表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/52

4 商業ギルド

「本日はどのようなご用件でしょうか」

受付のお姉さんに聞かれる。やっぱり受付は綺麗な人が多いな。まだ3才児だここは可愛らしくがいいのか?


「特許申請と製作委託です」

「ギルドマスターをお呼びした方がよろしい案件ですか?」

「そうしてくれ、家のがまたトンデモないもん作っちまった」


心外だな、確かに既存業者は痛手かも知れないが世の錬成師は助かるはずだ。


奥の応接室へと案内され、商業ギルドのマスターが室内へと入ってくる。

「久しぶりだね、アルトゥルくん」

「お久しぶりです、フェルザーさん」


簡単な挨拶を済ませ、早速本題に入る。

「先ずは、こちらを見てください」

父さんに木箱を持って来て貰った。アイテムボックス欲しいな。だがこの世界には、そんなスキルが無かった。重たいのよ、3才児には。


「驚いた。…これは凄く良い品だね、君が造ったのかね?」

「はい、この鏡の特許申請と制作委託に来ました」

詳しく説明をして、錬成で造った事と、制作は商業ギルド組合の錬成師に任せることをギルマスに話す。


「本当に良いのかね?これは巨万の富を産むが」

「仕事が無い錬成師でも簡単に出来ますからね。それに壊れやすい硝子なんで、ずっと仕事が有りますし真似されると思いますのでお任せします」


「君は、生産に応じた利益を得ると?」

「販売価格は、お任せしますので利益の3割でかまいません」

「普通は6〜8割取るんだが、本当に?」

「その分、割を食ってる職人さんにお渡しをお願いします」


「アルトゥルくんは本当に3才児かね」

職人さんの育成は大事なのでお願いしたい。見た目は幼少年、頭脳はおっさんだ!


「職人さんが育てば新しい技術も挑戦できますので、便宜を図って欲しいです」

「そうだな、…君のカードを貸して貰えるかな?」

素直に渡すと、ギルドマスターは人を呼んでカードを手渡し耳打をする。


呼ばれた人は、驚きながら部屋を後にする。

「アルトゥルくん、君を商業ギルドに登録させてもらうね。通常15歳からの登録で、Fランクからなんだが……特例で登録とCランクからだよ」


「よろしいのでしょうか?確かCランクは1人前の証ではありませんか?」

上げてくれるのは嬉しいが、やっかみを買いそうだ。


「良く知ってるね。それとこのカードに、君の利益も振り込みも出来る。勿論支払いもね。それと何処の街でも商業ギルドが有ればお金を引き出すことも可能だよ」


キャッシュカードをゲットだな。

「盗難に遭っても、君以外使えないから安全だ。それにアルトゥルくんはまだ商売のネタが有るんだろう?」


「完成品が出来ましたら、また持ってきます」

出来るとは、言わないでおこう。

「それでかまわないよ、本日はありがとう帳簿はここに来てくれたら見せるから」


「信頼してますので大丈夫です、では失礼します」

父さんと2人で部屋を出る。

「なあアル、俺より収入あるんじゃないか?」

気にするな父よ、いつかは超えるんだからそれが早いか遅いかだけだ。


その頃応接室に1人残った、フェルザーは呟き考える。

「彼は一体幾つの引出しがあるのか。……もしかして、記憶保持者かもしれんな」


「母さんただいま」

「おかえり」

早速工房へ行って、コンロの制作を始めますか。これもどっか委託出来ないかな?父さん造って貰うのは、なんか違う気もするし悩ましい。


「どうした?アル」

「このコンロの制作も誰かに造って貰おうかなと思いまして」

「父さんが造ろうか?アルは他にもやりたい事があるんだろ?」

「それも考えてましたが、父さんから3割貰うのは違う気が?僕は、別にお金はいらないけど、父さんが納得できれば」


「あ〜なんか解るな、俺は旧型コンロの依頼は無いから別に良いが。どうする?」

「では父さんに任せますので、よろしくお願いします」


鏡の売上が入ってくるので、コンロは別に父さんが造っても構わない。次はアレを作りたいんだよな。旅に荷物が嵩張るからね。


無属性のピンズに、空間拡張のイメージをする。大きさは、自分で使用するから現世のドームくらいだ。中は時間停止を忘れず、付与を施すと……気絶した。


「アル!…っと魔力切れか。一体何を創ろうとしたんやら」


気が付くと、ベットの上だった。まだ俺の魔力量では足らないようだ。寝る前に、魔力を使い切って、気絶の繰返しでだいぶ上がったと思ったが足らないのか。次は小さくしよう。


「起きたか」

「父さんありがとう、魔力が足りませんのでまた今度にします」


何を創ろうとしたか聞かれたので、答えると…魔法の袋は偶に、ダンジョンや遺跡で発見されるが作り方が不明らしい。なので、総量、時間停止の有無で値段違うらしい。


家一軒分で停止無しで金貨10くらいからで時間停止は3倍らしい。俺のイメージで成功してたら、トンデモナイ金額だろうな。


今日の作業は諦めよう。明日はアーちゃんと何して遊ぼうかな。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