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蛊真人  作者: 魏臣栋
魔子出山
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第四節:各怀异志

神捕様(しんぽさま)戦死(せんし)されました。これこそ鉄家(てつけ)(おとこ)(ほま)れです。若男様(じゃくなんさま)哀悼(あいとう)節度(せつど)を…」背後(はいご)青年蛊师(せいねんこし)(つつ)ましく()()えた。


雪原(せつげん)鉄若男(てつじゃくなん)(ひざまず)いたまま、()(ごえ)次第(しだい)(ほそ)まり、(ふる)える(かた)(さき)両拳(りょうこぶし)(かた)(にぎ)りしめていた。(てのひら)白雪(しらゆき)(しず)かに()けていく。


青年蛊师(せいねんこし)眉間(みけん)(ふか)(しわ)(きざ)み、(つづ)けた:「この数日間(すうじつかん)戦場(せんじょう)痕跡(こんせき)調査(ちょうさ)しました。生存者(せいぞんしゃ)足跡(あしあと)散見(さんけん)され、何人(なんにん)かが脱出(だっしゅ)したようです」


その(こえ)(おも)(しず)む:「神捕様(しんぽさま)書簡(しょかん)には血海伝承(けっかいでんしょう)に関する警告(けいこく)がありました。()がかりなのは——脱出者(だっしゅつしゃ)(なか)に、あの魔道蛊师(まどうこし)(ふく)まれている可能性(かのうせい)です」


鉄若男(てつじゃくなん)()(ごえ)がぷつりと()まった。


(つめ)たい雪原(せつげん)から()()がると、寒風(かんぷう)()()ける(なか)憔悴(しょうすい)した(かお)一筋(ひとすじ)峻烈(しゅんれつ)決意(けつい)()かんだ:「(おや)(あだ)天地(てんち)()れず! 魔道蛊师(まどうこし)生死(せいし)など()わない——痕跡(こんせき)辿(たど)追跡(ついせき)(つづ)けるべきだ。父上(ちちうえ)如何(いか)にして(たお)れ、(だれ)()()ちたかを……」


その(しわが)(ごえ)突如(とつじょ)刃物(はもの)のような(するど)さに()わる:「(かなら)ずや真相(しんそう)白日(はくじつ)のもとに(さら)すッッ!」


青年(せいねん)蛊师(こし)(かす)かに(なげ)いた:「追跡捜査(ついせきそうさ)必須(ひっす)です。鉄家(てつけ)(もの)不分明死(ふぶんめいし)させるわけにはまいりません。しかし若男様(じゃくなんさま)はお()()りください。()られる(まえ)に、族長(ぞくちょう)から厳命(げんめい)()けております」


鉄若男(てつじゃくなん)()見開(みひら)いた:「(なに)だと!?(ことわ)っておくわ!」


青年蛊师(せいねんこし)(しず)かに微笑(ほほえ)み、(そら)(あお)ぐ。


蒼穹(そうきゅう)()かぶ白雲(はくうん)数片(すうへん)


鉄若男(てつじゃくなん)抗弁(こうべん)せんとしたその(とき)(ひとみ)(きゅう)(ちぇ)む:「お(まえ)……」


()()わる()もなく両目(りょうめ)()じて、がっくりと雪原(せつげん)(くず)()ちた。


鬼一(きいち)青年蛊师(せいねんこし)()()ぶ。


()なりと」虚空(こくう)から(こえ)(かえ)る。


若男様(じゃくなんさま)山寨(さんさい)まで護衛(ごえい)せよ」


承知(しょうち)


鬼一(きいち)(こえ)(わず)かに()れる:「では、()(さま)は?」


拙者(せっしゃ)か?」青年(せいねん)(ほこ)(たか)(わら)みを(たた)えた:「黄龍江(こうりゅうこう)辿(たど)るまでのことよ」


黄龍江(こうりゅうこう)(みず)がうねり渦巻(うずま)き、疾風(しっぷう)顔面(がんめん)(つんざ)く。数百(すうひゃく)六足鰐(ろくそくわに)()れが浅瀬(あさせ)に続々(ぞくぞく)と上陸(じょうりく)し、二人(ふたり)()がけて殺到(さっとう)する。


