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また始まる——学校生活
学校が嫌だ。
そう感じてきたのはいつだろう。
誰とも話さず、ただ授業を受ける。
まるで刑務所のような感覚だった。
罰として宿題を出され、クラスという牢屋に入れられた気分になる。
しかし、決して学校を休むことはしなかった。
1年の頃も一度も休んではいない。
「よし学校行こう」
僕は学校に行く準備をしながら、そんなことを考えていた。
今は学校という刑務所で、クラスという牢屋にいる気分ではない。
それも2年から変わってきたことだ。
学級委員の姫乃さんの存在が僕にとって大きいということも自分では分かっている。
でも、僕はそんないろいろ手伝ってもらうようなことはもう無くしたい。
「行ってきます」
僕以外誰も住んでいない家に、僕はそう言ってドアノブに手をかけた。
ドアを開けたその先に見える景色を見て、僕は一気に目が覚めた。
そして髪型が変わっただけでなく、学校生活も変わろうとしていた。