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蛊真人  作者: 魏臣栋
魔子出山
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第三十九節: お嬢さん、助けてください!

(ろう)総管(そうかん)(いか)りは(またた)()頂点(ちょうてん)(たっ)した。こいつに(ほね)(ずい)まで(きざ)()教訓(きょうくん)をと決意(けつい)する。


ガラッ!


(はげ)しい(いきお)いで(とびら)()(ひら)いた。


すると、全身(ぜんしん)(きず)(あと)血痕(けっこん)(まみ)れた方源(ほうげん)(ろう)総管(そうかん)視界(しかい)()()んだ。


(ろう)総管(そうかん)はこの有様(ありさま)仰天(ぎょうてん)し、(いか)りを(わす)れて(こえ)()げた:「こ、これは何事(なにごと)だ?まさか魔獣(まじゅう)どもの夜襲(やしゅう)か!?」


「いえな、御老(ごろう)(じん)よ。あの犬畜生(いぬちくしょう)どもが、わしを(なぐ)り、元石(げんせき)までも(うば)いやがった!御老(ごろう)(じん)正義(せいぎ)()せてくだせえ!」


()()まった(なみだ)をぬぐいながら、方源(ほうげん)はあえぎ(ごえ)(さけ)んだ。


「うっ……(いた)てえ!」


「あのキチガイ、()ったか?」


「くそ、アイツ馬鹿力(ばかぢから)だぜ!」


天幕(てんまく)(ない)()()て、(にく)スープの(かお)りが(ただよ)うが、()(おく)れだ。(なべ)(やぶ)れていた。


(いき)(ととの)えた連中(れんちゅう)は、顔面(がんめん)パンパンに()れたり、(いき)()んで(いた)がったり。


「くそったれ!新人(しんい)分際(ぶんざい)俺様(おれさま)らを(なぐ)るなんて、()(がた)い!」


「てめえらが仕掛(しか)ける(まえ)に、(さき)にやがった!」


「この(うら)み、()()めねえ。このままじゃ()まねえぞ、メンツを取り(とりもど)さねえとな!」


「どうすんだ?てめえ()てるのか?」


(なぐ)()必要(ひつよう)ねえだろ!()(ぐち)すんだ。(ろう)総管(そうかん)始末(しまつ)させやがれ。アイツ、(くわ)わったばっかなのにこんな残虐(ざんぎゃく)なら、(あと)()たねえ!」


「そうだ!アイツがさっき()げた元石(げんせき)だ。(すべ)(おれ)(わた)せ。こいつが証拠(しょうこ)だ!」強兄(キョウあに)啖呵(たんか)()った。


天幕(てんまく)(ない)(またた)静寂(せいじゃく)(つつ)まれた。(だれ)もがこいつが強兄(キョウあに)()(わけ)()ぎないと()っていた。


元石(げんせき)(うば)えなかった家僕(かぼく)たちは、(わざわ)いを(よろこ)ぶような()痩猿(やせざる)ともう一人(ひとり)()やった。


二人(ふたり)はもごもごと言葉(ことば)(にご)し、(あき)らかに(わた)()など毛頭(もうとう)なかった。


強兄(キョウあに)(すこ)しばかり利口(りこう)だった:「俺様(おれさま)(みな)ケガしたんだ。この二枚(にまい)元石(げんせき)証拠(しょうこ)であると同時(どうじ)治療費(ちりょうひ)だ」


その言葉(ことば)()途端(とたん)()(まえ)にありつけると(さと)った元石(げんせき)()にできなかった家僕(かぼく)たちは、口々(くちぐち)に賛同(さんどう)(はじ)めた。


