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第6話

「……え?私が、魔法……?」


ないないないないないない!

だって呪文詠唱みたいなのしなきゃいけないじゃん!漫画とかでは!しなくて良いのってチートだけだよ!?


「え〜!土魔法使ってたじゃないですか!」


ね!奥様!とお母様に意見を求めるマリア。


「すぅー……すぅー……」


しかしお母様は疲れていたのか寝てしまっている。

……何ていうか……。


「お母様って……寝ているときまで美しいよね」

「同感です。私も今それ思いました」

「これ俺見ていのか?金とか払わなきゃいけないんじゃ……」


普通寝顔って可愛さが普段の三分の一になるらしい。正直いつもきりってしているお母様が、幸せそうな顔して寝ているというギャップが最高すぎる。誰だよ三分の一とか言ったの。可愛さ2倍じゃねーか。


「とりあえず!エリーゼ様も寝てください!」

「そうだぜ嬢ちゃん。マリアから聞いた感じだと初めて使った魔法が、中級の土魔法だったんだからな!」


ん?なにを言ってるんだこの光る強面は。私が使ってた魔法が中級の土魔法?おいおい、冗談は顔だけにしてくれよ。


「いや魔法なんて使ってないけど……詠唱もしてないし、第一こういうのってめっちゃ練習しなきゃいけないんでしょ?」

「ん〜マリア様ならいけますよ!たぶん!」


え?軽すぎない?うちのメイドやばくない?こんなんが暗殺者なの?終わってんな?


「適性が合っていれば使うのはそう難しくはないぜ。ただ操作が難しいんだよな」

「エリーゼ様はちゃんと操作できてましたから!一応確認はしたいですけど……適性調べは十歳から……チッ」



まじか……適性調べるのって十歳からなん。もしあの時に使っていたのが魔法だったらほとんど覚えていないのが残念だ。ていうかこの世界なんでもかんでも十歳からが多くない?なんなの?そして触れないようにしてたけどちょっと舌打ちしたね?マリア?


「エリーゼ様は何適性あるでしょうね?まぁエリーゼ様なので2つとか3つかもですね。」

「お前バカなのか?嬢ちゃんといえど2つはまだしも3つはないだろ」


ん?どういうことだ? 2つ?3つ?


「適性って一個じゃないの?」

「人によりますね。才能がある人は2つや3つが多いとされていますがほとんどの人が一つです」

「宮廷魔術師とかは3つが多いな」

「4つは?」

「4つなんて500年に1人だぜ、嬢ちゃん。よっつも適性があるやつがいたら世間は大盛りあがりだな」


へぇ〜。興味無っ。聞いていてなんだけど。


「じゃぁ俺はビッグベアー狩ってくるわ」

「私は一旦退出するのでお嬢様は寝てて下さいね」

「は〜い」


ガチャン。

……ふふふ。ふふふ。ふふふふふふふふふふ。

寝る?そんなわけないじゃないか。魔法があるならその練習をしてみないわけにはいかないよねぇ?ここで寝るなんて選択肢選ぶやつはわかってないわ。

男のロ・マ・ン・が。……前世も今世も女だったけど。


「さ〜て地面動かすかぁ」

「なにを動かすって?」

「そりゃぁ地面を……ん?」


ん?一番聞かれたらいけない部分を聞かれ、それを諭すかのように笑顔で圧かけてくるタイプのこの人物こそが


「ど、どうしたんですかぁ?お父様……」


このアース領を収める領主であり我らの父、

ベルゼ・フォーカス・ア・カトリーナ。私が気配を察することもなく真横にいた。びっくりしすぎて声が裏返ったが分からないだろう。


「いやぁ?愛する末っ子娘が中級魔法を使って倒れたと聞いたから見に来たんだけど……今から地面を動かすらしいからどうしてくれようかな〜と」


最後の方はもう声すらも笑ってなかった。というか目が、目が笑ってない。そんな感じだとモテませんよ、お父様。


「べ、べ、べべべべ別に魔法使ってみたいなとかそんな好奇心で動くとか……ねぇ?あるはずないですよ、あはははははははははは」

「……………………」

「すみません。魔法使おうと思いました。なんならそれで適性わかったりしないかなとか思ってました。誠に申し訳ございません!!!!!!!!!」


お父様の無言の圧に耐えられず謝罪する私。

謝罪までの道が早すぎてびっくりしている父。

The・カオス。


「さっきマリアから明日から訓練始めるって報告を受けた。訓練を頑張るなら僕が魔法を教えてもいい」

「えっ……!」

「ただし!今日は絶対安静!」

「わかりまし……あ!たぶん今日夜食がお肉だと思うので焼き方だけガーディンに教えたいです」


だってさっきダンジョンにビッグベアー狩りに行ったんだもん。絶対肉じゃん。確定演出じゃん。あんな会話してから肉じゃないなんてあるわけないじゃん。だってビッグベアー狩りに行ったじゃん。


「……エリーゼは料理したことがあったっけ?」


ギクゥッ


「本で知識を得ました!それを試してみたいんです!」

「……なるほど。でもガーディンは元・王宮シェフだよ?」


まじかよ。この間言ってた王宮シェフってガーディンのことだったの?え?ガーディン王宮シェフなのに戦かえるの?え、ガーディンすごぉ。


「まぁ、得た知識は試してみることが一番身につきやすいからな。それだけ許可しよう」

「ありがとうございます、お父様!」


普段からたくさん本を読んでおいてよかったぁ……。過去の自分にありがとうっていいたい。

ありがとう、過去の自分。


「……そういえばこの間、朝僕を起こしに部屋に入ってお腹にダイブしてきたよね。明日の訓練の担当は僕じゃないけど、明後日は僕だから。覚悟しといてね?」


前言撤回。ふざけんな、過去の自分。


「そういえばお父様も暗殺者なんですか?」

「もちろん。SSランク暗殺者だよ」

「え!ランクとかあるんですか?!」


ランクがあるの少しテンション上がる!異世界っぽい!……異世界だったわ、ここ。私のうっかりさん!テヘペロ!


「暗殺者ギルドに登録するとランクが与えられるからね。マリアもヘレン……んん゙っ。君のお母様もSSランクだよ」

「あれ?ガーディンは?」


あんなに強そうなのにSSランクじゃないのか?それならマリアとお母様とお父様バケモンじゃねぇか。


「あぁ、ガーディンはこの家に来るってなった時に登録したから今はまだSランクだよ。」


たしかもうすぐSSじゃなかったかなぁ?と思い出そうとするお父様。よかった。

 私の三大好きな人がバケモンじゃなくて。


「じゃあ今日はお休み。」

「はいおやすみなさい」

「いい夢を見ることを願ってるよ」


ちゅっ。私のおでこにキスをしてからお父様は扉の方に向かった。


「あ、あとこの部屋に監視魔法をた〜くさんかけといたから安心して眠ってね。」


ガチャン。


「……え?」


……最後に爆弾発言するのやめてもろて。

少しキモいよ。と小さくつぶやいてから私は眠りについた。明日はどんな1日になるかな〜?

ワクワクしながら眠りにつこうとした頃。


「ぅ゙うっ……」


部屋の外でお父様が苦しむ声が聞こえた。

次回は〇〇Sideです。小説書くの下手すぎてその人のことをあんまり紹介できてないことに気付きまして……。誰Sideか考えてみてくださいね。それでは次回も楽しみに待っててくれると嬉しいです。

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