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小豆洗いって何だっけ?
「俺はただ小豆を洗ってたいだけなのに…」
この春めでたく高校2年生になった彼、小豆流人は誰に聞こえるわけでもなく愚痴った。彼の足下には全身ボロボロになりながら気絶している妖怪達が散らばっている。今しがた襲ってきた妖怪達を返り討ちにしたところだった
「俺が小豆洗いだからって舐められてんのか?入学してからほぼ毎日襲われるんだが…なぁあんた?なんでだと思う?」
襲ってきた妖怪の仲間の1匹に流人は問いかけた
「な、なんで…なんで小豆洗いがこんなに強えぇんだょおおおお」
妖怪は持てる力を振り絞ってその場から逃げていった
「……………はぁ」
深い溜息とともに今後の学園生活も穏やかにすごせないなーという予感をひしひしと感じながら重い足取りで新しい教室に向かっていった