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異世界3-1 ドラゴンはやっぱり強い

 ──“1週間後”。


 なんだかんだ1週間は経過した。ある程度の街を行き、ルティアもエクも大分慣れたみたいだ。

 レベルとしても色々上がったが、俺は最近死んでないので新しいスキルは増えていない。

 色々強いスキルも手にしたしな。味方も強いし、もう魔王軍幹部以外で死ぬ事は無いんじゃないかと思う。

 そして現在は何をしているかと言うと、


『GAGYAAAAA!!』


 ──ドラゴンと戦っていた。

 異世界あるあるでお馴染みのドラゴン。本物は初めて見たが圧巻される存在だ。

 作品によっては噛ませ役だったり最強各だったり様々だが、今相対しているドラゴンはどっちのタイプだろうか。


『GOGYAAAAAAA!!!』

「……!」


《認証しました。新たなスキルを登録します》


 どうやら上位的存在のようだな。1週間振りに死んだぞ。

 吐かれた火炎は直線上に進み、森を真っ直ぐ焼失させる。

 基本攻撃が野盗の頭領の最大魔法並み。余裕でS級相当の魔物だろう。


「面白そうな奴が現れたな。お手並み拝見と行こうか」


 呟くように言い、嬉々として飛び出すルシ。

 あのルシが興味を引かれている。その様からしてこの世界でもかなりの上澄みのようだ。


『GYA!』

「フッ……!」


 ドラゴンが正面から突撃し、ルシが拳で迎撃。2つの質量がぶつかり合って衝撃波を散らし、下方の森を大きく揺らす。

 ドラゴンは弾かれるように距離を置き、口に熱を込めて今一度放出した。


「やるな……面白い」

『GUGYA!』


 懐と思しき場所へと跳躍し、腹部へ拳を打ち付ける。それによって怯みを見せ、エクがドラゴンに向けて爆発魔法を放った。


「“エクスプロージョン”!」

『GAGYA!』


 全身を包み込むように爆発。相変わらずの破壊力だな。

 エクの名目上は魔王軍のスパイ的な立ち位置だが、結構進んで協力してくれている。ルティアとも気が合うので雰囲気は悪くない。


『GOAAA!!!』


 次いでその名の示す通り竜巻。そして雷を降下。森が吹き飛び、辺りに大きな粉塵が立ち込めた。

 ここは人里から離れた森の中。しかしそれでもヤバいな。唐突に現れたドラゴン。なんの前触れもなかった。マジで偶々(たまたま)偶然出現した存在にしてはバランスブレイカー過ぎだろ! ディテとルシが居る俺達が言えた事じゃないけど!


『GAGYAAAAA!』


 次いで暴風が巻き起こり、今度は森その物が浮き上がった。いや、森って普通浮かないだろ……。

 その森が風に操られ、根っこが鋭利な形となって雨のように降り注いだ。


「“大爆発”!」


 その森はエクが全て爆発で吹き飛ばす。

 これが魔王軍幹部の力。全ての木々を吹き飛ばすなんて朝飯前かよ……。

 だがドラゴンの猛攻は留まる事を知らずに放たれ続ける。


『GAGYAa!』

《認証しました。新たなスキルを登録します》

 雷。


『HYUGYA!!』

《認証しました。新たなスキルを登録します》

 暴風。


『BOGYA!!!』

《認証しました。新たなスキルを登録します》

 洪水。


『GUGOOO!!!!』

《認証しました。新たなスキルを登録します》


 自らの体をもちいた突進……って、なんで全部俺に当たってんだよ!?

 いや、他のみんなは上手く避けたのかもしれないけど! 最後の突進に至っては確信犯(誤用)だろ!?

 モノローグで訂正しなくていいよ……ディテ。(あら、いいじゃなーい)


 いやまあ、色んなスキルを手にしたからプラスだけどさあ!?


『GAGYA!』

わらわもやるぞーっ!」


 また雷が放たれ、ドラゴンの影響で空が曇った事で元気になったルティアが同じように雷で迎え撃つ。

 雷同士が正面から衝突するという世にも珍しい光景が前方に広がり、稲光と静電気を散らして霧散した。


『BYUGYA!』

「まだまだじゃあ!」


 竜巻が放たれ、竜巻で迎撃。

 ドラゴン吸血鬼ヴァンパイア。創作でよく取り扱われる最上位の存在同士のぶつかり合い。目の当たりにするとスゴいな。

 既に魔王軍幹部とディテ、ルシの戦闘を見ているから多少は慣れているが、それでも圧倒される。


『GAGYAAAAA!!』

「……って、これもドラゴンの技なのか!?」


 風同士がぶつかり合って消え去り、天が割れる。そこに巨大な隕石が降り注いできた。

 隕石って! ドラゴンの影響が宇宙にまで及ぶのはアリなのかよ!? しかも隕石が降り続けながらもドラゴン自体は動けてるし!