強兄(キョウあに)()う通り(どおり)だ!」


(さる)元石(げんせき)強兄(キョウあに)(わた)せ…まさかお(まえ)がトップに(たち)たいのか?」


強兄(キョウあに)には強い(うし)(だて)がついてる!強兄(キョウあに)だけが(おれ)らの(かた)きを()てるんだ!」


強兄(キョウあに)なら(しん)じられるぜ…」


一同(いちどう)圧力(あつりょく)(くっ)して、痩猿(やせざる)ともう一人(ひとり)(くちびる)()みしめ、嫌々(いやいや)ながら元石(げんせき)()()して強兄(キョウあに)()()した。


強兄(キョウあに)はそれを()()り、(まろ)やかで(なめ)らかな石肌(いしはだ)()でながら、(はな)(いた)みが(やわ)らいだように(かん)じた。


その瞬間(しゅんかん)天幕(てんまく)(とばり)がガラリと()()がった。


一同(いちど)(いき)()んだ。また方源(ほうげん)かと(おも)ったが、()(なお)せば老総管(ろうそうかん)だった。


老総管(ろうそうかん)、ご足労(そくろう)いただいて!」


老総管(ろうそうかん)、お()えあそばせようとしていたところでござります!」


(しゅう)(おどろ)きと(よろこ)びが()()じった。


だが老総管(ろうそうかん)(おも)()ちは(けん)しく、特に強兄(キョウあに)(にぎ)二枚(にまい)元石(げんせき)視認(しにん)した(さい)、その眼差(まなざ)しは一層(いっそう)(いん)(うつ)(しず)んだ。


数歩(すうほ)(すす)強兄(キョウあに)眼前(がんぜん)()つや、元石(げんせき)()(さら)()ると、その()のひらでピシピシッ! と(みだ)()ちにした。


強兄(キョウあに)呆気(あっけ)()られた。


(のこ)りも(おな)じ。


数息(すうそく)(のち)、ようやく全員(ぜんいん)(われ)(かえ)った。


老総管(ろうそうかん)、どなたがお(いか)りですか?」


老総管(ろうそうかん)、こ、これは何事(なにごと)で?」


(ろう)(じん)(きびす)(かえ)し、(とばり)()()げて怒鳴(どな)った:「(キョウ)よ、痩猿(やせざる)め、このろくでなしども、全員(ぜんいん)(そと)(ころ)がり()やがれ!」


そう()うと()(さき)天幕(てんまく)()た。


強兄(キョウあに)(ほお)()(おお)いながらも、(ろう)総管(そうかん)(さか)らえず。(くや)しさと疑惑(ぎわく)()(ころ)し、(そと)()るしかなかった。


(みな)(つづ)々(く)と天幕(てんまく)()ると、そこに傷痕(きずあと)だらけ、()まみれの姿(すがた)方源(ほうげん)()っていた。


老総管(ろうそうかん)、この連中(れんちゅう)がわしの元石(げんせき)(うば)いました!」方源(ほうげん)(かれ)らを指差(ゆびさ)し、義憤(ぎふん)()えて(さけ)んだ。


「くそったれ!」家僕(かぼく)たちは(われ)(かえ)った。


「お(まえ)この野郎(やろう)(さか)()いがかりやがったな!」


「ふざけんな、てめえを切り(きざ)んでやる!!」


(みな)激怒(げきど)し、怒号(どごう)()げた。


パンッ!


(するど)平手打(ひらてう)ちの(おと)(しゅう)沈黙(ちんもく)させた。


一番(いちばん)(さわ)いでいた家僕(かぼく)(ほお)()さえ、(おも)わず一歩(いっぽ)()がった。


老総管(ろうそうかん)陰湿(いんしつ)()でその家僕(かぼく)(にら)みつけた:「(やつ)(わし)にいきなり(うった)えるとはな?ふふ、貴様(きさま)らは(てん)をも(おそ)れぬことをやりおって、他人(たにん)元石(げんせき)まで(うば)うとは!」


(ろう)総管(そうかん)新人(しんい)(しいた)げられることは承知(しょうち)していた。むしろその()()きを(こころよ)(おも)っていた。


当然(とうぜん)過程(かてい)だ。一方(いっぽう)では新人(しんい)(ごう)(まん)(くじ)き、(のち)管理(かんり)(らく)にできる。他方(たほう)古参(こさん)新人(しんい)融和(ゆうわ)(うなが)す。


だが(しいた)げるにも(ほど)がある。公然(こうぜん)元石(げんせき)(うば)うなど、匪賊(ひぞく)()わらんではないか!


