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310 幕間と捜査

シーン:幕間 — 旅館の静けさと疑念


事件から数時間が経過し、旅館の中は静まり返っていた。

騒動が一段落し、捜査が進む中で、宿泊客たちは各々の部屋で息を潜め、状況を見守っている。


篠田は旅館のロビーに戻り、少し休むためにソファに腰掛ける。

視線の先には、昨日見た静かな温泉街が広がっている。

湯煙が立ち上る露天風呂、山の中の隠れ家のような旅館が、まるで何事もなかったかのように落ち着いて見える。


「この旅館に来た人たちには、それぞれの理由があるはずだ。単なる偶然で殺人が起きたわけじゃない。」


篠田はそう独り言をつぶやきながら、頭の中で情報を整理していく。

三浦美紀をはじめ、宿泊客たちの言動が少しずつ脳裏に浮かび上がる。

だが、まだ決定的な証拠には繋がっていない。


シーン:捜査の進展 — もう一つの手がかり


その夜、警察が新たな情報を持って篠田に話しかける。


「篠田さん、被害者の部屋を調べたところ、彼のスマートフォンから興味深いメールが見つかりました。どうやら彼は、ここに来る前に誰かと会う約束をしていたようです。だが、誰と会うかまでは書かれていません。」


篠田はそのメールを見せてもらい、そこに記されていた曖昧な文章に目を細めた。


「『例の件、温泉で話そう。期待している』…か。これは、単なる観光じゃないな。何か取引の匂いがする。」


篠田は被害者・武田信一郎が単なる旅行客ではなく、何らかの取引をしにここに来たのだと直感する。

しかし、メールに記された「相手」が誰なのかは依然として不明だった。

篠田は警察に依頼し、旅館に宿泊している全員の背景を調べるように頼む。

宿泊客の中に、この取引に関係している人物がいる可能性が高いからだ。


シーン:夜の対話 — 真相に迫る一歩


その夜、篠田は再び三浦美紀の部屋を訪れ、話をすることにした。

彼女の焦った様子がどうしても気になっていた。


「三浦さん、先ほどの話で少し気になることがあるんです。昨夜、武田さんとどんな話をされましたか?」


三浦はためらいながらも答えた。


「彼は…何か大事な取引をしているみたいでした。私は詳しいことは知らないんです。でも、彼は誰かに脅迫されているような話をしていて…怖がっていました。」


その言葉を聞いた篠田はさらに食い下がる。


「脅迫されていた? それは一体誰から?」


「それはわかりません。武田さんは名前を言いませんでした。でも、その人物は、この旅館に来ると言っていたんです。」


篠田は一瞬、三浦の言葉に引っかかるものを感じた。

もし彼女が知っていることが本当なら、その脅迫者はすでにこの旅館にいる。

篠田は三浦の表情を観察しながら、次の手を考える。


「三浦さん、あなたはその人物を見たことがないと言いましたね。でも、昨夜の食事の時、何か変わったことはありませんでしたか? 他のお客様の様子でも。」


三浦はしばらく考え込んでから、ふと何かを思い出したかのように口を開いた。


「そういえば…食事の後、武田さんが誰かに電話をかけていました。少し離れた場所からだったので内容は聞き取れませんでしたが、その後、すぐに温泉に向かったんです。あの電話が関係しているんじゃないでしょうか。」


篠田はその情報に目を光らせた。

電話の相手が、今回の事件の重要な鍵になるかもしれない。


シーン:新たな証言 — 確信に迫る


翌朝、警察からの報告が入る。

三浦美紀の証言を裏付けるかのように、武田信一郎が電話をかけていた時間帯に、同じく宿泊していた男性客が誰かと電話で口論していたという証言が得られた。

その男性は、この旅館に来る直前までビジネスのトラブルを抱えていた人物だった。

篠田はこの新たな証言をもとに、いよいよ犯人像が見え始めたことを確信した。

だが、まだ決定的な証拠が足りない。

彼は次に、このビジネス上のトラブルが事件とどう繋がるのかを明らかにするため、さらなる捜査に乗り出す。



「この後また事件が発生するんだよねきっと!」

と、エリクス

(まあ、確かに第二の犯行とかこういう推理ものはありえるからな)

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