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異世界転移した俺は万能スキルでスローライフを謳歌する  作者: みなと劉


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403/449

403 昼はパニーニサンドを作って食べる

 収穫を終え、みんなで家の中に入ると、ちょうどチャリオットがエプロンを手早く身につけ、昼食の準備に取り掛かろうとしているところだった。

「おっ、ちょうどいいタイミングだな」と俺が声をかけると、チャリオットはにこりと微笑みながら、「今日は手軽にできるお昼ご飯を作りましょうか」と頷いた。

 そこで俺はふと思いついて口を開く。

「そうだ、今日の昼は俺、リッカ、エリクス、チャリオットの四人で一緒に作るのはどうだ?みんなでやれば、きっと楽しくなるし、手間も分担できると思うんだ。」

 リッカが目を輝かせて、「いいですね、みんなで作るとあっという間に終わりますし、何より楽しいです!」と賛同する。

「それじゃあ、今日の昼は手軽なパニーニサンドを作ろう。外はカリッと、中はふんわりしたあのサンドが食べたいんだ」と俺は続けて提案した。

 みんなの顔に笑顔が広がり、「わぁ、パニーニ!」とエリクスが嬉しそうに声をあげる。

 俺はさっそくテーブルに立ち、手をかざすとぱっと一冊のレシピ本が現れた。そこには「本格パニーニサンド」の作り方が詳細に書かれている。

「まずはこれをみんなに見せて、手順を確認しよう」と手に取りながら、声を揃えて「よし、いこう!」と士気が上がる。

 チャリオットはすでに包丁を手にして準備万端、リッカはサラダの下ごしらえ、エリクスは具材の味付けの段取りを確認している。俺たちはリビングテーブルに並んだレシピを見ながら、手分けして作り始めた。

  パニーニサンドのレシピ本を囲みながら、俺たちは手分けして作業に取りかかることにした。まず、俺は具材の準備担当として、トマトやモッツァレラチーズ、バジルの葉を手際よく切り分け始める。エリクスはパンをスライスし、チャリオットは包丁を使ってハムやグリルドチキンの薄切りを丁寧に用意する。そしてリッカはサラダの下ごしらえに着手。新鮮なレタスとルッコラを洗い、キャロットラペとオリーブオイルベースのドレッシングを準備していく。

 一方で、スープ班のチャリオットは、玉ねぎ、にんじん、セロリを細かく刻みながら味のバランスを確認しつつ、野菜スープの仕込みにも取り掛かった。俺たちは「誰がどこまで」と互いの動きを見極めながら、互いに声を掛け合い、効率よく作業を進めていく。

 パンのスライスが終わると、俺がさっとグリルプレートを準備し、パンをじっくり焼き上げる。外はカリッと、内側はふんわりとした食感を目指すため、焼き加減にはみんなが注目していた。エリクスも自分が味付けしたチキンを見る目が真剣だ。

「焼き色、ちょうどいいな!香ばしい香りがたまらないぜ」とエリクスが顔をほころばせると、チャリオットも笑みを返した。

 リッカはサラダの盛り付け終わると、「さっぱりしててパニーニにぴったりね」と満足げ。俺もスープの味をチェックしながら、「これならみんな大満足だろう」と胸を張る。

 全員が最後の仕上げに取り掛かり、パニーニに具材を挟んでいく。熱々のパンにとろけるチーズが絡み合い、ハムやチキンの旨味とフレッシュな野菜の食感が絶妙のハーモニーを奏でる。

「うわ、これ絶対美味い!」とリッカが笑顔を見せ、エリクスもすぐさま試食。

 スープも程よく煮えて、野菜の甘みとコンソメの風味が優しく口に広がる。チャリオットがそっと味噌を足して調整し、「ちょうどいい熱さですよ、さあ皆で食卓に運びましょう」と声をかける。

 皆でテーブルを囲みながら自然と笑みがこぼれ、暖かな空気に包まれていく。普段は自分のペースでのスローライフが、こうしてみんなと一緒に料理し、食事を楽しむ時間が、何よりの幸せだと実感した。

「よし、これからもこうやってみんなで作るのもいいな」と俺は独り言のようにつぶやいた。

 こうして、今日の昼食はパニーニサンドに合うヘルシーなサラダと、コクのある野菜スープとともに美味しくいただかれ、にぎやかな笑い声が家の中に響き渡ったのだった。

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