老総管(ろうそうかん)、それは誤解(ごかい)でして…」(だれ)かが()(ごえ)()げた。


パシッ!


またも(するど)平手打(ひらてう)ち。(ろう)総管(そうかん)(こえ)()てつくようだった:「(だれ)(くち)()せと(ゆる)した?」


老総管(ろうそうかん)是非(ぜひ)とも(もう)()げねば!」


「そうですよ、(わたくし)らは(みな)冤罪(えんざい)です、老総管(ろうそうかん)!」


(おお)くの家僕(かぼく)(こえ)()げ、理不尽(りふじん)さに()(ふる)えた。(あき)らかに(わたし)らが被害者(ひがいしゃ)なのに!


老総管(ろうそうかん)怒髪(どはつ)(てん)()き、(とどろ)くような(こえ)()()げた:「お(まえ)らが(かれ)元石(げんせき)(うば)ったのに『冤罪(えんざい)』だと?この二枚(にまい)(いし)(やつ)のものか?答えよ!真実(しんじつ)()え!」


「は、はい…」


「ですが、しかし…」


ビシッ!ビシッ!


二人(ふたり)家僕(かぼく)(くち)()さえる。


(ろう)総管(そうかん)(ゆび)()()けて叱責(しっせき)した:「元石(げんせき)(うば)うだけでも(ゆる)(がた)いのに、刃物(はもの)まで使(つか)うとは!(はらわた)(ふと)いのう…(だれ)(やいば)()るったか、白状(はくじょう)しろ!」


家僕(かぼく)傷付(きずつ)けば()(ごと)ができぬ。療養(りょうよう)治療(ちりょう)必要(ひつよう)だ。これが経費(けいひ)じゃ!


もし業務(ぎょうむ)支障(ししょう)()れば、(うえ)蛊师(こし)から()()られ、(わし)()めを()わねばならん」


刃物(はもの)を?」


(わたし)らは使(つか)ってなどおりませぬ!」


老総管(ろうそうかん)(わたくし)古参(こさん)が、そこを心得(こころえ)ないわけがございましょうか!」


「ふざけた戯言(たわごと)(もう)すな!(わし)(めくら)とでも(おも)うたか?お(まえ)らが(やいば)使(つか)わぬのに、(やつ)(きず)はどういうわけだ?まさか(みずか)ら切り(きざ)んだのか!?」(ろう)総管(そうかん)(とどろ)くように怒号(どごう)した。


白凝冰(はくぎょうひょう)(とお)くの(やみ)片隅(かたすみ)()つめながら(おも)った:


老総管(ろうそうかん)流石(さすが)ですな。ずばり御見通(ごみとお)しと



パンパンパン…!


(ろう)総管(そうかん)(いか)頂点(ちょうてん)(たっ)し、次々(つぎつぎ)と平手打(ひらてう)ちを()びせた。


一人残(ひとりのこ)らず数発(すうはつ)制裁(せいさい)を受け、(ろう)総管(そうかん)(おそ)るべき権威(けんい)(おび)え、もはや(くち)(ひら)(もの)はいなかった。


ただ(みな)(こぶし)(かた)(にぎ)()め――あるいは(ひたい)青筋(あおすじ)()かべ、あるいは()をギシギシと(きし)ませていた。胸中(きょうちゅう)渦巻(うずま)理不尽(りふじん)怨念(おんねん)を、()()(すべ)もなく。


