32 真相はどうなんだろう?
第2の犯行の容疑者となった面々のアリバイを調査する警察達。
そして鑑識班及び検死を試みた結果
犯行が行われたとされる時間帯は夜の8時半から夜の10時前後と割り出される。
その時間帯にその部屋付近を出入りしていた人に着眼点が行く。
まず宿屋の従業員や女将が忙しい中その時間帯にその辺をうろうろするはずは基本無いということで警察はアリバイから外そうとすると
主人公とパートナーは
「それはないです」
と言う。
警察は何故だと聞き返す。
「宿屋の従業員なら部屋を回りお客様に当宿屋は充実しているかを聞いて回る為アリバイから外すのはどうかと思いますね」
「そ、それもそうか」
「たしかにそうですね。なかにはこの従業員がもしかするとこの2人の犠牲者と過去に因縁があったりするなんてこともありますよね」
とメセタが言う。
「うん……それは大いにある」
この従業員名前は武井善子という。アリバイはある。
一応部屋で待機命令が出される。
「かおる今回の事件真相はどうだと思う?」
「いまの段階ではまだ確証は無いけど……武井善子さん……怪しいわね。でも、アリバイはあるし……密室のトリック自体まだ解けてないし」
そして物語はあまり進展のないまま、進んでいく。
翌日、最終日であるが今回事件にも巻き込まれたという事で宿泊券過ぎても料金の発生はないということになった。
だが事件はまだ終わっていないのだ。
昼
なんか部屋の外が慌ただしいのだ。
外へ出ると
203号室付近に人集りが出来ていた。
「これは何かありましたかな?」
「だね」
由紀かおるがパートナーの由紀ヨシオと一緒に人集りの出来ている203号室に向かう。
「どうしたんですか?」
「中で人が死んでいるらしい」
「え!?」
どうやらこの203号室に泊まっていた『祖父江俊和』さんが亡くなっておりその傍らには
『この事件の犯人は私です。ずっと私は脅されていたのです。
それに耐えきれなかった。だから今回この温泉郷宿屋にて犯行を行う決意をしたんです。
死んで罪を償います』
という遺書が残っていたという。
「これで事件は解決ですか?我が君?」
「いや……あれは偽装工作……第3の犯行だ」