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蛊真人  作者: 魏臣栋
青茅山
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第百八十八節:前人が道を開けば後人は逃げ出す

血蝠群けっぷぐんなかおす蝙蝠こうもり一匹いっぴきのみ、のこりは全て(すべて)めすであり、雄蝙蝠おすこうもり指揮命令しきめいれいしたがっていた。


雄蝠おすこうもり雌蝠めすこうもり外見がいけんており、おおきくなかった。だが、方源ほうげん前世ぜんせではこの刀翅血蝠蛊とうしけっぷこくしていたため、十分じゅうぶん時間じかんさえあれば見分みわけることができた。


雄蝙蝠おすこうもりうしってしまったこのれは混乱こんらんおちいった。


方源ほうげんはこのすきねらって、鋸歯金蜈きょしきんごるい大殺戮だいさつりくおこなった。


わずかな時間じかんのうちに、二十数匹にじゅうすうひきもの刀翅血蝠とうしけっぷ討取うとられ、まさ豊富ほうふ戦果せんかであった。


だが、激烈げきれつ死闘しとうのため、方源ほうげん空竅くうきょう真元しんげんうみ半分以上はんぶんいじょうってしまっていた。



撤退てったいだ!」方源ほうげん即断そくだんし、あしかえした。


背後はいご血蝠群けっぷぐん態勢たいせいととのえたときには、すで百歩ひゃっぽはなれていた。なお二十数匹にじゅうすうひき刀翅血蝠とうしけっぷいすがり、のこりはりにっていった。


「はあはあ…」せま洞窟どうくついきらせながらけ、天元宝蓮てんげんほうれん必死ひっし起動きどうする。


さき戦闘せんとう消耗しょうもうした空竅くうきょうないには雪銀真元せつぎんしんげんのみがのこり、低迷ていめいした真元しんげん海面かいめんは徐々(じょじょ)に、しかし確実かくじつ回復かいふくしつつあった。


時間じかんつほど、方源ほうげん戦力せんりょく加速かそくして回帰かいきする。


突然とつぜん──背後はいご雷翼らいよくがいきなりはげしくばたき、その推力すいりょく方源ほうげんからだながし、あやうく洞壁どうへき激突げきとつしそうになる。


雷翼蛊らいよくこ血狂蛊けっきょうこ汚染おせんされ、ある限界げんかいたっしたため、もはや制御せいぎょ不能ふのう兆候ちょうこうはじめていたのだ



「まだとおくないうちに、雷翼蛊らいよくこいけしてあらたな汚染源おせんげんとなるだろう」そうさとるや、方源ほうげん躊躇ちゅうちょなく三度さんどわたって強制起動きょうせいきどうこころみ、ようやくうことをかない雷翼蛊らいよくこ背中せなかからがすことに成功せいこうした。


け」方源ほうげん決然けっぜんとして雷翼蛊らいよくこ後方こうほうてた。


うしろからせまってきた刀翅血蝠群とうしけっぷぐんは、ただちに雷翼蛊らいよくこをぐるりと包囲ほういし、一気いっきって切りきざんだ。


この妨害ぼうがいで、方源ほうげんにもわずかな息抜いきぬきの時間じかんまれた。


ふたた刀翅血蝠とうしけっぷいつかれたときかれ空竅くうきょうない真元しんげんすで半分近はんぶんちかくまで回復かいふくしていた。


雪銀真元せつぎんしんげん淡銀真元たんぎんしんげんよりもはるかに高効率こうこうりつだった。方源ほうげん戦力せんりょく初階時しょかいじくらべて格段かくだん向上こうじょうしている。