「クソッ…」白凝冰(はくぎょうひょう)歯軋(はぎし)り、重圧(じゅうあつ)(さいな)まれた。


全盛期(ぜんせいき)なら、この程度(ていど)()れなど眼中(がんちゅう)になかった。一撃(いちげき)冰刃嵐(ひょうじんあらし)(はい)()せただろう。だが(いま)天蓬蛊(てんぼうこ)鋸歯金蜈(きょしきんご)のみ――北冥冰魄体(ほくめいひょうはくたい)(うしな)っている。


蒼眸(そうぼう)周囲(しゅうい)素早(すばや)見渡(みわた)すと、彼女(かのじょ)(ののし)った:「お(まえ)(えら)んだ()場所(ばしょ)だな!三方(さんぽう)断崖(だんがい)だ!緊急時(きんきゅうじ)(のぼ)れるか!?」


(さわ)ぐな。これは百獣群(ひゃくじゅうぐん)だ。千獣群(せんじゅうぐん)でなければ()(ふち)ではない。()()える余地(よち)はある」方源(ほうげん)衣類(いるい)鉄器(てっき)(るい)素早(すばや)収納(しゅうのう)し、白凝冰(はくぎょうひょう)背後(はいご)退(しりぞ)く。


その(たし)かな眼差(まなざ)しに、彼女(かのじょ)(こころ)はかすかに(やす)らぎを(おぼ)えた。



(なに)ぼやぼやしてる!(はや)(まえ)()って()れ!」方源(ほうげん)一瞥(いちべつ)()かす。「()した蛊虫(こちゅう)観賞用(かんしょうよう)か?陽蛊(ようこ)(おれ)()ってるって(おぼ)えとけよ!」


畜生(ちくしょう)!」白凝冰(はくぎょうひょう)瞠目(どうもく)し、(むね)鬱憤(うっぷん)(いだ)いて(のろ)った――矛先(ほこさき)(わに)か、方源(ほうげん)か、あるいは両方(りょうほう)()けられていた。


それでも鋸歯金蜈(きょしきんご)(かま)え、前線(ぜんせん)()()す。


ブォオォン…!


銀縁(ぎんべり)鋸歯(きょし)(くる)ったように回転(かいてん)すると、三转蛊(さんてんこ)爆発的(ばくはつてき)威圧(いあつ)(あた)りに(あふ)れる。六足鰐(ろくそくわに)突進(とっしん)瞬間(しゅんかん)()まった。



(みにく)爬虫(はちゅう)め!」白凝冰(はくぎょうひょう)冷笑(れいしょう)し、(ぎゃく)突進(とっしん)していく。無慈悲(むじひ)一閃(いっせん)炸裂(さくれつ)した。


一匹(いっぴき)六足鰐(ろくそくわに)背甲(せいこう)(つらぬ)かれ、悲鳴(ひめい)(とも)火花(ひばな)()らした。巨体(きょたい)真二(まっつ)つに切断(せつだん)される。


鮮血(せんけつ)()()り、白凝冰(はくぎょうひょう)(かお)(ころも)()めた。血臭(ちくさ)いに()された彼女(かのじょ)表情(ひょうじょう)闘志(とうし)(ほとばし)る。


ビュッ!ビュビュッ!


鋸歯金蜈(きょしきんご)横薙(よこなぎ)縦斬(たたきき)り、刃風(はかぜ)()()こす。二十余頭(にじゅうよとう)六足鰐(ろくそくわに)が次々(つぎつぎ)に(いのち)()えた。


戦況(せんきょう)有利(ゆうり)(すす)むが、方源(ほうげん)顔色(かおいろ)(けわ)しさを()した:「背甲(せいこう)()け、腹部(ふくぶ)攻撃(こうげき)せよ!すぐにだ!」


「ハハハ!暴虐(ぼうぎゃくな)()だ、冰刃蛊(ひょうじんこ)より(はる)かに心地(ここち)よい!」白凝冰(はくぎょうひょう)(まった)()(なが)し、(いびつ)んだ高笑(たかわら)いを(はな)つ。


