ダム飛び降り自殺事件
こうきの大冒険
この物語は、次のような理論に基づき、書かれています。人間が粒子レベルで分解でき、その粒子を操作することによって、タイムスリップを可能にするという理論。
第3話 ダム飛び降り自殺事件
『あるダムで飛び降り自殺事件が起きた。当事者は男性。男性は、数ヶ月前に仕事を辞めており、もう社会で生きていけないので、この事件を起こしたと思われる。しかし、男性の行っていた会社に彼のことを尋ねても、何も知らない、何しろ一週間ほどしか来ていないから、という返答だった。社会に追い詰められた人間が起こした事件であると認識して間違いないだろう。』
早速、そのニュースを見たこうきと国王は、助けに行くことを決意した。
現場のダムに到着した2人は、男性が来るのを待った。
そして、男性が歩いてきた。何だか少し薄暗い顔をしている。
それから、数分しか経たない内に、男性はダムの堤防によじ登り、飛び降りようとしていた。
そこまで待ったところで、2人は男性の元へと駆けつけた。
「きっと、何か嫌なことがあるから、自殺なんてことをするんだ。君はまだ、社会に必要だ。だから、戻って来てくれ。」
しかし、飛び降りようとしている男性から投げ出された言葉は意外な言葉だった。
「俺を助けにきたんだな。俺はずっとお前らを待っていた。そう殺すためにな。」
そして、男性は、振り返って、ナイフを突きつけてきた。
それを国王は、ひらりとかわし、剣で男性を突き刺した。
そして、2人は今に戻ってきた。
「まあ、こういうこともあるんだよ。だから、本当にこの世の中は気を付けないといけない。どんな人間がいるかわからないからね。」
国王は、こういったことはよくあると言わんばかりの口調でこうきに話した。
「それでも、僕はまだまだこの世の中で生きていかないといけない。そう、鉄の心を持って。」
こうきが言った。
そう会話した二人は、次なる出来事が待っている未来へと歩き出したのだった。