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61 我が君は色々と巻き込まれ体質のようです

(この者、冒険者か?)

メセタはいちゃもんを付けてきた者が冒険者だと思った。


だが私とユーミルは我が君の従魔。

本来ちゃんと教育の行き届いている冒険者は従魔と従魔では無い魔獣の区別くらいはつくはず。

となると単に馬鹿なだけか。

我が君はどのように対処するのであるか?


「何を言ってるんだ?俺はこの街に観光で来たんだが……それとこの魔獣は2人共俺の従魔だが」

「従魔だかなんだか知らんが魔獣を連れ歩く時点で悪意しかないんだよ!」

とおかしな展開になっていく。


(たしか従魔契約をしている人に対して攻撃をすると冒険者ギルド証明証を自動剥奪されてしまいますってメセタ言っていたよな)

これってこの人かなりいままずい状態では?


「お、落ち着いて下さい」

「うるさい!悪党!!覚悟しろ!」

と言って剣を俺に向ける。

(まじでこの人落ち着かせないとやばい事になるって)

街の人もザワついてはいるものの何もしない。

その冒険者は俺を剣で斬りつけ攻撃をしてきた。


「うわ!?」

俺は目を閉じ来るであろう攻撃にただ怯えるしか無かった。

だが、いつまで経っても攻撃は来ないし

痛みもない。

目を開けると

そこには、警備団の人らしき人が冒険者を取り押さえている状態だったのだ。


「大丈夫ですか?」

と他の警備団の人が来た

「ええ特には怪我とかはしてません」

先程攻撃してきた冒険者の胸辺りにあった

冒険者ギルド証明証が消えてなくなっていた。

冒険者は

「なんで俺の冒険者ギルド証明証が消えてるんだよ!悪党を討伐しようとしただけなのに」

「この男に指名手配書は出ているか?」

俺はそもそも『指名手配』されるような悪事は一切していない。


「出てない」

「冒険者ギルド及び商人ギルド規約禁止項目その5!従魔契約をしている者、無抵抗の者、または保護認定を受けている魔獣への一切の攻撃を禁ずる」

「は?何それ」

「尚、この規定、規約を違反した者は各ギルド証明証の自動剥奪システムにより証明証を剥奪するものとする……お前さんがこの男にしたことはこの項目に該当する」


すると冒険者の男はその場で崩れ落ち涙を流し

俺に謝ってきたのだ。

警備団の人達は

「謝罪もしっかりしているが反省できるなら逮捕はしないが……あんた次第だ。許せるか?許せないか」

俺に最終手段が来てるってことだよね

俺がもし心の小さい男なら『許さない』だったのかもしれないが

俺は『許せる男』になる必要も人生においてはあると判断する。

それがもし本当に彼が悪党であったとしてもね。


俺は彼を許したのだ。

冒険者ギルド証明証はこの場合は向こう3カ月間再発行出来ないらしい。

だがこれは俺のミスでもあるから

彼には

「俺も君に対して誤解を招く感じになっていたのは事実な訳だから俺からも詫びをさせて欲しい……例えば再発行出来るようになるまでの金銭を保証するとか」

「いやいや悪いのは俺だし……あんたは悪くないでしょ!?」


(うーん)

「だが、俺も……なら……俺の家の手伝いをして俺と一緒に住んでくれるならいいか?」

「え!?」

(ちょ!?我が君!?何言ってんの!!)

(わお!?嫁ちゃん……大胆すぎでしょ)

冒険者だった人は顔を真っ赤にしてる。

俺なんか変なこと言った?


まあ、成り行きだけど

冒険者だった人は俺の家で冒険者ギルド証明証の再発行が出来るようになるまで

お手伝いと一緒に家に住む契約を結んだのでした。

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