女性(じょせい)となっても、本来(ほんらい)氷雪(ひょうせつ)仙女(せんじょ)(ごと)容姿(ようし)だが、戦闘(せんとう)(おちい)ると(もと)男勝(おとこまさ)りの()(たぎ)る。(いや)(すさ)まじい形相(ぎょうそう)変貌(へんぼう)した。


だが次第(しだい)に、(ひっ)間隔(かんかく)()び、斬撃(ざんげき)()(あじ)()(はじ)める。


「なぜだ?さっきまで一撃(いちげき)()()つだったのに、(いま)三度(さんど)()ってようやく重傷(じゅうしょう)とは?」


鋸歯金蜈(きょしきんご)()()見据(みす)えると、銀縁(ぎんべり)鋸歯(きょし)無残(むざん)()け、刃先(はさき)(いちじる)しく(なま)っていた。


彼女(かのじょ)(するど)知性(ちせい)(またた)()方源(ほうげん)警告(けいこく)()(おぼ)えさせ、「チッ」と舌打(したう)ちをした。


一頭(いっとう)六足鰐(ろくそくわに)猛然(もうぜん)()()り、豁然(かつぜん)として()(おど)らせた。


()(にお)大口(おおぐち)(ひら)かれ、暗影(あんえい)白凝冰(はくぎょうひょう)(おお)う。


()()うか!」白凝冰(はくぎょうひょう)素早(すばや)(こし)()とし、(たか)(かか)げた鋸歯金蜈(きょしきんご)(ひらめ)かせる。(わに)腹皮(はらかわ)薙刀(なぎはら)いきり()いた。


シュッ!


(かろ)やかな切断音(せつだんおん)六足鰐(ろくそくわに)(はら)(かみ)()くように(やぶ)れ、醜怪(しゅうかい)裂傷(れっしょう)(あらわ)る。


(あわ)れな巨獣(きょじゅう)空中(くうちゅう)のまま、傷口(きずぐち)から鮮血(せんけつ)噴泉(ふんせん)(ごと)(ほとばし)り、内臓器官(ないぞうきかん)()()らされた。


ドスン!砂浜(すなはま)墜落(ついらく)周囲(しゅうい)砂粒(さりゅう)真紅(しんく)()め、二度(にど)痙攣(けいれん)したかと思うと、完全(かんぜん)停止(ていし)した。


もはや()ける(すべ)など()ってあるまい。



「こんなに簡単(かんたん)なのか?」予想外(よそうがい)戦果(せんか)に、白凝冰(はくぎょうひょう)(まゆ)(おどろ)きあがらせた。


六足鰐(ろくそくわに)背甲(せいこう)堅牢(けんろう)反面(はんめん)(はら)(きわ)めて(やわ)らかい。(しろ)腹皮(はらかわ)こそ最大(さいだい)弱点(じゃくてん)だった。


五百年(ごひゃくねん)経験(けいけん)()方源(ほうげん)なら当然(とうぜん)知識(ちしき)でも、青茅山(せいぼうさん)(そだ)った白凝冰(はくぎょうひょう)には未知(みち)領域(りょういき)——()より(さず)かる(おし)えも狭隘(きょうあい)であれば、無知(むち)(さら)すのは(いた)(かた)ない。


ガオオオッ!


()れは咆哮(ほうこう)した。


二十頭(にじゅっとう)もの犠牲(ぎせい)(いか)りの沸点(ふってん)突破(とっぱ)させる。仲間(なかま)()集団(しゅうだん)野性(やせい)()(そそ)いだ。


無数(むすう)()()まった眼球(がんきゅう)が、一点(いってん)()(かた)まる——白凝冰(はくぎょうひょう)()けられた怨嗟(えんさ)のまなざし。


(けもの)知恵(ちえ)(かぎ)られている。狡電狈(こうでんはい)のような人間的(にんげんてき)知能(ちのう)の持ち(もちぬし)希少(きしょう)例外(れいがい)だ。


