255 エリクスの帰宅とふたりを紹介
「ただいま!兄貴!帰ったよ…あれ?お客さん」
「エリクス!お帰り!実家はどうだった?」
するとエリクスは俺に抱きつく。
この光景みてにやにやする
ユウキ、アキト、メセタ、リッカ。
俺は慌てて
エリクスを引き剥がすと
エリクスに
「こらあ!なんでいきなり抱きつくんだよ」
エリクスは苦笑いを浮かべ
「実家もいいけどやっぱ俺は兄貴の家で暮らすのが一番だと思ったよ」
ぼぼぼ
と、俺は顔を真っ赤にする。
四人はにやにやする。
チャリオットもにこやかにする。
ユーミルも子供たちも
「いいなぁ」
「あとでエリック!だこちてー」
と子供たちが言っている。
ユウキさんが
「おまえとエリクスだっけ?どんな関係だ?」
と言っていたので
俺が
「以前ユーミルと初契約してメセタと一緒に町へ出掛けたときに
いきなり切っ先を向けられました」
「穏やかじゃねーな!?」
エリクスはズーンってなっていた。
でも
「続けていいですこれはほんとうに俺が悪いことだから」
俺は続けました。
「その後すぐに駆けつけた警備隊の人に『無抵抗の者、獣魔契約を結んでいる者、保護下にある魔獣などへ剣を向ける行為の禁止』と言う項目に彼は該当してしまい…冒険者登録認定証の剥奪をされました」
真剣に聞いているふたり
「それで?」
「彼は深く反省し俺も悪い面があると言ったら『俺が悪いことだから』と泣いてくれた。
その後で警備隊の人と話をして俺が冒険者登録認定証の再発行の期間まで一緒に俺の手伝いをしないかと誘いました」
「それで一緒に暮らしてるのか」
「はい」
俺がエリクスを見ると彼はすごく真っ赤な顔でおどおどしているので
俺がさっきされたように抱きついて
頭を撫でる。
「あ!?兄貴!?ちょっと」
((無自覚やろう))
と、ユウキとアキトは心で思った。
だが
『(アキト様、あなた様もかなりの無自覚やろうですけどね)』
(悪かったな!?ルナ!おまえやっぱお仕置きな)
『(なんでだよ!?)』