「……あ……」


《認証しました。新たなスキルを登録します》


 そして隕石に潰され、俺はまた死亡する。

 最近死んでないって言ってから何回死んだ? このドラゴン、マジでこの世界でも最上位の種族みたいだな……。

 周りを見れば隕石によって数キロに渡るクレーターが複数生まれていた。これって流石に他の街まで余波が及んでそうだぞ……。どうすりゃいいんだ……。


「安心なさい。私もレベルが上がったもの。私自身は受けても平気だけど、人々を守り切れない程の技は別次元へと転移させたわ」


「転移……! そ、それならいいのかもしれないな」


 どうやら人里にまで影響が及んでいたのはそうみたいだが、それはそれとしてちゃんとディテが防いでくれたらしい。

 それはヨシ。森の方はもう形も残っていないけど、少なくともドラゴン相手に集中は出来る態勢が整っているな。

 それと、ディテが積極的に戦闘に参加していなかったのは他の場所を守っていたからか。


「“チェインエクスプロージョン”!」

『……!』


 全身を飲み込み、連鎖する爆発が連続して連発される。

 それによってドラゴンはまた怯みを見せ、暴れまわるように光線を乱射した。

 熱によって辺りは溶け、ドラゴンの顔へルシが飛び掛かる。


「その口を閉じておけ」

『……!』


 顎下に蹴りを放ち、ドラゴンの口を無理矢理閉じる。口内で光線が暴発し、ドラゴンは頭が爆発を起こした。

 エグいな。けどダメージは通った筈。

 表面は頑丈な鱗で覆われているので物理も魔法も効きにくいが、体内はそうでもない。表面が硬い存在は内部から仕掛けるのがセオリーだからな。


『……』


 そしてやはり効いているらしく、ドラゴンは怯んだまま動かない。

 そこへルティアとエクがけしかけた。


「食らうのじゃー!」

「食らえー!」


 雷がドラゴンに落ちて感電させ、また全身を爆発させる。

 俺も見てるだけじゃなくて仕掛けよう。

 片手に力を込め、光球を形成。狙い自体は大きくてしやすい。なのでよく定め、その体に光球をぶつけた。


『……!』


 一瞬で到達。即座に着弾。次の刹那には光の爆発がドラゴンを飲み込み、上空の雲々を全て吹き飛ばした。

 流石の威力だ。リヒトの光球。これで少しは効いてくれたらいいが、


『GOGYAAAAAAA!!!』

「……っ。マジかよ……!」


 同じS級の怪鳥すら倒せた光球。それを受けてもなおピンピンしていた。

 あの時はディテとルシの手助けがあったが、今回はその時以上に2人が攻撃を加えている。なのに耐えるとは、耐久だけを言えば魔王軍の幹部勢より高いんじゃないか?


『GYA!』

「……ッ!」

「テンセイ!」


《認証しました。新たなスキルを登録します》


 尾に押し潰され絶命。そしてスキルを得て復活。

 復活を知らないルティアは心配してくれているようだな。ありがたいものだ。ルシとディテは見捨てて俺のスキル入手を優先している。

(あらいいじゃない)

(そうだな。その方がお得だろ?)


 まあそうなんだけど、一応痛いは痛いんだからもう少し手心を加えて欲しいのが心情だよ。

 何はともあれ、ドラゴンも全くのノーダメージという事は無いだろう。魔王軍幹部の技にディテとルシの攻撃。今はまだ動けていてもそのうち限界が来る筈だ。


『GOGYAAAAAAAaaaaaa!!!』

「……!」「う、うるさいのう!」「うるさいよー!」

「元気なものね」

むしろ元気が無くなっているのだろう」


 今までで一番の絶叫が耳をつんざく。

 なるほどな。元気が無くなっている。だから一気に終わらせるという魂胆か……!

 ドラゴンは空中を旋回し、その中心部に何かしらのエネルギーを生み出した。


「な、何をしているんだ……?」

「見た感じ、“溜め”だろう。君がした事のあるゲームとやらでもよくある筈だ。溜めた後に凄まじい威力の技が放たれるという事が」

「……現実に置き換えるとどのくらいの強さだ……?」

「そうだな……まあ、星は抉られるだろう」


『GOGYAAAAAAAaaaaaaaaa!!!!』

「……!?」


 星って!? 大陸とか山とかじゃなく、星が抉られる破壊力!?

 ふざんけんな! それって一週間振りに放たれる技じゃないだろ!? むしろ最終章とか章終わりに使われるような技じゃん!?


「君は何を言っておる。さて、来るぞ」

「……!」


 ドラゴンの凄まじいエネルギー波。それが音よりも速くに迫り、俺達全員を包み込む。

 なんつーバカげた威力……! あれが地上にでも当たったら抉られるだけじゃ済まない! 後々を思えば生態系とか世界その物に凄まじい大打撃だぞ!?


「──っ」


《認証しました。新たなスキルを登録します》


 そして俺は死んだ。

 直ぐ様生き返り、辺りを見てみる。ディテとルシ、ルティアとエクがあのエネルギーを止めているのでまだ地上世界には着弾していないようだ。


「蘇ったか。我らが力を使う訳にはいかない。さっさと決めろ」

「……! そ、そうか。よし、分かった!」


 ディテとルシがその気になれば止められるようだが、それでは魔王軍に見つかってしまう。

 なので俺が今覚えたスキルを使ってドラゴンに仕掛ければいいんだ!


「こう言うのは両手を広げて……!」


 エネルギー波を撃つならばお馴染みのポーズがある。おそらくこれが手っ取り早いだろう。

 両手を突き出して力を込め、たった今放たれたドラゴンの力を放出し返す。


「波ーッ!」


 手から力の集合体が撃ち出され、ルシ達が止めている光線に激突。

 ルシ達のお陰で相手の技は弱まっており、威力そのままの俺のスキルになったこれが押し負ける理由はなかった。


『────』


 光に飲み込まれ、ドラゴンは消滅。遥か天空へと消え去り、俺達は戦いに勝利した。


所有スキル

・───

・光球・光剣

・遠吠え・お手

・魔弾・魔衝波・火球・肉体強化×7

・溶岩球・大水球・暴風球・大岩石

・モーニングスター(武器)

・熱光線・熱爆発・火炎鞭・炎爆球

・飛翔・貫通・風圧・メテオウィング

・自爆発・爆破・大噴火・付与爆破・核分裂・超爆発

・火炎息・雷降・暴風波・洪水衝・突進・流星・槍尾・崩星光波

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