この連中(れんちゅう)は、最上位(さいじょうい)脅威(きょうい)見做(みな)した(てき)最優先(さいゆうせん)排除(はいじょ)目標(もくひょう)とする。後方(こうほう)()(こまぬ)方源(ほうげん)存在(そんざい)次第(しだい)視界(しかい)から(はず)れていった。


「かかってこい」白凝冰(はくぎょうひょう)退(しりぞ)かず攻勢(こうせい)()る。愚直(ぐちょく)性格(せいかく)ではない——弱点(じゃくてん)(さと)れば即座(そくざ)戦術(せんじゅつ)()()える柔軟(じゅうなん)さを()つ。


びゅっ!


蜈蚣(むかで)()砂浜(すなはま)()()さると、胴体(どうたい)がぐぐっと収縮(しゅうしゅく)する。その反動(はんどう)鋸歯(きょし)()()がり、六足鰐(ろくそくわに)(はら)紙縒(こより)()くが(ごと)()()る。鮮血(せんけつ)内臓(ないぞう)()()がる。


一頭(いっとう)、また一頭(いっとう)巨体(きょたい)砂塵(さじん)()いて(たお)れ、白凝冰(はくぎょうひょう)(まわ)りは屍山(しざん)()()した。



戦況(せんきょう)圧倒的(あっとうてき)優位(ゆうい)だ。白凝冰(はくぎょうひょう)(こころ)の中で(はか)る:「このままなら(わに)()れなど脅威(きょうい)ではない。(しん)危険(きけん)は…(やつ)だな」


陽蛊(ようこ)方源(ほうげん)()にある以上(いじょう)彼女(かのじょ)手出(てだ)しができない。(めい)(したが)わざるを()ぬ。


だが白家(はくけ)(てん)(さい)として、気位(きぐらい)(たか)さは骨髄(こつずい)まで(きざ)まれている。(あま)んじて傀儡(くぐつ)となるはずがない。


(いま)方源(ほうげん)()()せば——陽蛊(ようこ)(うば)えるか?」(ひとみ)氷芒(ひょうぼう)(はし)る。


しかしその念頭(ねんとう)()()つや(いな)や、(みずか)らの()(はら)()とされた。


彼女(かのじょ)方源(ほうげん)()っている。(おのれ)()るが(ごと)くに。


鉄鋼(てっこう)のごとき剛直(ごうちょく)苛烈(かれつ)無比(むひ)手腕(しゅわん)綿密(めんみつ)思考(しこう)——()()(ふち)にあっても、陽蛊(ようこ)など(いち)(しゅん)毀壊(きかい)するだろう。それが方源(ほうげん)だ。(うたが)いようのない本質(ほんしつ)だった。


「ましてや、手元(てもと)には蛊虫(こちゅう)一匹(いっぴき)もない。天蓬蛊(てんぼうこ)鋸歯金蜈(きょしきんご)も、全て(すべて)(かれ)(もの)だ…ダメだ、(なん)としてでも(みずか)らの()()()れねば!」


方源(ほうげん)口元(くちもと)(かす)かに()()がる。目前(もくぜん)戦場(せんじょう)静観(せいかん)しながら。


白凝冰(はくぎょうひょう)(うご)きに(わず)かな躊躇(ちゅうちょ)があり、(ひとみ)(おく)()()まされた(ひかり)点滅(てんめつ)している——全て(すべて)を見透(みす)かしていた。


この小心思(しょうしんし)など、方源(ほうげん)胸中(きょうちゅう)(あき)らかだ。(むし)当然(とうぜん)とさえ(おも)う。立場(たちば)(ぎゃく)なら、(かれ)同様(どうよう)(はか)っただろう。


二人(ふたり)とも(てん)()野心(やしん)(やから)。どうして()(にん)掌中(しょうちゅう)(おど)ることを甘受(かんじゅ)できようか?