かれほがらかにわらい、鋸歯金蜈きょしきんごふたたるって激戦げきせん突入とつにゅうした。


七、八匹(しち、はっぴき)の刀翅血蝠とうしけっぷたおすと、のこりは轟音ごうおんともった。


しいことに、おれ鉄手擒拿蛊てっしゅきんなこたぐいっておらぬ。刀翅血蝠蛊とうしけっぷこ飛翔速度ひしょうそくどはやぎ、つばさやいばごとするどく、徒手としゅとらえるのは到底とうてい無理むりだ。二匹にひきなり三匹さんひきなり捕獲ほかくできたなら…」


方源ほうげん鋸歯金蜈きょしきんごおさめると、洞窟どうくつおくへとあしすすめた。天元宝蓮てんげんほうれんうばった代償だいしょうに、奔流ほんりゅうまれてちてきたのだ。これはかならずや、古月一代こげついちだい仕業しわざちがいない。


古月一代こげついちだい血鬼尸蛊けっきしこ駆使くしし、飛僵ひきょうすなわち飛行ひこう可能かのう僵死きょうしへと変貌へんぼうした。空竅くうきょうんでおり、最早もはやみずからのちから真元しんげん回復かいふくすることはかなわぬ。元石げんせき消費しょうひして補給ほきゅうしないかぎり、空竅内くうきょうない真元しんげん使つかれればそれまでである。


だがもしかれ一株ひとかぶ天元宝蓮てんげんほうれんゆうするならば、ほぼかぎりなくこの弱点じゃくてん補強ほきょうできよう。


ゆえに、ついさきほど、かれ二群ふたむれ刀翅血蝠とうしけっぷ意図的いとてき方源ほうげんけ、捕縛ほばくたくらんだのだ。さいわい、方源ほうげん異変いへん察知さっち機転きてんかせて回避かいひしたうえ鉄血冷てっけつれい間接的かんせつてきながらかれ一助いちじょしてくれたのだった。


鉄血冷てっけつれい古月一代こげついちだいたたかいは、どうなったことやら」方源ほうげん視線しせんおもたげだった。


どちらが勝利しょうりしても、かれ難題なんだいけるにまっている。


鉄血冷てっけつれいかれ逮捕たいほするだろうし、古月一代こげついちだいかれにした天元宝蓮てんげんほうれんねらっている。


刀翅血蝠群とうしけっぷぐん潰走かいそうしたが、方源ほうげん危機ききっていなかった。


青茅山せいぼうざんから一刻いっこくはや脱出だっしゅつしなければ、いそげ!」方源ほうげんいしばった。後戻あともどりはゆるされず、だこの洞窟どうくつすすみ、たして出口でぐちがあるかどうかをたしかめるしかなかった。


この洞窟どうくつあきらかに人為的じんいてき痕跡こんせきとどめているが、なが歳月さいげつており、一部いちぶ区間くかんでは小規模しょうきぼ崩落ほうらくきていた。


方源ほうげんは黙々(もくもく)と前進ぜんしんし、そのような場所ばしょ遭遇そうぐうすれば鋸歯金蜈きょしきんご駆使くしせざるをなかった。


鋸歯金蜈きょしきんご元来がんらい地底ちてい生物せいぶつであり、穴掘あなほりにけていたため、ここぞとばかりにおおいに活用かつようされた。


方源ほうげん自身じしん二匹にひきいのしし匹敵ひってきする膂力(りょりょく=腕力わんりょく)をゆうしており、つちすすんでった。


だがこれによってかれ速度そくどいちじるしく低下ていかし、三、四時間後さんよじかんご、ようやく洞窟どうくつ最奥さいおう到着とうちゃくした。


ひとつの堅剛けんごう岩壁がんぺきが、完全かんぜんふさいでいた。


鋸歯金蜈きょしきんごをもってしても、この岩山いわやま穿うがつことは不可能ふかのうだった。


「まさか…この洞窟どうくつはとっくに古月一代こげついちだいによってふうじられていたのか?」方源ほうげんこころしずんだ。



ドスン!


