょ)・キノコ(じょう)小屋(ごや)洞窟住居(どうくつじゅうきょ)(とう)(とりで)など、あらゆる建築(けんちく)混在(こんざい)している。


それらは商量山(しょうりょうざん)にまとったパッチワークの(ころも)のようだ。


南疆貿易(なんきょうぼうえき)中心地(ちゅうしんち)として、商家城(しょうかじょう)面積(めんせき)最大(さいだい)なのは(うたが)いない。


だが、これが商家城(しょうかじょう)の全て(すべて)だと(おも)うなら大間違(おおまちが)いだ――


まだ外城(がいじょう)()ぎぬのだ。


方源(ほうげん)白凝冰(はくぎょうひょう)巨大(きょだい)洞窟(どうくつ)入口(いりぐち)()()まった。


「お二方(ふたかた)内城(ないじょう)へご入場(にゅうじょう)ですか?お一人様(ひとりさま)百元石(ひゃくげんせき)納入(のうにゅう)をお(ねが)いします」守衛(しゅえい)蛊师(こし)()()()べた。


「たった入場(にゅうじょう)するだけで百元石(ひゃくげんせき)?」白凝冰(はくぎょうひょう)(おどろ)きを()せた。


内城(ないじょう)空間(くうかん)(かぎ)られておりますゆえ、無関係(むかんけい)な人々(ひとびと)の流入(りゅうにゅう)防止(ぼうし)治安維持(ちあんいじ)のためでございます」蛊师(こし)恐縮(きょうしゅく)しながら説明(せつめい)した。


商量山(しょうりょうざん)商家(しょうか)による数千年(せんねん)(いとな)みにより、山体表面(さんたいひょうめん)(おお)()くす商家城(しょうかじょう)(きず)いたのみならず、(やま)内部(ないぶ)(ふか)穿(うが)たれて内城(ないじょう)(つく)られていたのだ。







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