「だがな――」方源(ほうげん)(こころ)(うち)冷笑(れいしょう)渦巻(うずま)く。「(なが)れに(あらが)えぬのなら、(てん)(さい)()ももはや価値(かち)()たぬ…くっくっ」


方源(ほうげん)確信(かくしん)——これほどの(じゅう)みを(にぎ)っている以上(いじょう)白凝冰(はくぎょうひょう)蜘蛛(くも)()(とら)われた(ちょう)だ。初期(しょき)抵抗(ていこう)当然(とうぜん)であり必然(ひつぜん)。だが最後(さいご)には、(かなら)掌中(しょうちゅう)(おさ)まり、現実(げんじつ)()(きわ)めて馴致(じゅんち)される。そうして有能(ゆうのう)手駒(てごま)となるだろう。


戦闘(せんとう)(つづ)く。


浅瀬(あさせ)無数(むすう)六足鰐(ろくそくわに)(しかばね)累積(るいせき)した。


白凝冰(はくぎょうひょう)(いき)次第(しだい)(あら)く、(ひたい)には脂汗(あぶらあせ)()()し、剣勢(けんせい)(にぶ)る。


体力(たいりょく)限界(げんかい)だ!


膂力(りょりょく)元来(がんらい)彼女(かのじょ)弱点(じゃくてん)だった。かつて方源(ほうげん)対戦(たいせん)した(とき)双猪(そうちょ)(ちから)幾度(いくど)()され(くる)しんだものだ。


激闘(げきとう)一時半(いちじはん)経過(けいか)し、足元(あしもと)が徐々(じょじょ)に(くず)(はじ)めた。


それもそのはず——五昼夜(ごしゅうや)もの筏漂流(いかだひょうりゅう)(つづ)き、休息(きゅうそく)はほんの(つか)()だった。


より苛立(いらだ)たしく、(ぐち)にできぬのは、(むね)()れる(ふた)つの(おも)りだ。跳躍(ちょうやく)する(たび)鬱陶(うっとう)しい揺動(ようどう)(しょう)じ、戦闘(せんとう)()れない!


「ほうげん、まだ()(しゅ)せぬのか!?」(あら)(いき)()りながら(さけ)んだ。


その直後(ちょくご)一頭(いっとう)六足鰐(ろくそくわに)急襲(きゅうしゅう)(かろ)うじて回避(かいひ)し、疲労感(ひろうかん)(しび)れた(ひざ)必死(ひっし)(ささ)えながら、よろめき()()がる。


方源(ほうげん)(こえ)(なさ)容赦(ようしゃ)なく(ひえ)ていた:「(せつ)(しゃ)参戦(さんせん)即座(そくざ)(てき)矛先(ほこさき)()けさせる。お(まえ)はその(のぞ)みか?(おれ)()ねば——陽蛊(ようこ)など絶対(ぜったい)()られはしないと()いただす」



三匹(さんびき)六足鰐(ろくそくわに)(かこ)()がり、白凝冰(はくぎょうひょう)数歩(すうほ)後退(こうたい)余儀(よぎ)なくされる。


()(くら)むほどの疲労(ひろう)(おそ)われ、視界(しかい)が段々(だんだん)(かす)んでいく。鋸歯金蜈(きょしきんご)異常(いじょう)(おも)みを()し、彼女(かのじょ)地面(じめん)()(たお)そうとする。


()()(しば)って(さけ)ぶ:「ほうげん、(わたし)()ねばお(まえ)だけの()か!?」


安心(あんしん)せよ。背後(はいご)(まか)せておけ」(かべ)()()かり悠然(ゆうぜん)()方源(ほうげん)(ねん)じると、掌中(しょうちゅう)から血月蛊(けつげつこ)()()す。「()って使(つか)え。存分(ぞんぶん)に」


血月蛊(けつげつこ)源流(げんりゅう)月光蛊(げっこうこ)――白凝冰(はくぎょうひょう)には熟知(じゅくち)(わざ)だ。幾筋(いくすじ)もの緋色(ひいろ)月刃(げつじん)(はな)ち、(くず)れかけた防衛線(ぼうえいせん)即座(そくざ)(かた)める。


しかし、安堵(あんど)(つか)()一息(ひといき)ついたものの、空竅(くうこう)真元(しんげん)(じょ)々(じょ)に枯渇(こかつ)してきたのだ。






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