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異世界転移した俺は万能スキルでスローライフを謳歌する  作者: みなと劉


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483/519

483 雨音を聴きながら、至福のベビーケーキ

「ざあーっ」という激しい雨音が屋根を叩き、窓の外は真っ白な雨のカーテンに覆われた。先ほどまで作業していた畑が、俺が願った通りの恵みの雨に潤っていく。

「ふぅ……。いい具合に降り出したな」

濡れる前に家に入り、軽く着替えた俺は、リビングでホッと一息ついた。

キッチンからは甘い香ばしい匂いが漂ってくる。チャリオットが、雨で外に出られない家族のために「おやつ」を準備してくれたようだ。

「皆様、おやつの準備が整いました。本日はベビーケーキでございます」

チャリオットが運んできたのは、一口サイズの丸くて可愛らしいベビーケーキ。表面はこんがりときつね色に焼け、中はふんわりと柔らかそうだ。

「わあ、可愛い! お母さん、これ食べていい?」

ユミナが目を輝かせ、隣でライトも「お父さん、僕も! 焼きたてだね」と嬉しそうにフォークを構える。

「パパりん、マチルダもパクってする!」

「トトさま、この甘い香りは最高ですね」

「父上、雨の日の楽しみをありがとうございます」

マチルダ、アマンダ、リューも、それぞれの呼び方で俺の周りに集まり、賑やかなおやつタイムが始まった。

リッカが淹れてくれた温かいお茶と一緒に、ベビーケーキを一口運ぶ。

口の中で優しい甘さが広がり、外の激しい雨音さえも心地よいBGMに変わっていく。

「麗人さん、雨の中お疲れ様でした。お味はいかがですか?」

リッカが隣で微笑む。

「最高だよ。やっぱり家でみんなと食べるおやつが一番だな」

エリクスも「兄貴、これ何個でもいけちゃうぜ!」と上機嫌で頬張っている。

窓の外では雨が降り続き、家の中には家族の笑い声とベビーケーキの甘い匂いが充満している。

月曜日の午後。雨が降るからこそ味わえる、ゆったりとした凪の時間がそこにはあった。

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