492 チャリオットの淹れる茶と、午後の休息
畑仕事を終えた俺たちが家に戻ると、そこにはいつものように、ビシッと完璧な執事服を着こなしたチャリオットが控えていた。
「お帰りなさいませ、女神様。そして皆様。作業、お疲れ様でございました」
その佇まいは洗練された執事そのものだが、中身は俺の「前世の親父」であり、その正体は強大なランドグリズリーだ。俺の好みを完璧に把握したその姿で、彼は静かに一礼する。
「ああ、チャリオット。ただいま」
俺がそう言うと、彼はすぐに準備していた冷たい飲み物を差し出してきた。
「女神様、喉が渇いておいででしょう。冷たいハーブティーを用意してあります」
「助かるよ。やっぱり親父……いや、チャリオットが淹れる茶は最高だな」
リビングのソファに腰を下ろすと、エリクスや子供たちも、チャリオットが用意した飲み物を手に取って一息ついた。
「お父さん、チャリオットさんのハーブティー、すごくいい匂い!」
「お母さん、これ飲むと疲れが取れるね」
ライトとユミナが笑い、リッカも「本当に。チャリオットさんがいてくれるおかげで、この家はいつも整っていますね」と感心したように頷いている。
チャリオットは、そんな家族の様子を満足げに、どこか父親のような温かい眼差しで見守りながら、再び俺の傍らに控えた。
「女神様、午後の予定はいかがなさいますか? もしお疲れであれば、少しお休みになるようスケジュールを調整いたしますが」
「いや、大丈夫だ。この茶を飲んだら、また元気が湧いてきたよ」
俺は愛する家族と、頼もしい執事(元親父)に囲まれ、雨上がりの午後の穏やかな時間をゆっくりと味わった。