全員(ぜんいん)、さっさと天幕(てんまく)(もど)れ!明日(あす)にでも(あらた)めて()()るわい」


(ろう)総管(そうかん)()(しび)れるほど(なぐ)(つづ)けたが、さすがに高齢(こうれい)(いき)()らしながらも、(いか)りは大分(だいぶ)(おさ)まった。


家僕(かぼく)たちは(めい)(そむ)けず、(きびす)(かえ)(まえ)一様(いちよう)方源(ほうげん)(にら)みつけ、その姿(すがた)骨髄(こつずい)まで(きざ)()んだ。


(ろう)総管(そうかん)(ある)()り、元石(げんせき)方源(ほうげん)()()()け、(つめ)たい口調(くちょう)()(はな)った:「元石(げんせき)()(かえ)した。(ふたた)()くすでないぞ。(つぎ)()らんわい!」


方源(ほうげん)(なみだ)鼻水(はなみず)(かお)がぐしゃぐしゃになり、感動(かんどう)(おそ)れが()()じった(こえ)哀願(あいがん)した:「御老(ごろう)(じん)、どうかご慈悲(じひ)を。この二枚(にまい)元石(げんせき)、しばらくお(あず)かりくだされ。(うば)われやせんかと(おび)えております」


(ろう)総管(そうかん)一瞬(いっしゅん)たじろいだが、(むね)(さわ)いだ。行商(あきない)危険(きけん)だ。いずれかの()方源(ほうげん)魔獣(まじゅう)()われてもおかしくない。そうなれば―この元石(げんせき)(みずか)らのものになるのでは?


「…仕方(しかた)なしに、(あず)かってやる」と(ろう)総管(そうかん)


感謝(かんしゃ)いたします!御老(ごろう)(じん)はほんとうに善人(ぜんにん)で!」方源(ほうげん)即座(そくざ)(あたま)(ふか)()げ、感謝(かんしゃ)()(かえ)した。


「もういい。わしは(ねむ)い。お(まえ)(はや)(やす)め」(ろう)総管(そうかん)()()り、(いや)そうに()っていった。方源(ほうげん)がどこで()ようと、もはや()ったことではない。


(この黒土(くろつち)(おも)った以上(いじょう)間抜(まぬ)けだな)


(こころ)の中で(ろう)総管(そうかん)嘲笑(あざわら)った。


(みな)()ると、方源(ほうげん)(かお)即座(そくざ)無表情(むひょうじょう)(もど)った。


傷口(きずぐち)がまだ()(なが)している。処置(しょち)しないのか?」(ちか)づいた白凝冰(はくぎょうひょう)()う。


「わざと(のこ)してある。(やく)()つからな」方源(ほうげん)薄笑(うすわら)いを()かべた。「()くぞ」


……


天幕(てんまく)(ない)(あぶら)(とう)()()れる。


(しょう)心慈(しんじ)(ほん)()()(すす)めていたが、ふと(かす)かに(まゆ)()せた:「小蝶(こちょう)()()こえない?(だれ)かが天幕(てんまく)(そと)で『(たす)けて』と()(さけ)んでいるような…」


侍女(じじょ)小蝶(こちょう)はうつらうつらと(くび)()り、居眠(いねむ)りをしていた。(ひめ)()ない(かぎ)り、(さき)()るわけにはいかないのだ。


突然(とつぜん)()()こされ、(みみ)()ますと、彼女(かのじょ)(こえ)()げた:「あらまあ!(たし)かに(だれ)かが(さけ)んでいますわ!」


夜更(よふ)けに(だれ)()(わめ)く?またお(まえ)か!」(しょう)心慈(しんじ)護衛(ごえい)蛊师(こし)である張柱(ちょうちゅう)()(あらわ)れ、()(くず)()ちる方源(ほうげん)発見(はっけん)した。


