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第11話

 私が1日で銃をマスターしたのにあと2日かけた理由は2つある。1つ目は片手で使う練習。銃を片手で使うには銃の撃った時の反動でうまく狙ったところからずれるうえに、重くて手が疲れる。

 2つ目は振り向きざまに照準を合わせて打つ練習。背後を狙われたときようにね。人はとどめを刺すときが一番油断するから背後から来た敵に不意打ちで弾を撃ってやろうと思う。

 だからマリアが後ろからナイフできてくれてよかった……。1秒で間合いを詰められたときは本当に焦ったけど。

バンッ!


「ッ……」


おいおいまじかよ。普通不意打ちの銃弾避けれる?あの人、人間?もしかして種族名変人(きもいやつ)だったりするのかな。


「マリア……今の避けるのは正直言ったひくよ……」

「いやこっちのセリフなんだけど?!この3日間で振り向きざまに片手で打つとか狂ってんの?!」

「驚きすぎて敬語とれとるよ」

「おっと……失礼しました」


そんな驚く?一応片手振り向き撃ちはマスターしたの2日だけどね。


「でも今のを避けたらもう不意打ちはないはずなので私の勝ちですね」


ニコッって効果音がつきそうな笑顔を作ってからマリアが消えた。いや違うな。いる。気配は……上から。


「おぉ……気づきましたか。本当に1週間前と比べたらすごい進歩です」


急いで剣をだして構える。

マリアが繰り出してくる剣撃……?あれはナイフだからナイフ撃……?どっちでもいいけども。一振り一振りがすごく重い。しかも私は()()()()()()()()()()()()余計に重く感じる。


「……まさか私相手に余裕を持ってるわけじゃないですよね??……もしかして手加減の加減ミスりました?」

「いやいやいやいや!!精いっぱいだから!これ以上本気を出さないで!」

「じゃあなんで左手で剣を使ってるんですかエリーゼ様右利きですよね」


よくぞ聞いてくれた。そんな事を思いながら私は右手に銃を構える。私の本当の戦い方はこれ。左手で剣を使って右手で銃を使う。

 ちなみに私前世は左手利きだったのだ。だからって今世で左も使えるとかじゃないが多少感覚が残ってる。でもやっぱり違和感があってさっきは銃を使い忘れていた。


「ねぇマリア。遠距離も近距離も制す戦い方って格好良くない?」

「……そうですね。正直それであんまりやりたくはないです」


とか言いながら斬りかかったくる君はなんなの?

マリアの剣撃を左で受け止めながら銃を撃つ。

 その分マリアは近づいたり離れたりして体力の消耗が激しいはず……なんだけど。


「なんで息切れしてないの?」

「暗殺者の体力なめないでください。でもその戦い方本当に厄介です」

「とか言いながら対応できてるのなんなん?」

「さすがにちょっと本気出してます」


かっけぇ。


「……そろそろご飯の時間なので終わらせますか」


終わらす理由がご飯っていうのがなんとも言えない。ていうか、君食いしん坊キャラだっけ?そんな現実逃避をしてしまうぐらいマリアの空気がガラリと変わった。


『ゆらり ゆらり 白の幕』


え、なんか言い出した。怖。こういうのって漫画とかだと魔法が繰り出されるよね……え?これくるやつ?


『ひらり ひらり 舞い落ちる』


まってまってまって霧でてきた。え?やっぱこれ魔法くるよね?とりあえずさっきいた所に撃ってみるか。

バンッバンッ。

……いない。え?これご飯食べに行ったとかじゃないよね?え?ちかうよね?


『私と絡まる堕ちた雲 貴方を拒む白のもや』


あ、良かった。置いていかれたわけじゃなかった。


同一化(霧)(アクリュース)


その瞬間さっきまであった殺気と魔力が全て消えた。


「え……?」


なにがおきた……?とその言葉が口から溢れる前に私の意識は遠のいていった。

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