63 4人で仲良く風呂に入る
風呂場に4人で仲良く向かい
脱衣所で俺とエリクスは服を脱いで洗濯物籠に入れる。
腰にタオルを巻いて
メセタ用のシャンプーハットを持って風呂に行く。
ユーミルはある程度お湯とかは大丈夫かを聞いてみたら
「僕はお湯とかそういうのは別に大丈夫だよ……嫁ちゃんって色々と気遣い出来て僕嬉しいよ」
と言ってくる。
(恥ずかしいなぁ……もう)
エリクスに
まずは掛け湯をすることを伝え
それからメセタにシャンプーハットを装着して洗う。
シャワーの湯をエリクスは
魔法の杖だと言って喜んでいる。
実際にはちょっと違うけど
『原理を知らなければ何でも魔法と同じ』とはよく言ったものである。
全員洗い終わり
湯船に浸かり今日一日の疲れを取っていく。
「温泉に、入ってるみたいに心が安らぐ」
とエリクスはいう。
風呂は文化。
温泉もまた文化。
「そうだな……風呂は命の洗濯ってくらいに大切らしいからな」
「兄貴ってやっぱ博識だな」
「そういうことはないが……無駄に知識は多いかもしれない」
メセタが
「知識に無駄なんてことあるんでしょうか?」
「え?」
「あ、いえ……ね……知識はあっての物ダネと言っていた方が昔居たのですよ」
(やはりメセタは賢いと思ってはいたが……昔知識や知恵の豊富な人かそれに準ずる者と暮らしていたのかもしれないな)
「そういや俺にはメセタもユーミルも『わん!わうん』『きゅう!きゅいきゅい』としか聞こえないんだが……兄貴は会話出来るわけか」
「へ、へえやっぱ俺の能力って凄いんだな」
風呂から上がり
髪の毛をドライヤーで乾かすと
エリクスは
『温風魔法』って凄いねって言うので
「これは魔法ではなく機械工学の製品だよ」
と教えたがやはり原理などがこの世界ではまだやっと機械は蒸気機関の発展までしか出来てないということにある。
「兄貴の居た世界って本当にすげーんだな!」
とにこにこするエリクス。
この子は本当は素直でいい子なんだと思った。
同時に冒険者ギルドの教育って実は杜撰なんではと思うほどである。
(これは再登録可能までに俺がエリクスをいい方向に教育する必要もあるな)