方源(ほうげん)()にへたり込み、鼻水(はなみず)(なみだ)(かお)がぐしゃぐしゃだった。


「さっさと()せろ!さもなくば()る!」張柱(ちょうちゅう)(ひく)(うな)った。(かれ)方源(ほうげん)への印象(いんしょう)最悪(さいあく)だった。


張柱(ちょうちゅう)叔父(おじ)さん…」その(とき)(しょう)心慈(しんじ)侍女(じじょ)(ちか)づいてきた。


「またあんた?ほんとしつこいわね!」侍女(じじょ)方源(ほうげん)()るなり、()(まる)くした。


方源(ほうげん)(かれ)らを無視(むし)し、(しょう)心慈(しんじ)だけを(ぎょう)()した:「(ちょう)嬢様(じょうさま)、この(いのち)はお嬢様(じょうさま)(うば)われた。お嬢様(じょうさま)だけが(すく)えるのです!」


「ふざけるな、この(くる)(もの)(なに)戯言(たわごと)を!」張柱(ちょうちゅう)(かみなり)(ごと)怒鳴(どな)った。


()(ひめ)慈愛(じあい)(ふか)く、どうして貴方(あなた)(がい)するものですか。(ひめ)(さま)()きましょう。この発狂者(はっきょうしゃ)(かま)わずに」侍女(じじょ)(うら)(ごと)()った。


(しょう)心慈(しんじ)(せい)(らい)(しょう)(ぶん)()(もの)悲惨(ひさん)孤独(こどく)()るに(しの)びなかった。


方源(ほうげん)全身(ぜんしん)()まみれで(きず)だらけの姿(すがた)は、(すで)彼女(かのじょ)同情(どうじょう)()いていた。(くわ)えて「(ひめ)(がい)された」という言葉(ことば)(しょう)心慈(しんじ)()っておけば今夜(こんや)(ねむ)れそうになかった。


(わたし)(がい)されたと(もう)しますが、どういう意味(いみ)でしょう?張柱(ちょうちゅう)叔父(おじ)さん、治療(ちりょう)して(いた)けませんか?」


張柱(ちょうちゅう)(こころ)(なか)では不承不承(ふしょうぶしょう)ながら、()()()した。(しろ)光球(こうきゅう)方源(ほうげん)(からだ)()()まれ、()(またた)()()まり、傷口(きずぐち)(おもむ)ろに()(はじ)めた。



「あの二枚(にまい)元石(げんせき)です。(やつ)らが()しがり、(うば)おうとした。(おれ)(あらが)えず、(ろう)総管(そうかん)正義(せいぎ)(もと)めた。元石(げんせき)(かえ)されたが、(おど)され『(いた)めつけて()ぬほど(くる)しませる』と」


「そうだったのか」(しょう)心慈(しんじ)(おも)わず嘆息(たんそく)した。


自業自得(じごうじとく)よ、(ひめ)(さま)(かま)わないで。(たか)()ろうとしたからじゃないの?」小蝶(こちょう)白目(しろめ)()き、方源(ほうげん)(きら)そうにした。


方源(ほうげん)(つづ)けた:「相棒(あいぼう)(はな)()い、(ちょう)嬢様(じょうさま)(たよ)るしかないと。でなければ(ころ)されます。(いのち)(ふた)つです!」


(ころ)すまでには…」(しょう)心慈(しんじ)(なぐさ)めようとした。


方源(ほうげん)(さえぎ)るように()った:「お嬢様(じょうさま)はご(ぞん)じないでしょうが、(うら)(やみ)です。魔獣(まじゅう)(しゅう)(げき)利用(りよう)して(あん)(さん)する。いずれ()われます。(かげ)(いと)()くのは(やつ)らです!お嬢様(じょうさま)(かくま)ってください!お(すく)いを!」


(しょう)心慈(しんじ)一瞬(いっしゅん)躊躇(ちゅうちょ)ったが、結局(けっきょく)見捨(みす)てられず:「…()かった。(しばら)(かくま)ってあげましょう」





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