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9/21

9 災害級・・・(1)

俺達は勧められるまま、屋敷(別荘)に入っていった。

そして、シルファは療養のため、部屋に入っていった。

俺達は、祖父と一緒の部屋に入った。


「君たちについては、オニキスから手紙で聞いているよ。カインは将来有望な概念級のスキル持ち。オリビアは六属性を修め、令嬢剣術大会において準優勝を修めた天才。フォンは・・・うん」


祖父はそう言うと、俺の方を真っすぐと見つめる。

すると、カインがすぐに口を開いた。


「おじい様。フォンだってすごいんですよ!」


「それは分かっているよ」


「おじい様、それはどういうことですの?」


俺はそんな会話を聞きながら、一つ疑問を浮かべた。

どうして、二人は俺を持ち上げようとしているのだろうか?

あと、さっきからジルフォードに警戒されている気がする。

ジルフォードには何が見えているのだろうか?


「そう言えば、おじい様はとても強いとお父様にお聞きしました!」


オリビアがそう聞くと、ジルフォードは苦笑いした。


「はは、そんなに強くはないよ。もう現役ではないからね」


それからは、他愛のない雑談を交わした。


雑談をしていると、気づけば夕方になっていた。

カインもオリビアも、ジルフォードの武勇伝に興味津々だ。


「もうそろそろ時間かな。皆、夕食の時間だ。食堂に行こう」


そう言われ、皆で食堂に向かった。

その間、カインとオリビアはずっとジルフォードに質問していた気がする。

それに、ジルフォードは笑顔で答えている。

本当に親バカなタイプなんだな。


食堂に着くと、シルファが既に席についていた。


「母上、体調は大丈夫でしょうか?」


「ええ、問題はないわ」


「ここの設備に何か不満などはないか?」


「大丈夫です。お心遣い感謝します」


本当なら、部屋で一人で食事をする予定だったのだが。

体調に問題ないというのなら、大丈夫だろう。

俺達も席に着いた。


すると、料理が運ばれてきた。

カイヤナイト領は海に面しているため、領都では魚介類の料理が主流だった。

しかし、ここは近くにルートマス大森林があるため。

山菜や魔物の肉などが、材料にふんだんに使われている。


まず運ばれてきたのは、この地域に自生する山菜と野菜によるサラダだ。

俺はそれを口に運んだ。

なんというか、紫蘇とかそんな感じの風味だな。


ふと横を見ると、カインとオリビアは顔を顰めている。

子供には少し、苦みが強かったようだ。


「すこし、苦みが強かったか?」


ジルフォードも同じことを思ったのか、そう口にしていた。

カイン達は気まずそうに、ゆっくりと首を縦に振った。


「構わん。こちらの配慮が足りなかっただけだからな」


次はこの地域に生息するコカトリスの肉の料理で、肝から作ったソースがかけてある。

それを口にすると、ソースの濃厚な甘みと鶏肉のさっぱりした感じが合っていてとてもおいしい。

カイン達もこれはおいしかったようで、満面の笑みを浮かべている。


それからも運ばれてきた料理を食べ、食事が終わった。

食後の談笑へと移り変わった。


「義父様、最近のこの地域で何か異変はありませんでしたか?」


「そうだな。あるとすれば、本来生息しない、ロックサーペントが出現したくらいか。まあ、そうは言ってもロックサーペントはCランク対応できないわけではない」


「そうですか。何も起きなければいいのですけど。」


「おじい様、ロックサーペントは―――」




談笑が終わると、案内された部屋に入った。

明日は、キャッツコートの案内をしてくれるらしい。

だが、少し胸騒ぎがする。

気のせいだといいのだがな。


この話は長くなるので、小分けに出していきます。

誤字や間違いがありましたらご報告いただけると助かります。

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ご覧いただき、ありがとうございます。

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