両者りょうしゃてのひらはげしくわせると、熊家ゆうけ蛊師こし米袋こめぶくろごとばされ、たか空中くうちゅうほうされてから、地面じめんへ重々(おもおも)しくたたきつけられた。


ゲホッ。


熊家ゆうけ蛊師こし鮮血せんけつ一口ひとくちくと、即座そくざ昏睡状態こんすいじょうたいおちいった。


そらには太陽たいよう燦然さんぜんかがやき、灼熱しゃくねつ光線こうせんそそいでいる。木漏こも樹海じゅかいかし、斑模様ふまだらもよう光点こうてん白重水はくじゅうすいあぶらった顔面がんめんらめいていた。


この白家はくけ若手わかて得意気とくいげわらった:「熊家ゆうけ蛊師こしがどうした?オレさまちからくらべする度胸どきょうがあるなんてな!」


彼女かのじょふとった「デブたい」をすりながら、とどめをそうとまえすすした――ついでに名札なふだ[刻印板こくいんばん]もうばろうという瞬間しゅんかん不意ふい一本いっぽん月刃げつじんおそいかかってきた。


バンッ!


白重水はくじゅうすい体躯たいくじ、くちひらいて水弾みずだま一発いっぱついた。


水弾みずだま月刃げつじん空中くうちゅう衝突しょうとつし、轟音ごうおんともりにくだけた。古月方正こげつほうせいかしらとする三人さんにん蛊師こしが、こずえからっている。


古月家こげつけものよ、こいつはオレさま戦利品せんりひんだぞ?」白重水はくじゅうすい細目ほそめにしたひとみおく危険きけんひかりらめいた。


血走ちがしったらす古月方正こげつほうせいる:「それがどうした?いままえはこっちの獲物えものだ!」


そのときはやし反対側はんたいがわから足音あしおとひびいてきた。


すうにん人影ひとかげ姿すがたあらわす──熊家ゆうけ天才少年てんさいしょうねん熊林ゆうりんである。げた頭頂部ずちょうぶ陽光ようこう反射はんしゃし、まばゆいばかりにきらめいていた。


「フフフ、この展開てんかい面白おもしろくなってきたぜ!」白重水はくじゅうすい哄笑こうしょうしたが、次の瞬間しゅんかん、そのわらごえ寸断すんだんされた。


両側りょうがわ陣営じんえい同時どうじ攻勢こうせいけ、白重水はくじゅうすい不意ふいかれふくろねずみした。


白重水はくじゅうすいいたかお怒号どごうする:「なんだと!? 古月家こげつけ連中れんちゅう、おまえたち熊家ゆうけ卑劣ひれつやからんだのか!?」


古月方正こげつほうせい無表情むひょうじょうのまま、殺気さっきみなぎらせて一歩いっぽまた一歩いっぽ白重水はくじゅうすいった。


熊林ゆうりんはニヤリとわらってはなつ:「このたたかいは今後百年こんごひゃくねん三族体制さんぞくたいせいめる。おしえてやろう、古月家こげつけすで熊家ゆうけ同盟どうめいむすんだ。白重水はくじゅうすい、おまえ死期しきいまだ!」


じりのつばてた白重水はくじゅうすいは、いどむように周囲しゅうい見渡みわたし、台詞ぜりふいた:「わたしんだとてなんりる!...おそれているのだろう?一族いちぞく白凝冰はくぎょうひょうをな。無駄むだだ!これはまだ序盤戦じょばんせんぎん。つづ個人演武こじんえんぶで、おまえたち両家りょうけだれ白凝冰はくぎょうひょうかなう?白家はくけ首位しゅいまりだ!」


