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23 一時の幸せ

「「アルー」」

朝早くから聞き慣れた声がする、ドアを開けるとソフィーとアニスが仲良く立っている。


少し離れた場所に騎士団の皆さんだ、騎士団に新しい鎧を着て貰ったが概ね好評だった。軽くて丈夫なアルミ合金、軽さに慣れるまで大変そうだったらしい。練習は逆に、重い鎧で鍛えてるそうだ。


「2人ともおはよ、朝早くから何かあった?」

「朝食は、まだだよね?」

ソフィーが申し訳無さそうに聞いてくる。

「うん、もう直ぐだと思うけど」

「じゃあ行きましょ」

強引に奨めるアニスは、相変わらずのようだ。


「えっ!」

「もう、察しが悪いわよアル!早く起きてソフィーと2人で作ったんだからね」

どうやら2人で、手作りしてくれたらしい。騎士団の方々も、朝早くから大変ですね。


「行ってらしゃいアル」

「お兄ちゃん、出掛けるの?良いなぁ」

「ナディーも一緒に行こ」

「良いの?アニスねぇ」


返答を待たず、強引に手を取るアニス。

「ナディアも勿論良いわよ」

「ありがとうソフィーねぇ!」


「気をつけて行ってらっしゃい」

「はぁ〜。子供たちが巣立つのには早くないか?朝の憩いの一時が…」

「何言ってるのあなた?早く食べて終いなさいよ。工房で待ってる、ロサナさんが居るわよ」


父よ偶には、早く帰って工房を手伝うよ。冷えたエールのおかげで、冷蔵庫の魔道具生産が追い付いて無いのであった。


そんな事を思いながら何時もの花畑へ、早朝から此処へ来る事無かったので空気がうまい。早速頂きます!


「お!美味い」

「あれから料理だって上達したんだよ」

「懐かしいね、初めて食べた時も美味しかったよ」

「もう!ありがと」

照れてるアニスも良いもんだな。


「私のも食べて、はい!」

どれどれ……お嬢様キャラかと思ったけど。

「ソフィーが作ったのも美味しい」

「ありがとう、アル」


何気に何でもこなすんだよね、二人とも将来は立派なお嫁さんになれるよ。旦那さんは幸せ者だな。


「もう!ホント鈍いんだから」

「お兄ちゃん…」

「ナディアいいのよ、アルはこれでね」

いつかは此処を出て行くから、このまま鈍感のままで。


うん?変な気配だ、地図に敵意むきだしの赤点が全部で12。護衛騎士も居るのに御苦労な事で。


「はぁ〜、折角の朝食なのに」

「どうかしたのアル?」

溜息を気に掛けるソフィーは首を傾げる。

「危ななかったらリングの魔法使ってね!まあ絶対護るけどね。ナディアを頼むね」


「そう言う事ね、でも護衛騎士がいるわよ?」

「騎士2人は此処で護衛かな?相手は12人だから」


「え!?そんなに」

「アニスはナディアをしっかり捕まえててね、ゴブリンの時見たいに勝手に動かない様に」

「いじわる!でもそうね、ナディー手を離さないでね」

「うん!アニスねぇ」


「これはアルトゥル殿、朝食を邪魔して申し訳ない」

「でしたら、お帰り願い出来ますか?」

「こちらの要件を聞いてくれましたら、直ぐ帰らせて頂きますよ」


「貴様は何者だ!」

「騎士の方には用が無いので、少し黙って頂けますかっ!」

そう言って男は、騎士に向かってナイフを投げる!


咄嗟の事だが腕で払い落とす、傷を負うが刺さる事は無かった。

「貴様!何をする、この御方がだ…ぐ、」

顔が真っ青になり膝を着く。


「ええ、知ってますよ。ラファネル家の御令嬢ですよね、邪魔をするなら殺しますよ。私はアルトゥル殿と話しをしたいだけなので」

「毒ですか、状態異常回復(キュアヒール)。少し下って3人の護衛をお願いします」


「すまない、助かった」

騎士2人は背に3人を隠し、剣を抜きながら少し下がってくれる。


「これはもう、犯罪ですが良いのですか?」

「問題ありません、貴方が良い返事をして頂け無ければどのみち処分しますので」


男がスッと手を挙げると、周辺から黒尽くめの男達が出て来る。


「これで、こちらの話しを頷く事しか出来ないので本題に入りますね」


花畑を埋める〜死神のれっつ〜♪


荒野じゃ無いから似合わないよ!それにまだ死に逝かないよ。


「簡単な話しですよ、例のリングを全て我らの組織に卸して頂きませんか?それと貴方が我らの組織に入って貰いますね」


「断ります。僕は、自由に生きたいので束縛されたくありませんね」

「おや?そこの女性の尻に敷かれていると情報がありますが」

「う!痛い処を突きますね。それついては黙秘で」


言い負かされてる!私の他に女をつくるからよ。プークスクス。


何も言えない。本気でヘコむ…。


「これでは、全員を護りきれないでしょう?こちらの提案を受け入れてくれませんか」


「さてと、…そろそろかな?」

他の黒尽くめ達が次々と倒れて行く。

「何をしたんですか?」

「僕を監視してるのが、騎士だけでは無いって事ですよ」


「ギーゼルさん、ありがとう御座います」

「ちっ、どうせてめえで片付けられた癖によ」

「偶には、実戦訓練も必要ですよ」

「まあいい、アレはどうする?」


「最後くらい、やりますか!」

瞬時に男の後ろに周り込み首トンを使用としたが、実際には無理だろうなボキっと折ってしまうので軽く後頭部を殴る。


脳震盪を起してるスキに男に、首輪を着ける。奴隷の首輪で強制奴隷にして、自害防止と自白をして貰おう。


「強制奴隷とか、どっちが悪人だか解かんねえぞ」

「楽しい朝食を邪魔してくれたのですから、これぐらいサービスして頂かないと!後の尋問は任せますので、宜しくお願いしますね」


「ああ、何時もの様にやっておく。おう、オメー等全員引き上げるぞ!」

「へい!」☓多数


「じゃあ朝食の続きを」

「何事も無かったように…まあ良いわ食べよアル!」

「アル、後で報告聞かせてね?お父様にも言わないと」

「お兄ちゃんつよ〜い」


平凡に暮しながら、美味しいお酒が呑める日常にしたいな。


無理だよ!多分って言うかすっごく忙しくなるよ!色々調べてるけどこの世界自体大変になりそうよ!


マジカヨ!そう言う世界の危機どこぞの勇者くんに任せるよ。俺は平凡に呑んで楽しく生きたいな。

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