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10話 世界はいつか裏切るもの

夜間残業19時半。

休憩がてら、オフィスの窓から月を眺めようとして、思いがけず憧れの人をみつけた。

「あ、幸村さんだ! ……あれ?」


待たせたねと右手をあげて応える彼。

手を振って迎える相手は……女。

旧友って彼女なの? ……いや、違う!

アレは……!


アレは、いつも私を馬鹿にしていた同僚。

そのまま手をつなぐ二人、歓楽街の方へ……。


私は、あの性悪女のために残業を引き受けたの……?

ひざから崩れ落ちた。


「えっ、なんで君が残業なの? 君仕事遅いのに……。 まあいいや、とりあえずコレやっといて。 終わるまで帰れないからね」

上司の言葉がむなしく響く。

お目通しありがとうございます。


適度な失恋は人を強くします……適度なら。


明日も更新します。

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