「フフフ…だからこそ、この序盤じょばんみ、白凝冰はくぎょうひょう始末しまつしてしまおうとめたのだよ!」熊林ゆうりん高笑たかわらいで応酬おうしゅうした。


……


ブンブンブン……


鋸歯金蜈きょしきんご銀縁ぎんぶち鋸歯きょし岩壁がんぺきはげしくけずえぐり、洞窟どうくつじゅうきしむような轟音ごうおん反響はんきょうした。


この岩壁がんぺき硬質こうしつ分厚ぶあつく、唐突とうとつあらわれた異様いよう存在感そんざいかんはなっていた。方源ほうげんあせまみれで、鋸歯金蜈きょしきんご血月蛊けつげつこ交代こうたい駆使くし岩壁がんぺき猛攻もうこうしたが、半日はんにちがかりでもけずれたのはわず半米はんめーとるほどだった。


「まさか…ここが絶路ぜつろか?」方源ほうげんこころ一瞬いっしゅんらぐ――その刹那せつな岩壁がんぺきおくからかすかな生気せいきかんじた。


いそいで地听肉耳草ちちょうにくじそう起動きどう岩壁がんぺきみみててくと、かべこうがわたしかになに神秘しんぴ生物せいぶつひそんでいる……だがその気配けはいきわめて弱々(よわよわ)しい!


半時間後はんじかんご方源ほうげんすすんださきあななかで、神秘しんぴ生物せいぶつ姿すがたあらわした。


その全身ぜんしん漆黒しっこく金属きんぞくのような光沢こうたくはなち、はがねごとてつごとし。胸部装甲きょうぶそうこう背甲はいこうも、硬質こうしつ稜線りょうせんおおわれ、獰猛どうもう気迫きはく誇示こじしている。三対さんつい触脚しょくきゃくち、各々(おのおの)の先端せんたん螺旋らせんじょうになっていた――地球ちきゅう電気でんきドリルをおもこさせる形状けいじょうだ。


「なんだ…千里地狼蛛せんりちろうぐもか!」方源ほうげん豁然かつぜんとしてさとった。同時どうじひとりの人物じんぶつおもかべる――花酒行者かしゅぎょうじゃである。


方源ほうげんこころなか渦巻うずまいていたきりが、たちまちに大半たいはん消散しょうさんした。


かつて花酒行者かしゅぎょうじゃ天元宝蓮てんげんほうれん栽培さいばいするため古月山寨こげつさんさいおとずれた。しかし最終局面さいしゅうきょくめん古月一代こげついちだいはばまれ、巧妙こうみょうなる手段しゅだんによって血河墓地けつがぼちへと引きひきすまれたのだった。これこそが真相しんそう一端いったん垣間かいませた!


花酒行者かしゅぎょうじゃもまた五转ごてんつよものであり、かならずや古月一代こげついちだいとの激戦げきせん展開てんかいしたことだろう。古月一代こげついちだい数百年すうひゃくねんにわたりこの縄張なわばりにしていたのだ。存分ぞんぶんかす一代いちだいに対し、花酒行者かしゅぎょうじゃかなわず、遁走とんそう余儀よぎなくされたのだ。


かれ千里地狼蛛せんりちろうぐも駆使くししてこの洞窟どうくつ穿うがち、戦場せんじょう脱出だっしゅつには成功せいこうしたものの、最早もはや致命傷ちめいしょう回復かいふく見込みこみはなかった。最期さいごときいそおのれ継承けいしょうのこし、最終的さいしゅうてき復讐ふくしゅうはかった――すなわち、後継者こうけいしゃ天元宝蓮てんげんほうれん奪取だっしゅさせ、古月一族こげついちぞく根幹こんかん破壊はかいさせることこそがそれだ。


これが花酒行者かしゅぎょうじゃ亡骸なきがられ、全身ぜんしん深傷ふかでおおわれていた理由りゆうくことになる。


しかし、千里地狼蛛せんりちろうぐも何故なぜここで長眠ちょうみんみずからをふうじたのか、その理由わけ依然いぜんとしてなぞのままである。また、古月一代こげついちだいなにたくらんでいるのかも、大きな疑問ぎもんのこる。



「これらの疑問ぎもんは、いま枝葉末節しようまっせつぎぬ。まずはここを脱出だっしゅつすることが先決せんけつだ!」方源ほうげんばすと、真元しんげんほとばしらせて千里地狼蛛せんりちろうぐも煉化れんかした。


この頑丈がんじょう岩壁がんぺきは、じつ千里地狼蛛せんりちろうぐも休眠きゅうみん状態じょうたいはいみずからをつつんだいしまゆであった。その衰弱すいじゃく具合ぐあいは、方源ほうげん地蔵花じぞうかから酒虫さけむしを取りとりだしたとき同様どうようきわめてはなはだしい。


ゆえに、五转ごてんでありながら、方源ほうげん軽易けいぎ煉化れんかすることをゆるしてしまったのだ。


方源ほうげん雷翼蛊らいよくこうしない、自身じしん移動能力いどうのうりょく致命的ちめいてきあないたとなやんでいた。ところがいま、この千里地狼蛛せんりちろうぐもれ、まさ窮極一転きゅうきょくいってんともえる状況じょうきょうとなった!


この千里地狼蛛せんりちろうぐも騎乗型きじょうがた巨大蛊きょだいこぞくし、つちべて生きびられるため、飼育しいく容易よういである。


方源ほうげん雪銀真元せつぎんしんげんそそむと、千里地狼蛛せんりちろうぐも次第しだい蘇生そせいし、その気勢きせいさかんになっていく。


千里地狼蛛せんりちろうぐもはじめた。現地げんちつちおおきくくちけて豪快ごうかいんでいる。


衰弱状態すいじゃくじょうたいがある程度ていど回復かいふくするのをち、夜長夢多よちょうむたおそれた方源ほうげんただちにその背中せなかり、前進ぜんしんめいじた。


千里地狼蛛せんりちろうぐもいま一部いちぶ回復かいふくぎないものの、なんといっても五转ごてんである。三対さんつい触脚しょくきゃく交互こうごうごき、機動速度きどうそくど驚異的きょういてきはやい。


くわえて、石繭いしまゆくずれたのち洞窟どうくつさきふたた見通みとおせるようになったのだ。


このみちこそ、かつて花酒行者かしゅぎょうじゃびるために開拓かいたくしたもの。先人せんじんえた後人こうじんすずみをとどけるがごとく、先人せんじんひらいたみち方源ほうげん窮地きゅうちからの脱出だっしゅつという途方とほうもない便宜べんぎ提供ていきょうしてくれた。


唯一ゆいいつ方源ほうげん煩悶はんもんさせたのは――騎乗型蛊きじょうがたこ一切いっさい行動こうどうは、蛊師こし真元しんげん消費しょうひすることだ。それはまさしく真元しんげんとらごとく、そこれぬあなる思いだった!


千里地狼蛛せんりちろうぐも五转ごてん三転さんてん真元しんげんでは到底とうていさされない。一定いってい間隔かんかく方源ほうげんあしめざるをず、千里地狼蛛せんりちろうぐも背中せなか腰掛こしかけ、天元宝蓮てんげんほうれん催動さいどうさせつつ、元石げんせきから天然真元てんねんしんげん吸収きゅうしゅうつづけねばならなかった。


この二重にじゅう手段しゅだんくわえ、かれ自身じしん丙等へいとう素質そしつによる回復能力かいふくのうりょくあいまって、空竅くうきょうない真元しんげん回収速度かいしゅうそくど驚異的きょういてき向上こうじょうした。以前いぜんとはくらものにならぬほどである。


千里地狼蛛せんりちろうぐも駆動くどう前進ぜんしんする──あしめて真元しんげん回復かいふくする──遭遇そうぐうした小規模しょうきぼ崩落部ほうらくぶじか穿うがける。この過程かていかえなかで、方源ほうげんは徐々(じょじょ)に血湖墓地ちこぼうちからとおざかり、地表ひょうへとちかづいていった。…大地だいち胎内たいないたびつづく。






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